JPS62286805A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 （産業上の利用分野） この発明は、ブロックを含むトレッドパターンを有する
重荷重用空気入りタイヤ、とくには、耐ウェツト性およ
び耐摩耗性を維持しつつ、耐偏摩耗性、耐チッピング性
の十分なる向上をもたらす空気入りラジアルタイヤに関
するものである。

（従来の技術） タイヤの主要なる機能の一つとして、耐ウェツト性、い
いかえれば、濡れた路面上でのトラクション性能がある
ことから、かかる性能の確保に併せ、タイヤの意匠的観
点をも考慮に入れた各種のトレッドパターンが従来から
多数提案されている。

第４図（ａ）　、　（ｂ）はその−例を示すものであり
、ここに示すタイヤはいずれも、ブロックタイプのトレ
ッドパターンを有する。また、第５図（ａ）。

（ｂ）はそれぞれ、第４図（ａ）　、　（ｂ）に示すト
レッドパターン内の各ブロックＢに、それを完全に横切
る複数本の直線状サイプＳを形成することによって、耐
ウェツト性のより一層の向上に加え、耐摩耗性の向上を
もたらすものである。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、第５図に示すように、耐ウェツト性および耐
摩耗性の向上を目的として、各ブロックＢを直線状のサ
イプＳによって、小ブロックＢ。

に分割した場合には、各小ブロックＢ、の蹴出し側部分
Ｋに、タイヤの回転方向とは逆方向に向く大きな変形が
もたらされてその蹴出し側部分Ｋが、路面によって、他
の加分より大きな摩擦を受けるため、蹴出し側部分Ｋに
、ヒールアンドトウと呼ばれる偏摩耗が発生し、その蹴
出し側部分にの縁部と踏込み側部分の縁部との間に、第
５図（Ｃ）に高さ！で示すような大きな段差が生じると
いう間題があり、またここでは、直線状のサイプＳによ
って分割されるそれぞれの小ブロックＢ、は、形状およ
び体積がともに相違することから、それらの各々の剛性
が不均一となり、各小ブロックＢ３の摩耗量もまた不揃
いとなるという問題があった。

しかも、第５図に示すようなトレッドパターンを有する
タイヤでは、車両の急発進、急制動、タイヤへのチェー
ンの装着などにより、チッピングと呼ばれる小ブロック
Ｂ、のもげ落ち現象が極めて発生じ易くなるという他の
問題があった。

この発明は、従来技術のかかる問題をを利に解決するも
のであり、二律背反の関係にある耐偏摩耗性および耐チ
ッピング性と、耐ウェツト性および耐摩耗性とを両立さ
せることができる重荷重用空気入りタイヤを提供するも
のである。

（問題点を解決するための手段） この発明は、ブロックを含むトレッドパターンを有する
重荷重用空気入りタイヤ、とくに空気入りラジアルタイ
ヤにおいて、前記ブロックに、クローズドサイプを設け
てなる。

ここでクローズドサイプとは、プロ、り内で、区画され
る小ブロックを囲繞するサイピング形態をいい、直線細
溝のみからなるもの、曲線細溝のみからなるもの他、そ
れらの両者からなるものをも含むものとし、さらには、
直線細溝もしくは曲線細溝のわずかなる不連続部分が存
在する場合をも含むものとする。

（作　用） このタイヤによれば、サイプによってもたらされる個有
の機能、すなわち、耐ウェツト性および耐摩耗性を十分
に発蓮できることはもちろん、とくに、そのサイプをク
ローズドサイプとすることにより、複数本の直線状のサ
イプを設ける場合に比し、各小ブロックの蹴出し側部分
の、タイヤの回転方向とは逆方向に向く変形の量を十分
小ならしめてヒールアンドトウによる摩［−ｉｔを極め
て少なくすることができる。

すなわち、第５図に示すように、タイヤ赤道線に対して
９０°に近い交角を有し、かつ、ブロックＢを完全に横
切るサイプＳによって区画されるそれぞれの小ブロック
Ｂ、では、タイヤの回転方向およびその逆方向の力に対
する小ブロックＢ、の剛性が低くなり、小ブロックＢ、
の蹴出し側部分にの、タイヤの回転方向とは逆方向に向
（変形を有効に拘束することができないのに対し、クロ
ーズドサイプによって囲繞される小ブロックは、その剛
性が高（なり、蹴出し側部分の変形が、十分を効に阻止
されるので、その蹴出し側部分の、路面による摩擦、ひ
いては偏摩耗量を十分小ならしめることができる。

またここにおけるクローズドサイプによれば、それぞれ
の小ブロックの剛性を、容易にほぼ等しくすることがで
きるので、各小ブロックの摩耗１が不揃いになるおそれ
もない。

加えて、クローズドサイプは、サイプの自由端末がない
ように完結し、それを形成する細溝部分がブロックの側
面に開口することがなく、そのクローズドサイプにて区
画されるそれぞれの小ブロックが適正なる剛性および高
い引裂強度を存し、サイプの開きが制限されることから
、そこへのチッピングの発生を十分に防止することがで
きる。

なお、主として周方向へ延びる細溝部分には、若干の不
連続性をもたせても上記効果は期待できる。

（実施例） 以下にこの発明を図示例に基づいて説明する。

第１図はこの発明の一実施例を示すトレンドパターン図
であり、これは、タイヤの赤道線方向へ延在する主溝１
と、それらの主溝ｌと交差する方向へ延びる横溝２とに
よって、五列のブロック列を形成したブロックタイプの
トレッドパターンにおいて、タイヤ幅方向の中央部およ
び両端部に位置するブロック列のそれぞれのブロック３
に、内外二重のクローズドサイプ４，５を加硫金型、レ
ーザ加工、サイピングマシンなどにて形成することによ
り、それらの内側に所要の表面積を有する小ブロック６
．７をそれぞれ区画するとともに、外側のクローズドサ
イプ５によって、その外側にもまた他の小ブロック８を
区画し、そして、池のブロック列の各ブロック９に−の
クローズドサイプ１０を形成することによって、そのブ
ロック９を内外２個の小プロ・ツク１１，１２に分割し
たものである。

なおこの例においては、両端部のブロック列のブロック
３に形成した内側のクローズドサイプ４は四角形を、ま
た外側のクローズドサイプ５は五角形をなしてており、
そして中央部のブロック列のブロック３に形成した内側
のクローズドサイプ４は五角形を、外側のクローズドサ
イプ５は六角形をなしているが、これらのクローズドサ
イプ４゜５の形状およびクローズドサイプ１０の形状は
、区画される小ブロックの表面積その他との関連の下で
、適宜に変更することができる。

このようなトレッドパターンにおいて、それぞれのクロ
ーズドサイプ４．５．１０の幅は、０．３　ｍｍ〜３．
Ｏｍｍとすることが好ましい、これは、各クローズドサ
イプを、タイヤの加硫金型に設けたブレードにて形成す
る場合には、そのブレード厚さが０．３　ｍｍ未満では
、所要のブレード強度を得ることができない一方、サイ
プ幅が３．０＋ａ＋ａを越える場合には、小ブロックの
変形時に、サイプの両側壁の相互接触をもたらすことが
です、サイプの機能を有効に発揮し得ないことに加え、
偏摩耗ならびにチッピングが極めて発生し易くなること
によるものである。

第２図（ａ）は、サイプ幅と、ヒールアンドトウによる
偏摩耗量との関係を、サイプ幅０．３　ｍｍのタイヤを
指数１００として示したグラフであり、ここでは指数が
小さくなるほど偏摩耗量が大となる。

このグラフによればブロックの接地時に、サイプ側壁が
相互に接触し得る範囲、いいかえれば３．０＋ａｍまで
の範囲内では偏摩耗量を十分低く抑え得ることが解かる
。

またここで、それぞれのクローズドサイプ４゜５．１０
の深さは、主導深さの１７４以上とすることが好ましい
。すなわち、主導深さが１７４未満では小ブロックの剛
性を十分に低下させることができず、耐ウェツト性およ
び耐摩耗性の十分なる発揮を担保することができない。

第２図（ｂ）　は、サイプ深さと、耐ウェツト性との関
係を、サイプなしのタイヤの制動距離を指数１００とし
て示すグラフであり、ここでは指数が小さくなるほど制
動距離が長くなる。このグラフでは、サイプ深さが、主
導深さの１７４〜１倍の範囲内であるときに、耐ウェツ
ト性の向上が認められる。なおここで、サイプ深さを、
１倍を越えるものとした場合には、ブロック剛性の低下
が著しく、耐摩耗性、耐ウェツト性の低下が生じるとと
もに、ブロックのチッピングも発生し易くなる。さらに
、サイプ深さが深くなることにより、トレッドを補強す
るベルトの、小石の石噛みに起因する損傷度合が大きく
なる。

そしてさらにここでは、それぞれのクローズドサイプ４
，５．１０を形成する各細溝部分のタイヤ幅方向の長さ
の総和を、各ブロック３．９のタイヤ幅方向の最大長さ
の１〜８倍とすることにより、耐ウェツト性の十分なる
向上を担保する。すなわち、長さの総和が１倍未満では
小ブロックの剛性が高すぎ、また、８倍を越え場合には
剛性が低すぎて耐ウェツト性が低下することになる。第
２図（ｃ）はこのことを示すグラフであり、サイプなし
のタイヤの制動距離を指数ｌＯＯとして示すものである
。

第３図はこの発明の他の実施例を示すトレッドパターン
図であり、ここでは、これもまたブロックタイプのトレ
ンドパターンにおいて、タイヤ幅方向の両端部に位置す
るブロック列のそれぞれのブロック１３に、タイヤの周
方向へ相互に隣接して一辺を共用する多角形形状の２個
のクローズドサイプ１４．１５を形成することにてそれ
らの内外側に、小ブロック１６．１７および１８をそれ
ぞれ区画し、そして、タイヤ幅方向の中央部に位置する
ブロック列のそれぞれのブロック１９に、タイヤの周方
向へ離間する多角形形状の２個のクローズドサイプ２０
゜２１を形成してそれらの内外側に、小ブロック２２゜
２３および２４をそれぞれ形成する。

従ってこの例では、中央部のブロック列に隣接するブロ
ック列のそれぞれのブロック２５は、小ブロックに分割
されることがない。

以上に述べたそれぞれの実施例によれば、と（に、ブロ
ックに形成されるサイプをクローズドサイブとすること
により、それにて区画される各小ブロックの蹴出し側部
分の、タイヤの回転方向とは逆方向に向く変形の量を十
分小ならしめることができるとともに、小ブロックの、
適正なる剛性と、十分高い引裂強度とをもたらすことが
できるので、タイヤの耐ウェツト性および耐摩耗性を十
分高く維持してなお、偏摩耗およびチッピングを掻めて
有効に防止することができる。

なおここにおいて、同様の効果は、ブロックの他に、リ
ブおよび／またはラグを含むトレッドパターンを有する
タイヤに、前述したと同様にしてクローズドサイプを形
成した場合にももたらすことができる。

〔比較例〕

以下にこの発明のタイヤと従来タイヤとの、耐ウェツト
性、耐摩耗性、耐偏摩耗性、耐チッピング性についての
比較試験につき説明する。

試供タイヤ：　Ｔ　Ｂ　Ｒ１１Ｒ２４，５のタイヤにお
いて、下記するように、トレッドパターン のみが異なるものとし、他の基本タ イヤ構造は同一とした。

従来品Ａ　：第４図（ａ）　、　（ｂ）に示す、サイプ
ないトレッドパターンを有する２ 種類のタイヤ　　“ 従来品Ｂ　二従来品Ａのそれぞれのトレッドパターンに
、従来手法によるサイプ を施した、第５図（ａ）　、　（ｂ）に示すトレッドパ
ターンを有する２種 類のタイヤ 発明品　　：従来品Ａのそれぞれのトレッドパターンに
、本発明のサイプを施 した、第１．３図に示すトレッド パターンを有する２種類のタイヤ なおここでは、従来品Ｂおよび発明品の両者につき、サ
イプ幅を０．　ｍｍ、サイプ深さを１３ｎ＋ｍ（主導深
さを１６．５ｍｍ）とした。

試験条件： 耐ウェツト性：正規内圧、正規荷重下で、タイヤを平ボ
ディトランクのドライ ブ軸に装着し、水層約１龍のウ ニット路面としたテストコースにて、速度５９ｋｍ／ｈ
でプレキングした時の制動距離で評価した。

耐摩耗性、耐偏摩耗性および耐チッピング性：米国の標
準ハイウェイで、正規内圧、正規荷重下で、タイヤを、
トレーラを索引走行するトラックターヘッドのドライブ
軸に装着して実車試験を行った。

耐摩耗性はトレッド寿命が尽きるまでの走行距離で評価
し、耐偏摩耗性は、１０万マイル走行後における、サイ
プの前後の陵部に発生するヒールアンドトウ摩耗段差量
で評価した。また耐チッピング性は、１０万マイル走行
後のタイヤにより、サイピングによって発生し易くなる
チッピング個数によって評価した。

評価： 従来品Ｂの二種類のタイヤの総合評価を指数１００で表
し、指数が大きいほどすぐれた結果であるとした。なお
ここで、従来Ａおよび発明品の指数はともに、二種類の
タイヤの総合評価のを示すものとする。

かかる比較試験の結果は表１に示す通りであごの発明に
かかるタイヤによれば、耐ウェツト性および耐摩耗を十
分高く維持し得るとともに、耐偏摩耗性および耐チッピ
ング性を有効に向上させ得ることが明白である。

（発明の効果） 従って、この発明によれば、ブロックに形成されるサイ
プをクローズドサイプとすることにより、相互に背反す
る要求である耐ウェツト性および耐摩耗性と、耐偏摩耗
性および耐チッピング性とを十分に満足する重荷重用空
気入りタイヤをもたらすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明のトレッドパターンを例示する図、 第２図はクローズドサイズが、偏摩耗量および耐ウェツ
ト性に与える影響を示すグラフ、第３図はこの発明の他
の実施例を示すトレッドパターン図、 第４．５図はそれぞれ従来タイヤのトレッドパターンを
示す図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ブロックを含むトレッドパターンを有する重荷重用
   空気入りタイヤにおいて、 前記ブロックに、クローズドサイプを設けてなる重荷重
   用空気入りタイヤ。