JPS6228475Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は引戸式の蓋により替芯取出口を開閉す
るシヤープペンシル用替芯ケースの蓋構造に関す
るものである。

シヤープペンシル用替芯ケースの替芯取出口を
引戸式の蓋により開閉する場合は、この蓋は係合
装着が簡単であり、一且装着されると使用中に脱
落しないことが要請される。そして使用中に脱落
しないためには開方向の摺動距離が制限されるこ
とが必要となる。この開方向の摺動距離を制限す
るには蓋の下面に段部を設けてこれをケース本体
の内面に衝合させるなどの構造で可能となるが、
この構造では組立時に蓋をケース本体に対して引
出し口から開閉方向に沿つて装着することが不可
能となる。従つて、蓋をケース本体の開口部の上
方から圧入して蓋の凹溝をケース本体の突条に係
合させていた。しかしながら圧入して係合するの
はその操作が困難であるのみならず突条の高さに
限界があり、非常に低い突条の場合のみ係合可能
となる。従つて係合が不十分であり蓋が不意に脱
落するなどの不具合があつた。

そこで本考案は、偏平状箱形のケース本体の開
口部内面に対向して設けられた突条に引戸式の蓋
の両側面に設けられた凹溝を係合して摺動させる
ことにより替芯取出口を開閉するシヤープペンシ
ル用替芯ケースにおいて、弾性材よりなる蓋の凹
溝の下方を傾斜面とし、かつ下面中央部より凹溝
の部分に達する深さを有する切欠き溝を軸線方向
に設けて断面を略二又状とするとともに、下面に
段部を設け、この段部がケース本体の内面に衝合
して開方向の摺動距離を制限するようにしたこと
を特徴とするものであり、高い突条に対しても容
易に係合装着が可能であり、かつ不意に脱落する
ことがないシヤープペンシル用替芯ケースの蓋構
造を提供するものである。

以下に図面により本考案の実施例を具体的に説
明する。

ケース本体１は第１図に示す如く一方が開放さ
れた偏平状箱形をなし、開口部１１の短辺の一方
が切欠かれて蓋２の引出し口１２となつている。
そして開口部１１の長辺内面には突条１３が対向
して設けられている。蓋２は第２図、第３図に示
す如く両側面に凹溝２１が設けられている部分
と、替芯取出口開口時に引出される引出し部２２
とからなり、引出部２２の断面積は引出し口１２
の大きさに等しい。そしてケース本体１に装着し
た際に凹溝２１の下方となる部分は傾斜面２３を
なし、両傾斜面２３，２３の下端で形成される下
面２４の横巾は両突条１３，１３間の間隔より小
さい。また下面２４は引出し部２２のそれより高
く段部２５が形成されている。そして下面２４中
央部には軸線方向に切欠き構２６が設けられ、そ
の深さは凹溝２１が設けられた部分に達し、断面
が略二又状をなしている。

而して上記構成の蓋２をケース本体１の開口部
１１に装着するには下面２４を両突条１３，１３
間に入れて軽く上方より押圧するのみでよく、切
欠き溝２６が設けられ、かつ凹溝２１の下方が傾
斜面２３となつているため容易に内方に屈曲し、
突条１３が高くとも簡単に凹溝２１に係合するこ
とができる。そして蓋２を開方向に摺動させてゆ
くと段部２５が引出し部に下方の内面に衝合し停
止し、蓋２が抜け去ることがない。

以上説明した如く、本考案は蓋の両側面の凹溝
の下方を傾斜面とし、かつ下面に切欠き溝を設け
たので高い突条にも簡単に係合でき、かつ一且装
着されると脱落することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はケース本体の斜視図、第２図は蓋の斜
視図、第３図は同じく断面図をそれぞれ示す。 １……ケース本体、２……蓋、１１……開口
部、１２……引出し部、１３……突条、２１……
凹溝、２２……引出し部、２３……傾斜面、２４
……下面、２５……段部、２６……切欠き溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 偏平状箱形のケース本体の開口部内面に対向し
   て設けられた突条に引戸式の蓋の両側面に設けら
   れた凹溝を係合して摺動させることにより替芯取
   出口を開閉するシヤープペンシル用替芯ケースに
   おいて、弾性材よりなる蓋の前記凹溝の下方を傾
   斜面とし、かつ下面中央部より凹溝の部分に達す
   る深さを有する切欠き溝を軸線方向に設けて断面
   を略二又状とするとともに、下面に段部を設け、
   この段部がケース本体の内面に衝合して開方向の
   摺動距離を制限するようにしたことを特徴とする
   蓋構造。