JPS6228304Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯機本体の後部上端に設置され、タ
イマー等の電装品を取付ける操作パネルのカバー
取付構造に関するものである。

かかるパネルカバーの取付構造の従来例をま
ず、第１図乃至第３図について説明しよつて本考
案の目的を明らかにする。

洗濯機は、通常第１図に示すように外箱１内に
収納され、洗濯槽２と脱水槽３を合成樹脂で一体
成形した上面板４の後部に電装品取付用の操作パ
ネルを固定する断面アングル形状のパネルカバー
５を取付けている。

このパネルカバー５は第２図に示すように、上
面板４の後部に形成したつぼ穴状のねじ部６にね
じ７でパネルカバー５の底板５ａを貫通して固定
していた。

また、少しでもねじの使用数を減らす目的で、
例えば実公昭52−14632号公報で示されるような
構成も公知である。

これを第３図について説明すると、上記上面板
４の後部端に上方に突出するように断面逆略Ｌ字
状の係着片８を設け、この係着片８をパネルカバ
ー５の底板５ａに連らなる角部に形成した切欠き
穴９に挿入し、パネルカバー５の前方はねじ７を
用いて上面板４に設けたねじ部６に固定してい
た。

しかし、この方式でもねじの使用を全くなくす
ことはできない。

本考案の目的は上記不都合を解消し、ねじを全
く使用せずにパネルカバーを取付けることができ
るので、従来のものに比べて取付け作業がきわめ
て簡略化され、かつ組立作業性も著しく向上し、
さらには部品点数も少なくなつてコスト的に安価
ですむ洗濯機のパネルカバー取付構造を提供する
ことにある。

しかしてこの目的は本考案によれば、洗濯槽の
上面板の後部端に上方に突出する係合穴を形成
し、この係合穴内にパネルカバー後面下隅部に形
成した水平係止片を挿入し、また、上記上面板の
中間位置には係止溝を下向きに有する弾性係止片
を上方に突設し、該弾性係止片をパネルカバー底
面板に設けた開口部より貫通突出させかつこの開
口部端に形成した突条を上記弾性係止片の係止溝
に嵌入させることにより達成される。

以下、本考案の実施例を図面について詳細に説
明する。

第４図は洗濯槽２又は脱水槽３と合成樹脂で一
体成形した上面板４の部分平面図、第５図は第４
図のＡ−Ａ線断面図、第６図はパネルカバー５の
部分平面図、第７図は第６図のＢ−Ｂ線断面図で
ある。

上面板４の後部端４ａに逆横コ字形の突出部１
０を突設して上方に突出する係合穴１１を形成す
る。

この係合穴１１は略逆Ｌ字状の突片で形成して
もよく、また上面板４に直接設けずに、第１図に
示すような洗濯機の外箱１の上端に設けてもよ
い。

一方、上面板４の側部端４ｂの中間位置に段部
１５を形成しながら上方に突設する弾性係止片１
２を形成し、その最上部は垂直片からなる手掛部
１３とする。

この弾性係止片１２の上部下面に係止溝１４を
下向きに設け、溝１４の近傍の角部はアール面１
６に形成する。

第６図、第７図が示すように、パネルカバー５
の後面隅部５ｂに切欠き穴１７を設け、この切欠
き穴１７中に水平係止片１８を突出し、また、切
欠き穴の後部に係止片１８と直角の突き当り部１
９を設ける。

さらに、パネルカバー５の底板５ａの側部端に
膨出部２０を設け、この膨出部２０に開口部２１
を形成し、その一端に角をアール面２２とした突
条２３を形成する。

次に、上記構造を適宜数設けた上面板とパネル
カバーとを組合せるには、第８図に示すようにパ
ネルカバー５側の水平係止片１８を上面板４側の
係合穴１１に挿入させ、また開口部２１から弾性
係止片１２を貫通突出させ、パネルカバー５を全
体に横にスライドさせれば、突出部１０の端が突
き当り部１９に当接してそれ以上動かない位置
で、弾性係止片１２は多少弯曲しながら開口部２
１の突条２３の上にかぶさり係止溝１４内にこの
突条２３が嵌入して上面板４にパネルカバー５の
底板５ａがしつかりと固定される。

アール面１６と２２は上記結合を容易にする役
割をなす。

また、補修時等にパネルカバー５を取外す必要
が生じたときには、弾性係止片１２の先端の手掛
部１３を指で押し倒せば溝１４から突条２３が抜
け出るので、結合時とは逆方向にパネルカバー５
をスライドさせればよい。

以上述べた構成からなる本考案の洗濯機のパネ
ルカバー取付構造は、下記の効果を発揮すること
ができるものである。

〔１〕 ねじを全く使用せずに洗濯槽の上面板に
パネルカバーを取付けることができるので、部
品点数が少くて組立作業性を著しく向上させる
ことになる。

〔２〕 結合部分は上面板又はパネルカバーの成
形時にすべて一体成形できるので、安価に製造
できる。

〔３〕 組立て及び取付作業は、パネルカバーを
上面板の上に置き横にスライドさせるだけです
み、ドライバーその他の道具も要らず、位置決
めも簡単で熟練した技術なしにワンタツチで迅
速に行なうことができるものである。

〔４〕 結合部分はすべて上面板から立設してあ
るので、仮に洗濯槽から水があふれ出ても、パ
ネルカバー内に水が侵入するおそれはなくタイ
マーその他の電装品は安全である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパネルカバー取付構造を示す斜
視図、第２図は同上縦断側面図、第３図は他の従
来例の縦断側面図、第４図は本考案の実施例を示
す上面板の部分平面図、第５図は第４図のＡ−Ａ
線断面図、第６図は本考案のパネルカバーの部分
平面図、第７図は第６図のＢ−Ｂ線断面図、第８
図は本考案の実施例を示す縦断側面図である。 １……外箱、２……洗濯槽、３……脱水槽、４
……上面板、４ａ……後部端、４ｂ……側部端、
５……パネルカバー、５ａ……底板、５ｂ……後
面隅部、６……ねじ部、７……ねじ、８……係着
片、９……切欠き穴、１０……突出部、１１……
係合穴、１２……弾性係止片、１３……手掛部、
１４……係止溝、１５……段部、１６……アール
面、１７……切欠き穴、１８……水平係止片、１
９……突き当り部、２０……膨出部、２１……開
口部、２２……アール面、２３……突条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯槽の上面板の後部端に上方に突出する係合
   穴を形成し、この係合穴内にパネルカバー後面下
   隅部に形成した水平係止片を挿入し、また、上記
   上面板の中間位置には係止溝を下向きに有する弾
   性係止片を上方に突設し、該弾性係止片をパネル
   カバー底面板に設けた開口部より貫通突出させか
   つこの開口部端に形成した突条を上記弾性係止片
   の係止溝に嵌入させることを特徴とする洗濯機の
   パネルカバー取付構造。