JPS6228301Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯機、食器洗い機等の機器における
操作パネル装置の改良に関するもので、操作板を
操作箱本体の開口部内側に嵌合する際に、前記化
粧板が操作箱本体の開口部上面端部に引掛かるの
を防止し、操作板の挿着作業を容易ならしめると
ともに化粧板の変形を防止することを目的とす
る。

従来のこの種操作パネル装置においては、操作
板を操作箱本体の開口部内側に嵌合挿着する構成
であれば、化粧板は操作板の平面部に挿着固着す
るか、あるいは、操作板全体を覆う方法しか採れ
なかつた。前者の方法によれば、電装部品の操作
板裏面への取付け位置が規制され、設置が困難に
なる。そこで、操作板そのものを大きくしこれに
電装部品を設置することが考えられるが、全体的
に大型化になり、デザイン的にもまとまりにく
く、さらに、梱包容積が増大して運送費、管理費
がかさむという問題を有していた。

後者の方法によれば、化粧板の外周フランジ部
を絞り加工したとしてもこの部分は若干広がつた
傾向になり、前記外周フランジ部の先端部の形状
が一定せず、操作板の嵌合挿着時に操作箱本体の
開口部上端面にひつかかり、挿着が困難になる。
また、無理して取付ければ前記外周フランジ部の
先端部が変形し、化粧板の交換の必要性が生じて
いた。

本考案は上記従来の問題を解決するもので、化
粧板を操作板の外周フランジ部の端部を帯状に残
すように操作板に被着するとともにこの化粧板の
外周フランジ部を前記操作箱本体の開口部上端面
より沈めて位置させ、かつ、前記化粧板の外周フ
ランジ部の大きさを、操作板の外周フランジ部よ
りも小さく設定した構成を特徴としている。

以下、本考案を洗濯機に実施した例について添
付図面を参照して説明する。

図において、１は外筐体で、内部に洗濯槽等を
収容している。２は外筐体１の上部にねじ３で取
付固定してなる天板で、一部には操作箱本体２ａ
を一体に有する。そして、この操作箱本体２ａの
開口部には、タイムスイツチ４等の電装部品を内
面側に取付け、外面側には化粧板５を配設してな
る合成樹脂製の操作板６が覆設してあり、これに
より操作箱７を形成している。操作板６表面の化
粧板５は爪部５ａで操作板６に取付けられてお
り、操作板６は、操作箱本体２ａの操作板取付部
２ｂにねじ８で固定されている。操作箱本体２ａ
の略中央部には、給水弁９を取付けるための給水
弁取付装置２ｃが形成してある。

ここで、前記化粧板５は操作板６の略表面全体
を覆うように設けられている。つまり、化粧板５
は外周フランジ部５ｂを一体に有しており、この
外周フランジ部５ｂが操作板６の外周フランジ部
６ｂまで覆つている。この場合、化粧板５の外周
フランジ部５ｂの長さH₂は、操作板６の外周フ
ランジ部６ａの長さH₁よりも短かく形成されて
おり、また、化粧板５の外周フランジ部５ｂの大
きさl₂は、操作板６の外周フランジ部６ａの大き
さl₁よりも小さく形成している。

即ち、上記したとおり、H₂＜H₁とすることに
より、操作板６は外周フランジ部６ａの端部を帯
状に残した状態で、外周フランジ部５ｂにて覆わ
れるものである。また、l₂＜l₁とは、操作板６の
外周フランジ部６ａのうち、外周フランジ部５ｂ
にて覆われていない端部が、外周フランジ部５ｂ
よりも外側方向に突出していることを意味し、本
考案においては、このl₂＜l₁の関係を大きさの関
係として定義するものである。

また、上記化粧板５の外周フランジ部５ｂは、
操作箱本体２ａの開口部上端面２ｄよりも沈めて
位置させている。

ここで、化粧板５の外周フランジ部５ｂの長さ
H₂を操作板６の外周フランジ部６ａの長さH₁と
ほぼ同じに長くした場合には、操作板６の変形、
べこつき等による化粧板５の外周フランジ部５ｂ
の端面の外部露出は殆んどなくなるが、操作板６
の嵌合挿着時に外周フランジ部５ｂが操作箱本体
２ａの開口部上端面に当接し、変形を生じる恐れ
がある。

また、長さH₂＞長さH₁とすると、化粧板５の
絞り加工が非常に困難になり、板厚を上げなけれ
ば加工できなかつた。また、操作板６の外周フラ
ンジ部６ｂの長さH₁を短かくし化粧板５の外周
フランジ部５ｂの長さH₂に合わせれば、操作板
６の外周フランジ部６ｂが短かくなる為、操作板
６の強度が弱くなり、破損等の原因になる。

また、化粧板５の外周フランジ部５ｂの大きさ
l₂を操作板６の外周フランジ部６ａの大きさl₁よ
り大きくすれば、操作箱本体２ａの開口部上端面
２ｄと、化粧板５との隙間を小さくすることがで
きるが、操作板６の外周フランジ部６ａより化粧
板５の外周フランジ部５ｂが出ている為に、外周
フランジ部５ｂが操作箱本体２ａの開口部上端面
２ｄの端部に乗り上げ、組立が困難になつたり、
無理に挿入すれば、化粧板５を変形させる恐れが
ある。

しかるに上記実施例から明らかなように本考案
によれば、化粧板の外周フランジ部の長さH₂
を、操作板の外周フランジ部の長さH₁よりも短
かくし、しかも、化粧板の外周フランジ部の大き
さl₂を操作板の外周フランジ部の大きさl₁よりも
小さく設定している為に、操作板を操作箱本体の
開口部内側に嵌合挿着する場合、前記操作箱本体
の開口部上端面の端部に化粧板の外周フランジ部
の端面が当たることなく、スムーズに挿着でき、
組立て時において組立不良、および化粧板の変形
がなくなり、生産性が向上する。又、第３図で示
すように、化粧板の外周フランジ部の加工時に生
じるスプリングバツクおよび外周切断時の返り等
による広がりに対しても、化粧板の外周フランジ
部を小さくしておくことにより、上記したと同様
に操作板挿着時の問題の発生を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例における洗濯機の一部
を分解して示した外観斜視図、第２図および第３
図はその操作パネル構造の要部拡大断面図であ
る。 １……外筐体、２……天板、２ａ……操作箱本
体、２ｄ……開口部上端面、５……化粧板、５ｂ
……外周フランジ部、６……操作板、６ａ……外
周フランジ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筐体の上方部に固定した天板の一部に形成し
   てなる操作箱本体と、表面に化粧板を被着し、前
   記操作箱本体の開口部を隠蔽するようにこの開口
   部内側に嵌合してなる合成樹脂製の操作板とを備
   え、前記化粧板は、操作板の外周フランジ部の端
   部を帯状に残すように操作板に被着するとともに
   この化粧板の外周フランジ部を前記操作箱本体の
   開口部上端面より沈めて位置させ、かつ、前記化
   粧板の外周フランジ部の大きさを、操作板の外周
   フランジ部よりも小さく設定してなる機器の操作
   パネル装置。