JPS62282093A - カレンダ用弾性ロ−ル - Google Patents

カレンダ用弾性ロ−ル

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JPS62282093A
JPS62282093A JP12682986A JP12682986A JPS62282093A JP S62282093 A JPS62282093 A JP S62282093A JP 12682986 A JP12682986 A JP 12682986A JP 12682986 A JP12682986 A JP 12682986A JP S62282093 A JPS62282093 A JP S62282093A
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JP
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layer
roll
elastic
resin
sleeve
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JP12682986A
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吉村 美佐夫
山元 誠一
奥地 瑞章
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Starlite Co Ltd
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Starlite Co Ltd
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 (a)産業上の利用分野 本発明は主として磁気記録媒体加工に用いるカレンダ用
弾性ロールに係り、磁気記録媒体の表面平滑性と磁性粒
子の充填密度を高め高温高圧下でカレンダ処理を行うた
めの弾性ロールに関するものである。
山)従来の技術 上記のカレンダ処理用弾性ロールは近年益々耐熱性及び
高温時の高い硬度、弾性率が要求されるようになってい
るが、従来この用途の弾性ロールとしては、コツトンロ
ール、注型ナイロン製のロール等が実用されてきたが、
前者は傷つき易く、表面硬度が低い為、ニップ圧を高く
することが出来ず、後者は耐熱性が充分でなく耐久性及
び製品の品質性能に満足できない面があった。
これらの欠点の多くはロールスリーブ材料として高温時
の硬度、弾性率の優れた硬質樹脂を用いることによって
解決されるが、その反面この種の材料は脆くなり、耐衝
撃性、耐クランク性及び加工性が(琢下し、成形品の切
削又は研磨に際して、亀裂、破損を起こし易くなる。
又、加工に充分注婁を払い、ロールに加工した場合にも
、使用時に割れ易く実用上問題かあ?た。
面この問題は繊維状補強材等の添加により解決されるが
ロール表面に繊維等が存在すると表面の平滑性、均質性
が害され製品の品質が低下する等の欠点があった。
(C)発明が解決しようとする問題点 本発明は上記のような従来の弾性ロールの欠点を解消し
、耐熱性があり、高温時に高い硬度、弾性率、平滑性を
保たせると共に、耐衝撃性、耐クランク性も兼ね備えた
弾性ロールを開発することを目的とし研究、実験の結果
完成したものである。
(d1問題点を解決する為の手段及びその作用従来の弾
性ロールの問題点を解決し、上記のような優れた性質を
兼ね備えさせるために開発された本発明に係る弾性ロー
ルは、複層構造を有することを特徴とし、各層は鉄芯側
から外表面に向って順次耐熱性、硬度及び弾性率を高め
最外層には耐熱性、高温時の硬度及び弾性率の優れた樹
脂を使用し、内層には鉄芯側に近い層はど、耐衝撃性、
耐クランク性が高く、切削加工の容易な樹脂を使用する
ものである。
熱硬化性樹脂においては、成分又は配合比を変えて耐熱
性、硬度及び弾性率を比較的容易に変化させ得るものが
少なくない。
本発明に係る弾性ロールは同系統の熱硬化性樹脂を用い
、上記のように外層から内層へ順次靭性を向上させるも
ので、同系統の材料により構成することによって、各層
間の接着性を良好に保つことが出来る。
尚、各層の物性は急激に変化させることを避け、順次靭
性を増加させることが望ましい。
これによって眉間の熱的挙動、特に熱膨張の差による亀
裂、剥離等の欠点が防止されるのである。
本発明に係る弾性ロールは、その材料として架橋ポリエ
ステルアミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の硬
質樹脂が使用出来る。
これらの樹脂の成形に際しては、二種又はそれ以上の原
料を使用するのが通常であるが、各原料の種類及び配合
比により、幅広く物性を変化させ得る特徴がある。
先づ、ポリエステルアミド樹脂としては、ビス(2−オ
キサゾリン)化合物(以下オキサゾリンという)とジカ
ルボン酸とを亜リン酸エステルの存在下に反応させて得
られる熱硬化性樹脂、エポキシ樹脂としてはエポキシ基
を二個以上有するエポキシ化合物と活性水素を有する化
合物の反応で得られる熱硬化性樹脂、ポリウレタン樹脂
としてはその組成中にウレタン結合を繰返し有する熱硬
化性樹脂が使用出来る。
架橋ポリエステルアミド樹脂を用いた本発明のロールの
場合は、オキサゾリンには2.2’(1,3又は1.4
フエニレン)ビス(2−オキサゾリン)(以下PBOと
いう)、ジカルボン酸(以下DCAという)には、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸等を単独或いは二種類以上混合して使用し亜リン酸
エステルには亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリス(
ノニルフェニル)等を単独或いは2種類以上混合して使
用することができる。
又架橋ポリエステルアミド樹脂の耐熱性と耐衝撃性、圧
縮強度、圧縮弾性率等の物性は、PBO/DCAのモル
比及び又はDCAの種類により第1.2.3図のように
変化させることが出来る。
ロールに耐熱性及び高温時の高い硬度及び弾性率を与え
るには、PBO/DCAのモル比を大きくすることが有
効であるが、前述の通り材料が硬く脆くなり、耐衝撃性
、耐クランク性が低下するため、加工性が悪くなり使用
時にも割れ易くなる。
本発明は上記のような欠点を解消するために、ロールス
リーブ鉄芯側から外表面にかけて順次PBO/DCAの
モル比を高めるか、又はDCAのメチレン基の数を小さ
くした硬化物を使用し、順次耐熱性、高温時の硬度、弾
性率を高めた複層体でスリーブを構成させたものである
次に、エポキシ樹脂を用いた本発明のロールの場合、エ
ポキシ化合物には、エビ・ビス型、脂環式、ノボラック
型、グリシジルエステル型、複素環式等のエポキシ化合
物を単独或いは二種類以上混合して使用することができ
、活性水素を有する化合物(以下硬化剤という)には、
アミン化合物、酸無水物、ポリアミド樹脂、フェノール
類等の化合物を単独又は二種類以上混合して使用するこ
とが出来る。
エポキシ樹脂の物性は、これら原料の組合せ及び又は配
合比等により種々変化する。
その代表例としてエポキシ化合物に、エビ・ビス型の化
合物を用い、硬化剤にヘキサヒドロ無水フタル@(以下
HHPAという)を用いた場合について説明する。
一般にエポキシ樹脂は、使用するエポキシ化合物が同型
のものであれば、高分子量である程耐衝撃性、耐クラツ
ク性は向上する。第4図、第5図にエビ・ビス型エポキ
シ化合物の分子量と硬化樹脂の物性の関係を示す。
本例のエポキシ化合物を用いた本発明弾性ロールの場合
、架橋ポリエステルアミド樹脂製の本発明弾性ロールと
同様に、ロールスリーブ鉄芯側から外表面にかけて順次
、エビ・ビス型エポキシ化合物の分子量を低下させ、最
外層が最も分子量の小さな化合物を使用すればよい。
従来、内外層が異種の材料からなる層状構造をもつロー
ルスリーブが提案された例もあるが、層界面の剥離を生
じ易く、剥離防止の為、例えば、実公昭49−1247
号明sm書記載の如く、内層スリーブ形状を楕円、三角
、方形等として剥離滑動等を防止している例もある。
然しなから、本発明の弾性ロールは各層とも同系の樹脂
を用いている為、層界面は化学的に結合しており、更に
、各層の諸物性を徐々に変化させることが出来るよう組
成を順次変えていくことにより、各層間の物性変化によ
る歪も小さく、層界面で剥離することは無いのである。
尚、層数は多い程層間の歪を小さく出来るが、実用上は
2〜5層とすることが好ましい。
次に各層の厚さは、原料の配合比、原料の種類、ロール
スリーブ全体の厚さ、及び温度、線圧等の使用条件によ
り選択する必要がある。
通常最外層の厚さは、スリーブ全体の20〜90%、1
〜4層からなる内層の厚さは10〜80%で実用するこ
とが出来る。
又、本発明の弾性ロールは高温の金属ロールとの間に磁
気記録媒体等を介在させ高いニップ圧下に高速でカレン
ダ処理する弾性ロールに供されるものであるが、通常の
使用条件においては、外層から鉄芯側に向って、略直線
的な温度勾配を生じ、内層部の温度は外層部に比べて定
常的に低く、外層に比べて耐熱性及び弾性率が幾分小さ
い材料でも実用上特に支障を来すことは無い。
更に内層を、靭性の改良された材料で構成することによ
り、スリーブ内面の機械加工も容易となり加工中に破損
する恐れもなくすることも出来る。
又、本発明の弾性ロールスリーブは通常の注型、又は遠
心成形により容易に成形されることも一つの利点である
(Ilり実施例 以下に架橋ポリエステルアミド樹脂を用いた実施例につ
いて本願発明の構成を具体的に説明する。
尚該架橋ポリエステルアミド樹脂は樹脂素材としては特
開昭59−124028号記載のものと同一であるが、
オキサゾリンとして、前記PBOを用い、ジカルボン酸
としてアジピン酸(以下AAという)、亜リン酸エステ
ルとして亜リン酸トリフェニルを用いた。
ロールスリーブの外層からPBO/AAのモル比を、そ
れぞれ2.0 / 1.0.1.7 / 1.0.1.
5 / 1゜0の三層からなる直径355鶴、長さ98
0fi、厚さ30簡のスリーブを、遠心注型により成形
した。各層の厚さは最外層から15m、10m、5鶴と
した。
各層の硬化樹脂の物性は第1表の通りであった。
第1表本発明弾性ロールスリーブの各層の物性次に上記
成形スリーブを切削加工し、外径350顛、内径300
mm、長さ950℃mに仕上げた。
切削は超硬質バイトを用い、送り0.1fi、切込み1
.5鶴、回転数125rpmで行った。
この際、内面の切削においても、ムシレや微小クランク
の発生は見られなかった。
尚、外層材のみで単層成形したスリーブを同一条件で切
削した場合には、加工面にムシレや微小クラックが発生
し、極めて加工が困難であった。
又、各層界面の接着性を調査するために、−10℃と1
00℃の冷熱サイクル繰り返し試験を行ったが、何等異
常を認めず、更に圧縮試験、曲げ試験による破断面の観
察においても、各層界面の剥離その他の異常は認められ
ず、接着性は極めて良好であった。
又、外層材のみで成形したスリーブの場合には、内外層
の加工時又は使用初期(使用開始24時間以内)に破損
する率が大であったが、本発明による三層からなる複層
ロールスリーブにおいては加工中及び使用初期の破損等
は全く生じなかった。
カレンダ装置において、金属ロール温度を110℃とし
た場合、弾性ロールの鉄芯側の温度は約60℃で平衡に
達した。
この温度勾配の条件下で、外層材単独及び実施例の複層
構成の各弾性ロールについて、層の垂直方向の圧縮特性
を試験した結果、第2表の通りであって、実用上両者は
同等の特性が得られることが確認された。
第2表   実施例弾性ロールの圧縮特性磨仕上げし、
線圧200 kg/cs+、周速2m/seCにより磁
気テープのカレンダに使用した結果、金属ロールの表面
温度100℃によって、極めて平滑性に優れたテープが
得られ、弾性ロールは初期破損もなく、長期間の計用性
が確かめられた。
(f)発明の効果 本発明に係るカレンダ用弾性ロールは、上に詳述した構
成に基づき、その表面は優れた耐熱性があり、高温時に
、高い硬度、弾性率、平滑性を保有し、磁気記録媒体等
の表面平滑性と磁性粒子の充填密度を高めることを可能
とすると共に、強固に結合した特殊多層構造により耐!
脂撃性、耐クランク性をも兼備し、従って加工性、耐久
性も著しく向上した新規な弾性ロールである。
【図面の簡単な説明】
第1図はPBO/アごピン酸のモル比とアイゾツト衝撃
値及び熱変形温度の関係を示すグラフである。 第2図はPBOと各ジカルボン酸のモル比と圧縮強度の
関係を示し、 第3図は同じくモル比と圧縮弾性率との関係を示すグラ
フである。 第4図はエビ・ビス型エポキシ化合物の分子量(硬化剤
HHPA使用)とアイゾツト衝撃値及び熱変化温度との
関係を示し、 第5図は同分子量と、曲げ強度、曲げ弾性率の関係を示
すグラフである。 特許出願人   スターライト工業株式会社(。功fO
H (uj)/Lu:)7)5)l)tJim−1’;、r
Jf(洲曹↓6ン)・−絵… ゛   (。’))、、LOH (LLJ:)/uJ:)ty)?1Lt(r−、(、p
、t手続補正書(自船 1.事件の表示 昭和61年特許願第126829号 2、発明の名称 カレンダ用弾性ロール 3、補正をする者 事件との関係   特許出願人 住 所   大阪市鶴見区徳庵1丁目1番71号?1為 明細書 1、発明の名称 カレンダ用弾性ロール 2、特許請求の範囲 金属ロールと組合せて使用するカレンダ用弾性ロールに
おいて、鉄芯に嵌挿したロールスリーブごとを特徴とす
る弾性ロール。 3、発明の詳細な説明 (a)産業上の利用分野 本発明は主として磁気記録媒体加工に用いるカレンダ用
弾性ロールに係り、磁気記録媒体の表面平滑性と磁性粒
子の充填密度を高める目的で高温高圧下で、カレンダー
処理を行うための弾性ロールに関するものである。 山)従来の技術 上記のカレンダ処理用弾性ロールは、近年益々耐熱性、
高温時の高い硬度及び弾性率が要求されるようになって
きており、従来この用途の弾性ロールとしては、コツト
ンロール、注型ナイロン製のロール等が実用されてきた
が、前者は傷つき易く、表面硬度が低い為、ニップ圧を
高く出来ないこと、後者は耐熱性が充分でないことから
、耐久性及び製品の品質性能に満足できない面があった
。 これらの欠点の多くはロールスリーブ材料として高温時
の硬度及び弾性率の優れた硬質樹脂を用いることによっ
て解決されるが、その反面この種の材料は脆くなり、靭
性及び加工性が低下し、成形品の切削又は研磨に際して
亀裂、破損を起こし易くなる。 又、加工に充分注意を払い、ロールに加工した場合にも
、使用時に割れ易く実用上問題があった。 尚、この問題は繊維状補強材等の添加により解決される
が、ロール表面に繊維等が存在すると表面の平滑性、均
質性が害され、製品の品質が低下する欠点があった。 (e)発明が解決しようとする問題点 本発明は上記のような従来の弾性ロールの欠点を解消し
、耐熱性があり、高温時の高い硬度及び弾性率、平滑性
を保たせると共に、靭性も兼ね備えた弾性ロールを開発
することを目的とし研究、実験の結果、完成したもので
ある。 (d1問題点を解決する為の手段及びその作用従来の弾
性ロールの問題点を解決し、上記のような優れた性質を
兼ね備えさせるために開発された本発明に係る弾性ロー
ルは、複層構造を有することを特徴とし、その最外層に
は耐熱性、高温時の硬度及び弾性率に優れた樹脂を使用
し、内層には鉄芯側に近い層はど、靭性を高め、切削加
工の容易な樹脂を使用するものである。 熱硬化性樹脂においては、成分又は配合比を変えて耐熱
性、硬度及び弾性率を比較的容易に変化させ得るものが
少なくない。 本発明に係る弾性ロールは同系統の熱硬化性樹脂を用い
、上記のように外層から内層へ順次靭性を向上させるも
ので、同系統の材料により構成することによって、各層
間の接着性を良好に保つことが出来る。 尚、各層の機械的及び熱的な諸物性は急激に変化させる
ことを避け、順次靭性を高めることが望ましい。これに
よって各層間の熱的挙動、特に熱膨張の差による亀裂、
剥離等の欠点が防止されるのである。 本発明に係る弾性ロールは、その材料として架橋ポリエ
ステルアミド樹脂、エポキシ樹脂等の硬質樹脂が使用出
来る。 これらの樹脂の成形に際しては、2N又はそれ以上の原
料を使用するのが通常であるが、各原料の種類及び配合
比により幅広く物性を変化させ得る特徴がある。 ここで架橋ポリエステルアミド樹脂としては、ビス(2
−オキサゾリン)化合物(以下オキサゾリンという)と
ジカルボン酸を反応させて得られる熱硬化性樹脂が使用
できる。 又、エポキシ樹脂としては、分子中に反応性に富んだエ
ポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物と、アミン類
、酸無水物類等のエポキシ基と反応して硬化反応を起こ
す化合物(以下硬化剤という)の反応で得られる熱硬化
性樹脂が使用出来るが、2種又はそれ以上の原料を用い
て重合硬化させる熱硬化性樹脂であれば、それらの変成
物も含めて上記2種に限定するものではない。 架橋ポリエステルアミド樹脂を用いた本発明のロールの
場合は、オキサプリンには2.2′(1,3又は1.4
フエニレン)ビス(2−オキサゾリン)(以下PBOと
いう)、ジカルボン酸(以下DCAという)には、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸等を単独或いは二種類以上混合して使用し、更に架
橋反応を促進させる為に触媒として亜リン酸トリフェニ
ル、亜リン酸トリス(ノニルフェニル)等を単独或いは
2種以上混合して使用することができる。 又架橋ポリエステルアミド樹脂の耐熱性と耐衝撃性、圧
縮強度、圧縮弾性率等の物性は、PBO/DCAのモル
比及び又はDCAOM類により、第1.2.3図のよう
に変化させることができる。 ロールに耐熱性、高温時の高い硬度及び弾性率を与える
には、PBO/DCAのモル比を大きくすることが有効
であるが、前述の通り材料が脆くなり靭性が低下する為
、加工性が悪くなり使用時にも割れ易くなる。 本発明は上記のような欠点を解消するために、ロールス
リーブ最外層には耐熱性、高温時の硬度及び弾性率を高
める目的でPBO/DCAのモル比を高くするか、或い
はDCAのメチレン基の数を少なくした硬化物を使用し
、内層には鉄芯側に向かって順次靭性を高める目的で、
PBO/DCAのモル比を順次小さくするか、或いはD
CAのメチレン基の数を順次多(した硬化物を使用した
複層体でロールスリーブを構成したものである。 次に、エポキシ樹脂を用いた本発明のロールの場合、エ
ポキシ化合物には、エビ・ビス型、脂環式、ノボラック
型、グリシジルエステル型、複素環式等のエポキシ化合
物を単独或いは二種類以上混合して使用することができ
、硬化剤にはアミン類、酸無水物類、ポリアミド樹脂、
フェノール類等の化合物を単独或いは2種類以上混合し
て使用することが出来る。 エポキシ樹脂の物性は、これら原料の輯合せ及び又は配
合比等により種々変化する。 その代表例としてエポキシ化合物に、エビ・ビス型の化
合物を用い、硬化剤には酸無水物類のへキサヒドロ無水
2フタル酸(以下H、HP Aという)を用いる場合、
硬化物の物性は第1表に示すようにエビ・ビス型の分子
量が大きくなるに従って靭性も高くなる。 第1表   エビ・ビス型エポキシ化合物の分子量と物
性の関係 1)AERは旭化成工業−の商品名 2)硬化剤 HHPA 3)硬化条件 100℃/3h + 150℃15h。 〔引用文献、佐武、河本、石材;プラスチックマテリア
ル、 1B、 (21,48〜53 (,1977) 
)エポキシ樹脂を用いた本発明に係る弾性ロールの場合
も前記の架橋ポリエステルアミド樹脂製の本発明の弾性
ロールと同様に、最外層には高耐熱性で高温時の硬度及
び弾性1率を高めた樹脂層を配し、鉄芯側に向かうに従
って、順次靭性を高めた樹脂からなる複層体でスリーブ
を構成したものである。 従来、内外層が異種の材料からなる層状構造をもつロー
ルスリーブが提案された例もあるが、層界面の剥離を生
じ易く、剥離防止の為、例えば、実公昭49−1247
号明細書記載の如く、内層スリーブ形状を楕円、三角、
方形等として剥離滑動等を防止している例もある。 然しながら、本発明の弾性ロールは各層とも開基の樹脂
を用いている為、層界面は化学的に結合しており、更に
、各層の語物性を徐々に変化させることが出来るよう組
成を順次変えていくことにより、各層間の物性変化によ
る歪も小さく、層界面で剥離することは無いのである。 この際、層の界面が化学的に強固に結合し、各層の靭性
を外表面から鉄芯側に向って順次高め得る樹脂の組合せ
が可能であれば、同系の樹脂に限定されるものでなく異
種材料の組合せも同一の効果を発揮し得ることは明らか
である。 尚、層数は多い程層間の歪を小さく出来るが、実用上は
2〜5層とすることが好ましい。    ′次に各層の
厚さは、原□料の配合比、原料の種類、□ロールスリー
ブ全体の厚さ、及び温度、線圧等の使用条件により選択
する必要がある。     ゛通常兼外層の厚さは、ス
リーブ全体の20〜90%、1〜4層からなる内層の厚
さは10〜80%で実用することが出来る。 又、本発明の弾性ロールは高温の金属ロールとの間に磁
気記録媒体等を介在させ高いニップ圧下に高速でカレン
ダ処理する弾性ロールに供されるものであるが、通常の
使用条件においては、外層から鉄芯側に向って、略直線
的な温度勾配を生じ、内層部の温度は外層部に比べて定
常的に低く、外層に比べて耐熱性及び弾性率が幾分小さ
い材料でも実用上特に支障を来すことは無い。 更に内層を、靭性の改良され丸材料゛で構成することに
より、スリーブ内面の機械加工も容易となり(II 加工中に破損する恐れもなくすることも出来る。 又、本発明の弾性ロールスリーブは通常の注型、又は遠
心成形により容易に成形されることも一つの利点である
。 +111)実施例 以下に架橋ポリニスミルアミド樹脂を用いた実施例につ
いて本願発明の゛構成を具体的に説明する。 尚該架橋ポリエステルアミド樹脂は樹脂素材としては特
開昭59=124028号記載のものと同一であるが、
オキサゾリンとして、前記PBOを用い、ジカルボン酸
としてアジピン酸′(以下AAという)、亜リン酸エス
テルとして亜リン酸トリフェニルを用いた。 lff−ルスリーブの外層からPBO/AAのモル比を
、それぞれ2.0 / 1. Oll、7/1.0.1
.5 / 1゜0の三層からなる゛直径355m、長さ
980fi、厚さ30鶴のスリーブを一遠心注型により
成形した゛。各層の厚さは最外層から15n、lQm、
5’lとした。 各層の硬化樹脂の物性は第2表の通りであった゛。 (工1) 第2表本発明弾性ロールスリーブの各層の物性次に上記
成形スリーブを切削加工し、外径350韮、内径300
fi、長さ950鰭に仕上げた。 切除は超硬バイトを用い、送り0.1 tm、切込み1
゜5fi、回転数125rpmで行った。 この際、内面の切削においても、ムシレや微小クラック
の発生は見られなかった。 尚、外層材のみで単層成形したスリーブを同一条件で切
削した場合には、加工面にムシレや微小クランクが発生
し、極めて加工が困難であった。 又、各層界面の接着性を調査するために、−10℃と1
00℃の冷熱サイクル繰り返し試験を行ったが、何等異
常を認めず、更に圧縮試験、曲げ試験による破断面の観
察においても、各層界面の剥離その他の異常は認められ
ず、接着性は極めて良好であった。 又、外層材のみで成形したスリーブの場合には、内外層
の加工時又は使用初期(使用開始24時間以内)に破損
する率が大であったが、本発明による三層からなる複層
ロールスリーブにおいては加工中及び使用初期の破損等
は全く生じなかった。 カレンダ装置において、金属ロール温度を110℃とし
た場合、弾性ロールの鉄芯側の温度は約60℃で平衡に
達した。 この温度勾配の条件下で、外層材単独及び実施例の複層
構成の各弾性ロールについて、層の垂直方向の圧縮特性
を試験した結果、第3表の通りであって、実用上両者は
同等の特性が得られることが確認された。 第3表   実施例弾性ロールの圧縮特性本発明に係る
弾性ロールの表面を研磨仕上げし、磁気テープのカレン
ダに使用した結果、金属ロールの表面温度100℃によ
って、極めて平滑性に優れたテープが得られ、弾性ロー
ルは初期破損もなく、長期間の耐用性が確かめられた。 (f)発明の効果 本発明に係るカレンダ用弾性ロールは、上に詳述した構
成に基づき、その表面は優れた耐熱性があり、高温時に
、高い硬度及び弾性率、平滑性を保有し、磁気記録媒体
等の表面平滑性と磁性粒子の充填密度を高めることを可
能とすると共に、強固に結合した特殊多層構造により耐
衝撃性、耐クラツク性をも兼備し、従って加工性、耐久
性も著しく向上した新規な弾性ロールである。 4、図面の簡単な説明 第1図はPBO/アジピン酸のモル比とアイゾツト衝撃
値及び熱変形温度の関係を示すグラフである。 第2図はPBOと各ジカルボン酸のモル比と圧縮強度の
関係を示し、第3図は同じくモル比と圧縮弾性率との関
係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 金属ロールと組合せて使用するカレンダ用弾性ロールに
    おいて、鉄芯に嵌挿したロールスリーブに、同系の耐熱
    、硬質樹脂を使用し、鉄芯側より外表面に向って順次耐
    熱性を高めた複層体をもつて構成することを特徴とする
    弾性ロール。
JP12682986A 1986-05-30 1986-05-30 カレンダ用弾性ロ−ル Pending JPS62282093A (ja)

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JP12682986A JPS62282093A (ja) 1986-05-30 1986-05-30 カレンダ用弾性ロ−ル

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JPH01246464A (ja) * 1988-03-23 1989-10-02 Kin Yosha Kk カレンダー用樹脂ロール
JP2012241288A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Toyota Boshoku Corp 不織布プレス方法及び不織布プレス装置

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