JPS6227961B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は合板製品の分野において利用されるも
のであつて、特にベニヤレース、ベニヤスライサ
ー等により切削した小巾のベニヤ単板をすだれ状
の連続巾に横はぎるする、単板横はぎ機における
糊付け装置に関するものである。

(ロ) 従来技術 従来のこの種糊付け装置には、例えば特公昭55
−40401号公報、特開昭54−70409号公報の如きも
のがあるが、前者の場合は糊付けブロツクが搬送
コンベアの直下に架設されており、また該糊付け
ブロツクの傾斜面の末端部には糊付けされたベニ
ヤ単板の前縁部の端面が衝突する突起面が形成さ
れた構成になつているため、ベニヤ単板の前縁部
が到来して該糊付けブロツクの突起面に端面が衝
突する都度タイミングよく下降制御をしなければ
ならないから正確なタイミング調整が要求され、
全体的に高速対応性に欠ける欠陥があつたもので
あり、また先行単板の後縁部と後続単板の前縁部
との間隔、即ち間隔は少なくとも糊付けブロツク
の接着剤の吐出口から突起面までの距離以上、通
常は80mm以上必要となり、それ以下の板間隔でベ
ニヤ単板が搬送されて来た場合は先行ベニヤ単板
の後縁部付近を糊付けブロツクの突起面で破損す
るか、または後続ベニヤ単板の前縁部付近の端面
に接着剤を塗布することができないという機能上
の重大な欠陥があつたものであり、また後者の場
合は、先行単板と後続単板の間隔を近接状態とす
ると、揺動ノズルの吐出口が元位置に戻り切らな
いうちに後続単板の前端側上面によつて前記揺動
ノズルの先端部が受止められてしまい、吐出口部
の接着剤を後続単板の前縁部に塗着することがで
きなくなり、そのため先行単板と後続単板の間隔
を離さなければならず、その結果、作業速度が遅
くなり、高速対応性に欠け、作業能率が著しく低
下する欠陥があつた。

(ハ) 発明が解決しようとする問題点 叙上のように従来装置は糊付け装置の間欠昇降
動作のため高速対応性に欠け、横はぎ製品の端面
接合部が所々欠膠状態となるので後段の合板接着
工程でオーバーラツプやトンネル等の品質不良個
所を発生し、且つ取扱いの際の接合強度の不足に
よる破損事故も多かつた重大な難点を払拭すべ
く、本発明は糊付け装置を固定的に所定位置に設
置するだけで、また接着剤の吐出を小巾単板の到
来時期に合せて都度制御するだけで、しかも小巾
単板端面の接合部位を前記糊付け装置上とするだ
けで順次に到来する小巾単板の前端面に対する接
着剤の掻取塗布を行うと共に、その塗布した接着
剤が固化する以前に、しかも流動性によつて垂下
する以前に端面相互からこれを押潰してその接着
面積を拡張することも併せて図れるように構成し
て、該糊付け装置の高速対応性と横はぎ製品の品
質の向上に格段に資することを目的としたもので
ある。

(ニ) 問題を解決するための手段 本発明は上記の目的達成のため、小巾単板を圧
送し乍ら後段工程へ押出すコンベアと、該コンベ
アにより押出される小巾単板を制動するレール部
材とを具有する単板横はぎ機において、前記コン
ベアとレール部材とが交差している先行小巾単板
の後端面の停止部位より僅かに搬入側に寄つた部
位の、しかも前記コンベアの下側の圧送線上より
僅かに上つた部位に吐出制御自在な糊付け器の上
部傾斜面に穿孔した接着剤吐出部を固定的に臨ま
せ、かつ接着剤吐出部を過ぎた前記糊付け器の上
部面上に前記小巾単板の端面接合部を設けて構成
されるものである。

(ホ) 作用 本発明の主体を構成する、上部傾斜面に穿孔し
た接着剤吐出部を具有する糊付け器の作用につい
て詳述すれば、先ず圧送用のコンベアにより間断
的に搬入されて来る後続小巾単板の前端面を該糊
付け器の上部傾斜面に接触させ乍らその端末付近
にスポツト上に穿孔されている接着剤吐出部上に
適量吐出している熔融ホツトメルト樹脂等の接着
剤を小巾単板の前端面で斜め上方に向つて掻取る
ようにして、その接着剤が小巾単板の下面に回り
込まないように塗布するものであり、また該糊付
け器によつて一旦その前端面に掻取塗布された接
着剤は、それが固化することなく、しかも流動性
によつて垂下して来て後続小巾単板の下面に回り
込む以前に先行小巾単板の後端面に衝合させて、
その端面相互の押圧作用によつて接着面積の拡張
も併せて図れるように、上記接着剤の掻取塗布場
所とその端面接合場所とを至近距離内に、且つ固
定的に設定したものである。

(ヘ) 実施例 本発明の実施の一例を示す図面により更にこれ
を詳述すれば、前段の切断工程等から搬入されて
来る後続小巾単板１ａを上下から押圧搬送し乍ら
後段工程へ押出すように、チエン、ベルト等の搬
送体２ａ，２ｂを上下に対峙し、且つ上側にバネ
等の加圧体３を装着したレール部材等の押圧体４
ａ，４ｂ内設して圧送自在に装着した圧送用のコ
ンベア５と、該コンベア５により押出される先行
小巾単板１ｂを制動して押出し過程の相互の端面
に側圧が作用するようにレールル部材６ａ，６ｂ
を上下に対峙した主要機構を具有している押出型
の単板横はぎ機において、前記コンベア５とレー
ル部材６ａ，６ｂとが交差している先行小巾単板
１ｂの後端面の停止部位、即ち端面接合部より僅
かに、例えば先行小巾単板１ｂのレール部材６
ａ，６ｂによる制動距離の変動範囲を想定した５
〜８mm程度搬入側に寄つた水平方向の部位の、し
かも前記コンベア５の下側の圧送線上より僅か
に、例えば小巾単板１ａ，１ｂの板厚相当上つた
上下方向の部位に、糊付け器７の上部傾斜面にス
ポツト状に穿孔した接着剤吐出部８を固定的に臨
ませて前記吐出部８に適量スポツト状に吐出して
いる熔融ホツトメルト樹脂等の接着剤９を都度後
続小巾単板１ａの前端面に塗布するように構成さ
れている。また前記吐出部８に接着剤９を適量ス
ポツト状に吐出させる制御動作は、前記コンベア
５上に架設された光電スイツチ等の単板検知器１
０により、後続小巾単板１ａの前端面を検知する
都度前記糊付け器７に装着されている接着剤供給
路の開閉弁１１を発動するエアーシリンダー等の
作動機構１２に伝えられて適量の接着剤９を前記
吐出部８上にスポツト状に吐出させるものであ
る。

(ト) 発明の効果 本発明は叙上のように、小巾単板を圧送し乍ら
後段工程へ押出すコンベアと、該コンベアにより
押出される小巾単板を制動するレール部材とを具
有する単板横はぎ機において、前記コンベアとレ
ール部材とが交差している先行小巾単板の後端面
の停止部位より僅かに搬入側に寄つた部位の、し
かも前記コンベアの下側の圧送線上より僅かに上
つた部位に吐出制御自在な糊付け器の上部傾斜面
に穿孔した接着剤吐出部を固定的に臨ませ、かつ
接着剤吐出部を過ぎた前記糊付け器の上部面上に
前記小巾単板の端面接合部を設けたものであるか
ら、小巾単板の端面接合に際しては小巾単板の移
送路の所定位置に固定的に設置した糊付け器にお
ける接着剤の吐出を小巾単板の到来時期に合せて
都度制御するだけで順次に到来する小巾単板の前
端面に対する接着剤の掻取塗布が行われると共
に、その塗布された接着剤が固化する以前に、し
かもその流動性によつて垂下する以前に先行小巾
単板の後端面に衝合させて、その端面相互の押圧
作用によつてその接着面積を拡張して小巾単板の
端面接合を行うことが出来、その結果、従来装置
に見られるような糊付け装置の間欠昇降動作のた
め高速対応性に欠け、横はぎ製品の端面接合部が
所々欠膠状態となつて後段の合板接着工程でオー
バーラツプやトンネル等の品質不良個所を発生
し、且つ取扱いの際の接合強度の不足による破損
事故が多かつた重大な難点を悉く払拭し得、従来
装置に較べ遥かに高速対応性に優れ、例えば１〜
２cmのような極めて小さい板間隔に対しても充分
対応出来るものであると共に、すだれ状に横はぎ
された製品の端面接合部は総ての端面が完全に接
着され、格段にその品質を向上することが出来る
等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施の一例を示すものであつて、
第１図は接着剤吐出時の側面図、第２図は端面衝
合時の側面図である。 １ａ，１ｂ……小巾単板、５……コンベア、６
ａ，６ｂ……レール部材、７……糊付け器、８…
…接着剤吐出部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 小巾単板を圧送し乍ら後段工程へ押出すコン
   ベアと、該コンベアにより押出される小巾単板を
   制動するレール部材とを具有する単板横はぎ機に
   おいて、前記コンベアとレール部材とが交差して
   いる先行小巾単板の後端面の停止部位より僅かに
   搬入側に寄つた部位の、しかも前記コンベアの下
   側の圧送線上より僅かに上つた部位に吐出制御自
   在な糊付け器の上部傾斜面に穿孔した接着剤吐出
   部を固定的に臨ませ、かつ接着剤吐出部を過ぎた
   前記糊付け器の上部面上に前記小巾単板の端面接
   合部を設けたことを特徴とする単板横はぎ機にお
   ける糊付け装置。