JPS6227795Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は換気装置に係わり、殊に室内の汚濁し
た空気と新鮮な外気との間で熱交換させつつ換気
を行う同時吸排気式の換気装置の改良に関する。

従来この種換気装置は、相互に夫々独立した排
気路と給気路の二系統の通風路を有し、これらの
通風路を流通する室内の空気と室外の空気との熱
を交換させる熱交換器を備えている。そして、こ
の熱交換器の目詰り防止のためのエアフイルタが
配設されるが、このエアフイルタは付着する汚れ
を適宜取り除く必要があるため、容易に着脱でき
るように装着されていることが望ましい。

本考案はかかる上記の如き実情に鑑みてなされ
たもので、通風路に介設されるエアフイルタを本
体ケーシングに収納する換気装置において、この
エアフイルタに係止部を設けるとともにこのエア
フイルタの本体ケーシングへの挿入方向と反対方
向に該エアフイルタを付勢する第１の弾性体を介
装し、更に本体ケーシングに第２の弾性体の弾性
付勢により前記係止部と対応して前記エアフイル
タを着脱自由に係止する係止片を設ける構成と
し、前記第１及び第２の弾性体の夫々の付勢力に
より、エアフイルタの本体ケーシングへの着脱を
確実かつ容易に行えるようにした換気装置を提供
するものである。

以下に本考案にかかる一実施例を第１図〜第５
図に基づいて詳述する。

簡略構成を示す第１図〜第３図において、Ａは
同時吸排気式の換気装置本体、１は該装置の本体
ケーシング、２は該ケーシング１内に配設された
給気用の送風機、３はこの送風機２と仕切壁Ｂを
隔ててケーシング１内に並設された排気用の送風
機、４はこれら送風機２，３の吐出側にこの夫々
の吐出口が開口した仕切壁Ｃを隔てケーシング１
の底壁及び前面から離れてケーシング１内に配設
された例えば積層式の熱交換器、５は室内の空気
を前記送風機３により吸入すべくケーシング１一
側面の所定位置に開口した吹込口、６はこの空気
を室外へ排出すべくケーシング１背面の所定位置
に開口した排気口、７は室外の空気を前記送風機
２により吸入すべくケーシング１背面の所定位置
に開口した吸入口、８はこの空気を室内に供給す
べくケーシング１前面の所定位置に開口した給気
口、９はケーシング１の前面部を構成する化粧カ
バー、１０は着脱自由な板状のエアフイルタで、
該化粧カバー９の所定前面から前記熱交換器４の
下位でその底面に沿つて設けられたエアフイルタ
挿入部に挿入されてなる。尚、Ｄは前記熱交換器
４の裏側の上端縁からケーシング１の上面までを
仕切る仕切壁、Ｅは該仕切壁Ｄの略延長線上に熱
交換器４の下端縁からケーシング１の下面までを
仕切る仕切壁、Ｆは該仕切壁Ｅと略平行に熱交換
器４の前端縁からケーシング１の下面までを仕切
る仕切壁、Ｇは熱交換器４の表側の上端縁から化
粧カバー９までを仕切る仕切壁である。

ケーシング１の前記エアフイルタ挿入部近傍を
第４図及び第５図に基づき更に詳述すると、１１
は前記化粧カバー９に所定長さだけ上下摺動自由
に設けられた係止片で、化粧カバー９前面に突出
し手動操作用の１１ｂの把手と、該把手１１ｂと
略垂直に前記エアフイルタ１０側に突出し一側端
縁に丸味を有して後述する係止凹部と対応する１
１ａの係止凸部と、を有してなる。１２はこの係
止片１１を前記エアフイルタ１０側（図で上方
向）に付勢する第２の弾性体、１３は前記エアフ
イルタ１０をケーシング１から抜脱する方向（図
で左方向）に付勢する第１の弾性体で、脱落防止
のため一側を固着してなる。１０ａは前記エアフ
イルタ１０の所定位置に前記係止片の係止凸部１
１ａと対応してこのエアフイルタ１０を係止する
係止部としての係止凹部である。

かかる構成によれば、この換気装置が作動する
と、室外の新鮮な空気は、送風機２の作用によ
り、給気通路としての吸入口７から空気室S₂を経
てケーシング１内の底壁中央部を流れ更にエアフ
イルタ１０を介し熱交換器４を通つて給気口８よ
り室内に吐出される。それと同時に、室内の空気
は、送風機３の作用により、排気通路としての吹
込口５からケーシング１内の底壁前部を流れエア
フイルタ１０を介し熱交換器４を通り更に空気室
S₁を経て排気口６より室外に吐出される。このよ
うに、二系統の通路を流通する夫々の空気は、上
述した如くともに熱交換器４に流入する直前にエ
アフイルタ１０により浄化されるから、このエア
フイルタ１０には汚物が付着し易く、従つて該エ
アフイルタ１０を適宜取外して清浄する必要が生
じる。

このとき、ケーシング１内の挿入部に係止して
いるエアフイルタ１０は、下記の操作により取外
すことができる。即ち、化粧カバー９前面に突出
する把手１１ｂを第２の弾性体１２の付勢力に抗
して図で下方に手動操作すると、係止片の係止凸
部１１ａも下方に摺動し、エアフイルタの係止凹
部１０ａとの係止がはずれる。そして第１の弾性
体１３の抜脱方向への付勢力により、このエアフ
イルタ１０はケーシング１内の挿入部から容易に
はずれる。また、取外したエアフイルタ１０は、
前記挿入部に第１の弾性体１３の付勢力に抗して
その係止凹部１０ａを係止片の係止凸部１１ａの
位置まで差し込むと、該係止凸部１１ａが第２の
弾性体１２の付勢力により図で上方に摺動し、確
実に係止される。このとき係止凸部１１ａの前面
側の一側端縁に丸味を帯びさせているので、エア
フイルタ１０の挿入時に、絶えず係止方向に弾性
付勢されている係止片１１によつて該挿入が妨げ
られることはない。

従つて、エアフイルタ１０の着脱が容易かつ確
実に行なうことができる。

以上述べたように本考案によれば、同時吸排気
式の換気装置に着脱自由に装着されるエアフイル
タに係止部を設け、かつこのエアフイルタの抜脱
方向に付勢する弾性体を介装する一方、ケーシン
グに第２の弾性体に付勢される係止片を設けたの
で、前記ケーシングへの前記エアフイルタの安定
した係脱を得て、エアフイルタの着脱が極めて容
易かつ確実に行えるという実用的効果に優れた換
気装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案にかかる換気装置の一実施例を示
し、第１図は概略正面図、第２図は概略側面図、
第３図は透視斜視図、第４図及び第５図はエアフ
イルタの着脱状態を示す要部拡大縦断面図であ
る。 Ａ……換気装置本体、１……本体ケーシング、
２，３……送風機、１０……エアフイルタ、１０
ａ……係止凹部、１１……係止片、１２……第２
の弾性体、１３……第１の弾性体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 送風機と、この送風機により供給される空気流
   の通風路に介設されるエアフイルタとを本体ケー
   シング内に収納する換気装置において、前記エア
   フイルタに係止部を設けるとともにこのエアフイ
   ルタの本体ケーシング挿入部への挿入方向と反対
   方向に該エアフイルタを付勢する第１の弾性体を
   介装する一方、本体ケーシングに第２の弾性体の
   前記エアフイルタへ向けて略垂直方向への付勢に
   より前記係止部と対応して前記エアフイルタを着
   脱自由に係止する係止片を設けたことを特徴とす
   る換気装置。