JPS6227785Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の分野 本考案は、蒸発器からのドレン水を一次ドレン
パンから二次ドレンパンを介して機外へ排出させ
るようにした空気調和機に関する。

(ロ) 従来技術 ドレン水を一次ドレンパンから二次ドレンパン
を介して機外へ排出させるようにした空気調和機
に於いて、一次ドレンパンに接続され先端が浮遊
状態となつているドレンホースを備え、このホー
スを二次ドレンパンに臨むように配設していた。
そしてこの浮遊状態となつているドレンホースの
固定装置として、このホースに近接する冷媒配管
等の固定物へバンドにてホースを固着したり、ホ
ースの先端開口部を二次ドレンパンの導水用突出
片へ挿入位置決めすることが試みられていた。

(ハ) 従来技術の問題点 前者の装置では、バンド等の固着具を必要とし
更にドレンホースを固定物へ装置する作業が煩雑
であるなどの欠点を有し、一方後者の装置では、
ドレンホースの開口部に導水用突出片が挿入位置
するため、ドレン水の流通面積が減少し、ドレン
ホースに於けるゴミつまりの一因となる欠点があ
つた。

(ニ) 考案の目的 ドレンホースを臨ませる二次ドレンパンの簡単
な形状の追加で確実且つ簡単にドレンホースを固
着させると共に、円滑にドレン水を二次ドレンパ
ンへ流下させることを目的とするものである。

(ホ) 考案の要点 蒸発器からのドレンを受ける一次ドレンパン
と、このドレンパンに接続され先端が浮遊状態の
ドレンホースと、このホースから滴下するドレン
を受ける二次ドレンパンとを備え、この二次ドレ
ンパンには筒状受部を設け、且つこの筒状受部に
はドレンホースの先端が嵌まり込む嵌合部と、こ
のホースの先端が当接する段差部と、このホース
の先端から滴下するドレンを二次ドレンパンに導
びくドレン排水口とを設けるようにしたものであ
る。

(ヘ) 考案の実施例 以下本考案の一実施例を図面と共に説明する。
第１図に於いて１は窓等に据付ける一体型空気調
和機で、第２図に示す如く合成樹脂製の底板２
と、この底板の周囲を包囲する外装体３とにより
構成された本体内に、圧縮機４、凝縮器５、蒸発
器６等を内蔵している。

７は蒸発器６を配置した室内側室８と、凝縮器
５を配置した室外側室９とに本体内を区画する区
画板、１０，１１は夫々室内側室８、室外側室９
に立設配置された送風機で、第３図実線矢印の如
く室内送風機１０の作動で室内吸込口１２より吸
入した室内空気を蒸発器６にて冷却させて室内吐
出口１３から吐出させると共に、室外送風機１１
の作動で室外吸込口１４より吸入した室外空気に
て凝縮器５を冷却させて室外吐出口１５から排出
させるようになつている。１６は蒸発器６の下部
に配設した一次ドレンパンで、蒸発器６より滴下
するドレン水を受けるようになつており、１７は
一次ドレンパン１６に接続させてこの一次ドレン
パン１６で受けたドレン水を底板２へ導びくドレ
ンホースで、第２図、第４図の如くこのホースの
先端を浮遊状態としてドレンホースの開口部１８
が底板に臨むようになつている。１９はこの空気
調和機１の運転制御を行なう電装部品を内蔵した
電装箱である。

前述の底板２に於いて、２０は圧縮機４支持用
のピン、２１はこれらピン２０を囲むように形成
された環状リブ、２２はこの環状リブ２１と底板
２の立ち上り壁２３とで囲まれた二次ドレンパン
で、前述したドレンホース１７の開口部１８が臨
んでいる。２４はこの二次ドレンパンに貯溜した
ドレン水を機外へ排出させる排水ホース（図示せ
ず）の接続口である。２５は二次ドレンパン２２
と一体に設けられた筒状受部で、内径寸法ａをド
レンホース１７の外径寸法ｂと略一致させて、内
壁２６にドレンホース１７の外周面２７が挿入さ
れる嵌合部２８と、この嵌合部の下方に位置し肉
厚ｃを嵌合部２８の肉厚ｄよりも大きくして内径
寸法ｅを嵌合部ａの内径寸法よりも小さくする段
差部２９を備えた基部３０と、この基部３０並び
に嵌合部２８に垂直方向に形成した切り込み部３
１とから構成されている。

従つて、第２図の如く浮遊状態のドレンホース
１７の開口部１８を筒状受部２５の嵌合部２８へ
挿入するだけの簡単な作業で確実にこのドレンホ
ース１７を二次ドレンパン２２へ固着させること
ができると共に、ドレンホース１７の長さに多少
の寸法誤差があつても嵌合部２８の上下寸法でも
つてカバーすることができる。

又、ドレンホース１７の外周面２７を筒状受部
２５の段差部２９へ係止させたので、ドレンホー
ス１７の開口内へ導水用の突出片を挿入していた
従来例と比較して流水抵抗を小さく抑えてゴミつ
まりを未然に防止することができる。併せて、ド
レンホース１７の開口部１８は二次ドレンパン２
２より基部３０の立ち上り寸法だけ離れた状態を
保持しドレンホース１７より滴下するドレン水を
切り込み部３１のドレン排水口３２を介して確実
に二次ドレンパン２２へ導びくことができる。

しかも、基部３０の肉厚が嵌合部２８の肉厚よ
りも大きいので底板２ならびに筒状受部２５を補
強できる。尚嵌合部２８の位置する切り込み部３
１をなくして、嵌合部２８を完全な円筒形状とし
ドレン排水口３２のみが基部に穿設されている構
造でも良い。

(ト) 考案の効果 二次ドレンパンの筒状受部に、一次ドレンパン
からのドレンホースの先端が嵌まり込む嵌合部
と、このホースの先端が当接する段差部と、この
ホースから滴下するドレンを二次ドレンパンに導
びくドレン排水口とを設けるようにしたので、簡
単な作業でドレンホースを二次ドレンパンに固着
させることができると共に、流水抵抗を小さく抑
えてドレンホースに於けるゴミづまりを未然に防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を一体型空気調和機に適用した実
施例を示し、第１図は空気調和機の透視図、第２
図は底板の斜視図、第３図は空気調和機の横断面
図、第４図は底板の要部拡大図である。 ６……蒸発器、１６……一次ドレンパン、１７
……ドレンホース、２２……二次ドレンパン、２
５……筒状受部、２９……段差部、３２……ドレ
ン排水口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蒸発器からのドレンを受ける一次ドレンパン
   と、このドレンパンに上端が接続されるドレンホ
   ースと、このホースから滴下するドレンを受ける
   二次ドレンパンとを備え、前記二次ドレンパンに
   は、前記ホースの下端が嵌まり込む嵌合部と、こ
   のホースの下端が当接する段差部と、このホース
   の下端から滴下するドレンを二次ドレンパンに導
   くドレン排水口とを有する筒状受部を形成したこ
   とを特徴とする空気調和機。