JPS62276262A - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 （産業上の利用分野） 本発明は燃料噴射ポンプに関するものである。

（従来技術） 一般にディーゼル機関においては、アイドル運転時等の
低速・低負荷運転時には燃料噴霧の着火遅れ期間が他の
運転領域に比べて長く、このため、低速・低負荷運転時
においては着火後、燃焼が急激に行なわれ、気筒内の圧
力上昇率が大きくなり、これにより大きな燃焼騒音が発
生するという問題がある。

このような燃焼騒音を抑制するには、その発生原因から
考えて、燃焼に伴う気筒内の圧力上昇率を抑えること、
換言すれば気筒内における混合気の燃焼を緩慢に行なわ
せることが有効であり、これを実現するものとして、例
えば実開昭５９−３０５５５号公報に開示される如く２
段噴射方式を採用したものが知られている。

ところが、この公知例のものにおいては、エンジンの全
運転領域を通じて燃料の２段噴射を行なうようにしてい
るため、エンジンの低速・低負荷運転領域においては緩
慢な燃焼により燃焼騒音の軽減が図られているものの、
高速・高負荷運転領域においては噴射率の低下によりエ
ンジンの筒内圧の上昇が抑制され、十分なエンジン性能
（動力性能）が得られないという問題があった。

（発明の目的） 本発明は上記従来技術の項で指摘した問題点を解決しよ
うとするもので、エンジンの低負荷運転領域においての
み２段噴射を行ない、高負荷運転領域においては１段噴
射を行ない、もって低負荷運転領域における燃焼騒音の
軽減と高負荷運転領域におけるエンジン性能の維持とを
同時に図ることを目的としてなされたものである。

（目的を達成するための手段） 本発明は上記の目的を達成するための手段として、バレ
ル内でプランジャを往復動させることにより燃料を加圧
・圧送可能とする一方、上記プランジャの頭部の外周面
に、プランジャ頂面に連通ずる斜溝状のリードを形成し
、上記プランジャとバレルとを適宜に相対回動させて該
リードと上記バレルに形成したバレルポートとの連通タ
イミングを調整することにより燃料噴射量のＲ量を行な
うようにした燃料噴射ポンプにおいて、上記プランジャ
の項部外周面のしかもプランジャ軸方向において上記プ
ランジャ頂面と上記リードとの間に位置し且つエンジン
の低負荷運耘状態において上記バレルポートど対応する
部分に、上記リードに連通してプランジャ周方向に延び
しかも上記バレルポートとの連通状態において燃料を絞
り状態で該バレルポート側に流出させる如く作用する絞
り流出通路部を形成し、上記プランジャの往復動の途中
において上記絞り流出通路部を上記バレルポートに連通
させ得るように構成したものである。

（作　用） 本発明では上記の手段により、 （１）エンジンの低負荷運転領域においては、バレルポ
ートがプランジャの絞り流出通路部と重合連通可能とさ
れており、該バレルポートがプランジャ外周面により閉
塞された時点からバレルポートに重合連通するまでの期
間に燃料の前噴射が行なわれ、該バレルポートが絞り流
出通路部に重合連通している期間は燃料の噴射が中断さ
れ、さらに該バレルポートと絞り流出通路部との連通が
遮断されてから該バレルポートがリードに連通ずるまで
の期間には燃料の主噴射（後噴射）が行なわれ、該前噴
射と主噴射とからなる２段噴射が実現される、 （２）エンジンの高負荷運転領域においては、バレルポ
ートがプランジャの絞り流出通路部に対して非連通とさ
れており、燃料の１段噴射が実現される、 等の作用が得られる。

（実施例） 以下、第１図ないし第４図を参照して本発明の好適な実
施例を説明する。

（第１の実施例） 第１図には本発明の第１の実施例に係る内燃機関用燃料
噴射ポンプＺが示されており、同図において符号１は取
付フランジ一体形のポンプ本体、２はポンプ本体ｌ内に
嵌装固定されたバレルであり、該バレル２の一側にはそ
の周方向に延びる横長矩形状のバレルポート１０が形成
されている。

またこのバレル２の軸心部には上記バレルポート１０に
連通ずるようにしてプランジャ嵌挿穴１８が形成される
でいる。このプランジャ嵌挿穴１８内には、プランジャ
３が相対回動且っ摺動自在に嵌挿されており、該プラン
ジャ３をプランジャスプリング５のバネ力と燃料カム（
図示省略）のカム作用とによって軸方向に往復動させる
ことにより、プランジャ頂面３ｂ上に形成される加圧室
１６内に吸入した燃料を加圧し、これをデリベリバルブ
６を介してエンジン（図示省略）の各気筒に設けられた
インジェクター（図示省略）に送給するようになってい
る。

また、第１図において符号７は、プランジャ３に対して
周方向に係合可能に取付けられたプランジャ回動輪であ
り、該プランジャ３は、調量操作子８により該プランジ
ャ回動輪７に噛合するラックギヤ９を適宜に押引操作を
することによりバレル２内において相対回動せしめられ
、所定の調量作用を行なうようになっている。即ち、プ
ランジャ３の頭部３ａの外周面３ｃには、第２図及び第
３図に示すように、その頂面３ｃから適宜離間して斜溝
状のリード１１がほぼその半周に亘って形成されている
。また、このリード２は、プランジャ軸方向に延びる連
通溝１２を介して該プランジャ３の頂面３ｂに連通せし
められている。従って、プランジャ３をバレル２に対し
て相対回動させて該プランジャ３のリード１１とバレル
２のバレルポート１０との相対的な連通タイミングを変
化させ、該バレルポート１０の閉塞期間を調整すること
により燃料の噴射量が調整される。このようなバレルポ
ート１０とこれに重合連通ずるリードｌｌとの組合せよ
りなる調量機構は従来公知のものであるが、この実施例
においてはこれに加えて、さらにこのＤｆｆｉ機構部分
に、本発明を適用して、噴射形態の変更機能をもたせて
いる。即ち、この実施例においては第２図及び第３図に
示す如く、上記プランジャ３の頭部３ａの外周面３ｃの
しから上記リード１１とプランジャ頂面３ｂとの間に位
置する部位に、該プランジャ頂面３ｂから適宜離間して
該プランジャ頂面３ｂに対して傾斜状態で延びる凹溝１
４を形成している。この凹溝１４は、これに対向するプ
ランジャ嵌挿穴１８の内周面との間で特許請求の範囲中
の絞り流出通路部１３を構成するものであって、リード
ｌｌと同方向の傾斜を有し、しかもその形成範囲は、全
負荷（高負荷）運転状態におけろバレルポート１０（第
２図において鎖線図示１０Ｅで示す位置）よりも燃料減
少側の範囲とされ且つその一端は上記連通溝１２に連通
せしめられている。従って、バレルポート１０は、エン
ジンの低負荷運転域においては、プランジャ３の往復動
に伴いその途中において必ず絞り流出通路部１３に連通
し、エンジンの高負荷運転域においては絞り流出通路部
１３との非連通状態が維持される。

このため、エンジンの低負荷運転時においては、バレル
２のバレルポート１０がプランジャ３の外周面３ｃによ
り閉塞された時点から該バレルポート１０が絞り流出通
路部１３に連通（第２図鎖線図示１０Ａ）するまでのプ
ランジャストロークＳ１の範囲においては燃料の噴射（
前噴射）が行なわれるが、バレルポート１０が絞り流出
通路部１３に連通ずると加圧室１６内の加圧燃料の一部
が該絞り流出通路部１３を介してバレルポート１０側に
絞り状態で流出し、噴射圧が低下して燃料噴射が中断さ
れる。さらに、プランジャ３の作動に伴って該バレルポ
ート１０と絞り流出通路部１３との連通が遮断されると
、その時点（第２図鎖線図示１０Ｂ）から該バレルボー
）１０が上記リード１１に連通ずる（第２図鎖線図示１
０Ｇ）するまでの燃料ノ噴射（主噴射）が行なわれる（
２段噴射の実現）。従って、この運転領域においては燃
料の噴射率が低下するところから混合気の緩慢燃焼が実
現され、筒内圧の急激な上昇に起因する燃焼騒音が効果
的に且つ確実に低減され、エンジンの静粛運転が実現で
きる。

一方、エンジンの高負荷運転時においては、バレルポー
ト１０と絞り流出通路部１３とは常に非連通とされるた
め、バレルポート１０がプランジャ３の外周面３ｃによ
って閉塞された時点から該バレルポート１０がリード１
１に連通するまでのプランジャストローク範囲において
は、燃料噴射がその途中で中断されることなく連続的に
行なわれる（１段噴射の実現）。従って、この運転領域
においては高い燃料噴射率が得られるところからエンジ
ンの高出力運転が実現され、エンジン、性能が向上する
ことになる。

尚、この実施例においては、上述の如く絞り流出通路部
１３をリード１１と同方向に傾斜させてを；ＩＪｌｌｔ
）Ｘｆ−Ａ（＜色ａＸ番；Ｂ＋＝＋＋（ｌ？ｒθ）ａ”
イにに伴ってバレルポートｔｏが第２図鎖線図示ｌ０Ａ
（低速アイドル位置）と同１０Ｄ（高速アイドル位置）
の間でプランジャ３に対して相対的に移動することによ
り、前噴射の有効プランジャストロークが無段階に変化
することになる。従って、例えばこの絞り流出通路部１
３の形成位置を選択することにより、低負荷運転領域の
内でも、その一部のみで２段噴射を行なわせ、他の部分
では１段噴射を行なわせることも可能となる。

さらに、この絞り流出通路部１３の通路面積を、プラン
ジャ３の低速作動域においてのみ燃料の流出が可能とな
るように燃料の粘性、慣性等に応じて設定することによ
り、例えば低速・低負荷運転域においては２段噴射を行
なわせ、高負荷運転域においては１段噴射を行なわせる
こと（即ち、プランジャ速度に基づく噴射形態の制御）
も可能となる。

（第２の実施例） 第４図には本発明の第２の実施例に係る燃料噴射ポンプ
の要部が示されている。この燃料噴射ポンプは上記第１
の実施例とその基本構成を同一とするものであって、た
だ第１の実施例とは絞り流出通路部１３の形状のみが異
なっている。即ち、この実施例のものにおいては、上記
絞り流出通路部１３を、その上縁１４ａがリード１１と
同方向に傾斜し、また下縁１４ｂがプランジャ頂面３ｂ
と平行であり、燃料減少方向に向って次第に拡開する略
三角形状口１１４で構成している。従って、上記第１の
実施例と同様の作用効果、即ち、エンジンの低負荷運転
時における燃焼騒音の低減効果と、高負荷運転時におけ
るエンジン性能の向上効果、−並びに絞り流出通路部【
３の傾斜による前噴射の有効ストロークの増減調整作用
が得られることは勿論であるが、その他にこの実施例に
おいては、絞り流出通路部１３のプランジャ周方向にお
ける断面積が燃料減少側に向って増大するように該絞り
流出通路部１３の形状を設定しているため、燃料の粘性
抵抗等にかかわらず高速アイドル時（第２図鎖線図示１
０Ｄ）においても低速アイドル時（第２図鎖線図示１０
Ａ）と同様に該絞り流出通路部１３による燃料の絞り流
出作用が行なわれ、その結果、エンジン速度の大小に拘
わらず、エンジンの低負荷運転時には常に２段噴射を行
なわせることが可能となる。

尚、第５図の他の部材にはそれぞれ第２図の各部材に対
応させて符号を付することによりその説明を省略する。

（発明の効果） 本発明は、バレル内でプランジャを往復動させることに
より燃料を加圧・圧送可能とする一方、上記プランジャ
の頭部の外周面に、プランジャ頂面に連通ずる斜溝状の
リードを形成し、上記プランジャとバレルとを適宜に相
対回動させて該リードと上記バレルに形成したバレルポ
ートとの連通タイミングを調整することにより燃料噴射
型の調量を行なうようにした燃料噴射ポンプにおいて、
上記プランジャの項部外周面のしかもプランジャ軸方向
において上記プランジャ頂面と上記リードとの間に位置
し且つエンジンの低負荷運耘状態にリードに！ｉｔ、て
プランジャ周方向に延びしかし上記バレルポートとの連
通状態において燃料を絞り状態で該バレルポート側に流
出させる如く作用する絞り流出通路部を形成し、上記プ
ランジャの往復動の途中において上記絞り流出通路部を
上記バレルポートに連通させ得るように構成したことを
特徴とするものである。

従って、本発明の燃料噴射ポンプによれば、（１）エン
ジンの低負荷運転領域においては、バレルポートがプラ
ンジャの絞り流出通路部と重合連通可能とされており、
該バレルポートがプランジャ外周面により閉塞された時
点からバレルポートに重合連通ずるまでの期間に燃料の
前噴射が行なわれ、該バレルポートが絞り流出通路部に
重合連通している期間は燃料の噴射が中断され、さらに
該バレルポートと絞り流出通路部との連通が遮断されて
から該バレルポートがリードに連通するまでの期間には
燃料の主噴射（後噴射）が行なわれ、該前噴射と主噴射
との２段噴射が実現され、その汁Ｆ＋］　　舘凪ｔ、−
謙纒１−１−ハ榊績α喜ｈ（畜マ、ぬ＋、−ｆキｄせし
められる、 （２）エンジンの高負荷運転領域においては、バレルポ
ートがプランジャの絞り流出通路部に対して非連通とさ
れており、燃料の１段噴射が実現され、高水準の燃料噴
射率の維持によりエンジン性能が向上せしめられる、〜 等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例に係る燃料噴射ポンプの
全体縦断面図、第２図は第１図の■部拡大図、第３図は
第２図の■−■矢視図、第４図は本発明の第２の実施例
に係る燃料噴射ポンプのプランジャ頂部の拡大図である
。 １・・・・・ポンプ本体 ２・・・・・バレル ３・・・・・プランジャ ４・・・・・プランジャ回動輪 ５・・・・・プランジャスプリング ６・・・・・デリベリバルブ ７・・・・・プランジャ回動輪 ８・・・・・調量操作子 ９・・・・・ラックギヤ １０・・・・バレルポート １１・・・・リード １２・・・・連通溝 １３・・・・絞り流出通路部 １４・・・・凹溝

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．バレル（２）内でプランジャ（３）を往復動させる
   ことにより燃料を加圧・圧送可能とする一方、上記プラ
   ンジャ（３）の頭部（３ａ）の外周面（３ｃ）に、プラ
   ンジャ頂面（３ｂ）に連通する斜溝状のリード（１１）
   を形成し、上記プランジャ（３）とバレル（２）とを適
   宜に相対回動させて該リード（１１）と上記バレル（２
   ）に形成したバレルポート（１０）との連通タイミング
   を調整することにより燃料噴射量の調量を行なうように
   した燃料噴射ポンプであって、上記プランジャ（３）の
   頂部外周面（３ｃ）のしかもプランジャ軸方向において
   上記プランジャ頂面（３ｂ）と上記リード（１１）との
   間に位置し且つエンジンの低負荷運耘状態において上記
   バレルポート（１０）と対応する部分に、上記リード（
   １１）に連通してプランジャ周方向に延びしかも上記バ
   レルポート（１０）との連通状態において燃料を絞り状
   態で該バレルポート（１０）側に流出させる如く作用す
   る絞り流出通路部（１３）を形成し、上記プランジャ（
   ３）の往復動の途中において上記絞り流出通路部（１３
   ）を上記バレルポート（１０）に重合連通させ得る如く
   構成したことを特徴とする燃料噴射ポンプ。