JPS6227593Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は杭埋設用の穴の屈曲を防止すると共
に掘削により生じた泥土を穴壁になすりつける効
果を高めることを目的とした杭穴掘削用ロツドに
関するものである。

杭埋設用の穴を杭の外径とほぼ等しい穴径で掘
削すると共に、掘削により生じた泥土を穴内で撹
拌し、かつその一部を穴壁になすりつけつつ圧密
侵透させる工法においては、ロツド本体の側壁に
泥土の撹拌翼を所定間隔で設けたもの、或いは更
に泥土の練り付けドラムを設けられた掘削具を使
用する。従来この種の掘削具としては、ロツド本
体の側壁に設けられたアームの先端に練りつけ板
を固着して形成された撹拌、練りつけ装置を有す
るもの（特開昭55−49425号）、あるいはロツド本
体の側壁に撹拌翼と練り付けドラムとを有するも
の（実開昭55−118092号）が知られている。

しかしながら上記従来技術においては杭埋設用
の穴が屈曲して掘削されるおそれがあると共に、
掘削により生じた泥土を穴壁になすりつけが不完
全になり易いという問題点があつた。

しかるにこの考案はロツド本体の中間部側壁に
所定間隔毎に穴壁に摺接する摺接板を設けること
によつて、上記問題点を解決したものである。

以下この考案を実施例に基づいて説明する。ロ
ツド本体１の先端部には穴を掘進するオーガーヘ
ツドの軸杆を挿入固定する筒状ジヨイント２が設
けられ、基端部にはロツド本体１を回転させる回
転装置と連結する為の六角ジヨイント３が設けら
れている。前記ロツド本体の側壁には先端側所定
部に穴壁１１に摺接する練り付けドラム４が取付
具を介して取り付けられていると共に、所定間隔
毎に円筒状の穴壁１１への摺接板５がロツド本体
１を基端として放射状に突出された４本のアーム
６によつて支持されて設けられている。この考案
の杭穴掘削用ロツド７は以上のように構成されて
なるものであるが、上記実施例においては摺接板
５を円筒状としたが、第４図に示すように、所定
角度で放射状にかつ対称的に突出した各二本のア
ーム８，８の先端に両側を固定した平面円弧状の
板９，９としてもよい。また上記実施例において
は摺接板５を４本のアームによつて支持する構造
としたが、アームは３本でもよく、数に限定され
ない。

この考案の杭穴掘削用ロツドによつて杭埋設用
穴を掘削するには、杭穴掘削用ロツドの先端の筒
状ジヨイント２にオーガーヘツド１０を連結固着
すると共に基端部の六角ジヨイント３を回転装置
に連結した後、杭穴掘削用ロツドを回転させつつ
穴を掘進する。上記において、掘削により生じた
泥土は摺接板５を支持する放射状アームによつて
撹拌されると共に、練り付けドラム４および摺接
板５によつて穴壁１１に練り付けつつ圧密浸透さ
れる。杭穴掘削用ロツド７は第５図に示すよう
に、杭埋設用穴１２内で摺接板５によつて穴壁１
１に平行に支持されている。

すなわちこの考案によればロツド本体１に穴壁
に摺接する摺接板を複数個アームで支持して設け
たから、アームが掘削により生じた泥土を撹拌す
ると共に、摺接板が練り付けドラムを補助して泥
土を穴壁に練り付けるので、泥土の穴壁への練り
付けが確実に行われる。また杭穴掘削用ロツドは
摺接板により穴壁と平行に支持されているから、
直進性が高まり、杭埋設用の穴の屈曲掘削を未然
に防止できるという効果がある。更に第６図に示
すように摺接板１３の上下縁に鋸の歯状切込み１
４を設ければ、穴壁に突出部がある場合にも容易
に突出部を破砕することができ、杭穴掘削用ロツ
ドの昇降が容易になるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例の正面図、第２図は
同じく実施例の一部拡大正面図、第３図は同じく
実施例の一部拡大平面図、第４図は摺接板の他の
実施例を示す平面図、第５図はこの考案の実施例
の杭埋設用穴掘削時の一部正面図、第６図は摺接
板の他の実施例を示す正面図である。 １……ロツド本体、４……練り付けドラム、
５，９，１３……摺接板、６，８……アーム、７
……杭穴掘削用ロツド、１１……穴壁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ロツド本体の中間部側壁に掘削により生じた
   泥土を穴壁になすりつける練り付けドラムを設
   けると共に、前記ドラムの上下のロツド本体へ
   所定間隔毎にアームを介して穴壁への摺接板を
   設けてなる杭穴掘削用ロツド。 ２ 摺接板は平面円形又は弧状である実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の杭穴掘削用ロツド。