JPS6226657Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は芯上下式石油燃焼器における芯上下機
構の改良構造に関する。

従来一般の此種石油燃焼器の芯上下機構は芯体
側に設けたラツク板に芯上下軸先端側のピニオン
を歯合させ、芯上下軸を回転させて芯体を回転さ
せつつ上下動操作を行つていた。しかし乍ら従来
のラツク、ピニオン方式では芯体を回転させつつ
上下動操を行つていた。しかし乍ら従来のラツ
ク、ピニオン方式では芯体を回転させつつ上下動
しているので少なくともピニオンを１回転以上行
なわねばならず芯体の操作を迅速に行ないにくい
ものであるとともにピニオン及びラツクの歯合を
良好となすためには高い精度が要求され、製作が
むずかしい欠点を有していた。本考案は斯る点に
鑑みて考案されたものでありその目的とするとこ
ろは芯上下軸の回転運動をクラツク作用にて芯体
に直線運動に変換するアーム板を芯上下軸先端部
に連係して芯上下軸の回転操作を少なくすること
にあり、又他の目的としてアーム板を耐油性合成
樹脂で成形して製作の容易化を計ることと芯体側
のアーム受板とアーム板との接触抵抗を減少して
芯上下操作をスムーズに行なえるようにした点で
ある。

以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説明
する。

１は中央部に芯案内内筒２を立設した燃料タン
クで、上面にはパツキング３を介して内筒２と間
隙を有した芯案内外筒４が取付けられている。５
は芯案内内外筒２，４間に介装し下端を燃料６中
に浸漬した芯体で後述する芯上下機構により直線
的に上下動され上端が火皿部７より突出し火皿部
上に載置された燃焼筒（図示せず）内の燃焼室に
突入されるようになつている。８は芯体５の外周
に爪８′によつて固着した円筒状の芯支持金具、
９は該支持金具８に、両側耳片９ａをスポツト熔
接したアーム受板で一枚の金属板をプレス加工に
て成形され正面視左側部分には上下方向の案内ス
リツト１０が縦設され且そのスリツト１０の下端
はアーム受板９の下辺まで達し更に下辺の補強片
９ｂにはこのスリツト１０に連通した切欠１０′
が設けられている。又右側部分の上下方向の中央
部分には横長の係着穴１１が形成されている。１
２は燃料タンク１にビス１３止め固定した軸支板
１４によつて回転自在に支持された芯上下軸で、
操作レバー（図示せず）の上下操作によつて回転
せしめられ、且軸方向に対しては規制体１５によ
つて前後方向の移動ができないようになつてい
る。

前記芯上下軸１２は先端部は前記アーム受板９
に設けた案内スリツト１０内に遊嵌される小径部
１２ａが、又その小径部１２ａより内側には20〜
25mm長の断面Ｄ字型の非円形部１２ｂが連続して
形成され、更にこの非円形部１２ｂの先端箇所に
は小孔１６が穿設されている。１７は芯上下軸１
２の非円形部１２ｂに軸装したアーム板で、ジユ
ラコン等耐油性の高い合成樹脂にて成形してい
る。このアーム板１７について以下に詳細に述べ
ると１７ａは前記芯上下軸１２の非円形部１２ｂ
の断面形状と合致するＤ字型の軸貫通孔１７ｂを
有する円筒状の軸支部で表面の左側部に設け、且
軸貫通孔１７ｂに直交し前記小孔１６と連続する
固定ピン１８の係止孔１７ｃが設けられている。
１７ｄは軸支部１７ａに対応する裏面に設けたア
ーム受板９と当接する当接部、１７ｅは軸支部１
７ａから後述の係着突部１７ｆに対応する位置に
亘つてアーム板１７の表面に一体的に形成した三
角形状のアーム補強部、１７ｆは裏面右側部に設
け、アーム受板９の係着穴１１に係着する係着突
部、１７ｇはこの係着突部１７ｆの近傍に設けた
アーム受板９と接触する接触突部でこれらはすべ
てアーム板１７と一体的に耐油性合成樹脂で成形
される。

次にアーム受板９、アーム板１７、及び芯上下
軸１２の連けいについて述べると芯上下軸１２の
非円形部１２ｂにアーム板１７の軸貫通孔１７ｂ
を貫挿すると共に固定ピン１８を係止孔１７ｃ及
び小孔１６に挿通してアーム板１７を芯上下軸１
２に軸装する。

芯上下軸１２の先端部の小径部１２ａをアーム
受板９の案内スリツト１０に挿入すると共にアー
ム板１７の係着突部１７ｆをアーム受板９の係着
穴１１に係着し、更にアーム板１７の当接部１７
ｄと接触突部１７ｇをアーム受板９の前面に当接
する。

従つて芯上下軸１２を操作レバーにより反時計
方向に約60度（1/6回転）回転させると芯上下軸
１２を中心にアーム板１７は反時計方向に回転す
る。アーム板１７の係着突部１７ｆとアーム受板
９の係着穴１１とが係着しているためアーム板１
７の回転運動でアーム受板が上動され、結果芯体
５も上動する。この時係着突部１７ｆは係着穴１
１の右端から左端に移動すると共に芯上下軸１２
の小径部１２ａがアーム受板９の案内スリツト１
０と遊嵌されているためアーム受板を直線的に上
動する。このようにして芯体は直線的に上下動で
きる。

次に芯体の交換手順を説明すると先ず芯案内外
筒４を燃料タンク１から外し又固定ピン１８を引
き抜く。するとアーム板１７は芯上下軸の非円形
部１２ｂで前後方向に摺動可能になるのでアーム
板１７を非円形部の一番内端（第１図のイの位
置）まで移動させて係着突部１７ｆを係着穴１１
から離脱する。その後芯体５をアーム受板９ごと
芯案内内筒２から引き抜くと芯上下軸１２の小径
部１２ａはスリツト１０及び下辺の切欠１０′を
通過して芯体５を取外すことができる。芯体５を
装填するときは今と逆方法をとればよい。

本考案は以上の如く芯上下軸の回転操作を芯体
に直線的な上下運動に変換し芯体の上下動を行う
ようにしたので芯上下軸の少ない回転操作で行う
ことができ迅速な芯上下操作が可能となる。

又本考案はアーム板を耐油性の合成樹脂にて成
形しているので従来のラツク、ピニオン方式の上
下機構に比し、構成簡単且製作容易である。又芯
上下軸の先端部をアーム受板の案内スリツトに遊
嵌してあるので芯体の直線的上下動をスムーズに
行うことができる。

更にアーム板は合成樹脂にて成形したことと相
俟つてアーム受板に当接部を介して接触させるよ
うにしてあるので、接触抵抗が極めて少なく、従
つて芯上下操作が軽いタツチで行え且つ確実に行
うことができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図はいずれも本考案のもので第１図第２図は要
部断面図、第３図は第１図のＡ−A′断面図、第
４図はアーム受板を装着した芯体を装着した芯体
の正面図、第５図は芯上下軸平面図、第６図はア
ーム板を示しイは裏面図、ロは平面図である。 ５……芯体、８……芯支持金具、９……アーム
受板、１７……アーム板、１２……芯上下軸、１
０……スリツト、１１……係着穴、１７ｄ……当
接部、１７ｆ……係着突部、１７ｇ……接触突
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 芯体を取付けた芯支持金具にアーム受板を固
   着し、該アーム受板には芯上下軸の先端部が遊
   嵌される縦方向の案内スリツトとこのスリツト
   から間隔を有して横長の係着穴を夫々形成し、
   前記芯上下軸の先端部に該芯上下軸の回動と連
   動して回動するアーム板を連係し、該アーム板
   の裏面には前記アーム受板の係着穴に係着され
   る係着突部と案内スリツト周縁のアーム受板に
   当接する当接部をアーム板と共に耐油性合成樹
   脂にて一体的に形成してなる芯上下式石油燃焼
   器。 (2) 前記アーム板の表面には軸支部から前記係着
   突部と対応する位置に亘るアーム補強部を一体
   的に形成してなる実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の芯上下式石油燃焼器。