JPS6226146Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は動物玩具に関し、とくに吹奏楽器を演
奏しているがごとき動作をしながら歩行するもの
で、その動作がユーモラスな動物玩具に関するも
のである。

本考案に係る動物玩具は、動物形状に構成され
た中空のボデイ内にゼンマイ機構を内蔵したゼン
マイユニツトを固定し、ボデイに対して可動自在
に設けた左右脚から立上つている各支持板の長孔
をゼンマイユニツトの側部に突出しているピンに
遊嵌し、ゼンマイユニツトの側部に突出している
歩行駆動用のクランク軸を左右脚の各支持板に設
けた小孔に嵌合し、 前記ボデイに吹奏楽器模型を設けるとともに、
該吹奏楽器の一部として摺動管の先端部をＵ字状
に形成し、該摺動管の基端部を動物玩具の口部分
及びボデイに形成した透孔に挿入し、ボデイに対
し前後方向に可動自在に設けた一方の腕を前記摺
動管に直結し、該腕の基端に設けた支軸をボデイ
肩部に前後方向に長く設けた長孔に遊嵌し、ゼン
マイユニツトの側部にクランク軸によつて揺動自
在に揺動板を配設し、揺動板に切欠き部を介して
前記腕部基端の支軸を係合させたことを特徴とす
る。

以下、考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

本考案に係る動物玩具１はネコの外形を模した
中空のボデイ２と頭部２ａを有し、前後に往復移
動する右腕３と固定的に配置された左腕４を有
し、ボデイ２の下端からは左右の脚５，６が突出
している。そしてボデイ２の一部にはトロンボー
ンとして例示する吹奏楽器７が動物の肩部にかけ
た態様で設けられ、ボデイ２の側方にはその内部
に収容されたゼンマイユニツトのゼンマイを巻込
む巻込み軸８が突出している。８ａはそのつまみ
である。

ボデイ２内にはゼンマイユニツト９が固定され
ている。このゼンマイユニツト９は、そのケース
内に巻込み軸８によつて差込まれるゼンマイと、
そのゼンマイ軸に固定された歯車と噛合う複数枚
の従動歯車列とを有し、任意の歯車の回転軸を出
力軸として取出し、適当な減速比を有する回転力
を得ることができるように構成されている。

ゼンマイユニツト９の上端部には軸１０が横架
されており、この軸１０の両端は、脚５，６から
一体に立上つている支持板１１の上端部に形成さ
れた長孔１１ａに嵌合される。支持板１１の途中
には円形の開口部１１ｂが形成されており、その
中には巻込み軸８が遊嵌されている。

ゼンマイユニツト９の両側には、その内部の歯
車軸の延長部分であるクランク軸１２が突出して
いる。このクランク軸１２は、支持板１１の途中
に形成された小孔中に回転自在に嵌合されてい
る。

また、右脚５の支持板１１の外側には揺動板１
３が配置されている。揺動板１３は、その上端部
にほぼＶ字状の切欠部１３ａが形成されており、
その中には右腕３の基端に設けた支軸１４が嵌合
されている。揺動板１３の途中には円弧状の長孔
１３ｂが形成されており、その中には巻込み軸８
が遊嵌されている。また、揺動板１３の下方には
軸線方向に沿つて長孔１３ｃが形成されおり、そ
の中にはクランク軸１２の先端部が嵌合されてい
る。

右腕３の基端に設けた前記支軸１４は、ボデイ
２の肩部に前後方向に設けた長孔１５′を緩く挿
通してボデイ２内に進入しており、ボデイ内に固
着した支持板１６の前後方向に設けた長孔１６ａ
に挿入支持されている。更に、この支軸１４は揺
動板１３の上部に設けたＵ字状の切欠部１３ａ中
に嵌合されている。なお、第５図において１７と
１８は支軸１４に設けた鍔状のリブである。

前記右腕３の先端部は、連結部材１９を介して
吹奏楽器７の摺動管１５の一部に係止されてい
る。摺動管１５はほぼＵ字状に形成されており、
その一端は動物の口の部分にあけられた透孔２ｃ
中に摺動自在に嵌挿されており、他端はボデイ２
の胸の部分に形成された透孔２ｂ中に摺動自在に
嵌挿されている。

次に、以上のように構成された本案実施例の動
作について説明する。

まず、巻込み軸８を回してゼンマイユニツト９
のゼンマイを充分巻き込んだ後、動物玩具１を床
面上に置く。すると、ゼンマイの解旋に伴なつて
クランク軸１２が回動し、左右脚５，６の支持板
１１は軸１０を中心として回転運動を与えてら
れ、それによつて脚５，６は歩行動作し、動物玩
具１は歩行開始する。しかも、クランク軸１２の
回転に伴ない揺動板１３が前後に揺動され、右腕
３の基端に設けた支軸１４は、前記揺動板１３の
Ｕ字状切欠き部１３ａに嵌合しいることにより、
長孔１５′，１６ａに沿つて前後に揺動する。そ
れにより、右腕３は前後方向に移動して摺動管１
５が前後動し、あたかも動物がトロンボーンを一
方の腕４で肩に支え、他方の腕３を動作させて吹
奏しているような動作を行なう。なお、このとき
左腕４は吹奏楽器７の先端部を支持した態様でボ
デイ２に固定されており、特に動作はしない。

なお、上記の実施例においては、吹奏楽器の例
としてトロンボーンを例示したが、前後方向の繰
作を行なう楽器であれば、どのような吹奏楽器で
もよい。

以上説明したように、本考案によると、動物が
トロンボーン等の吹奏楽器を演奏しながら歩行し
ているがごとき感を呈して、その歩行動作がきわ
めてユーモラスで子供の興味を引くとともに、脚
を歩行動作させるための構成や前記楽器を演奏し
ているがごとく右腕を動作させるための構成がき
わめて簡潔であるから、小さなスペースに組込む
ことができ、小物の動物玩具等においてとくにそ
の効果が発揮されるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は正面か
ら見た斜視図、第２図は左側面図、第３図は後方
から見た斜視図、第４図は吹奏楽器の摺動管の取
付構造を示す一部縦断側面図、第５図は内部構造
を示す断面図、第６図は揺動板の取付構造を説明
する側面図である。 １……動物玩具、２……ボデイ、３，４……
腕、５，６……脚、７……吹奏楽器、８……巻込
み軸、９……ゼンマイユニツト、１１……支持
板、１２……クランク軸、１３……揺動板、１４
……支軸、１５……摺動管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 動物形状に構成された中空のボデイ内にゼンマ
   イ機構を内蔵したゼンマイユニツトを固定し、ボ
   デイに対して可動自在に設けた左右脚から立上つ
   ている各支持板の長孔をゼンマイユニツトの側部
   に突出しているピンに遊嵌し、ゼンマイユニツト
   の側部に突出している歩行駆動用のクランク軸を
   左右脚の各支持板に設けた小孔に嵌合し、 前記ボデイに吹奏楽器を設けるとともに、該吹
   奏楽器の一部としての摺動管の先端部をＵ字状に
   形成し、該摺動管を動物玩具の口部分及びボデイ
   に形成した透孔に挿入し、ボデイに対し前後方向
   に可動自在に設けた一方の腕を前記摺動管に直結
   し、該腕の基端に設けた支軸をボデイ肩部に前後
   方向に設けた長孔に遊嵌し、ゼンマイユニツトの
   側部にクランク軸によつて揺動自在に揺動板を配
   設し、揺動板に切欠き部を介して前記腕部基端の
   支軸を係合させたことを特徴とする動物玩具。