JPS622564Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は架空もしくは地下にて光ケーブル接続
部を収容するための装置に関するものである。

第１図は従来の光ケーブル端子函の斜視図であ
つて、１は接続部、２は光屋外線、３は光屋外線
心線、４は光ケーブル、５は外被を除去した光ケ
ーブルである。

従来の光ケーブル用端子函は光ケーブルの余長
処理部と光屋外線の余長処理部がはつきり分かれ
ていないので、心線整理がしにくく、端子函内の
スペースを有効に利用できないという欠点があつ
た。また光屋外線の増設撤去時に不必要な心線に
手を触れるという欠点があつた。

さらに従来の地下用の光ケーブル端子函は浸水
を防ぐため、端子函内にコンパウンドを充填する
必要があり、増設時にはコンパウンドの解体作業
が伴うので、著しく作業性が低下するという欠点
があつた。

本考案はこれらの欠点を解決するためのもので
あり、心線整理の簡易化と地下および架空での増
設撤去時の作業性の向上を実現せしめるものであ
る。以下図面により本考案を詳細に説明する。

第２図は本考案の光ケーブル接続部収容函用中
板の一実施例を示し、１は接続部、２は光屋外
線、３は光屋外線心線、６は余長収納ガイド、７
は余長収納ガイドのつば、８は光屋外線支持台、
９は切り欠き部、１０は光ケーブル心線、１１は
光屋外線支持用穴である。光屋外線２は支持台８
の穴１１を通つて余長収納ガイド６の周囲に添つ
て接続部１へつながつている。光ケーブル心線１
０は接続部から切り欠き部９を介して裏面へ配線
される。なお支持台８と穴１１の部分の詳細図は
後述の第７図に示してある。

第３図は光ケーブル接続部収容函用中板の裏面
の一実施例を示し、４は光ケーブル、５は外被を
除去した光ケーブル、６は余長収納ガイド、７は
余長収納ガイドのつば、９は切り欠き部、１０は
光ケーブル心線、１２は光ケーブル支持台、１３
は光ケーブル支持用穴、１４は光ケーブル押え板
である。

光ケーブル４は光ケーブル支持台１２の穴１３
を通つて余長収納ガイドに巻き付けられた後、光
ケーブル支持台１２を通つて光ケーブル接続部収
容函の外へ出る。

また、この光ケーブル接続部収容函で加入者へ
配線されている光ケーブル心線１０は、切り欠き
部を介して接続部のある表面へ行つている。

余長収納ガイド６が半円形の形状を有している
ことにより、光ケーブルに規格以上の曲げが生ず
るのを防ぐ作用がある。また余長収納ガイド６の
周囲につば７があることにより、振動などで光ケ
ーブルが余長収納ガイド６から外れるのを防ぐ作
用がある。

光ケーブルの余長収納部と光屋外線の余長収納
部に分けることにより、作業者が不必要な心線に
触れることを防ぐ効果がある。

第４図は光ケーブル接続部収容函用蓋の一実施
例を示し、１５は地下取付用のくぼみ、１６は開
放面である。くぼみ１５を設けることにより、ハ
ンドホール等の壁のナツトとくぼみを組み合わせ
て光ケーブル接続部収容函をハンドホール内等に
固定できる効果がある。

第５図は光ケーブル接続部収容函のハンドホー
ル内における一実施例の断面図である。１６は開
放面、１７は水である。開放面１６以外の面に気
密性を持たせることにより、ハンドホール内が水
で充満しても光ケーブル接続部収容函内には浸水
しない効果がある。

第６図は光ケーブル接続部収容函を架空へ設置
する場合の一実施例を示し、１８は光ケーブル接
続部収容函用中板支持台、１９は光ケーブル接続
部収容函の回転の中心となる心棒である。心棒１
９を軸として光ケーブル接続部収容函は回転可能
であることにより、表面、裏面とも自由に作業者
側へ向けることができ、これにより作業能率を向
上させる効果がある。

第７図は光屋外線支持台の一実施例を示し、８
は光屋外線支持台、１１は光屋外線支持用穴、２
０は光屋外線押え板である。光屋外線支持用穴１
１は上部を光屋外線より若干小さめ、下部を若干
大きめにして、テーパを持たせることにより、光
屋外線が光ケーブル接続部収容函より抜けにく
く、かつ光屋外線支持台８に光屋外線を挿入する
際の作業性の向上が図れる効果がある。

第８図は光ケーブル支持台の一実施例を示し、
１２は光ケーブル支持台、１３は光ケーブル支持
用穴、１４は光ケーブル押え板である。光ケーブ
ル支持用穴１３は、第７図に示す光屋外線支持用
穴１１と同様のテーパを持つており、光ケーブル
支持台１２と光ケーブル押え板１４より構成され
る。

光ケーブル支持用穴１３が複数個あることによ
り、複数本のケーブルを同一光ケーブル接続部収
容函で収容できる効果がある。

光屋外線支持台および光ケーブル支持台が独立
に着脱可能な押え板を有することにより、コネク
タが装着された光ケーブル等でも簡易に支持台へ
固定できる効果がある。

第９図は接続部保持機構の一実施例を示し、２
１は接続部を保持するための板ばねである。板ば
ね２１で接続部を挾み込むことにより、接続部が
振動などで移動することなく保持でき、かつ接続
部の固定、取りはずしが簡易にできる効果があ
る。

以上説明したように、本考案の光ケーブル接続
部収容函を用いれば、光ケーブルの余長収納部と
光屋外線の余長収納部を分けて構成することがで
き、作業性が向上する。さらに同一または部分的
改良を加えた光ケーブル接続部収容函により、架
空、地下の両者とも配線可能であることがわか
る。

第２図および第３図で光屋外線または光ケーブ
ルを余長収納ガイドに巻き付けることにより、余
長を無理なく確保できる。また切り欠き部により
光ケーブル心線を裏面より必要に応じて表面へ自
由に取り出すことができる。さらに余長収納ガイ
ドが半円形の形状で、周囲につばを有することに
より、光ケーブル等を伝送特性を損なわない規定
の曲率半径で余長収納ガイドの外へはみ出さない
ように配線できる。

第４図および第５図により光ケーブル接続部収
容函を地下で使用した場合に、ハンドホール等が
水で充満しても、下部の開放面以外の面に気密性
を持たせることにより、光ケーブル接続部収容函
内には浸水しない効果がある。

第６図に示すように光ケーブル接続部収容函に
回転の中心となる心棒を与えることにより、光ケ
ーブル接続部収容函用中板の表面、裏面とも自由
に作業者側へ向けることができ、作業能率の向上
を図ることができる。

第７図および第８図で、光屋外線支持台および
光ケーブル支持台が独立に着脱可能な押え板を有
していれば、コネクタ付き光屋外線等でも簡易に
支持台へ固定できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の光ケーブル端子函の斜視図、第
２図は本考案による光ケーブル接続部収容函用中
板の光屋外線用余長収納部と接続部保持機械の一
実施例図、第３図は光ケーブル接続部収容函用中
板の裏面で光ケーブル余長収納部の一実施例図、
第４図は光ケーブル接続部収容函用蓋の一実施例
図、第５図は光ケーブル接続部収容函を地下ハン
ドホール内の水中にて使用する場合の断面図、第
６図は光ケーブル接続部収容函を架空へ設置する
場合の一実施例図、第７図は光屋外線支持台の一
実施例図、第８図は光ケーブル支持台の一実施例
図、第９図は接続部保持機構の一実施例図であ
る。 １……接続部、２……光屋外線、３……光屋外
線心線、４……光ケーブル、５……外被を除去し
た光ケーブル、６……余長収納ガイド、７……余
長収納ガイドつば、８……光屋外線支持台、９…
…切り欠き部、１０……光ケーブル心線、１１…
…光屋外線支持用穴、１２……光ケーブル支持
台、１３……光ケーブル支持用穴、１４……光ケ
ーブル押え板、１５……地下取付用くぼみ、１６
……開放面、１７……水、１８……光ケーブル接
続部収容函用中板支持台、１９……心棒、２０…
…光屋外線押え板、２１……板ばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 左と右の側面に長円形または矩形等の切り欠
   き部を持つ長方形の中板を有し、この中板の上
   部には先端が中板とは平行な面上に中板の外側
   へ向き断面がＬ字形の突起を、半円形帯状にこ
   の長方形の中板平面とは直角方向に有し、中板
   の下部には中板の両面の左右に中板より突き出
   た台と、この台に着脱可能な板からなる突起が
   あり、前記台と板から成る弾力性のある円形の
   穴を複数個鉛直方向に有し、かつ、前記長方形
   の中板が収容できる大きさの中空部を有する蓋
   を有し、この蓋は下部に開口部があり、他面は
   気密性を有する蓋から成ることを特徴とする光
   ケーブル接続部収容函。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の光ケー
   ブル接続部収容函において、前記中板の下部の
   一端に円柱形の軸を有し、この円柱形の軸を収
   容する固定部を有することを特徴とする光ケー
   ブル接続部収容函。