JPS6225477Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の目的 ［産業上の利用分野］ この考案はブリキ板やボール紙等のシート材を
打抜き機械や塗装機械や或いは印刷機械等に供給
する場合に使用するシートフイーダーにおいてシ
ートを一枚ずつ供給するシート供給位置までシー
ト束を上昇させるシート供給装置に関するもので
ある。

［従来の技術］ ブリキ板やボール紙等のシート材に打抜き、塗
装、印刷その他の加工を施す場合に、その加工装
置にシート材を供給するためのシートフイーダー
のシート供給装置としては、通常、平面状に複数
のローラーを配設したパイルテーブルを備え、シ
ート材の積み重ね束を台の上に載せた状態でフオ
ークリフトやデリバリーローラーを使用してパイ
ルテーブル上に載せ、ついでその台をパイルテー
ブルと共に供給位置まで上昇させつつ、積み重ね
たシート束の最上部のシートからフイーダーの吸
引装置で取り上げて加工装置側へ供給するように
構成され、その台上のシートがなくなると台替に
よつて次の台についても同様の操作が行われる。

このようなシート供給関係の作業で、台替時の
シートの位置決めを正しく行うことは工程を安定
させるために特に重要である。

［考案が解決しようとする問題点］ しかるに、上記のシート供給装置においては、
パイルテーブルをホームポジシヨンに位置決めす
ることが困難で、台替時に作業員が手動によつて
位置修正を行つているが、その作業は相当の危険
が伴うものである。また、手動修正を何回となく
繰返していると、パイルテーブルロール部プレー
トが片寄つて、ついには台を取り除けなければ位
置修正が不可能となる場合があつて、修正作業が
相当に煩雑で、これが作業時間に無駄を生ずる原
因となつている。また、前記のプレートは焼入れ
がなされていない材質のため摩耗し、ついには位
置修正が不可能となる場合もある。また、パイル
テーブル上で台の位置決めをするに当つて、位置
決め用のプレートをシート端面に直接押圧してお
り、また、台をデリバリーロールにて搬送する時
もシート端面をプレートでこすつているため、シ
ート束の不揃いや、板曲り、或いはバリが発生
し、シートが使用不能となる場合もあつた。更
に、このような困難な作業によつてパイルテーブ
ル上のシート束を位置決めしたとしても、パイル
テーブルが上昇し、シートが実際に加工装置に供
給される時点では振動等によりシート束が横ずれ
し、これがライン停止の原因となることがあつ
た。

さらにまた、従来のシート供給装置においては
シート束最上部の上部保護板上に塵埃が堆積し、
これが塗装その他の加工の品質に影響を与えてお
り、この塵埃を作業員が台替時にゴムホースでエ
アーを吹き付けて除去しているが、多くの人手を
要するのみでなく、工程の円滑な流れを確保しな
がらこの作業を行うためには相当の熟練を要し、
かつ仕上がりむらが発生し易い。

この考案は上記の如き事情に鑑みてなされたも
のであつて、台替時のシートの位置決めを正確、
容易かつ確実に行うことができ、シート供給装置
関係の工程を安定させることができるシートフイ
ーダーのシート供給装置を提供することを目的と
するものである。

(ロ) 考案の構成 ［問題を解決するための手段］ この目的に対応して、この考案のシートフイー
ダーのシート供給装置は、被加工体たるシート１
８を積み重ねて載置した台１９をパイルテーブル
７上に載せて支持し、前記パイルテーブル７を中
間待機位置から上昇させて前記シートを一枚ずつ
供給する位置に上昇させ最上昇位置において前記
台１９をチエンジヤーフオークに積み替えて下降
し、下降した位置においてシート１８を積み重ね
て載置した他の台１９を補充受入れして前記中間
待機位置まで上昇し待機するように構成したシー
トフイーダーのシート供給装置において、前記台
１９が中間待機位置に達したことを検出する中間
位置待機用台検出センサー２２と、昇降可能な昇
降フレーム３と、前記昇降フレーム３上に位置す
る前記パイルテーブル７と、前記昇降フレーム３
に取り付けられていて前記中間位置待機用台検出
センサー２２の信号によつて作動して前記パイル
テーブル７上の前記台１９を拘束して前記台１９
の水平方向の位置決めを行う位置決め装置１３
と、及び前記パイルテーブル７が下降した位置に
おいて前記パイルテーブル７を案内して位置決め
するガイド装置１１，１２と、を備えることを特
徴としている。

以下、この考案の詳細を一実施例を示す図面に
ついて説明する。

第１図及び第２図において、１はシート供給装
置である。シート供給装置１はリフトチエーン２
を備えている。リフトチエーン２は昇降フレーム
３と昇降フレーム３を懸垂支持しているチエーン
４を備え、チエーン４の繰出し、巻取りによつて
昇降可能である。フレーム３上にはコロ受け５が
固定され、このコロ受け５内に複数のコロ６が配
設され、このコロ６上にパイルテーブル７が載置
している。パイルテーブル７はリフトチエーン２
とともに昇降するが、横方向へはストツパー８で
規制される範囲内で、コロ６の転動により変位可
能である。パイルテーブル７の底部から垂直下方
に腕９が延出し、腕９の下端にガイドローラー１
１が取り付けられている。一方、基礎上にガイド
レール１２が立ち上がつている。ガイドローラー
１１とガイドレール１２はパイルテーブル７が下
降した位置において係合し、パイルテーブル７の
横方向のホームポジシヨンの位置決めを行う。こ
のガイドローラー１１とガイドレール１２は協働
してガイド装置を構成する。

チエーンリフト２には位置決め装置１３が取り
付けられている。位置決め装置１３は拘束片１４
及びエアーシリンダー１５とを備えている。エア
ーシリンダー１５は支持枠１６を介してリフトチ
エーン２のフレーム３に固着支持されており、ま
た拘束片１４はエアーシリンダー１５のピストン
ロツド１７の先端に取り付けられており、エアー
シリンダー１５の作動によつて進退する。ここで
特に重要なことは拘束片１４の高さ方向の位置で
ある。すなわち、パイルテーブル７上には被加工
材たるシートを積み重ねたシート束１８が台１９
若しくは台１９とその他の保護材を介して載置す
るが、前記の拘束片１４はパイルテーブル７上の
台１９若しくはその他の保護部材に対応する位置
にあり、それらの台１９若しくはその他の保護部
材と接当してこれらを拘束する位置と、それらか
ら離隔してそれらを解放する位置との間に変位可
能である。この拘束片１４の接当によつてシート
束１８は横方向に位置決めされる。

シート束１８が昇降する通路に沿つて所定の高
さ位置に台検出センサー２１が配設され、また、
その所定の中間位置に中間位置待機用台検出セン
サー２２、及びその上方にシート検出センサー２
３が配設されている。これらのセンサーとしては
光電管を利用したもの、或いはリミツトスイツチ
を利用したもの、など市販のセンサーを採用する
ことができる。

シート束１８が昇降する通路の上方には塵吹き
用のエアーパイプ２４，２５が配設されている。
エアーパイプ２４，２５は下向きに複数のノズル
２６，２７を設け、シート束１８の最上部に向け
て空気流を噴射し得るようになつている。なお、
図示していないが、シート束１８が上昇する通路
の上方には、シート束１８の最上部からシートを
一枚ずつとり上げて、塗装装置、印刷装置、打抜
き装置等へ送り出すフイーダーが位置する。

［作 用］ このように構成されたシートフイーダーのシー
ト供給装置の台替の動作は次の通りである。

まず、中間位置に待機していたパイルテーブル
７上のシート束１８を載せた台１９がリフトチエ
ーン２によつて上昇し順次シートが一枚ずつフイ
ーダー（図示せず）によつて搬出され台１９上に
おけるシートが少なくなると、上昇を続けていた
台１９が台検出センサー２１に触れこの検出セン
サー２１が作動し、警報を発しこれより台替時期
が近づいたことを知らせ、チエンジヤーフオーク
２８が台１９に入る。チエンジヤーフオーク２８
が完全に台１９を支える状態まで入つて停止する
と、同時に位置決め用エアーシリンダー１５が作
動して拘束片１４がもどる。ついでチエンジヤー
フオーク２８のレベルアツプが行われ、パイルテ
ーブル７から台１９を持ち上げその後支持してい
る台１９上のシート束１８がなくなるまで上昇す
る。一方、空になつたパイルテーブル７が降り始
めパイルテーブル７は下降する時に左右にずれが
生じることがあるが、ガイドローラー１１とガイ
ドレール１２との係合により修正され、下降位置
においてセンターリングされる。次にパイルテー
ブル７が停止し、デリバリローラー２９上にある
補充されるべき次のシート束１８を載置した状態
の台１９がパイルテーブル７に送られる。パイル
テーブル７上の台１９はリフトチエーンにて上昇
し、中間位置待機用台検出センサー２２がキヤツ
チすると停止する。これによつてシート束１８の
補充が完了する。次に、位置決め用のエアーシリ
ンダー１５が作動し、拘束片１４が台１９を押圧
してシート束１８のセンターリングを行う。チエ
ンジヤーフオーク２８に支えられていた先の台１
９では、シートが全部搬出され、シート検出セン
サー２３にてシートの無しを検出するとチエンジ
ヤーフオーク２８がもどり、台１９はチエンジヤ
ーフオーク２８に運ばれて除去される。中間位置
待機用台検出センサー２２にて検出されて待機し
ていた次のシート束１８を載置したパイルテーブ
ル７は再び上昇し始め、エアーパイプ２４，２５
からエアーを吹き付けられる。シート検出センサ
ー２３が検知するまででパイルテーブル７は上昇
し、前記の検知により停止する。同時にエアーパ
イプ２４，２５からのエアーも停止する。これら
の動作が完了すると、フイーダー（図示せず）の
サクシヨン装置（図示せず）が働き、シートは加
工装置にフイードされる。

(ハ) 考案の効果 このように、この考案のシートフイーダーのシ
ート供給装置では位置決め装置１３の拘束片１４
を台１９またはその他の保護部材に接当させて位
置修正させるが、シートには直接接当しないか
ら、台の不揃いや、シート材の板曲り、バリ発生
の恐れなしに台の位置修正をすることができる。
また、シート束１８はシート供給位置においても
位置決め装置１３によつて位置決めされているか
ら、シートフイード時の振動等によつてもシート
束が横ずれすることもなく、従つてラインを停止
する事態も生じない。

また、パイルテーブル７は下降位置においてガ
イドローラー１１及びガイドレール１２によつて
ホームポジシヨンに自動的に位置決めされるか
ら、従来の如き人力による位置修正は不要とな
り、作業の安全性を向上させることができる。し
かも、シート束１８上の塵埃も自動的に均一に吹
き除かれ、後続する塗装加工等の品質を向上させ
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係わるシートフ
イーダーのシート供給装置の正面概略図及び第２
図は第１図に示すシートフイーダーのシート供給
装置の側面概略図である。 １……シート供給装置、７……パイルテーブ
ル、１１……ガイドローラー、１２……ガイドレ
ール、１３……位置決め装置、１４……拘束片、
１５……エアーシリンダー、１８……シート束、
１９……台、２１……台検出センサー、２２……
中間位置待機用台検出センサー、２３……シート
検出センサー、２４，２５……エアーパイプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 被加工体たるシート１８を積み重ねて載置し
   た台１９をパイルテーブル７上に載せて支持
   し、前記パイルテーブル７を中間待機位置から
   上昇させて前記シートを一枚ずつ供給する位置
   に上昇させ最上昇位置において前記台１９をチ
   エンジヤーフオークに積み替えて下降し、下降
   した位置においてシート１８を積み重ねて載置
   した他の台１９を補充受入れして前記中間待機
   位置まで上昇し待機するように構成したシート
   フイーダーのシート供給装置において、 前記台１９が中間待機位置に達したことを検
   出する中間位置待機用台検出センサー２２と、 昇降可能な昇降フレーム３と、 前記昇降フレーム３上に位置する前記パイル
   テーブル７と、 前記昇降フレーム３に取り付けられていて前
   記中間位置待機用台検出センサー２２の信号に
   よつて作動して前記パイルテーブル７上の前記
   台１９を拘束して前記台１９の水平方向の位置
   決めを行う位置決め装置１３と、 及び前記パイルテーブル７が下降した位置に
   おいて前記パイルテーブル７を案内して位置決
   めするガイド装置１１，１２と、 を備えることを特徴とする シートフイーダーのシート供給装置。 (2) 前記位置決め装置１３は、進退して前記台に
   接当または離隔する押圧部材１４と、前記押圧
   部材１４を駆動するエアーシリンダー１５とを
   備えるものであることを特徴とする 実用新案登録請求の範囲第１項記載のシートフ
   イーダーのシート供給装置。 (3) 前記台が前記中間待機位置から上昇を開始し
   たときに作動し前記台上のシート束の最上部に
   エアーを吹付けて除塵するように構成された塵
   取り装置２５，２６を備えることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項または第２項記
   載のシートフイーダーのシート供給装置。