JPS6225288Y2

JPS6225288Y2 -

Info

Publication number: JPS6225288Y2
Application number: JP1980153043U
Authority: JP
Priority date: 1980-10-28
Filing date: 1980-10-28
Publication date: 1987-06-29
Also published as: JPS5775912U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、バイト取付け装置に関し、特に取り
付け台に対するバイト保持台の取付け取外しが迅
速かつ正確に行なえるように取付け機構を改良し
たものである。

従来、この種のバイト取付け装置は、いわゆる
プリセツトホルダーと呼ばれ、段取り替えの多い
中量生産等の旋盤による外側切削に適用されてい
る。

したがつて、バイト取付け装置は、バイト保持
台が精度よく、しかも迅速に取付け取外しできる
ことが必要である。このため各種の提案例えば、
特開昭52−132492号公報、実開昭51−144886号公
報等にみられるものが開示されている。

しかしながら、これらの提案は、取付け機構が
複雑であつたり、取付け強度が不足したりして必
ずしも満足すべきものではなかつた。

本考案は、上述の点に鑑みなされたもので、Ｌ
字状ブロツクからなる取付け台には、取付け穴お
よびこれと略直交する両端支持穴が形成されると
ともに、Ｌ字を構成する水平部分上には、Ｔ溝を
穿設したバイト保持台が載置され、またその垂直
部分に穿設された前記取付け穴内には、垂直部分
から係合フランジを凸出させるように取付け軸の
円筒部分が組込まれ、しかもこの係合フランジを
前記バイト保持台のＴ溝内に位置させ、前記両端
支持穴内に嵌挿される回動操作軸で前記取付け軸
をけん引することによつてバイト保持台が垂直部
分の所定位置に斜方向から押圧固定されるように
改良されたバイト取付け装置を提供するものであ
る。

以下、本考案バイト取付け装置の一実施例につ
いて、図を参照しながら説明する。

第１図乃至第４図において、１は、コ字状をな
すバイト保持台であり、その凹部２内では、図示
しないバイトが取付けボルト３により固定され
る。

このバイト保持台１は、シム４を介してＬ字ブ
ロツクからなる取付け台５の水平部分６に載置さ
れるとともに、取付け軸７および回動操作軸８の
協働作用により取付け台５の垂直部分９に精度よ
く固定される。この場合の位置決め手段は、例え
ば第４図で明示されるようにキー１０およびキー
溝１１からなる。なお、これらのキー１０および
キー溝１１は、キー１０をバイト保持台１側に、
キー溝１１を取付け台５側に形成してもよい。

前記取付け軸７は、円筒部分１３の一端に係合
フランジ１２を形成しており、円筒部分１３が取
付け台５の取付け穴１４内に組込まれたときに
は、前記係合フランジ１２が取付け台５の垂直部
分９から凸出する。

そして、この係合フランジ１２が前記バイト保
持台１のＴ溝１５内に位置し、前記回動操作軸８
によつて前記バイト保持台１をけん引して連結固
定する。この場合、取付け軸７は、スプリング１
６および止めねじ７によつて、係合フランジ１２
の方向に弾発力が付与されるようになつている。

前記回動操作軸８は、その中央部位に円錐部分
１８を有しているが、この円錐部分１８が、前記
取付け軸７のテーパー穴１９内に嵌挿されいわゆ
るテーパーロツクの作用をなす。そして、回動操
作軸８のねじ部分２０が取付け台５に穿設された
両支持穴２１ａのねじ穴２１内にねじ込まれたと
きには、前記スプリング１６の弾発力に対抗し
て、係合フランジ１２を引寄せできるものであ
る。したがつて、この円錐部分１８は、テーパー
穴１９の一部に接触し、前述したように、テーパ
ーロツクの作用をなすものである。なお、この回
動操作軸８は、図示の場合、その頭部２２がブツ
シユ２３に取付けられた回転体２４に嵌合する。
しかしながら、第５図のように、ブツシユ２３か
ら凸出するようにし、また、そのねじ部分２０を
円錐部分１８の大径端側に連設してもよい。

また、前記ブツシユ２３は、例えば適宜の止め
ねじ（図示せず）により固定される。

さらに、前記取付け軸７の構成についても第１
図乃至第４図にみられるような一体形式のもので
もよいが、第５図に示されるように、中央部分を
別体に形成し、ねじ２５の利用等により最終的に
一体化してもよい。また、取付け軸７は、取付け
穴１４内で前記取付け台５の垂直部分９に対し、
三次元的な関係でけん引されることが望ましく、
例えばα＝１゜〜15゜、β＝０゜〜５゜の水平方
向および垂直方向の傾斜角度でけん引されるよう
に構成すれば、バイト保持台１の連結固定が確実
に行なえる。このため、取付け台５の取付け穴１
４は、垂直部分９に対する水平方向および垂直方
向の穴軸線が傾斜角α，βをもつて穿設される。
この結果、前記バイト保持台１は前記位置決め手
段に対して斜方向から押圧固定される。

本考案は、以上説明したように、取付け軸のけ
ん引手段を回動操作軸により行なうようにし、ま
た取付け軸には弾発力が常時作用するように配慮
したことから、その取付け作用が円滑に行なえる
ものである。また、その取付方向が位置決め手段
に向つて斜方向となるため再現性のよい取付けと
なるものである。さらに、回動操作軸は、ねじ込
み方式としたことからゆるみ止がなく、また弾発
力の付与よつて取付け軸に対する協働作用が確実
となるものである。

したがつて、バイト取付け装置としてバイト保
持台の取付け、取外が迅速に行なえるとともに、
バイト保持台がＬ字状の取付け台で取付けられる
ことから剛性がよく、しかも精度も確保できると
いう利点を有する。また、位置決め手段として、
キーおよびキー溝によるものを採用したことか
ら、従来みられて位置決めピンおよびＶ溝による
ものよりも単純化されているという利点を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案バイト取付け装置の一実施例
を示す正面図、第２図はその上面図、第３図は、
第２図中の−線に沿つて得られる断面図、第
４図は、第３図中の−線に沿つて得られる断
面図、第５図は、変形例を示すもので第３図に相
当する断面図である。１……バイト保持台、５……取付け台、７……
取付け軸、８……回動操作軸、１０……キー、１
１……キー溝、１２……係合フランジ、１３……
円筒部分、１４……取付け穴、１５……Ｔ溝、１
６……スプリング、１８……円錐部分、１９……
テーパー穴、２０……ねじ部分、２１……ねじ
穴、２１ａ……両端支持穴。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】Ｌ字状ブロツクからなる取付け台５の垂直部分
８には、取付け穴１４が穿設され、この取付け穴
１４に対してはこれと略直交する上面方向からの
両端支持穴２１ａが形成されるとともに、Ｌ字を
構成する水平部分６上には、Ｔ溝１５を穿設した
バイト保持台１が載置され、またその垂直部分９
に穿設された前記取付け穴１４内には、垂直部分
９から係合フランジ１２を凸出させるように取付
け軸７の円筒部分１３が組込まれ、しかもこの係
合フランジ１２を前記バイト保持台１のＴ溝１５
内に位置させ、前記両端支持穴２１ａ内に嵌挿さ
れる回動操作軸８で前記取付け軸７をけん引する
ことによつて前記バイト保持台１が垂直部分９の
所定位置に押圧固定されるようにしたバイト取付
け装置において、前記バイト保持台１および取付け台５の垂直部
分９間には、キー１０およびキー溝１１からなる
位置決め手段が形成され、前記取付け台５の取付け穴１４は垂直部分９に
対する穴軸線の水平方向および垂直方向の傾斜角
α，βがα＝１゜〜15゜、β＝０゜〜５゜に設定
され、前記取付け軸７は、直径方向に開口するテーパ
ー穴１９を穿設した円筒部分１３および一端部側
の係合フランジ１２からなり、しかも前記取付け
穴１４内では、係合フランジ１２側に弾発力を付
与するスプリング１６が備えられ、しかもこの係
合フランジ１２が前記垂直部分９から凸出するよ
うになつており、前記回動操作軸８は、取付け台５の両端支持穴
２１ａ内に嵌挿されたときには、その中央部位に
ある円錐部分１８が取付け軸７のテーパー穴１９
内に位置してねじ部分２０のねじ穴２１へのねじ
込みに伴つて取付け軸７をけん引し、前記バイト
保持台１を位置決め手段に向つて斜方向か押圧固
定していることを特徴とするバイト取付け装置。