JPS6225236B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、タバコ等の自動販売機のストツカへ
の商品収納方法に関する。

（従来の技術） 自動販売機に収納された商品在庫数は商品の販
売により減少するので、自動販売機の管理者は商
品の品切れが起らないようにしばしば補充しなけ
ればならない。商品補充は迅速、簡便になされな
ければならない。

しかしながら従来の自動販売機においては上記
迅速・簡便性を十分満足させることができなかつ
た。例えば、第１図に示すタバコ自動販売機のス
トツカ１は、商品載置台２と、その上方に立設さ
れた左右側壁３と後壁４とに囲われ、その前方開
口部５には商品６の落下防止用のガイド杆７が設
けられている。従つてこの様なストツカ１に商品
６を補充するには、第２図に示すようにガイド杆
７を左右側方に移動させ、商品６を手で４〜５個
程度つかんで開口部５よりストツカ１内に補充し
なければならなかつた。

（発明が解決しようとする問題点） 前記の従来の補充方法であれば、１ストツカに
100個近くのタバコを詰めるのに何度も手で商品
を運ばなければならず長時間を要した。特に、ビ
ルの中、駐車禁止地点近傍に据つているこの種自
動販売機に、自動車で商品を運び補充する場合
等、自動車を長時間停車させなければならず極め
て不便であつた。

そこで本発明は、上記問題点に鑑みて案出され
たものであり、１度に１ストツカ分の商品をワン
タツチでストツカに収納することのできる自動販
売機のストツカへの商品収納方法を提供すること
を目的とする。

（問題点を解決するための手段） 前記目的を達成するため、本発明は、次の手段
を講じた。即ち、本発明の特徴とする処は、少な
くとも下及び左右の周壁部を有し後方開口のカセ
ツト内に前後移動自在な商品押出部材を左右周壁
部の上下方向全長にわたつて設け、該押出部材を
カセツトの前端部に位置させてカセツト内に商品
を積層状に収納し、その後、自動販売機の前方開
口の商品ストツカへ前記商品を収納したカセツト
をその後方開口部側より挿入し、カセツトの押出
部材を商品ストツカ側に係止して押出部材の移動
を阻止し、その後カセツトを商品ストツカより前
方に引き出すことによりカセツト内の商品をカセ
ツトの後方開口部を介してストツカ内に移載する
点にある。

（作用） 本発明によれば、カセツト内の押出部材をカセ
ツトの前端部に位置させることにより、カセツト
の後方開口部からカセツト内に商品を挿入するこ
とができる。しかして、この状態においてタバコ
等の商品をカセツト内に積層状に収納する。この
カセツト内への商品収納は、自動販売機設置場所
とは別の所で、予じめ行なわれる。このように商
品を収納したカセツトを、自動販売機の管理者は
自動販売機まで運ぶ。

次に、前記カセツトを自動販売機のストツカへ
挿入し、商品押出部材をストツカ側に係止する。
その後、カセツトをストツカから引き出すと、商
品押出部材はストツカ側に残り、カセツトの周壁
部のみが引き出され、カセツト内の商品は、押出
部材に阻害されてストツカ内に残る。

しかして、カセツト内の商品は、積層状態を維
持してストツカ内に移載されることになる。その
後、押出部材とストツカ側との係止を解除するこ
とにより、ストツカへの商品収納は完了する。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基き詳述する。

第３図はタバコ自動販売機の内部に装備された
ストツカ１０の一部を示しており、１１は販売機
内部に水平に備えられた側断面コ字状のストツカ
ベースで、その長手方向が販売機正面から見て横
方向に対応して配置されると共に、その上面は商
品としてのタバコ１２の載置面とされ、その下面
には図示省略の商品払出装置が設けられている。
１３は仕切板で、ストツカベース１１上を横方向
所定間隔に仕切るべく、複数枚立設されており、
各仕切板１３間に商品収容空間部１４が画成され
ている。該商品収容空間部１４は各仕切板１３に
よつて横幅が夫々タバコ１２の幅より少し広めの
幅になるよう設けられている。そしてストツカ１
０の背面は背板１５で覆われ、しかして商品収容
空間部１４は前面開口状とされ、前後２列のタバ
コ１２が夫々積層状に収容されている。１６は下
部横架部材でストツカ１０の前面下部付近に横方
向に固着されている。該横架部材１６に案内片１
７が各商品収容空間部１４の前面開口下部に対応
して止着されている。案内片１７下端とストツカ
ベース１１上面間にはタバコ１２が１個払い出さ
れるに十分な間隙が設けられ前記商品払出口１８
を形成している。これと同様に背板１５下端とス
トツカベース１１間には後部商品払出口１９が形
成されている。この案内片１７と上部横架部材２
０間に従来例の第２図に示したのと同様のガイド
杆が設けられ、商品収容空間部１４の前面開口部
からタバコ１２が落下しないよう規制している。
このガイド杆は従前と同様、タバコ１２補充時に
は左右方向に移動可能である。

第４，５図に示すものは、カセツト２１の構造
であり、上・下壁２２，２２と左・右壁２３，２
３とからなる周壁部２４を有し、その前方開口部
は前壁２５で施蓋された後方開口の箱型に成形さ
れている。上下壁２２中央部には前後方向に沿つ
て長孔状のガイド溝２６が設けられている。左右
壁２３は後端で互に接近するようテーパ状に対面
している。上下壁２２と左右壁２３の連接部には
切断溝２７が設けられ左右壁２３が左右方向に開
閉自在に弾性変形可能とされている。カセツト２
１の内部には商品押出部材２８が上下方向全長に
わたつて設けられ、該押出部材２８に係止杆２９
が上下方向貫通して上下移動自在に設けられてい
る。この係止杆２９の上下端部は上下壁２２のガ
イド溝２６より突出している。押出部材２８は、
ガイド溝２６に案内された係止杆２９を前後方向
へ移動させることによりカセツト２１内を前後移
動自在であり、通常はカセツト２１の前壁２５近
傍に位置している。この押出部材２８及び周壁部
２４で囲われた空間にタバコ１２が前後２列で積
層状に収容される。即ち自動販売機のストツカ１
０へ収容するのと同じ状態でタバコ１２はカセツ
ト２１内に収容されている。このカセツト２１内
のタバコ１２は、左右壁２３の後端がタバコ１２
幅より狭くなるよう接近していることにより後部
開口部からの不慮の離脱が防止されている。更に
カセツト２１の押出部材２８の不慮の移動ガタツ
キを防止すべく、上下壁２２にストツパ部材３０
を設けて係止杆２９とストツパ部材３０とを係脱
自在に弾性係合させてもよい。

尚、３１は係止杆２９を下方に付勢するスプリ
ングである。

上記ストツカ１０にタバコ１２を補充するには
次の如く行なわれる。

まず自動販売機の管理者は、押出部材２８を内
有したカセツト２１の後部開口部からタバコ１２
を積層状に前後２列に収容する。この収容作業に
際し、カセツト２１の開口部はタバコ１２の幅よ
り狭いので、カセツト２１の左右壁２３を両方に
開きタバコ１２幅より広くする。この左右壁２３
の拡開は、左右壁２３と上下壁２２間に切断溝２
７を有しているので、左右壁２３は弾性変形して
容易に拡開可能である。

次いでタバコ１２を収納したカセツト２１を自
動販売機の設置場所まで運搬する。その際、カセ
ツト２１の後部開口部はタバコ１２幅より狭くな
つているのでタバコ１２が不慮に脱落するおそれ
はない。

そして自動販売機の前面扉を開け、商品が品切
れしているストツカ１０の前面に設けられたガイ
ド杆を左右方向一方に移動させてストツカ１０前
面開口部を開放する。この様に開放されたストツ
カ１０の仕切板１３間の開口部にカセツト２１の
後部開口部を臨ませ、ストツカ１０の商品収容空
間部１４にカセツト２１を挿入する。このとき、
カセツト２１の後部がテーパ状に幅狭となつてい
るので挿入容易である。

その後カセツト２１の上下壁２２から突出する
係止杆２９をストツカ１０の案内片１７に設けら
れた係止孔３２と、上記横架部材２０に設けられ
た係止孔３３に係止させる。そしてカセツト２１
の周壁部２４を第３図矢印の如く前方に抜き出
す。この周壁２４の引き出しによりカセツト２１
内のタバコ１２も前方に移動しようとするが、係
止杆２９を介してストツカ１０に係止された押出
部材２８によりその移動は規制される。そしてカ
セツト２１の左右壁２３は前方移動しつつタバコ
１２と摺接し、後端狭小部は左右方向に拡開して
内部のタバコ１２をストツカ１０内に収納姿勢を
保持して移しかえる。

しかして、カセツト２１内のタバコ１２は周壁
部２４の引出しでワンタツチでストツカ１０内に
収納される。その後、案内板１７と上部横架部材
２０に係止された係止杆２９を取り外し、ストツ
カ１０前面のガイド杆を元の位置に戻すことによ
り商品の補充は完了する。

第６，７図に示すものは、本発明に用いられる
他のカセツト２１の構造を示し、押出部材２８と
カセツト前壁２５とが兼用されたものである。図
例では押出部材２８と周壁部２４の固定を蝶ネジ
３５で行なつているが、ワンタツチ係合するもの
であつてもよい。

尚、本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、左右壁は前壁にヒンジを介して回動自在に
連結され、スプリング等の弾性部材で、その後端
部が互に接近するよう付勢されたものであつても
よく、またカセツトの後部開口周縁に何らかの商
品落下防止部材を設けるものであつてもよい。更
にカセツトの上壁は必ずしも必要でなく要は商品
が離脱することなく収納することができるもので
あればよい。また押出部材にはカセツトより上下
に突出させることなく、前方に突出する係止杆を
設け、その係止杆を手でもつてその移動を阻止す
るものであつてもよい。また押出部材はカセツト
から離脱するものであつてもよい。

（発明の効果） 以上詳述した如く、本発明によれば、予じめ商
品を収容したカセツトをストツカに挿入し、カセ
ツトを引き出すことにより、カセツト内の商品を
一度にストツカに収納することができるので極め
て迅速簡便に商品収納を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は従来の収納方法を説明する断面図
及び斜視図、第３図は本発明に用いるストツカ構
造を示す断面図、第４図は同カセツトの斜視図、
第５図はカセツトの断面図、第６，７図は他のカ
セツトの断面図である。 １０…ストツカ、１２…商品、２１…カセツ
ト、２４…周壁部、２８…押出部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 少なくとも下及び左右の周壁部を有し後方開
   口のカセツト内に前後移動自在な商品押出部材を
   左右周壁部の上下方向全長にわたつて設け、該押
   出部材をカセツトの前端部に位置させてカセツト
   内に商品を積層状に収納し、その後、自動販売機
   の前方開口の商品ストツカへ前記商品を収納した
   カセツトをその後方開口部側より挿入し、カセツ
   トの押出部材を商品ストツカ側に係止して押出部
   材の移動を阻止し、その後カセツトを商品ストツ
   カより前方に引き出すことによりカセツト内の商
   品をカセツトの後方開口部を介してストツカ内に
   移載することを特徴とする自動販売機のストツカ
   への商品収納方法。