JPS622500B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は送信及び受信機能が同時に可能な一体
型並びに送信及び受信機能が同時に出来ない兼用
型のフアクシミリ送受信装置に関する。

フアクシミリ送受信装置は以下に示す構成部を
有している。

まず、送信部は未処理原稿を保持するホツパー
部、処理済みの原稿を序列を乱すことなく整然と
溜めるスタツカー部、ホツパー部とスタツカー部
を連結する搬送部、ホツパー部より原稿を１枚宛
給紙する自動給紙部、自動給紙された原稿を読取
り速度に応じて搬送する原稿搬送機構部、原稿の
情報を読み取る光学系及び読み取り走査部より成
る。

一方受信部は、送信部より伝送回路を介して送
られて来た情報を記録する受信記録紙（一般的に
ロールペーバー）、記録紙を記録速度に応じて搬
送する記録紙搬送機構部、情報を記録紙に潜像と
して記録する帯電記録電極部、潜像を顕像化する
現像部及び定着部、送信原稿長に応じて受信記録
紙をカツトするカツター部、カツトされた記録紙
を序列を乱すことなく整然と留めるスタツカー部
よりなる。さらに、送信部及び受信部を作動さす
電源部並びに電気回路部（制御回路部）より構成
される。

そこで、装置の設計に当つては上記各構成部を
いかに効率よく配置するかが装置の操作性の向上
メンテナンスの簡易化及び小型化を可能にし、作
動の信頼性及び円滑化を達成する上で極めて重要
である。

本発明は操作性及びスペースフアクターの最も
良い、装置の前側面部に上方傾斜型原稿ホツパー
を設置し、この原稿ホツパー傾斜角を使用原稿の
固有摩擦角より急傾斜せしめ、ホツパー載置原稿
は常に自然落下状態に設定し、最下端原稿のみ適
切な負圧力で自動給紙用ローラに圧接し、自然落
下力に抗して一枚宛自動給紙を可能にする特徴を
有している。給紙された原稿は例えばＲ状搬送路
において水平方向にスムーズに方向変換され、こ
の水平部において原稿読取り光学系及び読取り走
査部を設置し、原稿走行が安定になつた状態で情
報を読取る。更に、読取られた原稿は、原稿排出
ローラにて装置上面後部に設けられた原稿ストツ
カー部に序列を乱す事なく整然と溜められる構成
である。

一方、上記原稿スタツカー部の下部には情報に
応じて記録され所望長さに切断された記録紙を収
容する記録紙スタツカー部を設けており、両者は
夫々本体装置に着脱可能に構成される。この各ス
トツカー部の下面に受信記録部、ロールペーパ及
び現像部（定着部を含む）これらにかかる搬送部
等を配設する。そこでスタツカー部を離脱するこ
とで、ロールペーパ及び現像液の補給を容易にし
さらに記録部における帯電記録電極の清掃、ジヤ
ム紙の処理等も容易となり、受信記録部の操作性
メンテナンスの簡易化並びに動作の高信頼性及び
円滑化が可能である。又、送受兼用機の場合、原
稿スタツカー並びに受信記録紙スタツカーを一つ
のスタツカー構成とすればよい。そして、送信及
び受信におけるメカ部の直下に電源部、電気回路
（制御部）を設けることで、機械系と電気系のイ
ンタフエイスを容易にする。

次に本発明を図面に従つて詳細に説明する。

図は本発明の装置の概略を示す断面図である。

図中１は原稿ホツパー２に収容されホツパー台
板２−_１に載置される末処理原稿、３はホツパー
台板２−_１に載置された原稿１………の下端を支
持し摺動可能と成し原稿の長さに応じて動かす原
稿支え板である。上記ホツパー台板２−_１は原稿
１を載置する部分がθ傾斜して設けられ、その延
長はＲ状２−_２、水平形状２−_３に形成され原稿
タツカー４に伸びている。つまり、延長部は給紙
された原稿の一方の案内板である。上記台板２−
_１の傾斜角θは原稿１の固有摩察角λより急角度
に設定してあり、原稿１は常に自然落下力Ｆ＝Ｗ
（sinθ−μcosθ）（Ｗ：原稿の全荷重、μ＝tan
λ）が作用し支え板３にて支えられる。

又、ホツパー台板２−_１の裏面には負圧室５を
設けその内部に駆動軸６に固着された給紙ローラ
７が設けられている。この給紙ローラ７はこのロ
ーラと対向する台板２−_１に開口を穿設し、この
開口を介して台板２−_１の表面より最適量突出し
ている。

更に上記ホツパー台板２−_１の延長部の各Ｒ状
部２−_２、水平部２−_３の下面には繰り出ローラ
８、定速搬送ローラ９及び原稿排出ローラ１０が
設けられている。上記繰り出ローラ８に対向して
逆転分離ローラ１１が設けられており、原稿１の
複数枚送りを防止する。又、繰り出ローラ８を通
して送られた原稿は、台板板２−_１の延長部の各
Ｒ状搬送部２−_２、水平搬送部２−_３と対向して
設けられた原稿搬送ガイド板１２にて案内され
る。

今、原稿１はホツパー台板２−_１上に記録面を
下面に載置され、読取開始命令が発せられると自
動給紙ローラ７、原稿繰り出ローラ８、逆転分離
ローラ１１が各々矢印方向に給紙用モータ（図示
せず）を駆動源として回転を開始する。負圧室５
に接続された負圧吸引用ブロアー（図示せず）も
同時に駆動され吸引部より負圧室５内の空気が吸
引される。従つて負圧室５内が負圧状態となり、
開口を介して原稿１の最下端の１枚を自動給紙ロ
ーラ７に圧接する。この自動給紙ローラ７は高い
摩擦係数μｏを有する弾性材より形成され、原稿
１のローラ７への圧接力をＮとすれば給紙力
F′＝μoNが発生し、このF′が上述したＦより充
分大きいため、最下端の一枚の原稿を給紙する。
最下端の原稿以外は負圧吸引力が作用せず定常状
態を保つ。又、給紙された原稿は逆転分離ローラ
１１と繰り出ローラ８に送られる。この時、分離
ローラ１１は給紙方向に対し反対方向に回転し、
原稿の給紙に対し戻し方向の付勢力を与える。し
かしこの付勢力より繰り出ローラ８の付勢力を大
きくすることで原稿１が繰り出される。従つて、
２枚の原稿が送られた時、分離ローラ１１にて上
面の原稿に戻し方向の付勢力を与え２枚の原稿を
分離し、複数枚送りを防止する。

ここで、繰り出ローラ８と逆転分離ローラ１１
との間は接触状態とせず、使用原稿の最も小さい
紙厚とほぼ同じ空間を有し、且つこの空間は紙厚
の異なつた原稿にも適応出来るよう逆転分離ロー
ラ１１は移動可能なテンシヨン加圧式に構成す
る。最少空間より大きな紙厚の原稿が給紙される
と、給紙ローラ７と繰り出ローラ８との給紙方法
への付勢力により逆転分離ローラ１１のテンシヨ
ン加圧力に抗して空間を拡大し、繰り出される。
尚、原稿１が原稿間の真空吸着時により自然落下
力に抗して複数枚給紙され、給紙ローラ７と繰り
出ローラ８との間に達すると、最下端の一枚は繰
り出ローラ８の給紙方向の付勢力により繰り出さ
れる。しかし、最下端以外の原稿は分離ローラ１
１の逆転分離機能により給紙と反対方向の付勢力
を与えられ、原稿１の自然落下力Ｆと協働し容易
に分離され、Ｆの自然落下力で元の状態に復する
か、又は分離ローラ１１の少し下方にて待期状態
となる。以上ホツパー台板２−_１を原稿１の固有
摩擦角λより大きな傾斜角θに設定する事によ
り、高信頼性の一枚宛自動給紙並びに２枚目以降
の原稿が常時分離ローラ１１に接触しないことに
よる逆転分離ローラ部に接する原稿エツジ端の損
傷防止が可能で且つ摩耗の少ない高寿命の自動給
紙装置である。

次に上述した繰り出ローラ８にて繰り出された
原稿１は、定速搬送ローラ９へ送られる。この定
速搬送ローラ９は原稿１を読取り速度に同期して
搬送するもので、対向してピンチローラ１３を設
けている。又、上記定速搬送ローラ９の直後には
発光、受光素子から成る原稿１の先端を検出する
センサー１４を設けており、このセンス信号を後
に説明する装置本体の低部に設けた制御回路部１
５に送る。例えば、上記センス信号が出力される
ことで、原稿１は定速搬送ローラ９と対向ローラ
１３にて搬送され、定速搬送（読取り速度に同
期）されることから給紙ローラ７の駆動及び原稿
の吸引を停止する。この時、分離ローラ１１及び
原稿繰り出ローラ８も同時に停止する。尚、分離
ローラ１１と繰り出ローラ８間のフリクシヨンに
より読取り原稿の定速搬送が妨げられないよう、
繰り出ローラ８のボス部に一方向クラツチを設
け、回転が停止しても、ローラ８がフリーに回転
すべく配慮している。

図中、１６は読取部背面ローラにして、定速搬
送される読取り原稿の水平方向の円滑な走行を企
ると共に原稿の上下へのブレを防止し、情報読取
りにおける焦点ボケ等を防止する。この背面ロー
ラ１６とセンサー１４との距離は一定で、センサ
ー１４により原稿１の先端を検知した時点より一
定時間経過すると、原稿１の先端が背面ローラ１
６の直下に位置する。つまり、センサー１４から
信号を制御回路部１５が入力することで、この回
路１５より一定時間経過後、照明ランプ１７等に
制御信号を出力する。従つて、上記背面ローラ１
６部に対し照明ランプ１７が設けられており、原
稿１を照明する。又原稿１からの反射光は結像レ
ンズ１８を介して原稿読取り走査部として設けら
れた読取り素子１９に受光され光−電変換され
る。つまり、ホツパー台板２−_１の水平搬送部２
−_３の上記背面ローラと対向する部分に露光開口
部を穿設しており、この露光開口部を介して定速
搬送される原稿の光学的読取りを実行している。
尚、読取り素子１９は一定のピツチで１列に複数
個の光電変換素子が配列され、電気的に各素子を
順次走査することにより、原稿面の各走査行の情
報を読取る。

以上の様にして原稿１は順次読取られ、排出ロ
ーラ１０と該ローラ１０と対向配設されたピンチ
ローラ２０にて原稿スタツカー４へ情報面を下に
排出される。

次に受信記録部について説明する。図中２１は
原稿スタツカー４と同様装置本体に着脱自在に構
成された記録紙スタツカーであり、記録紙排出ロ
ーラ２２と対向して設けられ、且つ上記原稿スタ
ツカー４の直下に位置する。この記録紙スタツカ
ー２１の下部には通常支軸を中心として回転自在
に支持された記録紙用ロールペーパ２３、帯電記
録用電極２４、定着乾燥部を含む現像装置２５及
び記録紙２３を搬送案内するガイド板２６を含む
搬送手段等からなる記録部が設けられている。そ
こで、上記両スタツカー４、２１を取り外し、ロ
ールペーパ２３を規定位置に装着する。そしてロ
ールペーパ２３の先端を巻き解し、電極２４、現
像装置２５を通し、現像装置２５の出紙口に対向
設置された記録紙搬送ローラ２７及び記録紙搬送
ピンチローラ２８間に挾み込む。上記搬送ローラ
２７と搬出ローラ２２との間には方向変換用ガイ
ド板２９を設け、記録完了の記録紙を搬送ローラ
２７及び排出ローラ２２を介して記録紙スタツカ
ー２１へ排出する。又、上記ローラ２８とローラ
２２との記録紙搬送路の途中にはカツタ３０が設
けられている。尚、ロールペーパ２３と電極２４
との間に設けたローラ３１は搬送ローラ２７とピ
ンチローラ２８との引張りテンシヨンによりロー
ルペーパ２３がスムーズに巻き解す役目をなす。
又、電極２４と対向に設けられたローラ３２は、
記録紙を電極２４のチヤージ部に安定に接触させ
高品質の帯電記録が得られる役目をなす。

今、搬送ローラ２７、ピンチローラ２８にて送
られるロールペーパ（記録紙）２３は、電極２４
の作用により情報に応じた帯電記録が成され、そ
の表面に潜像が形成される。この場合、記録紙の
搬送速度は電極２４における書込み速度と同期し
て上記ローラ２７，２８にて駆動される。記録紙
に形成された潜像は次の現像装置２５にてトナー
像として顕像化される。つまり、現像装置２５は
現像槽３３内にトナーを含有した現像液３４を貯
蔵しており、この現像槽３３内で回転する現像ロ
ーラ３５にて現像液３４を記録紙に対向搬送せし
め、潜像にトナーを付着させる。現像ローラ３５
の後方には該現像ローラ３５と逆回転される乾燥
ローラ３６が設けられており、この乾燥ローラ３
６により記録紙は記録面に付着した現像液３４が
除去され定着及び乾燥が同時になされる。尚、乾
燥ローラ３６は現像液３４とは接しておらず、常
にその表面が乾燥されるべくワイパー等を対向設
置している。

上記現像された記録紙は搬送ローラ２７により
順次ガイド板２９に案内され、カツタ３０を介し
て排出ローラ２２にて外部のスタツカー２１に排
出される。ここで、記録電極２４からカツタ３０
までの距離は一定であり、例えば上記搬送ローラ
２７を駆動する駆動用ステツピングモータ（図示
せず）の駆動パルスをカウントし、このカウント
数に応じてカツタ３０を作動することで、送信原
稿長に応じた長さに切断される。この時の上記カ
ウントは制御回路１５にて行い、カツタ３０に信
号を送り駆動させる。

以上の様に本発明における装置は原稿を載置す
るホツパー台板を原稿の固有摩擦角以上の急傾斜
させ、ホツパー載置原稿が自然落下状態に常にあ
る様設定し、最下端の１枚のみ負圧吸引により自
動給紙ローラに圧接することで給紙可能状態とし
高信頼性、高寿命の自動給紙装置を供すると共
に、最も操作性の良い装置前側面にホツパーを構
成することにより、スペースフアクターの向上と
合まつて非常に有効である。又原稿搬送の安定し
た水平走行部に原稿の情報を読み取る読取り光学
系並びに読取り走査部を設けることにより、安定
した読取り走査が可能である。さらに読取り完了
原稿を水平走行部より原稿排出ローラにて水平に
排出することで、原稿搬送駆動系が最少の構成で
可能となる。又、受信記録部は取り外し及び装置
が容易に可能な原稿スタツカー、受信記録紙スタ
ツカーの下部に構成する事によりロールペーパ及
び現像液の補給を容易ならしめ且つ帯電記録部の
清掃等メンテナンスも容易に可能である。送受信
兼用型の場合、上記両スタツカーを同一とするこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明におけるフアクシミリ装置の要部側
断面図である。 １：未処理原稿、２：ホツパー、２−_１：ホツ
パー台板、２−_２：Ｒ状搬送部（方向変換）、２
−_３：水平搬送部、４：原稿スタツカー、５：負
圧室、７：給紙ローラ、９：定速搬送ローラ、１
５：制御回路部、１７：照明装置（ランプ）、１
９：光電変換素子、２１：記録紙スタツカー、２
３：ロールペーパ（記録紙）、２４：帯電記録電
極、２５：現像装置、２７：記録紙搬送ローラ、
３０：カツター。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フアクシミリ装置において、装置本体の側面
   に原稿を収容するホツパー部を上方傾斜に設け、
   原稿を最下端より吸引給紙手段にて前記ホツパー
   部の傾斜に沿つて上方へ給紙すると共にこの原稿
   を方向変換搬送路及び水平搬送部を介して該水平
   搬送部から水平状態で装置本体に着脱自在に設け
   られたスタツカーに排出する搬送部を構成し、上
   記水平搬送部に送られてきた原稿を光学的に読取
   る手段を設け、上記スタツカーの下方位置に記録
   紙、記録帯電部、現像部等を含んだ受信信号に応
   じた情報を記録する記録部を設けると共に、この
   記録を完了した記録紙を上記スタツカー又は該ス
   タツカーと前記記録部との間に配置されかつ装置
   本体に着脱自在と成した今１つのスタツカーに排
   出する手段を設けたことを特徴とするフアクシミ
   リ装置。