JPS6224954Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、被調理物を容れる調理容器（被加熱
物）をトツプカバーに載置して加熱調理する電磁
加熱調理装置に係り、特に、この電磁加熱調理装
置における安全装置に関する。

考案の技術的背景 既に提案されているこの種の電磁加熱調理装置
は、第１図乃至第５図に示されるように、箱形を
なす機械室１を形成するケース本体２の上部開口
部２ａに、例えば、結晶ガラスによる不透明なト
ツプカバー３を水平に設け、このトツプカバー３
の表面に調理容器の載置位置を表示する表示マー
ク４や出力表示マーク５を刻設し、他方、上記機
械室１内に、トランス６、トランジスタ７、冷却
用フアン８、加熱コイル９を設置し、さらに、こ
れらの電気機器を制御する出力制御回路（コント
ロールドライブ回路）１０のつまみ１０ａを上記
ケース本体２の一側（正面）に付設し、上記出力
制御回路１０に、第３図に示されるように、ヒユ
ーズ１１、主スイツチ１２、各サーマルスイツチ
１３ａ，１３ｂを備えた給電回路１４を接続した
ものである。

従つて、調理時、上述した電磁加熱調理装置
は、予め、上記トツプカバー３の位置表示マーク
４上に被調理物を容れた調理容器を載置し、しか
る後、上記主スイツチ１２をonすると境に、上
記出力制御回路１０のつまみ１０ａを操作するこ
とにより、加熱コイル９に通電して電磁誘導加熱
によつて上記調理容器内の被調理物を加熱調理し
得るようになつている。

又一方、例えば、上記調理容器が上記位置表示
マーク４の所定位置から偏倚して異常状態に載置
されたとき、上記給電回路１４に付設された各サ
ーマルスイツチ１３ａ，１３ｂが作動して上記出
力制御回路１０への給電を絶つようになつてい
る。

この場合、上記サーマルスイツチ１３ａ，１３
ｂが作動して出力制御回路１０が給電を絶れる
と、これを手動的に復帰させるもの（第４図グラ
フ参照）と自動復帰させる場合のものがある（第
５図参照）。

即ち、サーマルスイツチ１３ａ，１３ｂを手動
的に復帰して、正常な使用状態に戻すには、第４
図の温度曲線I₀に示されるように、一定時間経過
後、再度リセツトすればよい。

他方、上記サーマルスイツチ１３ａ，１３ｂを
自動的に復帰して正常な使用状態に戻すには、第
５図の温度曲線I₁に示されるように、上記各サー
マルスイツチ１３ａ，１３ｂがon・off動作を反
復継続するようになつており、最終的には人手に
頼つて正常な使用状態に戻すようになつている。

背景技術の問題点 しかしながら、上述した電磁加熱調理装置は、
異常状態の発生時、手動的に復帰させる場合に
は、再度リセツトすることを余儀なくされ、手数
が面倒である。又、自動的にサーマルスイツチ
on・off動作を反復継続するときは、火災や感電
上に安定性に問題がある。

考案の目的 本考案は、上述した事情に鑑みてなされたもの
であつて、異常温度の発生時、加熱コイルを制御
する出力制御回路を保護すると共に、併せて、信
頼性及び安全性の向上を目的とする電磁加熱調理
装置を提供するものである。

考案の概要 本考案は、加熱コイルを制御する出力制御回路
に接続している給電回路に各サーマルスイツチを
設け、このサーマルスイツチに近接した上記給電
回路にサーマル動作検出装置を設け、これに連動
する給電スイツチを上記出力制御回路に接続して
構成したものである。

考案の実施例 以下、本考案を図示の一実施例について説明す
る。

なお、本考案は、上述した具体例と同一構成部
材には同じ符号を付して説明する。

第６図及び第７図において、符号１０は、前記
ケース本体２内に設置された加熱コイル９の出力
を制御する出力制御回路であつて、この出力制御
回路１０には、給電回路１４が給電スイツチ１５
を介して接続されており、さらに、この給電回路
１４には、ヒユーズ１１、主スイツチ１２、各サ
ーマルスイツチ１３ａ，１３ｂが設けられてい
る。又、このサーマルスイツチ１３ａ，１３ｂに
近接した上記給電回路１４には、例えばサーマル
動作回数検出器によるサーマル動作検出装置１６
が付設されており、このサーマル動作検出装置１
６は、上記給電スイツチ１５に電気的に接続して
いる。さらに、上記サーマル動作検出装置１６に
は、異常発生した場合、異常発生の一定時間経過
後、上記給電スイツチ１５を例えば、リレーによ
つて原位置に復帰させるリセツト信号発信器１７
が接続されている。

従つて、上記加熱コイル９が、何等の原因によ
つて高温度に異常過熱すると、上記サーマルスイ
ツチ１３ａ，１３ｂが作動する。すると、このサ
ーマルスイツチ１３ａ，１３ｂのon・off動作を
例えば２〜３回反復して行うことにより、上記サ
ーマル動作検出装置１６が、例えば、３回の
on・off信号を検出すると、このサーマル動作検
出装置１６はこれに接続する上記給電スイツチ１
５をoffする。これによつて、上記出力制御回路
１０への通電を継つようになつている。

しかして、一定の時間経過後、リセツト信号発
信器１７によつて上記サーマル動作検出装置１６
は、リセツトされると共に、上記給電スイツチ１
５は、例えば、電磁リレーによつて原位置に復帰
し、再び作動し得る状態になる。

即ち、本考案は、第７図の温度曲線I₂に示され
るように、加熱コイル９の温度が異常過熱状態Ｔ
に３回のon・off動作を反復して生じると、上記
サーマル動作検出装置１６がサーマルスイツチ１
３ａ，１３ｂのon・offを計数して給電スイツチ
１５をoffして、出力制御回路１０への通電を絶
ち、安全性を保持するようになつている。

考案の効果 以上述べたように本考案によれば、加熱コイル
９を制御する出力制御回路１０に接続している給
電回路１４に各サーマルスイツチ１３ａ，１３ｂ
を設け、このサーマルスイツチ１３ａ，１３ｂに
近接した上記給電回路１４にサーマル動作検出装
置１６を設け、これに連動する給電スイツチ１５
を上記出力制御回路１０に接続してあるので、火
災に対する安全性を向上することができるばかり
でなく、構成も簡素であるから、組立も容易であ
り、量産による省力化を図り、併せて、誤動作等
による異常過熱を未然に防止できる等の優れた効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、既に提案されている電磁加熱調理装
置の斜面照、第２図は、同上断面図、第３図は、
上記電磁加熱調理装置に組込まれる電気回路図、
第４図及び第５図は、異常温度特性曲線を示す各
グラフ、第６図は、本考案による電磁加熱調理装
置に組込まれる電気回路図、第７図は、本考案に
よる異常温度特性曲線を示すグラフである。 １……機械室、２……ケース本体、３……トツ
プカバー、９……加熱コイル、１０……出力制御
回路、１２……主スイツチ、１３ａ，１３ｂ……
サーマルスイツチ、１４……給電回路、１５……
給電スイツチ、１６……サーマル動作検出装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 加熱コイルを制御する出力制御回路に接続し
   ている給電回路に各サーマルスイツチを設け、
   このサーマルスイツチに近接した上記給電回路
   にサーマル動作検出装置を設け、これに連動す
   る給電スイツチを上記出力制御回路に接続した
   ことを特徴とする電磁加熱調理装置。 ２ サーマル動作検出装置をサーマル動作回数検
   出器にしたことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項記載の電磁加熱調理装置。 ３ サーマル動作検出装置をリセツト信号で作動
   し得るようにしたことを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項又は第２項記載の電磁加熱
   調理装置。