JPS6224908B2 - - Google Patents

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JPS6224908B2
JPS6224908B2 JP54084877A JP8487779A JPS6224908B2 JP S6224908 B2 JPS6224908 B2 JP S6224908B2 JP 54084877 A JP54084877 A JP 54084877A JP 8487779 A JP8487779 A JP 8487779A JP S6224908 B2 JPS6224908 B2 JP S6224908B2
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vanadium
platinum
catalyst
alloy
carrier
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JP54084877A
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Moteiraru Jaran Uinodo
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United Technologies Corp
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Publication date
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Publication of JPS6224908B2 publication Critical patent/JPS6224908B2/ja
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/90Selection of catalytic material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J23/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
    • B01J23/38Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals
    • B01J23/54Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of noble metals combined with metals, oxides or hydroxides provided for in groups B01J23/02 - B01J23/36
    • B01J23/56Platinum group metals
    • B01J23/64Platinum group metals with arsenic, antimony, bismuth, vanadium, niobium, tantalum, polonium, chromium, molybdenum, tungsten, manganese, technetium or rhenium
    • B01J23/648Vanadium, niobium or tantalum or polonium
    • B01J23/6482Vanadium
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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  • Organic Chemistry (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、酸素還元触媒及びその製造方法に係
り、特に燃料電池の電極に使用される担体に担持
された貴金属合金触媒び他の触媒構造体の製造に
係る。
燃料電池は燃料と酸化剤との間の化学反応のエ
ネルギを直接低電圧の直流電流に変換する装置で
ある。効率的な燃料電池を得る場合に遭遇する問
題はほとんど化学的動力学に関する問題である。
燃料と酸化剤との反応は、熱として放出されるエ
ネルギの量ができるだけ小さなものであるような
態様にて起こる必要がある。これと同時に、電池
の反応速度は、実用的な大きさの燃料電池から経
済的に充分な電流が得られるに充分なほど速いも
のでなければならない。かかる理由で、電極に於
いて発生する反応を促進する触媒を燃料電池内に
組込むのが一般的である。各電極は通常電解質に
対向する表面上に触媒の層が配置された基質(黒
鉛化された炭素繊維より形成され耐水処理された
紙等)によりなつている。
典型的な燃料電池は燃料電極或は負極と、酸化
剤電極或は正極と、これらの電極間に配置された
電解質と、燃料及び酸化剤とそれぞれの電極へ導
く手段とを含んでいる。
作動に於いては、燃料(通常水素)が負極へ供
給され、電解質の存在の下で触媒表面上に於いて
酸化されて電子を解放する。同時に酸素(或は空
気)が正極へ供給され、電解質の存在の下で触媒
表面に於いて還元され、電子を消費する。負極に
於いて発生された電子は電池外の導線を経て負極
へ導かれ、有用な仕事を行うために使用される電
流を構成する。
商業用の規模にて実施可能な燃料電池を得るた
めに、改善された触媒を見出そうとして非常に多
くの研究がなされてきた。例えば従来技術によ
り、通常貴金属である触媒を微細に粉砕された粒
子の形で大きな表面積を有する金属担体材料或は
炭素質担体材料上に支持することにより、触媒の
単位質量当りの活性を高め得ることが分つた。か
かる方法は特に酸性の電解質を使用する燃料電池
の用途、例えば粒状のプラチナがカーボンブラツ
クの如き導電性を有する担体材料上に充分分散さ
れ且つ適当な結合剤と混合されたプラチナにて被
覆されたカーボンブラツクが薄い層として導電性
を有する炭素紙或は布上に付着されて電極が形成
されるような用途に於いて有用であることが分つ
た。
更に従来技術により、ある種の担体に担持され
ていない貴金属合金触媒は、非合金貴金属触媒の
性能に比べて、その触媒活性が大きく且つ/又は
燃料電池及び他の電気化学的プロセスや化学的プ
ロセスに於ける耐燃結性及び耐溶解性が大きいこ
とが分つた。例えば米国特許第3506494号には、
燃料電池の陽極に於いて使用される三元合金を製
造する方法が開示されている。この三元合金は、
金、レニウム、タンタル、タングステン、モリブ
デン、銀、ロジウム、オスミウム、イリジウムよ
り選択された金属とプラチナとルテニウムとより
なつている。前述の特許のコラム3第67行乃至70
行に於いて合金触媒は炭素粉末の如き大きな表面
積を有する担体上に分散させてよいことが述べら
れているが、これを行う方法は開示されていな
い。
米国特許第3428490号には燃料電池の負極電極
を製造する他の一つの方法が開示されている。こ
の場合担体に担持されていないプラチナがアルミ
ニウムにて合金化され且つ電極基質に付着され
る。次いでアルミニウムができるだけ除去されて
完成した電極が形成される。アルミニウムの除去
により電極内に多数の反応位置或は空所が形成さ
れる。かかる空所はその触媒の表面積従つてその
活性を増大するものと言われている。前述の特許
のコラム6第26行乃至第29行にある程度のアルミ
ナはそれを除去した後にも電極の組成内に尚も存
在するかもしれないということが述べられている
が、残存量はたいしたものではなく、除去溶解に
よつては到達し得ない領域にのみ存在するであろ
うと考えている。前述の特許は担体に担持された
貴金属−アルミニウム合金を製造する方法は開示
していない。
プラチナ合金触媒に関連しており本発明とより
大きな関連を有する特許は、米国特許第3340097
号(プラチナ−錫−ルテニウム)、同第3615836
号、及び英国特許第1074862号である。この英国
特許には合金内の金属の一つがバナジウムである
担体に担持されていない貫金属三元合金が開示さ
れている。
ある種の合金は還元可能な金属塩の密な混合物
を共に還元することにより形成され得ることが知
られている。例えば1972年4月に発行された
Journal of CatalysisのNo.1第25巻第173ページ
乃至第176ページに「Preparation of a Well
Dispersed Platinum−Iron Alloy on Carbon」
と題してC.Bartholomew及びM.Boudartにより著
わされた記事に於いて説明されている如く、担体
材料の存在の下で金属塩を共に還元する方法は担
体に担持され微細に粉砕されたプラチナ−鉄合金
を製造するのに使用される。しかしある種の金属
の塩は容易には還元されない。かかる容易には還
元されない金属は耐火金属の酸化物を形成するも
の、例えばTi、Ce、Mg、Al、Si、Caなどであ
る。
以上の説明より、耐火金属酸化物の金属成分に
て合金化された大きな表面積を有する貫金属の触
媒を形成する商業的に実施可能な方法が未だにな
いことは明らかである。しかしプラチナや他の貫
金属及び貴金属合金は多量では高温度に於いて多
くの耐火金属酸化物と反応して固溶体合金或は金
属間合金化合物を形成し、又これらの反応は例え
ば炭素、水素、一酸化炭素、ある種の有機蒸気な
どの高温環境に於いて還元剤の存在により促進さ
れることが知られている(1976年7月に発行され
た「Platinum Metals Review20」No.3第79ペー
ジ参照)。
最後に本発明の主題である燃料電池に戻ると、
耐火金属を含むすべての卑金属は周知の如く酸性
燃料電池の正極に於いて酸化や溶解をし易いもの
であり、卑金属を添加された貴金属の合金はかか
る理由でそれが担体に担持されていようがなかろ
うが正極に使用しようとされたことはないようで
ある。
本明細書に於いて「貴金属」とは周期率表の第
族の第二及び第三の三組元素(それそれパラジ
ウム族及びプラチナ族とを称される)の金属を意
味する。これらの金属はレテニウム、ロジウム、
パラジウム、オスミウム、及びイリジウム、プラ
チナである。
本発明の一つの目的は、新規な貴金属合金を提
供することである。
本発明の他の一つの目的は、増大された活性を
有する貴金属合金触媒を提供することである。
本発明の更に他の一つの目的は、電気化学的電
池用の改良された正極電極を提供することであ
る。
本発明の更に他の一つの目的は、貴金属とバナ
ジウムとの合金である高い活性を有する触媒を製
造する方法を提供することである。
本発明の以下の説明及び特許請求の範囲に於い
て、触媒活性の比較が行われる場合、それらの比
較は比質量活性の比較である。比質量活性とは触
媒材料の単位重量当りの触媒の有効性についての
無作為に選択された測定結果である。電解質とし
てリン酸が使用される燃料電池の場合には、正極
触媒の比質量活性(mA/mg)は0.900Vに於け
る酸素の還元により得られる最大電流として定義
されており、この0.900Vの電位は同一の電解質
内に於いて同一の温度及び圧力に於ける分極され
ていないH2/Pt基準電極に対し測定されたもの
である。触媒の表面積を増大する(例えば粒子寸
法を低減する)ことにより或はその比表面積活性
を増大することにより比質量活性をより大きくす
ることができる。比表面積活性とは、上述の如
く、貴金属の単位表面積当りに得られる酸素還元
電流(μA/cm2)として定義されるものである。
非合金貴金属の比質量活性に比べ本発明の合金の
比質量活性が大きいことは、非合金貴金属の比表
面積活性に比べ本発明の触媒材料の比表面積活性
が改善されていることによるものである。
本発明の方法に於いては、バナジウム化合物の
水溶液がNa2S2O4(二チオン酸ナトリウム)と反
応せしめられ、細かく分散された亜硫酸バナジウ
ム複合体のゾルが形成される。このバナジウム複
合体は微細に粉砕された貴金属が存在する状況に
於いて還元されると、容易に貴金属とバナジウム
との微細に粉砕された合金を形成する。この貴金
属−バナジウム合金は合金化されていない貴金属
触媒よりも効率的な或は活性の大きい酸性燃料電
池の正極に於ける触媒を与える。
本願出願人と同一の出願人により同日付にて出
願された特願昭54−084875号及び特願昭54−
084876号(特公昭59−016495号)には、非合金貴
金属の触媒活性よりも高い触媒活性(比質量活
性)を有する種々の貴金属−卑金属合金を製造す
る方法が開示されている。本発明の方法と同様、
活性が増大するのはそのプロセス中に発生する表
面積の低下を補償する以上に比表面積活性が増大
することによるものである。これら二つの特許出
願に於いては、理論的にはいかなる卑金属もそれ
に開示された方法により貴金属にて合金化するこ
とができ、その金属が微細に粉砕された(即ちサ
ブミクロン大の)金属酸化物の形にて得られる限
り、非合金貴金属に比べ酸素の還元に対する触媒
活性が増大するということが述べられている。バ
ナジウムは上述した如き微細に粉砕された形では
得られずそのような材料を得る方法は知られてい
ない。かかる微細に粉砕された材料が得られるま
では、上述した特許出願に開示された方法によつ
ては表面積を許容し難い程低下させることなく貴
金属−バナジウム合金を製造することはできず、
その表面積の低下は非合金貴金属の比表面積活性
よりも貴金属−バナジウム合金の比表面積触媒活
性が増大していることによつては補償されない。
本発明の方法によれば、酸素の還元に対する比
表面積活性が増大していることにより表面積の低
下が補償される貴金属−バナジウム合金が形成さ
れる。詳細には、本願発明者等は、驚くべきこと
に担体に担持された非合金プラチナの比質量活性
の少なくとも2.4倍である初期比質量触媒活性を
有する担体に担持されたプラチナ−バナジウム合
金触媒を形成した。更に、又驚くべきことに、こ
のプラチナ−バナジウム合金の活性は、上述した
特許出願の例に示されたプラチナ−卑金属合金の
如き他の卑金属にて合金化されたプラチナの活性
よりもかなり高い。
本発明の方法に話を戻すと、反応は微細に粉砕
された貴金属粒子を前記バナジウム複合体と密に
接触させ、次いでそのバナジウム複合体を熱触媒
的に還元し且つこれと同時に貴金属及びバナジウ
ムを含有する合金を形成するに十分なほど高い温
度にまで加熱する(好ましくは還元性環境中に
て)ことにより行われることが好ましい。かかる
合金の好ましい用途は燃料電池の正極電極用の触
媒である。このプロセス中には一般に熱焼結によ
り非合金貴金属の表面積が低下するが、かかる表
面積の低下はその結果得られる合金の比表面積活
性が増大することによりその損失以上に補償され
る。
本発明の方法は担体に担持された合金同様担体
に担持されていない合金を製造するのにも好適で
ある。しかし微細に粉砕され担体に担持されてい
ない貴金属は一般にその表面積が貴金属1g当り
50m2以下に制限されるので、この方法は一般に貴
金属1g当り100m2以上の表面積にて用意するこ
とができる担体に担持され微細に粉砕された貴金
属を使用することによつて最も良好に実施され
る。いずれにせよ、本発明の新規な合金は貴金属
とバナジウムとの担体に担持された或は担持され
ていない微細に粉砕された合金であつてそれぞれ
担体に担持された或は担持されていない非合金貴
金属に比べ全体としての触媒活性がかなり向上し
ている合金である。本発明の好ましい合金は貴金
属1g当り30m2以上の表面積を有しており、最も
好ましい合金は貴金属1g当り50m2以上の表面積
を有している。かかる合金がリン酸燃料電池に於
いて触媒として使用される場合には好ましい貴金
属はプラチナである。
本発明の合金は燃料電池の電極の触媒としての
みならず化学的、薬学的、自動車、公害対策等の
分野に於ける触媒としても適用可能である。又本
発明の合金は触媒以外の用途にも有用であり、従
つて本発明の範囲はこれらの合金を触媒として使
用することにのみ限定されるものではない。貴金
属とバナジウムの量とを適当に選択することによ
り合金を特定の使用条件に適合するよう調整する
ことができる。本明細書に於いて「合金」という
言葉は組合されている合属の固溶体や金属間化合
物をも含むものである。
以下に本発明をその好ましい実施例について詳
細に説明する。
本発明の一つの好ましい実施例によれば、適当
な担体材料の表面上に一様に分散され微細に粉砕
された粒子の形の担体に担持された非合金貴金属
触媒が使用される。かかる形の触媒によれば、特
に担体材料も大きな表面積を有している場合に
は、大きな表面積を有し高い触媒活性を有する構
造体が与えられる。「非合金貴金属」は上述した
元素の形の貴金属のみならず或る一つの貴金属と
他の貴金属との混合物或は合金をも含むことを理
解されたい。この場合の他の貴金属には周期率表
の第族の第二及び第三の三組元素以外の金属は
除外される。一般に担体材料は触媒に嵩を与え、
極く少量の貴金属を含有する構造体を形成するの
を可能にし、又担体に担持されていない金属或は
担体に担持さてれいない貴金属合金にて得られる
表面積よりも遥かに大きな表面積(従つて貴金属
の単位質量当りの活性がより大きな触媒)を得る
のを可能にする。
種々の材料(例えばシリカやアルミナ)が触媒
製造業界に於いて貴金属触媒用の担体として使用
されている。或る材料を担体として選択する場合
の通常の基準は、その材料が触媒が作動する環境
に於いて安定でなければならないということであ
る。電気化学的用途については、担体材料は導電
性をも有していなければならず、炭素、黒鉛、或
は金属の如き材料が一般に使用される。有効な担
体材料に必要とされる特徴は当業者により良く知
られており或は当業者により容易に求められ得る
ものである。
リン酸電解質を使用する燃料電池用の電極に有
用であることが分つている上述した如き種類の好
ましい担体に担持された非合金貴金属触媒の例
は、その表面上に微細に粉砕されたプラチナ粒子
が一様に分散されたアセチレンブラツク(Gulf
Oil Canada Limitedにより製造される
Shawinigan Acetylene Black)の如き導電性を
有するカーボンブラツクである。カーボンブラツ
ク或は他の担体材料上に微細に粉砕されたプラチ
ナ粒子の一様な分散液を付着する方法は当技術分
野に於いてよく知られており、従つて本発明の新
規な局面の一部もなすものではない。炭素は多く
の燃料電池の用途に好ましい担体材料である。使
用可能であるカーボンブラツク以外の炭素は黒
鉛、部分的に黒鉛化された炭素、ピロカーボン及
びガラス状炭素である。
本発明の方法は、それによれば担体に担持され
ていない非合金貴金属触媒の酸素還元に対する触
媒活性がかなり向上されるので特に有利である。
更に本発明の方法は、貴金属とバナジウムの量と
を適当に選択することにより触媒の特性、耐焼結
性、電子的特性や他の物理的特性を特定の用途に
適合するよう調整することができるので有利であ
る。
本発明の方法によれば、バナジウム複合体の水
溶液が二チオン酸ナトリウム溶液と反応せしめら
れ(好ましくは少量のH2O2の存在下で)細かく
分散された亜硫酸バナジウム複合体の澄んだ暗色
のゾルが形成される。このバナジウム複合体は、
大きな表面積を有し担体に担持された貴金属触媒
の水溶液と混合されると、感知し得るほどの量に
て触媒担体材料上に吸収される。かかるプロセス
全体はバナジウム複合体が制御された状態にてゆ
つくりと形成するよう低温にて行われるのが好ま
しい。次いでバナジウム複合体にて含浸された触
媒は過され且つ乾燥される。かくして得られた
生成物は両方とも元の非合金貴金属の担体材料上
に担持された貴金属粒子と微細なバナジウム複合
体粒子との密な混合物である。かかる方法の詳細
が説明の目的で後に挙げられた例に示されてい
る。
次いでこの担体に担持された触媒とバナジウム
複合体との密な混合物は、温度と貴金属粒子に近
づけることとの組合せによりバナジウム複合体が
還元されこれによりバナジウム複合体の金属成分
が貴金属と共に固溶体或は金属間化合物(即ち合
金)を形成するに十分なほど高い温度にまで加熱
される。通常かかる密な混合物は所要の反応を行
うためには少なくとも約600℃、好ましくは800〜
1000℃に加熱されなければならない。勿論かかる
温度に維持される時間はその反応を完了するに十
分な時間でなければならず、使用されるバナジウ
ム複合体の量に応じて変化するが、一般に1〜16
時間で十分である。かかる加熱は通常反応を促進
すべく還元雰囲気中にて行われるが、担体材料が
炭素でありこの炭素によりその反応のための局部
的な還元性環境が与えられる場合の如く、還元性
の環境が存在するような状況に於いては不活性雰
囲気或は真空が使用されてもよい。貴金属の熱焼
結は通常かかる熱処理中に発生するが、その熱処
理結果によれば、その熱処理により得られる合金
触媒は燃料電池の電極に於ける比表面積活性がか
なり増大しており或はその性能が改善されている
ことを考慮すれば、熱焼結による損失は比較的小
さなものであることが分つた。
Na2S2O4は溶液中にてバナジウム(V+5)と反応
して触媒担体材料上に吸収される亜硫酸バナジウ
ム(V+3)複合体を形成するものと考えられる
(1976年発行の「Australian Journal of
Chemistry」第29巻、No.11、第2389〜2393頁参
照)。又低温及びH2O2を使用することがかかる反
応の速度を低減しこれによりバナジウム複合体を
触媒担体材料上に一様に分布せしめるものと考え
られる。担体に担持されていない微細に粉砕され
た貴金属触媒が使用される場合には、バナジウム
複合体は直接貴金属触媒粒子上に着装することに
留意されたい。更にかかる熱処理工程中には亜硫
酸バナジウム(V+3)複合体はV2O3に分解し、次
いでより高い温度にて貴金属結晶と反応して貴金
属とバナジウムとの合金を形成するものと考えら
れる。
バナジウム化合物の好ましい水溶液の例は
V2O5の水酸化ナトリウム溶液である。しかしバ
ナジン酸ナトリウム、メタバナジン酸アンモニウ
ム、硫酸バナジルの如きバナジウム化合物の他の
水溶液が使用されてもよい。
以上の説明に於いては、貴金属は担体に担持さ
れた貴金属であり、そのプロセスには貴金属粒子
と共にバナジウム複合体粒子を担体材料上に配置
することが含まれている。本発明の目的を達成す
るためにはかかる二つの種類の粒子がいかにして
担体材料上に到達するかは問題ではない。例えば
担体に担持されていない貴金属粒子とバナジウム
複合体粒子とが共に担体材料上に着装されてよ
く、或はまずバナジウム複合体粒子が何も着装さ
れていない触媒担体上に着装され、次いで微細に
粉砕された貴金属粒子がその担体材料上に着装さ
れてもよい。しかしかかる二つの種類の粒子が微
細に粉砕され且つ担体材料の表面上に一様に分散
されるということは重要である。
本発明の合金中のバナジウムの最も有効な量
は、その合金が使用される用途やその合金を構成
する材料に応じて変化する。1%程度或はそれ以
下であつても正極触媒活性が感知し得るほど増大
される。最適の割合は実験によつて決定すること
ができる。バナジウムの最大量はバナジウムが貴
金属内に固溶し得る限度により決定される。
以下の例は本発明の例をより詳細に説明するた
めのものであり、特に酸性燃料電池の正極電極に
使用される担体に担持されたプラチナ−バナジウ
ム合金触媒を製造することに関するものである。
1NのNaOHを添加してそのPHを9とすることに
より1gのV2O5が250mlの蒸留水に溶解された。
溶解速度はその溶液を加熱することにより加速さ
れた。この溶液は5〜10℃に冷却され、30体積%
のH2O22mlと4重量%のNa2S2O415mlとが添加さ
れた。数分間混合した後この溶液のPHは冷温の
1NのHClを添加することにより約1.5に低下され
た。この溶液は薄い黄色の澄んだ外観を有してい
たが、更に(30分以上)撹拌すると澄んではいる
が非常に暗い黒緑色に変化した(V+3の硫酸複合
体になつたものと考えられる)。
一方、別のビーカ内に、Gulf Oil Canada
Limitedにより製造されたShawinigan Acetylene
Black上に担持された10重量%のPtを含む20gの
触媒が800mlの蒸留水中に超音波により分散され
且つ5〜10℃に冷却された。この触媒の表面積は
Pt1g当り110m2或はそれ以上であつた。かかる二
つの懸濁液が混合され、且つ前記V+3硫酸複合体
が感知し得る量にて(プラチナを基準に約50原子
%のバナジウム)カーボンブラツク担体材料上に
吸収されるに十分な時間(約1時間)撹拌され
た。次いでこのバナジウム複合体にて含浸された
触媒は過され且つ乾燥されて、カーボンブラツ
ク担体材料上に十分に分散されたバナジウム複合
体と十分に分散されたプラチナとの密な混合物が
形成された。次いでこの混合物は窒素(或は水
素)を流しつつ930℃にまで加熱され且つこの温
度に1時間維持された。かくして得られた生成物
をそれに大気に曝す前に室温に冷却された。
X線回折分析によりプラチナがバナジウムにて
合金化されたことが確認された。更にそれぞれの
触媒粒子についてX線によるエネルギ分散分析
(EDAX)を行うことにより、それらの触媒粒子
がプラチナ及びバナジウムよりなつていることが
実証された。電子顕微鏡による測定や電気化学的
測定により合金中のプラチナの比重量表面積は56
〜66m2/gであることが分つた。Pt−V合金触媒
の電気化学的焼結速度(電気化学的作用により金
属の粒子が互いに焼結して行く速度、この値が大
きい程度面積が早く減小する)は従来の触媒の焼
結速度よりも遅いことが分つた。(190℃の98%
H3PO4中にてH2基準電極に対する電位が700mV
にて行われた1200時間の試験に於いては、従来技
術のプラチナ触媒はその表面積がプラチナ1g当
り110m2から31m2に低下したが、本発明のPt−V
合金触媒はその表面積がPt1g当り約60m2から42
m2までしか低下しなかつた)。
得られた触媒は従来のポリテトラフルオロエチ
レンにて結合された正極電極に形成され、且つリ
ン酸燃料電池(190℃の98%のH2PO4)内にて試験
され、10%のプラチナと90%の炭素とを含む触媒
よりも等価なプラチナ付着率を基準に150〜170%
も高い0.9Vに於ける酸素還元に対する初期活性
を有していることが分つた。
この結果を上述した特許出願の貴金属合金を使
用して得られた結果と比較することにより、本発
明のPt−V合金が正極電極として優れていること
が分る。詳細には、上述した特許出願に於いて
は、試験されたもののうち最も高い正極活性を有
する触媒はPt−Alであり、初期活性は炭素上に
担持された非合金プラチナよりもただ110%大き
いだけであつた。
本発明の主要な目的は活性が増大して貴金属−
バナジウム合金正極触媒を提供することである
が、本発明は触媒担体材料上に十分に分散された
バナジウム酸化物(V2O3或はV2O5)を形成する新
規な方法をも提供するものである。かかる目的
で、バナジウム化合物がNa2S2O4溶液と反応せし
められ(好ましくは少量のH2O2の存在の下で)、
触媒の特定な用途に適した触媒担体材料上に吸収
される亜硫酸バジナウム(V+3)複合体を形成す
る。真空中或は不活性雰囲気中にて加熱される
と、亜硫酸バナジウム(V+3)複合体は分解して
担体材料上に十分分散されたV2O3を与える。或
は吸収された亜硫酸バナジウム複合体が空気中に
て加熱されると、その複合体は分解し且つ酸化し
て担体材料上に十分分散されたV2O5を与える。
五酸化バジナウムは多くの化学反応についてよ
く知られた触媒である。例えばアルミナ上に担持
された五酸化バナジウムの触媒は工業の排煙ガス
より非常に有害なNOxを除去すべくNOxをNH3
て選択的に還元するのは非常に有効であることが
分つている(1978年6月発行の「Industrial &
Engineering Chemistry Product Research
and Development」の第17巻、No.8、第117頁参
照)。
以上に於いては本発明をその特定の実施例及び
例について詳細に説明したが、本発明はかかる実
施例や例に限定されるものではなく、本発明の範
囲内にて種々の修正並びに省略が可能であること
は当業者にとつて明らかであろう。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 燃料電池に於て酸素を還元するために有効な
    触媒を製造する方法にして、バナジウム化合物の
    水溶液を二チオン酸ナトリウム溶液と反応せしめ
    て細かく分散された亜硫酸バナジウム複合体のゾ
    ルを形成し、該ゾル中にプラチナにて被覆された
    担体を浸すことにより該担体上のプラチナ粒子を
    前記亜硫酸バナジウム複合体に密に接触せしめて
    該複合体を前記担体に吸収せしめ、これを乾燥し
    て前記担体上の前記プラチナ粒子と前記亜硫酸バ
    ナジウム複合体の密な混合物を固体状に乾燥せし
    め、この混合物を少なくとも局部的に還元性であ
    る雰囲気中にて加熱して前記亜硫酸バナジウム複
    合体を熱的に還元し同時にプラチナとバナジウム
    の微細に分散された合金を形成することを特徴と
    する方法。 2 特許請求の範囲第1項の方法にして、前記バ
    ナジウム化合物と二チオン酸ナトリウム溶液の反
    応はH2O2の存在の下で行われることを特徴とす
    る方法。 3 特許請求の範囲第1項又は第2項の方法にし
    て、前記担体は炭素であることを特徴とする方
    法。 4 特許請求の範囲第1項〜第3項の何れかの方
    法にして、前記担体上の前記プラチナ粒子と前記
    亜硫酸バナジウム複合体とは少なくとも600℃の
    温度に加熱されることを特徴とする方法。 5 特許請求の範囲第4項の方法にして、前記プ
    ラチナ粒子と前記亜硫酸バナジウム複合体とは
    800〜1000℃の温度に加熱されることを特徴とす
    る方法。 6 特許請求の範囲第1項〜第5項の何れかの方
    法にして、前記バナジウム化合物の水溶液は
    NaHO中に於けるV2O5であることを特徴とする方
    法。 7 特許請求の範囲第1項〜第6項の何れかの方
    法にして、前記担体により担持された前記プラチ
    ナとバナジウムの合金は該合金中のプラチナ1g
    に対し少なくとも30m2の表面積を有することを特
    徴とする方法。
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