JPS6224211Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は温水暖房器における減水防止装置に関
する。

（従来の技術） 従来この種暖房器として、例えば実公昭58−
16577号に見られるように外周の枠筐内に、上側
の水タンクと、該タンクから下方にのびる流入管
と流出管と、オーバフローパイプとを備えると共
に該タンクの下側に位置して該流出管に介入され
る熱交換器と水ポンプとを備える式のものは知ら
れている。

（考案が解決しようとする問題） しかしこのものでは、該タンク内の水は、循環
される暖房水となつて多少とも温度を上昇されて
これに蒸発を生じその蒸気は該オーバフローパイ
プを介して外部に排出されて該タンク内に減水を
生じ勝ちである不都合を伴う。

本考案はかゝる不都合のない装置を得ることを
その目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかゝる目的を達成するため、外周の枠
筐１内に、上側の水タンク２と、該タンク２から
下方にのびる流入管３と、流出管４と、オーバフ
ローパイプ５とを備えると共に、該タンク２の下
側に位置して該流出管４に介入される熱交換器６
と水ポンプ７とを備えるものにおいて、該オーバ
フローパイプ５を下方に延長してその下端近傍に
Ｕ字状の屈曲部８を設け、該屈曲部８の出口側の
横断面積を屈曲部８の水タンク２側にと連通する
部分の横断面積に比し大きくして成る。

（作用） かくするときは、該オーバフローパイプ５から
オーバフローした水が屈曲部８に溜つて水シール
部を形成する。

このためタンク２内に生じる蒸気が該オーバフ
ローパイプ５を介して外部に排出されるのを防げ
る。

しかも屈曲部８の出口側の横断面積を屈曲部８
の水タンク２側と連通する部分に比し大きくした
ため、該屈曲部８の出口側の水面の高さ変動が少
ない。従つて、該屈曲部８に溜る水の水タンク２
側に蒸気圧が加わつて該屈曲部８に溜る水の外部
への流出も少ない。

（実施例） 本考案実施の１例を別紙図面につき説明する。

図面で１は枠筐を示し、外周の枠筐１内には、
上側の水タンク２と、該水タンク２から外方にの
びる流入管３と、流出管４と、オーバフローパイ
プ５とを備えると共に、該タンク２の下側に位置
して該流出管４に介入される熱交換器６と水ポン
プ７とを備え、該オーバフローパイプ５はこれを
下方に延長し、その下端近傍にＵ字状の屈曲部８
を設けて成り、該屈曲部８は、第２図に示すごと
くその出口側の横断面積を屈曲部８の水タンク２
側と連通する部分の横断面積に比し大きくした。

尚図示するものは、該流入管３と該流出管４と
は各下端に該枠筐１の底面の各接続口９，１０を
備えて該接続口９，１０において外部の放熱器１
１に接続自在とし、更に該オーバフローパイプ５
はその下端に枠筐１の底面の開口１２を備えて該
開口１２において外部に連通されるようにした。
図面で１３は該タンク２内に必要に応じ水を補給
する給水パイプ、１４はこれを開閉する給水パイ
プを示す。

尚図面は給湯暖房器の場合を示すもので、この
場合該枠筐１内には、該熱交換器６を暖房用熱交
換器として、これと別個に給湯用の熱交換器１５
を備えるものとし、各熱交換器６，１５には加熱
用の各ガスバーナ６ａ，１５ａを備え、これらの
排気はその上側の共通１個の排気ダクト１６から
排気フアン１７を介して排気口１８に導かれるよ
うにした。

その作動を説明するに、Ｕ字状の屈曲部８は前
記したようにその内部に水が貯溜されて水シール
に構成されるもので、かくて水タンク２内に生ず
る蒸気はオーバフローパイプ５内を介してその
まゝ外部に排出されることがなく、これによる水
量の減少が防止される。

（考案の効果） このように本考案によるときは水タンク２内を
外部に連通するオーバフローパイプ５にＵ字状の
屈曲部８を形成してこれを該パイプ５に介入され
る水シール部とし、特に屈曲部８の出口側の横断
面積を屈曲部８の水タンク２側と連通する部分の
横断面積に比し、大きくしたので水タンク２側に
高い蒸気圧が加わつても該屈曲部８の出口側の水
面の高さ変動が少なく、これによつて該屈曲部８
を大型化することなく蒸気がオーバフローパイプ
５を介してそのまゝ外部に排出し、これによつて
タンク２内の水量が減少する不都合を防ぎ得ら
れ、単に出口側の横断面積のみを大きくすれば良
く全体として嵩張ることなく、枠筐の限られた空
間に容易に収容出来るものが得られる。更に該タ
ンク２内に生ずる蒸気がそのまゝ外部に排出され
る場合の水量の減少を防止し得られ、更に該屈曲
部８は該パイプ５を下方に延長してその下端近傍
に形成させるもので、比較的低温に保たれて内部
の水の蒸発がなく、常に良好な水シール状態に得
ることが出来る等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の１例の截断正面線図、第２
図はＵ字状屈曲部の変形例の断面図である。 １……枠筐、２……水タンク、３……流入管、
４……流出管、５……オーバフローパイプ、６…
…熱交換器、７……水ポンプ、８……Ｕ字状屈曲
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周の枠筐１内に、上側の水タンク２と、該水
   タンク２から下方にのびる流入管３と、流出管４
   と、オーバフローパイプ５とを備えると共に、該
   タンク２の下側に位置して該流出管４に介入され
   る熱交換器６と水ポンプ７とを備えるものにおい
   て、該オーバフローパイプ５を下方に延長してそ
   の下端近傍にＵ字状の屈曲部８を設け、該屈曲部
   ８の出口側の横断面積を屈曲部８の水タンク２側
   と連通する部分の横断面積に比し大きくして成る
   温水暖房器における減水防止装置。