JPS6224207Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は主体内下部にバーナの燃焼用空気を供
給する送風機を配設し、主体外装に２重筒状の給
排気筒を連結した強制給排気式湯沸器に関するも
のである。

（従来の技術） 従来のこの種湯沸器は第１図に示すように、前
面開口１をフロントカバー２により開閉される主
体外装３内に、下部より送風機４、バーナ（図示
せず）を収納した燃焼部５、燃焼部５で発生した
燃焼ガスにより通水を加熱する熱交換部６、熱交
換された排ガスを集め、主体外装３外の排気筒７
へ案内する排気部８を配設してあり、又排気筒７
の周囲は実開昭48−103937号公報のように給気筒
９で包囲し、給気筒９を主体外装３内の上部に開
口せしめた構成を採用していた。尚１０はコント
ローラ、１１はガス電磁弁等のガス機構部品であ
り、１２，１３，１４は夫々ガス管、給水管、給
湯管である。

かかる従来例ではバーナの燃焼ガスは熱交換部
６で通水を加温した後排気筒７を介して屋外に排
出され、一方燃焼用空気は給気筒９により屋外か
ら主体外装３内上部に入り、主体外装３内を下降
して送風機４に吸引されて燃焼部５に送られるも
のである。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこのような燃焼用空気を排気筒を包囲し
た給気筒により供給するようにすると特に排気通
路が長い場合には当該空気温度が排気筒内を流れ
る排ガスの熱影響を受けて異常に上昇し、この為
主体外装３内のコントローラ１０並びにガス機構
部品１１等耐熱温度の低い部品の機能が損なわれ
る問題が生じる。この問題を解決する為に給気筒
と排気筒を別々に主体外装３に接続するようにす
ればよいが、その場合には配管施工の作業工数が
増加する問題、排気筒の可燃物に対する熱影響を
考慮しなければならない問題等がある。又実開昭
54−67339号公報に示されたように外装内で給気
通路をダクトにより区画する構成が考えられる
が、単にダクトを設けるとダクトスペースを確保
すべく器具が大型化したり、外装内の各種部品の
保守点検作業がこのダクトに影響されて、作業性
が著しく悪化したり保守点検不能となる問題が生
じる。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記した従来例の問題を解決せんとす
るもので、その為に本考案では前面開口をフロン
トカバーにて開閉される主体外装内の下部に、前
面に吸込口を向けた送風機を、その上方にバーナ
を収納した燃焼部、熱交換部、排気部をこの順に
配設し、主体外装外へ上記排気部に連なる排気筒
並びに当該排気筒を包囲した給気筒を延出せしめ
たものにおいて、この給気筒に連なり接続口を前
面に向けて開設した給気室を外装内上部に設け、
前記吸込口と接続口とを、広面を前面開口と平行
に配した矩形状のダクトを介して前面開口側より
着脱自在に連結せしめた構成としてある。

（作用） 湯沸器を運転すると燃焼用空気は排気筒を包囲
した給気筒内を通つて外装内上部の給気室に供給
され、その後給気は広面を主体の前面開口と平行
に配した矩形状のダクト内を通つて送風機の吸込
口に吸引されて燃焼に供される。

（実施例） 以下本考案の一実施例を第２図、第３図に基づ
いて具体的に説明する。尚従来例として示した第
１図の構成と同一の部分は同一符号を付してその
説明を省略する。

第２図において、送風機４の吸込口１５を前面
開口１に対向させてある。１６は給気接続筒であ
る。又主体外装３内上部には接続口１７を前面開
口１に対向させた給気室１８を給気筒９と連通さ
せかつ排気部８を包囲して設けてあり、上記給気
室１８の接続口１７と吸込口１５とをダクト１９
を介して連結してある。尚ダクト１９は第２図、
第３図に示すように横断面が長方形で扁平な矩形
状に形成し、その上端部に上記した接続口１７と
の接続部２０を、下端部に上記吸込口１５に接続
された給気接続筒１６内に嵌入する接続筒２１を
設けてある。又ダクト１９は幅広面Ａを前面開口
１と平行に配して、接続口１７との接続は例えば
接続部２０に設けたフランジ２０ａをビス２２に
より前面開口１側より脱着自在に行なえるように
してある。２３は燃焼部５に設けてある覗き窓２
４と対向したダクト１９の正面と背面に設けた覗
き窓、２５はダクト１９内の下端部に設けた帯状
のガイド板で、このガイド板２５は基端部をダク
トの側面に当接固定してあり、中間部を円弧状に
成形して先端側を折り返し、この折り返し面２５
ａが接続筒２１への吐出口２６を横切るように配
設してある。

以上の構成において、燃焼用空気は屋外より給
気筒９、給気室１８、ダクト１９を介して送風機
４に送られるのであり、このように燃焼用空気の
給気通路を主体外装３内のダクト１９内に規制す
ることにより前記した従来例に述べたコントロー
ラ１０等への温度影響の問題を解決することがで
きる。又このようなダクト１９の設置は小型化、
薄型化を追求する湯沸器にとり、大きな問題であ
るが、上記した構成ではダクト１９を矩形状に形
成し、しかもその幅広面を前面開口１と平行に配
設し、前方より着脱自在に接続したので、ダクト
１９薄くして例えばフロントカバー２の凹部２ａ
内に収納することも出来、その場合においてもダ
クト１９の横幅を主体外装３の横幅にまで広げる
ことも可能であつて充分な給気面積を確保できる
のである。

又上記したように幅の広いダクト１９を主体外
装３内の前部に配設することは主体外装３内の構
成部品の点検修理に際して障害となるが、このダ
クト１９は前面開口より着脱できるので、従つて
点検修理も簡単に行える。

尚本実施例では燃焼部５の覗き窓２４と対向し
たダクト１９の正面と背面にも覗き窓２３を設け
てあるので、点検時のバーナの燃焼確認がフロン
トカバー２を開くだけで行える。

又横幅の広い矩形のダクトを介設した場合には
流路抵抗が増大し、送風機４への円滑な送気が行
なわれず、燃焼騒音が大きくなる問題が生じる
が、本実施例の如きダクト１９の下部にガイド板
２５を設けておけば、ダクト１９内を下方に流れ
る空気はこのガイド板２５に案内され回転されて
吐出口２６から接続筒２１を介し送風機４に給気
されるので、流路抵抗が減少させて、従つて燃焼
騒音を低下させることが期待できるのである。

（考案の効果） 以上に説明したように本考案によれば、燃焼用
空気を排気筒の周囲を経由して主体外装内に給気
するようにした強制給排気式湯沸器において問題
であつた給気温度上昇によるコントローラ等への
熱影響を、外装内に給気通路を区画するダクトを
設けることにより防止することができ、かつその
ダクトを広面を前面開口と平行に配した矩形状と
し、しかも前面開口側より着脱自在に連結せしめ
たので湯沸器を大型化することなくコンパクトに
まとめることができ、保守点検時の作業性も損わ
れることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す全体構成図、第２図は本
考案の一実施例を示す全体構成図、第３図は第２
図のAA線断面図である。 １……前面開口、２……フロントカバー、３…
…主体外装、４……送風機、５……燃焼部、６…
…熱交換部、７……排気筒、８……排気部、９…
…給気筒、１５……吸込口、１７……接続口、１
８……給気室、１９……ダクト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面開口をフロントカバーにて開閉される主体
   外装内の下部に、前面に吸込口を向けた送風機
   を、その上方にバーナを収納した燃焼部、熱交換
   部、排気部をこの順に配設し、主体外装外へ上記
   排気部に連なる排気筒並びに当該排気筒を包囲し
   た給気筒を延出せしめたものにおいて、この給気
   筒に連なり接続口を前面に向けて開設した給気室
   を外装内上部に設け、前記吸込口と接続口とを、
   広面を前面開口と平行に配した矩形状のダクトを
   介して前面開口側より着脱自在に連結せしめた強
   制給排気式湯沸器。