JPS62235243A - クリ−ンル−ム用建材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、クリーンルーム用建材に関するものであり、
特には銅スラグのリン酸塩結合型成型体製のクリーンル
ーム用建材に関する。ここで、クリーンルーム用建材と
は、床、壁、天井等の内装材、ドア、仕切り、それらの
付属具その他を包括する。

銅製錬においては、その製錬方法に応じて自溶炉スラグ
、反射炉スラグ、溶鉱炉スラグ、転炉スラグ、Ｍｌ法錬
鋳炉スラグ等の各種スラグが発生する。現在もつとも多
く採用されている自溶炉法を例にとると、銅精鉱は少量
の溶剤と共に自溶炉シャフト部に装入され、シャフト部
における溶解及び酸化製錬の後、セラトラ一部において
マットとスラグが生成する。産出する自溶炉スラグは一
般にＴ、（トータル）Ｆｅ含有量が４０〜５５％であり
、そして次のような成分を主成分とする：この他、ＡＩ
、０．　、ＭｇＯ１Ｃａｂ、Ｚｎ、Ｐｂ。

Ｃｕ等が少量含まれている。自溶炉で産出するマットは
転炉精錬されるが、この場合に転炉スラグが産出する。

転炉スラグは５チ前後の銅を含んでいるのでｂ　ｉ５ｓ
鉱場へ送り、銅を回収するが、その残りのスラグは隔い
鉄組成により「鉄精鉱」と呼ばれている。反射炉スラグ
及び溶鉱炉スラグもそれぞれ反射炉及び溶鉱炉において
産出するスラグであり、若干の変動はあるが、上記と同
様の組成を有している。更には、近年、ＭＩ法と呼ばれ
る連続製鋼法が実施されており、これは溶融炉、錬鉄炉
及び製鋼炉という３つの炉を樋で連結し、連続的に粗銅
を製造するものである。この場合に錬妨炉からｆ口出す
るスラグがＭ　Ｉ法錬鋳炉スラグと呼ばれる。こうして
、国内℃は銅スラグが年間約２００万トン程産出されて
いる。

こうした鉢］スラグは従来、粉砕後、主として埋立材と
して再利用されていただけであった。

しかしながら、最近、銅スラグの有する性状をもつと積
極的に多様な製品として活用する気運が高まっており、
銅スラグの再活用の仕方について検討が加えられつつあ
る。

、ところで、半導体製造工場、薬品製造工場等において
はクリーンルームと呼ばれる清浄な室が設けられている
。ＭＯＳ・ＩＣのような半導体の製造の場合、シリコン
ウェハに微細回路を形成する工程、ウェハをチップに切
断する工程、そうしたチップを相互に接続して所望の回
路を形成する工程等の一連の工程は、粉塵による汚染を
極度に嫌うため特別外洋化設備を備えるクリーンルーム
において実施される。こうしたクリーンルームの内装材
のような峨材に対しては静電気の蓄積が生じないことが
要求される。何故なら、帯電した建材には塵埃が付着し
やすく、時としてそれらが飛散するとクリーンルームの
汚染の原因となるからである。静電気を蓄債しないため
には、建材が１×１０１０２ぼ以下の電気比抵抗を持つ
ことが必要とされている。

従来技術 こうしたクリーンルーム建材における静′￥￥気の蓄積
の問題を排除するため、建具の製造時に導電性カーボン
ブラックのような帯電防止剤を錬り込んだり、帯電防止
剤を表面に塗布したり或いは金へ材料製としたりする等
の方法で対処が為されていた。そのため、クリーンルー
ム施行コストが高くなりまた帯電防止剤自体が新たな粉
塵源となる碓点も認識されていた。

発明の析要 前述した銅スラグの再活用の為の方法の一つとして、本
発明者等は、銅スラグ粒子をリン酸或いはリン酸塩結合
材により凝結硬化させることによる不焼成成型品の製造
について検討を重ねていた際、この不焼成リン酸塩結合
型銅スラグ成型品が通常の酸化物に較べ電気抵抗が低く
、１×１０１ｅΩ二以下の比抵抗を有する事実に着目し
た。そこで、銅スラグのＩＪ　７　Ｆ／塩結合成型品を
クリーンルーム用建材として使用することを想到し、試
行を重ねたところ、好結果を得た。銅スラグのリン酸塩
結合成型品は次のような特性を有する：／＋’＋　　　
　ｍｇけｊト＋ｔ　Ｉｙ　　’ＥｉＥ　イに→ト　六　
−（２）固化速度が極めて速い。

（３）電気抵抗が１×１０′。Ωα以下である。

（４）流込成泡によって薄板、厚板等大きな寸法のもの
を製造しうる。

（５）耐熱性がある。

（６）加熱減量が少い。

（７）硬度が高い。

（８）水に溶出しない。

（９）　　重厚感のある美しい外観を呈する。

α０　大理石のような色合いの現出が可能である。

α０　塗料による深色が自在である。

ｔｉ２　　安価である。

ａ３　　遮音性がある。

こうした特性は、上記成型品をクリーンルーム用建材と
しての使用に好適ならしめる。

斯くして、本発明は、銅スラグのリン酸塩結合型不焼成
成型体から成るクリーンルーム用建材を提供する。銅ス
ラグとしては、Ｔ、Ｆｅ４０〜５５（ｌｒ−２ＦｅＯ−
８ｉＯ＊　２０〜３０％、Ｆｅ５０４１５〜２５チ及び
５ｉ０２２１〜２９チを主成分とするもの、特に転炉産
出鉄精鉱の使用が好ましい。リン酸塩としては、第１リ
ン酸アルミニウム、第１リン酸ナトリウム及び第１リン
酸マグネシウムのうちの１種以上が好適に用いられる。

本発明における銅スラグのリン酸塩結合型不焼成成型体
とは、銅製錬において産出する銅スラグの粒子にリン酸
及び（又は）リン酸塩を添加混合し、所望の形態を有す
る型枠内に流込みそして常温で凝結硬化させることによ
り得られる成型体を云う。銅スラグに着色剤その他の添
加剤を混入することが出来、本明細ではそれらを含めて
銅スラグと称する。

銅製錬から産出される銅スラグとしては前述したような
各種のものがあるが、それぞれの製造方式に基き、組成
の差異を有している。しかし々から、その主成分は、Ｔ
、Ｆｅ　　３５〜＜Ｓ０％、２ＦｅＯ−８ｉＯｙ　２０
〜４０　％、Ｆｅｄ　０４　１〜２５チそして５ｉ０２
２０〜３５チの！ｉ！ＩＭにあると一般的に言うことが
出来る。但し、転炉産出銅スラグはＦｅ３Ｏ４が多いこ
とを特徴とする。次は自溶炉スラグと転炉鉄精鉱との差
異を示す： 本発明においては、自溶炉スラグ、反射炉スラグ、溶鉱
炉スラグ、転炉スラグ、ＭＩ法錬鎌炉スラグ等いずれを
も対象とするが、特にはＴ、Ｆｅ４０〜５５ｑ６．２Ｆ
ｅＯ・５ｉ０１２０〜５０　％、Ｆｅｄ　ｏ、　　１．
５〜２５　％セしてＳｉｎ、　２１〜２９％を主成分と
するスラグ、特定的には転炉産出鉄精鉱を対象とする。

こうしたスラグは、通常、１５〜４％Ａ１．Ｏ，、ＣＬ
２〜３％ＭｇＯ，（Ｌ５〜４％Ｃａ０，１〜５％Ｚｎそ
の他の不純物を含有しているが、これら副成分は本発明
においてほとんど影響を与えない。但し、深味のある外
観色の現出には微妙な作用を呈しているものと思われる
。

こうした銅スラグは、水砕、風砕、機械的粉砕により細
く粉砕される。２（１０メツシユ以下に整粒することが
好ましい。

リン酸は、それ自身が接着力を有しているわけではない
が、金属酸化物等の他の物質と反応して塩類をつくり、
こうした塩類が結合材としての役ＷＩＪを果し、特に銅
スラグ粒子用結合材として優れた適性を有している。不
定形耐火物等へのリン鼠及びリン酵塩結合材の使用は知
られているが、銅スラグ用結合材としてこれらを単独で
使用する試みは本発明が初めてである。

リン酸としては、次亜リン酸、亜リン酸、次リン酸、メ
タリン酸、ピロリン酸及びオルソリン酸等種々のものが
存在するが、本発明においてはそのいずれをも含むもの
である。しかし、工業的にもつとも重要で、生産量も多
いのがオルソリン酸であり、実用的にはこれで充分であ
る。リン酸塩には、オルソリン酸塩、ビロリン酸塩、ポ
リリン酸塩、メタリン酸塩等があり、本発明では、広く
用いられるリン酸アルミニウム（例第１リン酸アルミニ
ウム）、チン酸ナトリウム（例第１リン酸ナトリウム）
及びリン酸マグネシウム（側温１リン酸マグネシウム）
を単独であるいは組合せ及び又はそれらの結合組成物で
好適に用いることが出来る。

リン酸及びリン酸塩は３０〜８０％水溶液として用いら
れる。リン酸は一般に８５〜７０チ程度の水溶液として
市販されており、これらをそのまま用いてもよい。

銅スラグ粒子とリン酸及び（或いは）９７Ｗｌ！塩との
混合物は、リン酸及び（或いは）リン酸塩を１〜６０重
量％添加し、充分に混錬することにより生成される。結
合剤は、銅スラグ粒子全体を結合するに適正でなければ
ならず、多すぎてはならない。こうした目的に１〜６０
重ｉｓ、好ましくは１〜４０重量％、より好ましくは５
〜３０重量％が適正である。

必要に応じ、ベンガラのような着色料、顔料等を添加し
てもよい。これらは、銅スラグの６０チまで添加するこ
とが出来る。

生成する銅スラグ粒子スラリーは目的とするりリーンル
ーム用建材製品に応じた型枠内に流込まれる。建材製品
に模様付けが所望される場合には、型枠に然るべき転写
模様を付けておくことにより模様付き建材が成型しうる
。

本発明の基本的に重要な特徴は、速硬性でありそして不
焼成状態において多くの製品としての使用に耐える充分
の強度を発現することである。硬化は３０秒〜１０分の
短時間で完了する。あまり急速な硬化が望ましくない場
合には、結合材添加量をコントロールすることによって
目標に合わせる。

本発明による生成物は、前述したように１着色剤を適量
混合することにより様々の色を発現することが出来る。

例えば、ベンガラ（Ｆｅｗ　Ｏｓ　）は赤褐色をそして
Ｔ　ｉ　Ｏ，は白彎色を生みだす。その他斯界で知られ
る着色剤を単独で或いは複数種組合せて使用することに
より無数の着色が可能である。更には、８０℃前後の蒸
気養生によって白色を生みだすことが出来る。着色剤と
蒸気養生との組合せによって一段と深味のある包を生み
だすことが出来る。特に、大理石のような重厚感のある
色合いを発現出来るので、クリーンルーム用床材或いは
壁材内装材として好適な建材が得られる。

本発明による組成物は塗料との適合性も良好であり、実
質上すべての塗料によって彩色可能である。特に、アル
カリ分を含まないことから、ＥＢＣ塗料（を子線硬化塗
料）の使用が可能であり、きわめて美しい外観の密着性
の良い塗膜の形成が可能であり、これら製品の高級感、
重厚感等をかもし出し、更に一層広い分野での製品化を
可能ならしめる。

ＥＢＣ塗料は、電子線によって塗料を硬化乾燥させる方
法において用いられる塗料であり、不飽和樹脂、オリゴ
マー、反応性希釈剤、着色剤、安定剤などから構成され
、ＥＢＣ塗料に電子線を照射するとラジカルが発生し、
そのラジカルによって塗料が硬化乾燥することを原理と
する。ＥＢＣ樹脂は秒以下で硬化乾燥する。従来の焼成
建材では製造が難かしかった大版建材の彩色；（適し、
寸法安定性も良好である。本発明建材はアルカリを含ん
でいないことから予備処理を要せずＥＢＣ塗料の適用が
可能であり、従来のものでは得られなかった彩度の高い
赤黄、ライトグリーン、メタリック色等の塗装タイルが
短時間で得られる。更に、この塗膜は、硬度が亮＜傷つ
きにくいこと及び耐。

摩耗性が良好な点でも優れている。

本発明におけるクリーンルーム用建材とは、クリーンル
ームの床、壁、天井等の内装材、間仕切り、ドア、ドア
のノブのような付属具等建築材及び付属具を包括する。

本建材の特徴の一つは、焼成を必要とすることなく大き
な寸法の平面板が容易に得られることである。また、速
硬性であるから現場での施行も可能であり、建設コスト
の低減に寄与する。

更に、本建材は遮音性を有するので、クリーンルームに
静かな雰囲気を保持するのに有用でもある。

発明の効果 銅スラグをクリーンルーム用建材という意外なＩＨ’Ａ
　１ｆｆｉ　Ｊ＞　ｌ＾イ市斗田ハ増も日中１　　ｒｖ
ｌ　＃ｌｒ力ｌ−ンルーム用建材の品質の向上及びコス
ト削減に成功した。本発明建材は帯電防止性に優れ、大
きな寸法の平面板として容易に作製出来、しかも美観に
優れている。

実施例１ 粒度２００メツシユ以下の次の鉄精鉱を使用した： Ｔ、Ｆｅ　　　　　　４７チ Ｆｅ、　０．　　　　　２１％ ２ＦｅＯ・５ｉＯｔ　　　　２６　％ ５ｉ０２　　　　　　２３俤 ＡＩ、０．　　　　　２チ Ｍｇ０　　　　　　１％ ＣａＯＩチ Ｚｎ　　　　　　　５％ ｐｂ　　　　　　ｔ７チ Ｃｕ　　　　　　　ＣＬ（Ｓチ Ｓ　　　　　　　α０４％ 上記鉄精鉱に濃度５０チの第１リン酸アルミニウム水溶
液を重ｆ％で５：１の割合で添加し、混錬後１ｒｒＬ×
２ｍｘＯ，ｏ１ｒｒＬ　の内容積寸法の型枠に流込んだ
。３０秒後に硬化を完了した。大理石に似た重厚な外観
色を有する成型体が得られた。

この成型体は、クリーンルーム壁内装材として使用する
に充分の強度を有した。８気比抵抗は１×１０？Ω儂　
以下であった。

同寸のプラスチック材と比較しての放電試験を行ったと
ころ、帯電されたプラスチックは１０分を経過しても放
電しないのに対し、本建材は１０秒で放電を完了した。

手続補正書 昭和６１年１０月２１日 特許庁長官　黒　１）明　雄　殿 事件の表示　昭和６１年　特願第７８１５２　　　号発
明の名称　　クリーンルーム用建材 補正をする者

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）銅スラグのリン酸塩結合型不焼成成型体から成るク
   リーンルーム用建材。 ２）銅スラグが、Ｔ．Ｆｅ４０〜５５％、２ＦｅＯ・Ｓ
   ｉＯ＿２２０〜３０％、Ｆｅ＿３Ｏ＿４１５〜２５％及
   びＳｉＯ＿２２１〜２９％を主成分として含む特許請求
   の範囲第１項記載のクリーンルーム用建材。 ３）銅スラグが転炉産出鉄精鉱である特許請求の範囲第
   １項記載のクリーンルーム用建材。 ４）リン酸塩が、第１リン酸アルミニウム、第１リン酸
   ナトリウム及び第１リン酸マグネシウムのうちの１種以
   上である特許請求の範囲第１項記載のクリーンルーム用
   建材。