JPS62234022A - 血液保存方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は輸血用赤血球製剤としての保存血若しくは赤血
球濃厚液の保存方法の改善に関するものである。

（ロ）従来の技術 従来より此種血液製剤は使用の安全を考え、その有効保
存期間は３週間と決められている。この場合の保存温度
は凍結による破壊を防止する意味で４°Ｃ乃至６°Ｃで
行われている。この様に血液の保存期間は短く、又、性
格上需給バランスをとるのが難しいため、３週間過ぎた
ものは、やむなく廃棄せざるを得す、その一方では慢性
的な血液不足が続いているのが現状であるため、保存血
液の有効期限の延長が切望されている。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 この様な要望に基づき、保存血液の長期保存の為の研究
は従来より種々成されており、最も一般的な方法はアデ
ニン等の添加剤を加える事により変質速度を遅延させる
ものであるが、量が多くなると副作用の点で問題がある
。又、保存血液の凍結点が氷点より低い事に着目して氷
点付近で血液を保存する方法が考えられ、これによれば
凍結せず、又、添加剤も不要で、しかも変質速度の遅延
化が図れるが、この期間の延長にも限度があり、ヌ、０
℃より低く且つ凍結させない範囲が非常に狭く、実際上
温度制御が困難である。

本発明は斯かる問題点を解決するために成されたもので
ある。

（ニ）問題点を解決するための手段 例えば実施例に沿って本発明を説明すると、採血した保
存血液等の血液製剤には少量のアデニンを添加してその
凍結点を一５℃に低げておき、バック（１０）に封入し
て血液保冷庫（１）にて保存する。保冷庫（１）は圧縮
機（８）、送風機（６）を制御することによってその貯
蔵室（３）内を一１℃乃至−４°Ｃに維持するものであ
る。

（＊）作用 本発明によれば血液製剤の凍結点と氷点の間の温度幅を
拡大できるので、凍結許せずに氷点下で血液製剤を保存
する制御が容易に行える様になる。又、これによって結
果的に血液製剤は氷点下で保存されるのでその保存期間
を延長できる事になる。

（へ）実施例 図面に於いて本願の実施例を説明する。第１図は本発明
を実施するための血液保冷庫（１）の断面図を示してい
る。（２）は前方に開口する断熱箱体であり、内部に貯
蔵室（３）を構成し、下部に機械室（４）を有している
。貯蔵室（３）内には周知の冷凍サイクルを構成する冷
却器（５）が縦設され、これによって冷却された冷気を
送風機（６）によって図中矢印の如く貯蔵室（３）内に
循環して冷却する。

（７）は冷却器（５）の冷気吸込側に設けた温度検出器
としてのサーミスタ、（８）は機械室（４）に設けた冷
凍サイクルを構成する圧縮機である。

貯蔵室（３）内には線材で構成したバスケット（９）が
複数段架設され、バスケット（９）には第２図の如く、
採血した保存血液若しくは赤血球濃厚液等の血液製剤を
封入したバック（１０）を載置する。

バック（１０）の血液製剤には予めアデニン等の添加剤
を少量加える事により、凝固点降下を生ぜしめ、凍結点
を通常の一１℃乃至−２°Ｃから一５°Ｃ程に調製する
。この添加剤の量は副作用による人体への害が生じない
量を予め決定しておき、採血後に添加する。

次に第３図は血液保冷庫（１）の温度制御回路であり、
直流電源（ＤＣ＞（ＤＣ）に接続した抵抗（１２）（１
３）（１４）及び前述のサーミスタ（７）で構成したブ
リッジの中性点電圧を比較器（１５）に接続し、更に比
較器（１５）には正帰還抵抗り１６）を接続して所定の
ヒステリシスを持たせている。サーミスタ（７）は冷却
器（５）の吸込冷気の温度を感知し、負の抵抗温度特性
を有して抵抗値を変化させる。これによって比較器（１
５）は貯蔵室（３）内の温度が降下して一４°Ｃとなっ
て出力を低電位（以下ｒ　Ｌ　、と称す、）とし、上昇
して一１°Ｃとなって出力を高電位（以下ｒ　Ｈ、と称
す。）とする、比較器（１５）の出力はトランジスタ（
１８）のベースをトリガし、フレフタに接続された、電
磁リレー（１９）のフィル（１９Ａ）の通電を制御し、
一方電磁リレー（１９）は交流電源（ＡＣ）と圧縮機モ
ータ（８Ｍ）及び送風機モータ（６Ｍ）の並列回路との
間に介設される。

次に動作を説明すると、電源が投入された時は貯蔵室（
３）内の温度が常温に近いので比較器（１５）の出力は
ｒ　Ｈ、であり、トランジスタ（１８）が導通してコイ
ル（１９Ａ）に通電し、リレー（１９）が閉じてモータ
（８Ｍ）　（６Ｍ）は運転する。これによって貯蔵室（
３）内には冷気が循環され温度が低下して行き、−４℃
になったら比較器（１５）の出力が反転してｒ　Ｌ　Ｊ
となりリレー（１９）が開いてモータ（８Ｍ）　（６Ｍ
）が停止する。それによって温度が上昇して一１℃にな
ったら比較器（１５）の出力がｒ　Ｈ、となって再びモ
ータ（８Ｍ）（６Ｍ）が運転きれて冷却が開始きれる。

以上の制御によって貯蔵室（３）内の温度は−１００か
ら一４°Ｃの間に制御きれ、それによってバスケット（
９）に載置されたバック（１０）内の血液製剤も一１℃
と一４℃の間の温度に維持されることになる。ここで前
述の如く血液製剤にはアデニンが添加されて凍結点が一
５℃となっているので、斯かる温度であれば凍結する事
は無く、同時に氷点より低い温度であるので保存血液の
変質速度は緩慢となり、長期的保存が可能となる。又、
この時温度制御は例えば実施例の如く一１°Ｃと一４℃
の間に制御できる丈の精度があれば良く、凍結の確実な
る防止と、制御装置の低廉化を実現できる。

（ト）発明の効果 本発明によれば氷点より低い温度によって保存血液や赤
血球濃厚液を冷却保存できるので凍結させずに変質を最
大限に抑制でき、長期保存が達成される。又、この時の
温度制御は降下した凍結点と氷点との間に維持できれば
良いので精度上の自由度が拡大され保存装置等の低廉化
が図れると共に、万一外界からの影響によって温度変動
が生じても、氷点と血液の凍結点との間の温度幅が拡大
されているので、その温度域から逸脱する危険性も少な
くなるものである。

【図面の簡単な説明】

各図は本発明の実施例を示すもので、第１図は血液保冷
庫の側断面図、第２図はバックの斜視図、第３図は温度
制御回路図である。 （１）・・・血液保冷庫、　（３）・・・貯蔵室、　（
６）・・・送風機、　（７）・・・サーミスタ、　（８
）・・・圧縮機、（１０）・・・バック。 出願人　三洋電機株式会社外１名 代理人　弁理士　西野卓嗣　外１名 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、保存血液若しくは赤血球濃厚液にアデニン等の添加
   剤を加える事によって凍結点を降下せしめ、氷点より低
   く前記降下した凍結点よりも高い温度に冷却維持する事
   を特徴とする血液保存方法。