JPS62231078A - 炭素繊維製造用アクリル系前駆体の製造法 - Google Patents

炭素繊維製造用アクリル系前駆体の製造法

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JPS62231078A
JPS62231078A JP61307332A JP30733286A JPS62231078A JP S62231078 A JPS62231078 A JP S62231078A JP 61307332 A JP61307332 A JP 61307332A JP 30733286 A JP30733286 A JP 30733286A JP S62231078 A JPS62231078 A JP S62231078A
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    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
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    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
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    • D01F9/21Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from polyaddition, polycondensation or polymerisation products from macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、炭素繊維の製造用原料であるアクリル系繊維
、すなわち炭素繊維製造用アクリル系前駆体の製造法、
特に該アクリル系繊維前駆体の製造に使用される油剤に
関するものでおる。
(従来の技術) 従来、炭素繊維は、その卓越した機械的強度特性、たと
えばその優れた比強度、比弾性率によって各種の複合材
料の補強用繊維として広く使用されている。
特に、機械的強度の上で優れた物性を有する炭素繊維、
すなわちハイグレード炭素繊維の製造には、前駆体とし
て通常、アクリル系繊維が使用されているが、このアク
リル系繊維を炭素繊維に転換する手段としては、一般に
約200〜400’Cの酸化性雰囲気中で加熱・酸化し
て、酸化i維または耐炎化繊維に転換した後、1qられ
た酸化または耐炎化繊維をより高温、たとえば約400
 ’C以上の窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性雰
囲気中で加熱して炭化する方法が採用されており、該ア
クリル系繊維は、この炭素繊維に転換される過程で極め
て苛酷な処理を受りることになる。
すなわち、前駆体のアクリル系繊維は、前記酸化工程で
該繊維を構成するポリマ鎖が環化や架橋反応を起し、熱
的に安定化した分子構造に転換されると共に、繊維に付
着、含有される油剤などの付着物が揮発、熱分解し、熱
分解生成物は高分子化してタール状物に変化するといわ
れている。このような繊維を構成するポリマ鎖の反応と
繊維に含有される油剤などの付着物の熱分解などによっ
て、繊維を構成する単繊維相互間が融着したり、繊維白
身に表面欠陥もしくは内部欠陥が形成されることになり
、このような融着や欠陥は、得られる炭素繊維の物性を
大きく低下させるから、その防止または抑制は炭素繊維
の工業的製造において極めて重要である。
このような炭素1維製造に特有の問題に対して、たとえ
ば特開昭51−116225号公報および特開昭52−
148227号公報などには、該アクリル系繊維の油剤
として、オルガノシリコン系化合物を付与することによ
り、炭素繊維の製造工程、特に酸化工程における単繊維
相互間融着を抑制し、物性に優れた炭素繊維が得られる
ことが記載されており、このようなオルガノシリコン系
油剤を使用した炭素繊維製造用アクリル系繊維の製造法
について数多く提案されるに至っている。
しかしながら、このオルガノシリコン系油剤は、前記の
炭素繊維製造工程において、該オルガノシリコンの低分
子量体および末端分子鎖が高温下で分解、蒸発したり、
更に二酸化ケイ素などに分解され、排気ガス設備の詰ま
り、粉塵物の堆積などによって作業環境が悪化し、公害
の原因となるから、炭素繊維の工業的生産においては、
作業環境衛生および公害防止上の排気ガス処理対策およ
び管理を厳密に行わねばならないし、加えて、該オルガ
ノシリコンは、アクリル系繊維のプロセッシング油剤ま
たは仕上油剤に要求される油剤性能を必ずしも満足する
ものではないから、単独で使用されることはなく、他種
類のプロセッシング油剤または仕上油剤と併用されるの
が普通である。しかるに、併用される油剤によってはオ
ルガノシリコン系油剤の単繊維相互間融着を抑制する効
果を損うことになったり、併用される油剤が前記酸化お
よび炭化工程においてタール状物質に転換し、このター
ル状物質が炭素繊維の欠陥発生の原因になるなどオルガ
ノシリコンの融着防止効果を抑制するという問題があっ
た。
たとえば特開昭58−208465号公報には、かかる
シリコン油剤を単独で使用して前駆体を生産する場合の
問題点を提起しており、そこにはシリコンの撥水性に基
因すると予測される走行繊維束における静電気の発生、
前駆体およびその耐炎化工程における繊維束とロール群
やガイド群との接触により発生する静電気に基づく繊維
束の集束乱れの発生およびこれらのロール群やガイド群
への単繊維または糸条の巻付ぎ、毛羽の発生などの原因
になり、安定、かつ連続的に生産する上で工業的に大き
な問題であるといわれている。
この解決手段として、上記特開昭58−208465@
公報では、炭素原子数が18以上の高級脂肪酸とシリコ
ンとを配合した油剤を使用することが提案されている。
しかし、この油剤は集束性の低下に伴うトラブルには有
効であるとされているが、近年のより高度の強度の向上
を要求される炭素繊維製造用前駆体の油剤としては、そ
の効果に限界があり、本発明は、この強度的制約のない
前駆体油剤について鋭意検討を行い、本発明を提案する
に至ったものである。
(発明の解決しようとする問題点) 本発明の目的は、炭素繊維の強度の向上、引いては複合
材料の強度の改良には、前駆体繊維束を構成する個々の
単lli維に発生する欠陥を該前駆体の製造に使用する
油剤によって解消せんとするにある。
すなわら、通常炭素繊維の引張強伸度は、ス1ヘランド
引張強伸度により表されるが、このス]〜ランド引張強
伸度の向上には、前駆体繊維束を構成する単繊維の破壊
開始点、特にその表面(側面)の損傷をできる限り減少
、抑制することが必要である。このような前駆体を構成
する単繊維の欠陥としては、前駆体の製造工程で発生す
る繊維内のボイド、組織の不均一性、単繊維相互の融着
2機械向傷などのほかに、該前駆体を高温下に加熱し、
焼成する場合に発生する単繊維相互の融着を挙げること
ができる。
そして、本発明者らの検討によれば、前駆体を湿式また
は乾・湿式紡糸などの紡糸手段を採用して製造する場合
は、紡出繊維糸条を乾燥緻密化する前に付与された油剤
の種類によっては、油剤が繊維内部に浸透し、該緻密化
工程で油剤が繊維の緻密化を阻害し、均質な繊維構造の
形成を妨げ、このような不均質構造を有する前駆体繊維
には、加熱焼成工程で高い張力付与を困難にし、結果と
して炭素繊維そのものの強度の向上を低い水準に止める
ことに着目し、このような前駆体製造工程における油剤
に基因する欠陥の発生を極力抑制することを1つの発明
の目的として提案されたものである。
さにら他の目的は、該前駆体製造における繊維束の集束
性が高く、繊維構れかや毛羽の発生の少ない融着のない
前駆体を工業的に有利に製造する方法を提供するにある
(問題点を解決するための手段) このような本発明の目的は、前記特許請求の範囲に記載
した発明、すなわち、アクリル系繊維に、下記一般式(
I)で示されるネオペンチルアルコール系誘導体を20
〜90重量%の範囲看含有する油剤を付与してなる炭素
繊維製造用アクリル系前駆体の製造法によって達成する
ことができる。
(上式中、R1,R2,R3は、それぞれ炭素原子数1
〜12のアルキル基、 Yは、炭素原子数1〜12のアルキル基または(以下、
余白) R1−CD−0−Clt2 (上式中、R+、 R2,R3は、それぞれ炭素原子数
1〜12のアルキル基を示す。)) 本発明者らの検討したところによれば、炭素繊Iff製
造用の前駆体に使用される油剤には、通常の合成繊維の
製造に使用される油剤に要求される平滑性、帯電防止性
、集束性などの性能以外に、(1)前駆体の′@i造工
程で単繊維間の融着の発生を防止するために、前駆体l
li維束を構成する単繊維内部に油剤が浸透せず、かつ
単繊維表面への付着が均一でおること、 (2)通常の耐炎化工程の加熱に対して耐え得る耐熱性
を有し、タール化せず、かつ離型性に優れていること、 (3)上記離型性の向上のためにシリコン系油剤を併用
した場合に、該シリコン系油剤の単繊維に対する均一油
膜形成性を阻害せず、繊維束の集束性を低下させること
なく、工業的に安定した操業性を付与すること、 などの油剤性能を有することが極めて重要である。
このような性能は上記本発明の油剤によって達成するこ
とができる。
すなわち、シリコン単独油剤は、その優れた耐熱性、離
型性から単繊維相互の融着防止に有効ではあるが、シリ
コン単独油剤は耐炎化や炭化などの焼成工程で該シリコ
ン分解物を含む排気ガス処理に多大の設備および経費を
要するし、前駆体の製造工程でシリコン油剤付与前に既
に単繊維間に融着が発生しておれば、この融着または融
着部分の剥離による単繊維表面の損傷防止の解消にはシ
リコン系油剤であっても効果がないし、かつ単繊維内部
のボイドの発生防止にも効果を期待でないのである。
このような炭素繊維前駆体の製造用油剤としての要求特
性を@足する本発明の一般式で示されるネオ−ペンチル
アルコール系誘導体としては、たとえばトリメチロール
プロパンオクタネート、ペンタエリスリトールテトララ
ウレート、ジペンタエリスリトールヘキサネートなどの
ネオペンチルポリオール系化合物でおって、その側鎖に
炭素原子数が°1〜12のアルキル基を有する化合物を
挙げることかできる。
さらに具体的には、 H3 で表わされるネオペンチルグリコールジヘキサネート、 H3 M 3 で表わされるネオペンチルグリコールシトデカネート、 で表わされるトリメチロールエタントリオクタネート、 /CI+2−0−CO−c8H17 で表わされるトリメチロールプロパントリノナネート、 で表わされるペンタエリスリトールテトラオフタネ−]
・、 で表わされるペンタエリスリトールジデカネートジヘキ
サネート、 CH2−0−CO−Cs Hll (以下、余白) で表わされるジペンタエリスリトールへキサヘキサネ−
1へ、 で表わされるジペンタエリスリトールへキサオクタネー
トを挙げることができる。
上記化合物の側鎖が炭素原子数が13以上のアルキル基
の場合は、加熱残渣量が大きくなりすぎるので好ましく
ない。
このようなネオペンチルアルコール系誘導体が全油剤中
に占める割合は20〜90重量%、好ましくは40〜8
0重量%の範囲量とし、他の成分としでは一般の界面活
性剤、あるいは下式(II>で示されるアミノ変性シロ
キサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、エポキシ変
性ポリシロキサンの如き変性ポリシロキサンを10〜8
0重量%、好ましくは20〜60重量%の範囲量併用す
るのが望ましい。
^ ・・・・・・(I[) (上式中、R1は炭素原子数5以下のアルキレン基、ま
たはアリール基、Xは300〜600の整数、Yは1〜
20の整数、 (式中、R2は水素または炭素原子数5以下のアルキレ
ン基、R3は水素または炭素原子数5以下のアルキレン
基、またはアミノアルキル基、aは1〜50の整数)を
示す。) 上記変性ポリシロキサンの具体例を挙げれば、第1級ア
ミノ基を約0.7%含有する次式で示されるアミノ変性
ポリシロキサン(分子量約20,0OO) 第1級アミノ基および第2級アミン基(アミン含有但約
0.7%)を含有する次式で示されるアミン変性ポリシ
ロキサン(分子量約8,000)NH (CH2)  3 エポキシ基含有旧約1%を含有する次式で示されるエポ
キシ変性ポリシロキサン(分子旧約50,000)、 (以下、余白) CH2 および、ポリエーテル基約1o%を含有する次式で示さ
れるポリエーテル変性ポリシロキサン(分子足約18,
000)、 (以下、余白) (C2840)20 H 等がある。
また、前駆体に対する前記油剤の繊維に対する付着量は
、通常、繊維重量当り約0.5〜10重但%の範囲内で
付与するのがよい。すなわち、前記油剤口が0.5%よ
りも少ない場合は本発明の目的を有効に達成し難いし、
10%を越える場合は処理した前駆体から得られる炭素
繊維の品質、性能の向上に寄与するところが少なく、製
糸工程や酸化工程において、ガイドやローラに油剤が付
着し、毛羽の発生原因となり易い。
本発明の油剤が適用されるアクリル系前駆体としては、
公知の各種アクリロニトリル(以下、ANと略す)を主
成分とするAN系重合体繊維が使用され、特に限定され
るものではなく、たとえば、ANホモポリマからなる繊
維、少なくとも90モル%のANと1Qモル%以下の該
ANに対して共重合性を有するビニル系化合物、すなわ
ちアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸およびこれら
の低級アルキルエステル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、メチルビニル
ケトン、ヒドロキシアクリロニトリル、アクロレイン、
メタクリルアミド、アリルスルホン酸、メタリルスルホ
ン酸スチレンスルホン酸およびその金属塩類などとの共
重合体から得られる繊維を挙げることができる。
また、これらのアクリル系繊維前駆体の製造法としては
、前記のAN系重合体をその溶剤に溶解して得られる紡
糸原液を公知の湿式、乾式または乾・湿式紡糸し、得ら
れた凝固繊維糸条を延伸、水洗、乾燥等の工程に通して
繊維化されるが、この場合により緻密で延伸倍率の高い
製造工程および条件、たとえば多段延伸、低速紡糸など
を選択するのがよい。
このようなアクリル系前駆体の製造工程において、本発
明の製造法に使用される油剤は、水洗、延伸後の工程油
剤として使用してもよいし、乾燥後の仕上げ油剤として
付与してもよく、ざらに繊維化完了後に付与してもよい
しかしながら、工程油剤として使用する時は、好ましく
は前述した併用油剤成分の中で、訓電防止性能を有する
もの、たとえばノニルフェノール系油剤、カチオン系油
剤、脂肪酸エステル系油剤などを併用したり、 また、平滑性を有するもの、たとえばワックス系油剤、
高級アルコールのエチレンオキサイド付加物を配合する
ことが望ましいし、また、仕上げ油剤として使用する場
合は、前記制電性および平滑性を有するものの他に、均
一付与性を与えるために、例えば鉱物油、高級アルコー
ルエチレンオキサイド付加物および中性油などを配合す
るのがよい。
(発明の効果) 本発明の製造法に使用される油剤の必須成分であるネオ
ペンチルアルコール系誘導体は、前述したように、耐熱
性、加熱残渣量、発熱量、得られる繊維の緻密性付与の
点で優れた性能を有しており、したがって炭素繊維製造
用前駆体に対して、その酸化および炭化工程での単糸間
接肴防止、得られる炭素繊維表面および内部欠陥の発生
防止に極めて優れた効果を秦する。
前述したように、工程油剤および仕上油剤のいずれの性
質をも兼備するから、工程油剤として使用すれば、仕上
油剤を付与する必要がなくなり、工程を簡素化すること
ができる。
以下、実施例に基づき本発明をざらに具体的に説明する
なお、本発明において、繊維に対する浸透性は次の測定
法によって測定した値である。
繊維に対する浸透性(緻密性): 繊維内部への油剤の浸透に基因する不均一層評価を行っ
た。すなわち、原糸をヨード溶液[I250.76(]
、 ]2.4−ジクロルフェノール10g酢酸90(J
およびヨードカリ(KI)100gを11の水で希釈し
定容としたちの]で染色し、染色前後の原糸の色相を測
定し、その色相の差で示した。この色相差が大きい程繊
維内部まで不均一質(I2が繊維内部まで染色する)で
あることを示す。
融着度合:前駆体単繊維を5mm長にカットし、これを
強制スタラーを用いて攪拌しながら、界面活性剤0.1
%水溶液中に分散せしめた後、吸引濾過、捕集し、yA
着織繊維本数次の基準にしたがって判定した。
融着水数5以上:× 融着水数2〜4:O 融着水数1以下二〇 実施例1、比較例1 AN99.7モル%、イタコン酸0.3モル%からなる
アクリロニトリル系共重合体の19.5%ジメチルスル
ホキシド(DMSO)溶液を紡糸原液として、0.06
mmφの紡糸口金孔を通して、DMSOの55重量%水
溶液を凝固剤とする凝固浴中に紡糸し、40〜65°C
の温水で充分に水洗し、75〜98°Cの熱水中で延伸
して、第1表に示す各種の油剤をデツプ方式で繊維糸条
に付与し、その後屹燥・緻と化することによって前駆体
を作成した。
得られた前駆体の単繊維相互間の融着は、第1表に示す
通りであった。
これらの前駆体を常法により245℃の耐炎化工程に供
給して耐炎化した後、1400℃に保た゛れた窒素雰囲
気の炭化炉中で炭化した。
得られた炭素繊維のストランド強度および束強力を測定
し、その結果を第2表に示した。
第1表から、本発明の油剤を使用して得られた前駆体は
、油剤の単繊維内部への浸透が極めて少なく、かつ油剤
を付与した後の工程での融着を防止し、単繊維表面全体
に均質に油剤が付与されていることが判る。
また、第2表から、本発明の前駆体から得られた炭素繊
維は、比較例の高級アルコール系油剤やブテン系油剤に
比較して、ストランド強度および束強度が著しく優れて
いることが判る。
なお、第1表において、本発明の油剤に界面活性剤を8
0%以上配合した場合は、I2 (ヨード)吸着量の値
から明白なように、単繊維内部への油剤の浸透が大きく
なり、第2表に示すように、得られる炭素繊維の強度が
低下するし、他方、10%よりも配合量が小さくなると
、本発明の油剤の必須成分のネオペンチルアルコール系
誘導体の水に対する分散性が低下し、繊維表面への均一
付着が妨げられるために、融着防止効果が低下すること
が判る。
実施例2、比較例2 実施例1において、延伸後、ざらに加圧スチーム中で2
次延伸し、かつ第3表に示した油剤を使用した以外は、
実施例1と同様にして前駆体を作成し、実施例1と同様
に常法にしたがって炭素繊維を製造した。
得られた炭素繊維の性能を同じく第3表に示した。
第3表から、変性ポリシロキサンを10〜80重量%の
範囲量配合した本発明の油剤は、前駆体の製造工程およ
び耐炎化工程における静電気の発生が少なく、優れた集
束性を示し、優れた機械的強度を有する炭素繊維が得ら
れることがわかる。
なお、本例における油剤としてステアリルアルコールE
O付加物/アミノ変性シリコンを用いた場合を第3表に
比較例2として示した。
(以下、余白)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アクリル系繊維に、下記一般式( I )で示され
    るネオペンチルアルコール系誘導体を20〜90重量%
    の範囲量含有する油剤を付与してなる炭素繊維製造用ア
    クリル系前駆体の製造法。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・( I
    ) {上式中、R_1、R_2、R_3は、それぞれ炭素原
    子数1〜12のアルキル基、Yは、炭素原子数1〜12
    のアルキル基または ▲数式、化学式、表等があります▼ (上式中、R_1、R_2、R_3は、それぞれ炭素原
    子数1〜12のアルキル基を示す。)}
  2. (2)特許請求の範囲第1項において、前記油剤が下式
    (II)で示される変性ポシリロキサンを10〜80重量
    %の範囲量含有する油剤である炭素繊維製造用アクリル
    系前駆体の製造法。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・(II) {上式中、R_1は炭素原子数5以下のアルキレン基、
    またはアリール基、Xは300〜600の整数、Yは1
    〜20の整数、 Aは▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式、化学
    式、表等があります▼、−O−(C_2H_4O)_a
    、(式中、R_2は水素または炭素原子数5以下のアル
    キレン基、R_3は水素または炭素原子数5以下のアル
    キレン基、またはアミノアルキル基、aは1〜50の整
    数)を示す。}
JP61307332A 1985-12-27 1986-12-23 炭素繊維製造用アクリル系前駆体の製造法 Granted JPS62231078A (ja)

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