JPS6223068B2 - - Google Patents

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JPS6223068B2
JPS6223068B2 JP708985A JP708985A JPS6223068B2 JP S6223068 B2 JPS6223068 B2 JP S6223068B2 JP 708985 A JP708985 A JP 708985A JP 708985 A JP708985 A JP 708985A JP S6223068 B2 JPS6223068 B2 JP S6223068B2
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discharge
discharge tube
gas
hollow anode
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Takanobu Hashimoto
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Fujikoshi KK
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は通常プラズマを用いる薄膜の気相合成
(以下総称してプラズマCVDと言う)装置に係
り、特にイオン化効率を大ならしめる中空陽極放
電を利用したプラズマイオン供給装置と、それに
対向配置される中空陰極放電を利用する中空陰極
放電電極を具備し、プラズマイオン反応を極めて
高度に可能ならしめる気相蒸着装置に関する。 (従来の技術) 近年、プラズマCVDの手法として高周波容量
結合放電型、高周波誘導結合放電型、マイクロ波
放電型、直流平行平板放電型、及びそれらの組合
せ型、マグネトロン並用型等種々のタイプのもの
が提案され一部生産にも応用されているが、いず
れの場合も各種反応ガス類をいかに効率よくイオ
ン化せしめ、反応性を高めるかが重要な問題とし
て検討されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、前記各手法を含め従来の方式でのイオ
ン化率は通常4%から大きく見ても40%程度であ
る。しかも二つ以上の異種ガス(化合物ガス、金
属蒸気をも含む)を同時に導入し化合物合成を計
る場合、導入ガスの種類によるイオン化電位のち
がいに応じたイオン化率調整に関する対応が困難
で、生成された膜材質は必ずしも期待される組成
のものが得られているとは言えない。現状極めて
限られた条件、制約のもとで2〜3の物質合成
(例えばアモルフアスシリコンの太陽電池への応
用、Si3N4の半導体関連への応用)に成果を生み
出しているにすぎない。生成された膜特性も処理
真空度、処理温度、残留不純物元素の混入等、処
理条件によつて著しく変化し、要求される種々の
膜特性を任意にコントロール化することができて
いない。さらにイオン化率、処理温度、処理圧力
等限定された条件による制約上、合成膜の被処理
物(以後基板という)との密着性も任意のコント
ロールが困難で、特に密着力を要求される例えば
切削工具、金型等へのコーテイングには全く対応
されていない。 さらに従来のプラズマCVD法では凹凸の大き
な基板の特に凹面、例えば中空状基板の内径面へ
のコーテイングが困難で、複雑形状の基板にはほ
とんど対応が困難である。 (問題を解決するための手段) 本発明は上記問題点を検討し、装置改良を積み
重ねて発明するに致つたもので、導入ガス体のイ
オン化率不足に関する問題、二つ以上の異種ガス
体(化合物ガス、金属蒸気等)を同時導入した場
合のイオン化電位の違いによるイオン化率の相違
に基づく膜組成コントロールに関する問題、真空
チヤンバー、イオン供給源から発生する膜汚染に
関する問題、膜の基板との密着力不足に関する問
題、凹凸の大きな複雑形状基板、特に円筒内面へ
のコーテイングに関する問題点等を検討し解決を
計ることを目的とした。 本発明は、真空チヤンバー7と、この真空チヤ
ンバー内に設置された中空陽極放電管1とこの中
空陽極放電管1に対して離間して対向配置された
中空陰極放電管5を設け、上記各電極間にアーク
放電を生起せしめるアーク放電用電源2,4を接
続し、上記中空陽極放電管1内にガス供給を行な
い得る構造と、上記中空陰極内に基板6を配置で
きる手段とを具えたもの、及び前記中空陰極放電
管に代えて被処理部を配置できる板状陰極放電部
を設けたものである。このため上記アーク放電に
より導入ガス体の中空陽極放電による正イオンの
形成を可能ならしめ、したがつて中空陰極管又は
板状陰極部に正イオンを供給することにより中空
陰極内放電を極めて強化させ上記中空陽極放電管
1から供給される正イオンをさらに放電イオン化
させ、上記基板6表面に加速衝突させて極めてコ
ントロールされた組成の膜(化学量論的に正規な
組成を有する膜)の合成を可能にする。 尚中空陽極放電管1はガス供給部14,15,
16あるいは真空チヤンバー7等周辺機器とも絶
縁されつつプラス電位の直流電圧を電源トランス
2により印加するもので、その形状は円筒状ある
いは多角形状いずれも可能で中空であることが要
点である。また真空チヤンバー内圧力が10-4torr
以上の高真空では通常直流電圧による放電イオン
化が困難であるため真空チヤンバー7内圧力と中
空陽極放電管1内圧力に差圧を生ぜしめ直流電圧
により安定した中空陽極放電を生起させ、持続さ
せるため中空陽極放電管1の先端を絞つたり、あ
るいは逆に真空チヤンバー7内圧力が数torr〜数
+torrの場合中空陽極放電管1内圧力も数torr〜
数+torrに保つことができるように開先端構造を
取り、なるべく圧力差を生起させないよう各種改
良により中空陽極放電を安定して持続させ、適正
イオン供給を計つた。 また前記中空陰極放電管5は基板6を内部ある
いは表面上に保持できる構造を持ち、真空チヤン
バー7あるいは対向する中空陽極放電管1等とは
絶縁されつつマイナス電位の直流電源4、あるい
は必要に応じて高周波電源17を併用接続できる
中空円筒状、あるいは中空多角形状の中空陰極構
成により基板6上種々の薄膜合成を可能にした。
尚本発明で言う中空なる陰極空間は基板6と基板
6の間で形成される凹部も含めて中空と称す。 上記中空陽極放電管1にはプラスの直流電圧を
5V〜30KVの範囲で印加することにより導入ガス
体のイオン化率向上を著しく可能にし、その最適
電圧は導入ガスの種類、量、圧力あるいは中空陽
極放電管1の長さ、断面形状等に応じて調整でき
るものとし、さらに複数のガス体を同時に使用し
化合物合成を可能にするため導入ガスの数、導入
ガスのイオン化電位の違いに応じて印加する陽極
電圧の調整が可能な同型あるいは異形状の中空陽
極放電管1を複数個組み合せて用いることにより
イオン化率の高い複数イオン供給を可能にし化合
物組成の最適化を計つた。 さらに前記中空陰極放電管5に印加するマイナ
スの直流電圧も5V〜30KVの範囲内とし、前記中
空陽極放電管1より供給されてくるイオンをさら
に放電電離させ基板6の表面に加速衝突させ強固
な膜合成を計つた。 この中空陰極放電管5も処理真空度に応じ安定
した放電が持続できるよう各種形状を持たせ対応
を計ることが可能である(第2図)。また、SiO2
Al2O3 Si3N4等絶縁物被覆を行なう場合直流放電
のみでも可能であるが、高周波電源17を中空陰
極放電管5に併用接続することも効果的であつ
た。 このような中空放電を利用した蒸着装置はその
簡単な電極構造にもかかわらずイオン化率の向
上、複数ガス体のイオン化コントロールとそれに
よる膜組成の調整が可能であるのみならず、密着
性良く、かつ中空凹部の陰極放電を利用すること
から凹凸のある基板6の内面への被覆が可能とな
り、さらに異常放電の発生頻度も少なく、膜の汚
染が極めて少ない長寿命の電極を有する蒸着装置
の組みたてを可能にした。 (作 用) 本発明は、中空管にガス体を導入しその中空管
に直流陽極電位を印加し、中空陽極放電を生起さ
せることにより導入ガス体を励起し陽イオンを引
き出し、対向配置された中空陰極放電管5に供給
するもので中空陰極放電管5内では中空陽極放電
管1より供給されたイオンをさらに電子との衝突
で、高度にイオン化された状態にし、中空陰極放
電管5内部あるいは板状陰極放電部の表面部に保
持された基板6の表面へ電気的に加速衝突させ、
通常には起り得ないプラズマイオン化学反応を引
き起こし、金属膜、化合物膜、あるいは合金膜の
形成を可能にするものである。 即ち、中空管に適当な直流陽極電位を印加し、
適切なガス導入を計ることにより真空中容易に存
在し得る電子(即ち太陽の紫外線やいろいろの放
射線のため気体分子のごく一部は電離し電子やイ
オンを発生する)を引き寄せ導入ガス体と衝突電
離を起す放電現象を開始する。一方中空管に適当
な直流陰極電位を印加した中空陰極放電管5は上
記真空中存在しうるイオンを引きよせ放電を開始
する。この場合中空陽極放電は電子を引き寄せイ
オンを放出し、一方中空陰極放電においてはイオ
ンを引き寄せ電子が放出される。相方とも適正電
圧、適正真空度に保つことにより相互に必要なも
の(電子あるいはイオン)を提供し合い、放電は
一層活発化され助長促進し合う。 このようにして導入されたガス体の中空陰極放
電管5内のイオン化率はプラズマの探針法調査の
結果、90%以上であることが確認された。 本発明は種々のガス体において、上記の如く極
めて高い比率のイオン化ガスを得ることが可能で
あることを発見し、発明に到つたもので、その中
空陽極、中空陰極の各放電における理論的解明に
到つていないが、本発明により特に中空管形状、
放電電離真空度、中空陽極電圧、中空陰極電圧を
適正化することで比較的簡素な構造で高イオン化
率ガス体を得ることが可能で、かつ通常的には形
成困難な物質の合成が可能となつた。 尚中空管形状、放電電離真空度、陽極電圧、陰
極電圧の適正条件は真空チヤンバー7の大きさ、
形状、導入ガス体の種類あるいは合成しようとす
る物質の組成、特性に応じて決定される。 しかし特に留意すべき点は中空管に印加する直
流陽極電圧、直流陰極電圧で、その範囲はいずれ
も5V〜30KVである。通常存在する元素のイオン
化エネルギーは5evから25evと言われている。従
つてイオン化に要する電圧は5V〜30V程度となる
が、導入ガス体が特に化合物である場合イオン化
の割合が小さくなり、従つて通常25V以上が好ま
しい。 さらにイオン化率向上のため印加電圧を高くす
ることが望ましいが、電圧増大につれて異常放電
の発生、中空放電管の電子衝撃、イオン衝撃によ
る加熱消耗等異常発生の頻度が高くなる。従つて
実用上上限は30KVに限定される。 さらに複数のガス体を同時に導入し、二つ以上
の異種イオンを形成し化合物薄膜あるいは合金薄
膜の合成を目的とする場合、各導入ガス体の分解
励起イオン化の向上を可能にするため、複数の中
空陽極放電管1を並置したり、一つの中空陽極放
電管1〜1内に別の中空陽極放電管1〜2を配置
し多極、多重の中空管構造とし各々陽極電位を
別々の電源2〜1・2〜2にて印加できる構造に
することにより各導入ガス体毎の分解励起イオン
化に要する電気的エネルギー供給を可能にした。
これにより中空陰極放電管5に供給するイオン量
を調節し、要求される特性を持つ膜の合成が可能
となる。 一方Arイオン等不活性ガスイオンを中空陽極
放電管1より発生させ中空陰極上もしくは中空陰
極放電管5内部の基板6に照射することにより基
板6の表面が不活性イオンの衝突によりクリーニ
ングされ、供給ガスの切換えを計るだけで、引き
続き合成される物質の基板6への密着性も大幅に
改善される。 以上の作用により著しく活性化されたプラズマ
イオンが形成され、膜組成の調整、膜特性の改
善、あるいは合成された膜の基板との密着性改善
を飛躍的に増大させることができた。 また本発明は従来から使用されているイオン銃
の如く複雑構造を用いず、出来るだけ簡素化した
中空陽極構造にすることにより(1)異常発生が極め
て少ない、(2)中空陽極に衝突するのは電子のみで
あるため、異常昇温や中空陽極管の消耗が極めて
少なく、使用寿命が著しく長い、(3)陽極管材料の
溶融蒸発による膜材質の汚染を極めて低減させ得
る等の特徴を有するイオン発生機構とさらにイオ
ン化放電を増大させる中空陰極放電管5を併用す
ることにより従来の技術で問題となつている事項
の大幅改善が可能となつた。即ち本発明により硬
質被膜物質のコーテイング、あるいは種々の目的
特性を有する化学量論的に正規な組成の物質合成
を可能ならしめるものである。 (実施例) 本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。なお、図面中同一符号は同一部材又は均等部
材を示す。 第1図はTi〔N(CH324,B3N3H6,SiH4
TiCl4あるいはNe2Ar等のガス体を用い、化合物
膜あるいは金属膜を形成させたり、Ne,Ar等不
活性ガスイオンによるイオンエツケングを目的と
する場合の例を示す。ガス供給源16から流量計
15、ガス流量調節バルブ14を介して直流電源
2のプラス出力側に接続された中空陽極放電管1
にガス体を導入する。尚、中空陽極放電管1はガ
ス供給装置14,15,16、真空チヤンバー7
及びその他真空チヤンバー内配置物とは絶縁ガイ
シ11等で電気的に絶縁されている。一方直流電
源4のマイナス側出力端子に接続され、前記中空
陽極放電管1に対向配置された陰極は中空形状を
なす陰極放電管5であり、その内部に基板6を配
置されている。この中空陰極放電管5も真空チヤ
ンバー7、あるいは対向配置される中空陽極放電
管1及びその他真空チヤンバー内配置物とは絶縁
ガイシ12等により電気的に絶縁されている。中
空陰極放電管5は必要に応じて高周波電源17に
も接続できるものとし各種物質合成の可能性をさ
らに高めることもできた。 中空陽極放電管1及び中空陰極放電管5はTa.
Mo.Wあるいはステンレス等の導電性物体であれ
ばいかなる材料でも可能で、その形状は円筒状、
多角形状いずれも可能で、中空形状をなすもので
あれば良い。真空チヤンバー7は真空排気孔10
から油拡散ポンプ、油回転ポンプ等真空排気装置
に接続され、必要に応じて数+torr〜10-6torrあ
るいはそれ以上の高真空に排気される。 このような構成からなる中空放電蒸着装置に前
記ガス体を導入し陽極電位を印加することにより
前述の通り電子と導入ガス体の著しい衝突電離を
発生させ導入ガス体のイオン化を促進する。形成
されたイオンは中空陰極放電管に供給され中空陰
極放電を一層強化し、基板6に照射される。導入
ガスがAr等不活性ガスの場合、基板6はArイオ
ン照射によるイオンエツチングを受け、導入ガス
がSiH4である場合、基板6上にSi膜が形成された
り電圧に応じて基板6中にSiイオンが注入された
りする。また導入ガスがTi〔N(CH324等の化
合物であればTi(CN)等の化合物膜が基板6上
に形成される。 このように目的に応じた導入ガス体を用い、陽
極電圧、陰極電圧を調整することによりイオンエ
ツチング、イオン注入あるいは膜合成が可能にな
つた。 通常直流電界により導入ガス体が放電し、化合
物等の分解、励起、イオン化が可能な領域は前述
の如く、数+torrから10-3torr程度である。しか
しながら、真空チヤンバー7の内壁吸着ガスによ
る基板6への汚染防止、あるいはイオンの飛散距
離(mean free path)の増大等を計つて処理条
件の改善が望まれ、真空チヤンバー7中の真空度
を上げ10-4torr〜10-9torrとして処理する必要が
生ずる場合がある。かかる場合、第2図に示す如
く中空放電管1あるいは5の先端を絞ることによ
り中空放電管内の圧力を数torr〜10-2torrの安定
放電領域に保持させる事もできる。 逆に数+torrの真空チヤンバー圧力の中で安定
放電を持続させたい場合、第3図の如く、中空陽
極放電管を開先端中空形状にすることにより中空
管内部の圧力と真空チヤンバー内圧力との間にで
きるだけ圧力差を生ぜしめない構造にすることに
より放電の安定化を計ることも可能である。さら
にこの図に示される如く基板6が中空物体でかつ
被覆必要部が特に中空内面である場合、平らな板
状陰極放電部5を用いることによつて、陰極放電
は基板のもつ中空部で可能ならしめることができ
た。 第4図は2種類以上のガス、例えばSiH4
N2、あるいはB2H5とN2を用い、それぞれ独立に
放電させ、導入ガスのイオン化を計り、最も好ま
しい性能を持つ薄膜例えばSi3N4BN化合物を合成
するものである。ガス供給装置14〜1・14〜
2・15〜1・15〜2・16〜1・16〜2か
ら直流電源2〜1・2〜2にそれぞれ接続された
中空陽極放電管1〜1・1〜2にガスを供給し、
導入ガスのイオン化に応じた印加電圧を調整し、
膜合成に適したイオンを供給するものである。供
給されたイオンを再度中空陰極放電によりイオン
化率を高め中空陰極放電管5内の基板6に衝突さ
せ膜合成を可能ならしめた。このように中空陽極
放電管1〜1・1〜2を複数個並置することによ
り複数ガスのイオン化調整が可能で種々の化合物
薄膜の合成を可能とした。 また複数ガスのイオンを供給してもそれぞれの
イオンの混合が困難なガスに関しては第5図に示
す如く、中空陽極放電管1〜1内に第2第3の中
空陽極放電管1〜2等を保持できる構造が化合物
膜合成に極めて効果があつた。 尚第5図に示す如く必要に応じて基板ヒーター
8を絶縁ガイシ13を介し、基板ヒーター電源3
に接続し、加熱することで基板6への被膜密着性
向上を計ることが可能で、かつ基板ヒーター8か
らの熱電子放出により中空放電を一層活発にする
こともできる。 使用例 1 第1図に示す装置を用い、導入ガスをTi〔N
(CH324とし、TiCN膜合成を下記の条件で行な
つた。 中空陽極電圧 +1000V 真空チヤンバー圧力 1×10-1torr 中空陽極放電管形状 φ25×150mm 中空陽極放電々流 3.5〜4A 中空陰極電圧 −800V 中空陰極放電管形状 φ350mm×200mm 中空陰極放電電流 4.5A〜5A 基板材質 HSSチツプ(SNGN432類似型) 得られた膜組成はTiCに近い銀白色のTiCN膜
でHV2200〜2300、X線回折の結果TiC0.8N0.2
判定された。 HSS(高速度工具鋼)チツプ(形状:SNG432
の超硬チツプ形状規格と同一)に処理し、S45C
(HB180〜200)を連続切削試験にて評価したとこ
ろ、無処理品の切削寿命に対し約6倍以上の寿命
向上が確認された。 使用例 2 第4図に示す装置を用い、導入ガスをSiH4
し反応ガスをN2として中空陽極放電管1〜1・
1〜2に導入しSi3N4膜の合成を下記の条件で行
なつた。
【表】 得られた膜組成はα型結晶構造を有する
Si3N4、灰色膜で膜の正確なかたさは測定困難で
あつたが約Hv2000〜2500で非常に硬い。HSSチ
ツプに処理しS45C(HB180〜200)を用い連続切
削試験にて評価した所、無処理品に比べ3倍以上
の寿命向上、ねずみ鋳鉄を連続切削試験したとこ
ろ無処理品に比べ4倍以上の寿命向上が認められ
た。 使用例 3 第5図に示す装置構成を用い、導入ガスとして
B2H6反応添加ガスとしてN2を供給することによ
りBN膜合成が可能である。
【表】
【表】 上記諸条件によりHSS(高速度工具鋼)基板上
非常に硬いアモルフアスBN膜が形成され、一部
にC―BNの合成がX線回折の結果確認された。 (発明の効果) 本発明に基づく中空放電を利用することにより
次のような諸効果を発揮する。 (1) 高イオン化率ガス体の形成により通常的には
形成困難な物質の合成が可能。 (2) 複数ガス体それぞれの分解エネルギー、イオ
ン化エネルギーに応じ、任意に分解、イオン化
の調整が可能で、化学量論的に正規な組成を有
する物質の合成が可能。 (3) 高イオン化率ガス体の基板へ照射が可能で密
着性の極めて高い薄膜蒸着が可能。 (4) 中空陰極放電により中空物体の内面へのコー
テイングが可能。 (5) 高いプラズマエネルギーを利用して化合物合
成の低温化が可能。 (6) 不純物混入の要因が極めて少なく膜特性に及
ぼす弊害が極めて少ない。 (7) 構造簡便な中空放電電極を利用するもので、
装置寿命が長く、放電も安定して持続される。 (8) ガス体にて供給できる物質であればすべて使
用可能で、目的元素を含む物質(金属、非金属
あるいはそれらの化合物)の形成が可能となり
従来使われている電子銃、溶解ルツボ等複雑構
成を持つ蒸発源が不要となる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図、第4図、第5図は本
発明における実施態様の装置をそれぞれ示した要
部断面図である。 1・1〜1,1〜2……中空陽極放電管、2・
2〜1,2〜2……電源トランス(正)、3……
基板ヒーター用電源、4……電源トランス、5…
…中空陰極放電管、6……基板、7……真空チヤ
ンバー、8……基板ヒーター、10……真空排気
孔、11,12,13……絶縁ガイシ、14……
ガス流量調節バルブ、15……流量計、16……
ガス供給源、C……コンデンサー、L……インダ
クタンス、R……抵抗。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 真空チヤンバーと、この真空チヤンバー内に
    設置された中空陽極放電管と、この中空陽極放電
    管に対して離間対向配置された中空陰極放電管
    と、上記各極間に接続されアーク放電を生起せし
    めるアーク放電用電源と、前記中空陽極放電管と
    絶縁され該中空陽極放電管内にガス供給を行なう
    ガス供給手段と、前記中空陰極放電管内に被処理
    物を配置できる手段とを具備したことを特徴とす
    る中空放電蒸着装置。 2 真空チヤンバーと、この真空チヤンバー内に
    設置された中空陽極放電管と、この中空陽極放電
    管に対して離間対向配置された板状陰極放電部
    と、上記各極間に接続されアーク放電を生起せし
    めるアーク放電用電源と、前記中空陽極放電管と
    絶縁され該中空陽極放電管内にガス供給を行なう
    ガス供給手段と、前記板状陰極放電部に被処理物
    を配置できる手段とを具備したことを特徴とする
    中空放電蒸着装置。
JP60007089A 1985-01-18 1985-01-18 中空放電蒸着装置 Granted JPS61194180A (ja)

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