JPH0357191B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0357191B2
JPH0357191B2 JP59263977A JP26397784A JPH0357191B2 JP H0357191 B2 JPH0357191 B2 JP H0357191B2 JP 59263977 A JP59263977 A JP 59263977A JP 26397784 A JP26397784 A JP 26397784A JP H0357191 B2 JPH0357191 B2 JP H0357191B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow
hollow tube
gas
substrate
anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59263977A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61143579A (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP59263977A priority Critical patent/JPS61143579A/ja
Publication of JPS61143579A publication Critical patent/JPS61143579A/ja
Publication of JPH0357191B2 publication Critical patent/JPH0357191B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/50Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges
    • C23C16/513Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating using electric discharges using plasma jets

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、通常プラズマを用いる薄膜の気相合
成(以後プラズマCVDという)方法に係り特に
導入ガス体のイオン化効率を著しく大ならしめ、
プラズマイオン反応を積極的に可能にし、従来の
コーテイング方法では調整不可能な化合物組成膜
を得ることのできるプラズマイオンの供給方法に
関するものである。 (従来技術) 近年プラズマCVDの手法として高周波容量結
合放電型、高周波誘導結合放電型、マイクロ波放
電型直流平行平板放電型及びそれらの組み合せ
型、マグネトロン併用型等多数の方法が提案され
ている。一方従来からイオンプレーデイング法に
よる薄膜合成も盛んである。しかし従来の各種方
案ともガス体蒸発物質をいかに効率よくイオン化
せしめ、反応性を高めて膜合成を計るか検討され
ているものであるが、これら従来の方式でのイオ
ン化率は通常4%から大きく見ても40%程度であ
り、導入ガスの反応性、反応物質の被処理物(以
後基板という)との密着性が不足している。 しかも二つ以上の異種ガス(化合物ガス、金属
蒸気をも含む)を同時に導入しイオン化を計る場
合各元素毎に結合、化合の様子が異なるためイオ
ン化の調節が困難であるばかりでなく、導入ガス
体の分解すら不可能な場合が多い。従つて生成さ
れる膜材質に期待する組成・構造を持たせること
が非常に困難である。 一般に生成された膜特性は、処理真空度、処理
温度、イオン供給源からの不純物混入、真空チヤ
ンバー内残留不純物元素の混入等処理条件によつ
て著しく変化するため、要求される種々の膜合成
に対応できていない。さらに、例えば切削工具、
金型等への薄膜コーテイングの如く、極めて高い
被覆膜密着性を要求される場合、従来方法による
コーテイングではイオン化率が低く、処理圧力上
の制限等により任意に改善することが非常に困難
である。 一方比較的イオン化率の高いイオン供給手段と
してイオン銃があり、イオン注入への応用が試み
られているが、現状では製造されているものは構
造複雑で高電圧異常放電の発生、熱陰極PIG
(Penning ionization gauge:熱フイラメントよ
り電子を発生させ、プラズマを形成する方式のも
の)のように熱陰極の使用寿命が短いこと、熱フ
イラメント等電子供給補助手段が必要でフイラメ
ントの真空蒸発による膜材質の汚染、イオン供給
量の不足等現状ではイオン銃のプラズマCVDあ
るいはイオンプレーテイング等の膜合成へ適応を
可能にするには種々改良されなければならない。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記問題点を検討し装置改良を積み重
ねて発明に致つたもので、前記導入ガス体のイオ
ン化率不足に関する問題、二つ以上の異種ガス
(化合物ガス、金属蒸気等)のそれぞれのイオン
化率向上と、イオン化の調節に関する問題膜組成
コントロールに関する問題、真空室、イオン供給
源から発生する膜汚染に関する問題、被覆膜の基
板との密着性に関する問題等の解決を計ることを
目的とする。 さらに従来イオン注入に使用されているイオン
銃の複雑構造や高電圧に基づく異常現象の発生、
寿命、イオン供給量の不足等種々の問題点を検討
し解決を計る。 即ち本発明は合成しようとする目的元素を含む
ガス体を比較的低い電圧で、著しく高いイオン化
率、大イオン電流を容易に得ることのできるイオ
ン供給方法を提供し、上記問題点を大幅に改善可
能にした。 (問題を解決するための手段) 本発明はアースされた真空放電室(以上真空チ
ヤンバーという)内に、それぞれ真空チヤンバー
に対し絶縁された、直流陽極電位を印加した中空
管、中空管開口部に対向してアース又は直流陰極
電位を印加した基板電極、と、前記中空管内を通
り中空管開口部に向けて供給されるガス体と、前
記真空チヤンバー内のガスを排気するよう前記基
板に隣接して真空チヤンバーに設けられた真空排
気孔と、を有する真空チヤンバー装置を設け、前
記中空管に直流陽極電位を印加しかつ基板電極を
アース又は直流陰極電位を印加して、中空管(以
下において正電位印加した中空管を中空陽極放電
管という)内部と基板との間に陽極放電を生ぜし
めることにより導入ガス体を励起し、陽イオンと
して引き出して基板上に薄膜を形成することを特
徴とする中空陽極放電形プラズマイオンを用いた
薄膜の気相合成方法を提供し前記問題点の解決を
計るものである。 中空陽極放電管は円筒状あるいは多角形状でい
ずれの形状であれ中空であれば使用可能であり、
導入ガス体真空チヤンバー内の真空度、真空チヤ
ンバー内周辺機器等の状況に応じ形状に変化させ
得るものとした。中空管に印加する陽極電位によ
りイオン化率の調整を行なうもので、その陽極電
位は5V〜30KVの範囲で使用する。また複数のガ
ス体を同時に導入しイオン化を計ろうとする場
合、各々陽極電位を印加できる中空陽極放電管を
複数個並用したり、1つの中空管内に別の中空管
を電気的絶縁を計りつつ配置した陽極放電管構造
を用いたり、各種金属蒸気発生配置と並用して使
用することも可能にして前記種々の問題点解決を
計る。また出来る限り構造簡素化を計り異常現象
の発生を防止し、イオン供給装置の寿命向上を可
能にする。 (実施例) 本発明は第1図の装置を用いた場合を例にとる
と、アースされた真空放電室即ち真空チヤンバー
7内に、それぞれ真空チヤンバーに対し絶縁ガイ
シ11,12で絶縁された、直流陽極電位を印加
した中空管1、中空管開口部に対向してアース又
は直流陰極電位を印加した基板6電極、と、中空
管1内を通り中空管開口部に向けて供給されるガ
ス体と、真空チヤンバー7内のガスを排気する基
板6に隣接して真空チヤンバー7に設けられた真
空排気孔10と、を有する真空チヤンバー装置を
設ける。そして、中空管1に直流陽極電位を印加
しかつ基板6電極をアース又は直流陰極電位を印
加して、中空管1内部と基板6との間に陽極放電
を生ぜしめることにより導入ガス体を励起し、陽
イオンとして引き出して基板6上に薄膜を形成す
るようにした中空陽極放電形プラズマイオンを用
いた薄膜の気相合成方法とした。この場合放電は
付髄的に、中空管1表面と、アースされた真空チ
ヤンバー7内面、及び基板6、相互間にも起こる
ことはもちろんである。 放電が開始されると、前記中空陽極放電管の内
部では中空陽極に向つて加速された電子と導入ガ
ス体が衝突し、導入ガスは電子を放出してイオン
化し、放出された電子は再び別の導入ガス体を衝
突し次々に電子、イオン数を増すような衝突電離
をくりかえし、著しく大きな放電現象を誘発する
ようになる。前記中空管1の形状、印加する陽極
電位等を適切に調整することにより、導入ガス体
はことごとく衝突電離し、そのイオン化率は導入
ガス体の種類によつて変わるが最大80%に達す
る。 この場合、電子は中空陽極放電管に引きつけら
れ消失するが、陽イオンは後に残され大きな陽イ
オン流となつて中空陽極電位より低い負側の対極
(真空チヤンバー7や基板6等)に向つて流出供
給される。イオン化された原子は負電位に印加さ
れた基板6に引かれ電圧条件を任意に調節するこ
とでイオンエツチング、イオン注入膜合成が可能
となり、膜の密着性も著しく高いものが得られ
る。 本発明は種々のガス体においてこのような構成
が可能であることを発見し、発明に到つたもので
その中空陽極放電における理論的解明に到つてい
ないが中空管形状、放電電離真空度、陽極電位を
適正化することで、比較的簡素な構造でイオン化
率が著しく大きく大量のイオン供給が可能なる方
法を生み出したものである。尚、中空管形状、放
電電離真空度、陽極電位の適正条件は真空チヤン
バー7の大きさ形状、導入ガス体の種類、あるい
は合成しようとする薄膜等の組成特性に応じて決
定されるものである。しかし特に留意すべき点は
中空管に印加する直流陽極電位でありその範囲を
プラス5Vからプラス30KVとした。通常存在する
元素のイオン化エネルギーは5evから25evと言わ
れている。 イオン化に要する電圧は従つて5〜30Vで可能
となるが導入ガス体が特に化合物である場合イオ
ン化の割合いが小さくなり通常25V以上が好まし
い。さらにイオン化率向上のため印加電圧を高く
することが望まれるが、電圧増大につれて異常放
電の発生、中空陽極放電管の電子衝撃による加
熱、消耗等異常発生の頻度が高まる。従つて実用
上上限30KVに限定される。 さらに二つ以上の異種ガス体を同時に用い、二
つ以上の異種イオンを供給し、化合物薄膜あるい
は合金薄膜の合成を行なうことを目的とする場合
各々の導入ガス体に応じ、イオン化向上を計るた
め第5図の如く二つ以上の中空陽極放電管を並置
し、あるいは第6図、第7図の如く一つの中空管
内に別の中空管を配置する多種、多極の中空管構
造にし各々陽極電位を別々の電源にて印加できる
構造にすることにより、各導入ガス体別に放電強
度を変え分解、励起、イオン化を調節することが
可能となる。即ち一般に金属原子は最もイオン化
電位が低く、次に活性ガス、さらに不活性ガスの
順にイオン化電位が高くなること、さらに化合物
ガスの場合、各々の化学結合を分解させ、ガス体
の励起、イオン化を計らねばならないため一層大
きなイオン化エネルギーを必要とする。従つて前
述の如く多極、多重の中空陽極放電管を用いるこ
とにより必要に応じたイオンの供給を可能にし、
要求される特性を持つ膜の合成を可能とならしめ
た。 一方Arイオン等を中空陽極放電管より供給し、
基板6へ照射することにより、基板表面が不活性
イオンの衝撃でクリーニングされ合成膜の基板へ
の密着性向上を計ることもこの中空陽極放電管を
用い、ガスの切換え、印加陽極電位の調節のみで
容易に得られる。 さらに基板ヒーター8を配置することにより基
板表面に付着した導入ガス中の不純物元素例えば
TiCl4等のハロゲン元素を加熱放出したり、ヒー
ターからの熱電子を利用して中空陽極放電を一層
増大させるのに役立つものである。尚13は絶縁
ガイシであり、ヒーター電源3から基板ヒーター
8に電力を供給する。以上の手法により著しく活
性化されたイオンを供給することにより膜組成の
調整、膜特性の改善、及び合成された膜の基板6
との密着性の飛躍的改善を可能ならしめたもので
ある。 また本発明は従来から使用されているイオン銃
の如く複数構造を用いず出来るだけ簡素化した構
造にすることにより異常発生が極めて少なく、か
つ中空陽極に衝突するのは電子のみであるため異
常昇温や中空陽極管の消耗が極めて少なく使用寿
命が著しく長く、中空管材質の溶融蒸発による膜
材質への汚染に関する問題が全く発生しないイオ
ン供給装置および方法の提供を可能にした。 (具体的実施態様) 本発明の具体的実施態様を添付図面に基づいて
説明するが本発明方法は、これらのみに限定され
るものでない。なお、図中同一符号は同一部材又
は均等部材を示す。 第1図は例えば、Ar,Ne等の不活性ガス
SiH4,TiCl4等金属結合ガスあるいはTi〔N
(CH324等の有機金属化合物ガス等のうち1種
類の導入ガス体を用い目的とするイオンの形成、
照射を可能ならしめ、不活性ガスイオンによるイ
オンクリーニング、イオンエツチングあるいは金
属薄膜の作成化合物薄膜の合成を計ることを目的
として中空陽極放電管1を1基のみ使用する場合
を図示した。中空陽極放電管1はTa,Mo,Wあ
るいはステンレス等導電性中空管で形成し、前記
導入ガス体はガス供給源16から流量計15、ガ
ス流量調節バルブ14を介して中空陽極放電管1
に供給される。一方この中空陽極放電管1は絶縁
ガイシ11により真空チヤンバーあるいはガス供
給機構等とは電気的絶縁状態を保ちながら電源ト
ランス2の陽極電位側に接続する。 真空チヤンバー7は真空排気孔10より外部の
真空排気装置に接続され真空状態に保たれ通受ア
ース電位にある。この場合真空度は通常数
10Torr〜10-3Torr程度を用いる。このような装
置構成の中空陽極放電管に前記ガス体を導入し陽
極電位を印加することにより前述の通り電子と導
入ガス体の著しい衝突電離を可能にし、発生した
イオンを真空チヤンバー7内の特に図中電源トラ
ンス4の負電位を印加した基板台5あるいは基板
6に照射供給される。尚電源トランス4と真空チ
ヤンバー7は絶縁ガイシ12により絶縁されてい
る。導入ガスがAr等不活性ガスの場合基板6は
Arイオン照射によるイオンエツチングを受け、
導入ガスがSiH4である場合は基板6上にSi膜が
形成され、場合によつては基板6中にSiイオンが
打ち込まれる。また導入ガスがTi〔N(CH324
の化合物であればTi(CN)等の化合物膜が基板
6上合成される。 このように目的に応じた導入ガス体を用い、陽
極電位を調整することによりイオンエツチング、
イオン注入、膜合成を行ない得るイオン供給装置
および方法が可能になつた。 通常直流電界により導入ガス体が放電し、化合
物等の分解、励起イオン化が可能な領域は前述の
如く数10Torrから10-3Torr程度である。しかし
ながら真空チヤンバー7の内壁吸着ガスによる基
板6への汚染防止あるいはイオンの飛散距離
(mean free path)の増大等を計つて処理条件の
改善が望まれる場合、真空チヤンバー7中の真空
度を10-4Torr〜10-9Torrとする必要が生ずる場
合がある。かかる場合第2図に示す如く中空管1
の先端を絞り、中空管内圧力は数Torr〜
10-2Torr領域の安定放電状態を保持させること
も可能である。逆に数+Torr程度で安定放電を
持続させたい場合第3図の如く開先端形状にし中
空管1の内部と真空チヤンバー7の間にできるだ
け圧力差を生ぜしめない構造にすることにより放
電の安定化を計るものである。 更に第1図において通常放電は中空陽極放電管
1とそれより負の電位にある基板6の間で安定に
持続されるが、中空陽極放電管に印加される正の
電位が数KV〜数10KVの場合、中空陽極放電管
1と真空チヤンバー7との間で断続的異常放電を
発生する場合がある。特に中空陽極放電管電位を
高めた状態にて長時間放電させたい場合、第4図
の如く、中空管1の表面にAl2O3の絶縁物質9を
溶射等によりコーテイングして使用し、異常放電
発生を防止する必要がある。コーデイングする絶
縁物質例えばAl2O3の厚みはAl2O3の気孔率組成
等に基づく絶縁度により大きく変位するが絶縁度
が大ならば、通常50μmから3mmで十分可能であ
り、それ以上厚みが増すと放電前後の温度差によ
るクラツク発生が大きくなり、中空管から剥離、
離脱することが多くなる。 第5図は二つ以上の異種ガス体を同時に用い、
複数のイオンを同時に供給する具体的方法および
装置構成を示すものである。中空陽極放電管1〜
1、1〜2は各々電源トランス2〜1、2〜2の
陽極側に接続し、各々の中空陽極放電管はガス供
給源からガス調節バルブ14〜1、14〜2を介
してガス体を供給する。電気的絶縁機能、放電中
の真空度、放電を可能にする中空管形状、印加す
る電極電位はすべて前述の範囲にある。このよう
に複数の中空陽極放電管により複数のガス体の化
学結合のしかたに応じた陽極電圧印加により目的
に応じたガスイオンの供給が可能となり化学量論
的に正規な膜、あるいは一層好ましい特性を持つ
化合物膜あるいは合金膜の形成を可能ならしめ
た。 さらに第6図、第7図の如く1本の中空陽極放
電管内に二重、三重あるいは二本、三本の中空陽
極管を電気的絶縁を保ちつつ配置することで特に
導入ガス体イオンの混合が困難な場合でも化合物
薄膜を任意の組成にて合成することができる方法
および装置構成を示すものである。この場合の印
加陽極電位、中空管形状、放電中の真空度等もす
べて前述の範囲内で可能であつた。 実施例 1 第1図に示す装置を用い導入ガスをTi〔N
(CH324としTiCN膜合成を下記の条件で行なつ
た。 中空陽極電圧 +1500V 真空チヤンバー圧力 1×10-1Torr 中空陽極放電管形状 φ25mm×ll00mm 中空陽極放電管電流 4.5A〜4.2A 基板電圧 −500V 基板ヒーター 20V100A〜OVOA(SUSバンド
ヒーター) 基板推定温度 300〜400℃ 基板材質 HSSチツプ(SNGN432類似型) 得られた膜組成はTiCに近い銀灰色のTiCN膜
でHV2000〜2200、X線回折の結果TiC0.7N0.3
判定された。 HSS(高速度工具鋼)チツプ(SNGN432)に
処理し、S45C(HB180〜200)を連続切削試験に
て評価したところ無処理品の切削寿命に対し約5
倍の寿命向上が確認された。 実施例 2 第5図に示す装置を用い、導入ガスをTiCl4
し反応ガスとしてN2を用い、中空陽極放電管1
〜1,1〜2を用いてTiN膜の合成を下記の条
件で行なつた。
【表】 得られた膜組成は金色TiNでHV1800〜2000、
膜中約0.5%のCl含有痕跡あり、HSSチツプに処
理しS45C(HB180〜200)を連続切削試験にて評
価した所無処理品の切削寿命に比べ約4倍の寿命
向上が確認され、膜の密着性も良好で剥離はな
く、中空陽極放電によるイオオン供給効果の大な
ることを通常のプラズマCVDと比較して確認し
た。 (発明の効果) 本発明に基づく中空陽極放電を用いたプラズマ
イオン供給装置を使用することにより次のような
効果を発揮する。 (イ) イオン化率が高く、イオン密度の著しく大き
い高反応性プラズマイオンの供給が可能。 (ロ) 二つ以上の異種ガスを使用する場合、それぞ
れのガスの分解、励起イオン化に要するエネル
ギーに応じ、中空管形状、導入ガス量、印加陽
極電圧等を調節することにより、最も高いイオ
ン化状態でコントロールし、供給することがで
きる。 (ハ)(ロ) の効果により生成される膜組成を最も望ま
しい化合物形態に調整できる。 (ニ) 熱陰極PIGイオン銃等にみられる熱フイラメ
ント元素の真空蒸発による膜汚染が防止でき、
大イオン電流が得やすく、構造簡便で異常発生
の頻度が零かもしくはほとんどなくなる。 (ホ) 中空陽極放電管は質量の小さな電子衝撃を受
けるのみで、損傷がなく、寿命が著しく長い。 (ハ) ガス状物質として供給できるものであればい
かなる元素もイオン化可能で、高いイオン密度
のイオン供給が可能。 (ト) 中空陽極放電管にHe,Ne,Ar等の不活性
ガスを導入し、イオン化して基板へ照射するこ
とで基板表面のイオンエツチング、イオンクリ
ーニングが可能となり、かつ反応ガス体を切換
えるだけで、連続して化合物薄膜の合成が可能
となりその膜の基板との密着性も著しく強固な
ものにできる。 (チ) 本発明は中空陽極放電を用いたため電圧を調
整することによつて高エネルギーイオンを連続
的に一方向へ供給することができるので、基板
への均一な薄膜の形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるプラズマイオン供給方法
の装置構成を示す略図、第2図、第3図、第4図
は中空管の構成の実施例、第5図、第6図、第7
図は本発明の他の装置構成例を示す。 1……中空管(1−1,1−2,1−3も均
等)、2,4……電源トランス(2−1,2−2,
2−3も均等)、5……基板台、6……基板、7
……放電室(真空チヤンバー)、8……基板ヒー
タ、10……真空排気孔、11,12,13……
絶縁ガイシ、14……ガス調節バルブ(14−
1,14−2,14−3も均等)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アースされた真空放電室(以下真空チヤンバ
    ーという)内に、それぞれ真空チヤンバーに対し
    絶縁された、直流陽極電位を印加した中空管、中
    空管間口部に対向してアース又は直流陰極電位を
    印加した基板電極、と、前記中空管内を通り中空
    管開口部に向けて供給されるガス体と、前記真空
    チヤンバー内のガスを排気するよう前記基板に隣
    接して真空チヤンバーに設けられた真空排気孔
    と、を有する真空チヤンバー装置を設け、前記中
    空管に直流陽極電位を印加しかつ基板電極をアー
    ス又は直流陰極電位を印加して、中空管内部と基
    板との間に陽極放電を生ぜしめることにより導入
    ガス体を励起し、陽イオンとして引き出して基板
    上に薄膜を形成することを特徴とする中空陽極放
    電形プラズマイオンを用いた薄膜の気相合成方
    法。 2 前記中空管の形状は中空円筒あるいは中空多
    角形状パイプをなし、先端形状を各種形状に加工
    したものを用いる特許請求の範囲第1項記載の中
    空陽極放電形プラズマイオンを用いた薄膜の気相
    合成方法。 3 前記中空管に印加する直流陽極電位は5V〜
    30KVであつて、導入ガスの種類、導入ガスの
    量、圧力あるいは中空管の長さ、断面積に応じて
    電位を調整した特許請求の範囲第1項記載の中空
    陽極放電形プラズマイオンを用いた薄膜の気相合
    成方法。 4 前記中空管を複数個並置し、各中空管に異種
    のガス体を同時に導入した特許請求の範囲第1項
    記載の中空陽極放電形プラズマイオンを用いた薄
    膜の気相合成方法。 5 前記中空管内に別の中空管を電気的絶縁を計
    つて配置し、各中空管に異種のガス体を同時に導
    入し、各ガス体の放電特性に応じてイオン化状態
    を調整した特許請求の範囲第1項記載の中空陽極
    放電形プラズマイオンを用いた薄膜の気相合成方
    法。
JP59263977A 1984-12-14 1984-12-14 プラズマイオン供給方法 Granted JPS61143579A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59263977A JPS61143579A (ja) 1984-12-14 1984-12-14 プラズマイオン供給方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59263977A JPS61143579A (ja) 1984-12-14 1984-12-14 プラズマイオン供給方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61143579A JPS61143579A (ja) 1986-07-01
JPH0357191B2 true JPH0357191B2 (ja) 1991-08-30

Family

ID=17396838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59263977A Granted JPS61143579A (ja) 1984-12-14 1984-12-14 プラズマイオン供給方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61143579A (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2213837B (en) * 1987-12-22 1992-03-11 Philips Electronic Associated Electronic device manufacture with deposition of material
US4979467A (en) * 1988-05-06 1990-12-25 Fujitsu Limited Thin film formation apparatus
US5129359A (en) * 1988-11-15 1992-07-14 Canon Kabushiki Kaisha Microwave plasma CVD apparatus for the formation of functional deposited film with discharge space provided with gas feed device capable of applying bias voltage between the gas feed device and substrate
JPH02222134A (ja) * 1989-02-23 1990-09-04 Nobuo Mikoshiba 薄膜形成装置
US5702530A (en) * 1995-06-23 1997-12-30 Applied Materials, Inc. Distributed microwave plasma reactor for semiconductor processing
US5746834A (en) * 1996-01-04 1998-05-05 Memc Electronics Materials, Inc. Method and apparatus for purging barrel reactors
US5846330A (en) * 1997-06-26 1998-12-08 Celestech, Inc. Gas injection disc assembly for CVD applications
US6454860B2 (en) * 1998-10-27 2002-09-24 Applied Materials, Inc. Deposition reactor having vaporizing, mixing and cleaning capabilities
JP4984285B2 (ja) * 2007-01-23 2012-07-25 独立行政法人産業技術総合研究所 高密度プラズマ処理装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5741367A (en) * 1980-08-25 1982-03-08 Fujitsu Ltd Chemical vapor deposition device
JPS57167630A (en) * 1981-03-13 1982-10-15 Fujitsu Ltd Plasma vapor-phase growing device

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5741367A (en) * 1980-08-25 1982-03-08 Fujitsu Ltd Chemical vapor deposition device
JPS57167630A (en) * 1981-03-13 1982-10-15 Fujitsu Ltd Plasma vapor-phase growing device

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61143579A (ja) 1986-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1308689C (en) Method and apparatus for forming a thin film
US4197175A (en) Method and apparatus for evaporating materials in a vacuum coating plant
EP0288608B1 (en) Apparatus for forming a thin film
JPH02285072A (ja) 加工物表面のコーティング方法及びその加工物
US4461689A (en) Method and apparatus for coating a graphite member
US20020070357A1 (en) Magnetron negative ion sputter source
JPS61201769A (ja) 酸化物、窒化物、酸化窒化物および炭化物からなる層の反応的蒸着法
JPH06275545A (ja) ガスクラスターイオン援用による化合物薄膜の 形成方法
JPH0357191B2 (ja)
KR19980086497A (ko) 스퍼터링장치
JPS6223068B2 (ja)
JP2849831B2 (ja) プラズマcvd装置
JP2843125B2 (ja) 薄膜形成装置
JP2977862B2 (ja) プラズマ発生装置
JP3246780B2 (ja) 硬質カーボン膜の形成方法および形成装置
KR900008155B1 (ko) 박막형성방법 및 그 장치
Akan et al. Variation in thickness of copper films deposited at various distances and angles using the thermionic vacuum arc
JPH0645871B2 (ja) 反応性イオンプレーティング方法
JPH0250954A (ja) 薄膜形成装置
JP3041185B2 (ja) プラズマcvd装置
JPS594045Y2 (ja) 薄膜生成用イオン化装置
JPH0368764A (ja) 薄膜形成用プラズマ処理装置
JPH01139758A (ja) 薄膜蒸着方法および薄膜蒸着装置
JPH08291381A (ja) アーク放電型pvd装置
JPS62280357A (ja) 電子ビ−ム蒸発イオンプレ−テイングとその装置