JPS6222079Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は時間制御機能と温度制御機能を備えた
電子レンジに係り、特に加熱時間制御装置に関す
るものである。

従来一般に電子レンジを使つての調理は調理す
る食品の種類または重量により電子レンジに装備
されたタイマーの時間を調節して設定することに
より行なつて来た。しかし特定の食品、例えば肉
料理等の場合にはタイマーで適当な時間に設定し
て調理するよりも、その食品に合つた特定の温度
（例えば肉料理の場合には約75℃位）に設定して
調理を行なつた方が仕上り具合が良い。

このことから最近の電子レンジではタイマーに
よる時間制御機能の他に温度制御機能を備えたも
のが開発されている。

この電子レンジの温度制御には大別して２つの
方法がある。１つは第１図に示すように食品温度
が設定温度T¹に到達するまでの時間t¹だけ連続し
てマイクロ波加熱し、設定温度T¹に達したとき
調理を終了する方法と、もう１つの方法は第２図
に示すようにまず最初の段階として設定温度T¹
に達するまでの時間t¹だけ連続してマイクロ波加
熱調理を行ない、その後はマグネトロン電源回路
をオンオフ制御して断続的にマイクロ波加熱し食
品温度を設定温度T¹とT²との間に保持しながら
所望の時間t²だけ保温調理するものがある。

後者のような温度制御を行なうことができる従
来の電子レンジでは、通常の加熱時間制御用のタ
イマーの他に保温時間制御用のタイマーを付加し
ているためスペース的及びコスト的に不利であつ
た。

本考案はこのような点に鑑みなされたものであ
り、１つのタイマーで通常の加熱時間制御と保温
時間制御とを兼用できる電子レンジの加熱時間制
御装置を提供するものである。

第３図は本考案の１実施例の回路構成図を示す
ものであり、ここで１は電源、２は温度制御装
置、２ａは同装置２内に内蔵されたリレーの接点
であり、該接点は通常は側端子に接続されてお
り、特に設定温度T¹に達したときのみ側端子
に接続される。３は温度プローブ、４はドアスイ
ツチ、５はタイマー、５ａはタイマー５の接点、
６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄはともに温度制御・時間
制御切換スイツチであり、該スイツチは上記温度
プローブ３のプラグの温度制御装置２への着脱に
連動して切換えられ、特に着状態では各スイツチ
６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄの各接点は側端子に接
続され脱状態では側端子に接続されている。も
ちろんこのスイツチはプラグの着脱には連動させ
ず、操作パネル上の手動操作スイツチとして構成
してもよい。また７及び８はリレー、７ａ，７ｂ
はリレー７の接点、８ａ，８ｂはリレー８の接
点、９はクツクスイツチ、１０はマグネトロン駆
動回路である。

このような回路においてまず通常の加熱時間制
御調理の動作から説明する。この場合温度プロー
ブ３のプラグは温度制御装置２には差込まないた
め、上記温度制御・時間制御切換スイツチ６ａ，
６ｂ，６ｃ，６ｄは側端子に接続されている。
ここでタイマー５を時間t¹に設定しタイマー接点
５ａがオンとなつた状態でクツクスイツチ９を押
すと、電源１がリレー接点２ａ、スイツチ６ｂタ
イマー５、タイマー接点５ａ、スイツチ６ｄ、ク
ツクスイツチ９を通じて供給されるとともにリレ
ー８も同時に通電され、これによつてリレー接点
８ａ，８ｂがオン状態となり、マグネトロン駆動
回路１０に電源１が供給される。この結果食品１
１がマイクロ波加熱される。その後タイマー５の
設定時間t¹が経過しタイマー接点５ａがオフとな
るとリレー８に通電されなくなりリレー接点８
ａ，８ｂもオフ状態となる。これによつてマイク
ロ波加熱は停止され調理が終了する。

次に加熱温度制御調理を行なう場合には、まず
食品１１の中に温度プローブ３の先端の感熱部を
挿入した後、該プローブ３のプラグを温度制御装
置２に差込むと、各スイツチ６ａ，６ｂ，６ｃ，
６ｄが側端子に接続され、温度制御装置２が作
動状態となる。ここで加熱温度T¹を設定し、こ
の状態でクツクスイツチ９を押すと（但しタイマ
ー５は設定せず従つてタイマー接点５ａはオフ状
態にある）、リレー接点２ａ、リレー８、クツク
スイツチ９を通して電源１が通電され、リレー接
点８ａ，８ｂがオン状態となりマグネトロン駆動
回路１０に電源１が供給され、食品１１がマイク
ロ波加熱される。こうして食品１１が加熱されそ
の食品温度が設定温度T¹に達すると、温度制御
装置２内のリレーの働きによつて接点２ａが側
端子に切換えられ、リレー８は通電されなくなり
リレー接点８ａ，８ｂはオフとなり、マイクロ波
加熱は停止される。こうして通常の加熱温度制御
調理が終了する。

次にまた温度制御調理の特に保温調理を行なう
場合には、上述した通常の温度制御調理の場合と
同様に温度プローブ３の感熱部を食品１１に挿入
し且つプラグを温度制御装置２に差込み、またタ
イマー５を保温時間t²に設定し然る後にクツクス
イツチ９を押すと、上述した温度制御調理の場合
と同様の動作により食品温度が設定温度T¹に達
するまで連続的にマイクロ波加熱される。その後
食品温度がT¹に達するとリレー接点２ａが側
端子に切換えられ、リレー接点８ａ，８ｂはオフ
状態となり、マイクロ波加熱は一時的に休止され
る。このときリレー接点２ａ、タイマー５、タイ
マー接点５ａ、スイツチ６ｄを通して電源１が通
電されるとともにスイツチ６ｂを通してリレー７
にも通電されリレー接点７ａ，７ｂがオンとな
り、以後タイマー５が駆動される。その後食品温
度が熱放散により温度T²まで降下したとき、温
度制御装置２のリレー接点２ａが再び側端子に
接続されるため、リレー８に通電されリレー接点
８ａ，８ｂが再びオン状態となり食品温度がT¹
になるまでマイクロ波加熱が再開される。こうし
て同様の動作が繰返され食品１１は断続的にマイ
クロ波加熱され、食品温度はT¹とT²との間で保
持された状態で保温調理される。その後予め設定
した保温時間t²が経過したときタイマー操点５ａ
がオフとなるため、リレー７，８には通電されな
くなり、リレー接点８ａ，８ｂはオフ状態となつ
てマイクロ波加熱は完全に停止される。この結果
保温調理も終了する。

本考案によれば、通常の加熱時間制御調理を行
なうときの加熱時間制御も加熱温度制御調理の特
に保温調理を行なうときの保温時間制御も同一の
タイマーで兼用しているため、スペース的にもコ
スト的にも極めて有利となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は通常の加熱温度制御調理時の温度特性
線図、第２図は保温調理時の温度特性線図、第３
図は本考案装置の１実施例の回路構成図である。 ２……温度制御装置、３……温度プローブ、５
……タイマー、５ａ……タイマー接点、６ａ，６
ｂ，６ｃ，６ｄ……温度制御・時間制御切換スイ
ツチ、９……クツクスイツチ、１０……マグネト
ロン駆動回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電源１に温度制御調理実行のときONさせる第
   １の切換スイツチ６ａを介して温度制御装置２を
   接続すると共に、 電源１の一方の極に前記温度制御装置２のリレ
   ー接点２ａの可動接点と第１のリレー７のリレー
   接点７ａの一方を接続し、 設定温度に達したときに前記リレー接点２ａの
   可動接点がONする固定接点にタイマー５の一
   方のモータ端子と前記リレー接点７ａの他方と第
   ２の切換スイツチ６ｂの可動接点とを接続すると
   共に、 設定温度未満のときに前記リレー接点２ａの可
   動接点がONする固定接点に第２のリレー８の
   一方のコイル端子と前記第２の切換スイツチ６ｂ
   の温度制御しない調理実行のとき可動接点をON
   させる固定接点とを接続し、 前記第２の切換スイツチ６ｂの温度制御調理実
   行のとき可動接点をONさせる固定接点には第
   １のリレー７の一方のコイル端子を接続し、 前記第２のリレー８の他方のコイル端子に第３
   の切換スイツチ６ｃの可動接点を接続すると共
   に、該可動接点を温度制御しない調理実行のとき
   ONさせる固定接点に前記第１のリレー７の他
   方のコイル端子と前記タイマー５の他方のモータ
   端子とタイマー接点５ａの一方とを接続した上、
   該タイマー接点５ａの他方に第４の切換スイツチ
   の可動接点を接続し、 前記第３の切換スイツチ６ｃの温度制御調理実
   行のとき可動接点をONさせる固定接点に前記
   第２のリレー８の第１のリレー接点８ａの一方と
   クツクスイツチ９の一方の端子と前記第４の切換
   スイツチ６ｄの温度制御しない調理実行のとき可
   動端子をONさせる固定接点とを接続し、 電源１の他方の極に前記第４の切換スイツチ６
   ｄの温度制御調理実行のとき可動接点をONさせ
   る固定接点と前記クツクスイツチ９の他方の端
   子と前記第２のリレー８の第１のリレー接点８ａ
   の他方とマグネトロン駆動回路１０の一方の入力
   端子を接続すると共に、前記電源１の一方の極に
   前記第２のリレー８の第２のリレー接点８ｂを介
   してマグネトロン駆動回路１０の他方の入力端子
   を接続してなる電子レンジの加熱時間制御装置。