JPS6221839B2 - - Google Patents
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- JPS6221839B2 JPS6221839B2 JP7630979A JP7630979A JPS6221839B2 JP S6221839 B2 JPS6221839 B2 JP S6221839B2 JP 7630979 A JP7630979 A JP 7630979A JP 7630979 A JP7630979 A JP 7630979A JP S6221839 B2 JPS6221839 B2 JP S6221839B2
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Landscapes
- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
Description
本発明はエマルジヨン燃料の製造法に関する。
近年大気汚染の減少のため、重油などの燃焼排
ガス中の窒素酸化物、ばいじんの低減がより一層
必要とされている。 燃焼排ガス中のNO2、NOなどの窒素酸化物
(以下NOXという)の大部分は燃焼時窒素の酸化
によつて生成するNOXである。 NOXの低減方法としては(1)燃料転換(一般に燃
料が軟質化するほどNOXの発生は少ない)、(2)燃
料改善による方法がある。燃焼改善による方法と
しては排インジエクシヨン法、2段燃焼法、低
NOXバーナを用いる方法、エマルジヨン燃料法な
どがある。 これらの方法中エマルジヨン燃料法は燃料油
(例えば重油)中に水を微小液滴(通常1〜20
μ)として分散させ、火炎温度を下げることによ
り、NOXの生成を抑える方法である。 一般にエマルジヨン燃料は燃料油中に水を1〜
20μの微小液滴として分散させた油中水型エマル
ジヨンであり、エマルジヨンの安定化のために通
常安定化としてソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の界
面活性剤の存在を必要とする(米国特許第
3934969号、第3958915号等)。 ところでエマルジヨン燃料中の水分含量は重油
の場合で40%ぐらいまでは実用的価値を有すると
されている〔燃料協会誌57(611)、197−209
(1978)〕。 しかし、従来法によつて得られるエマルジヨン
燃料では水分含量の増大とともに、エマルジヨン
中の水粒子径が増大し系が不安定になるので、安
定剤としての界面活性剤の添加量をまして系を安
定化させる必要があつた。ところが、従来使用の
界面活性剤の場合は添加量の増大とともにエマル
ジヨンの粘度を増大せしめるという欠点があつた
(なお、エマルジヨン燃料はその製造装置、移送
系からみて、また使用に際し、当然低粘度の方が
好ましい)。例えば含水率35%のエマルジヨンで
は粘度はもとの油の2〜3倍にも達する。さらに
従来法によるエマルジヨン燃料は乳化のためにか
なりの乳化剤を添加することから経済性に問題が
ある。 本発明者は従来のエマルジヨン燃料の欠点を解
決すべく種々検討した結果、エマルジヨン燃料形
成の際、セメント水和液(セメントの水抽出液、
セメントの水分散液等セメント中の水可溶性成分
を溶質とする液をいう)を用いることにより容易
に安定で比較的低粘度の油中水型エマルジヨン燃
料が得られることを見い出し、本発明を完成し
た。 すなわち、本発明は燃料油と水とを混合してエ
マルジヨン燃料を製造するに際し、セメント水和
液を用いることを特徴とするエマルジヨン燃料の
製造法に関する。 本発明により得られるエマルジヨン燃料は水を
0.5〜10μぐらいの微小液滴として含有するとと
もに、低粘度で、かつ長時間放置しても水の分離
がなく安定である。 セメント水和液がかかる効果をもたらす理由は
定かでないが、セメント中の水溶性成分のいずれ
かが安定化剤として作用するものと解せられる。
なお、セメント水和液は当然、水相成分となる。 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明において用いる燃料油としてはセメント
水和液と油中水型エマルジヨンを形成し得るもの
であれば、いずれの油も使用できる。 好適な燃料油としては重油、白灯油、廃油〔潤
滑油(主にタービン油)など〕などがあげられ
る。 本発明のよるエマルジヨン燃料作成に際して
は、燃料油とセメント水和液とを混合して油中水
型のエマルジヨンとするのが通常であるが、燃料
と水とを混合したあとにセメントを加えて混合す
る(この場合もセメント水和液は生じていると推
察される。本発明はこのような場合も含むものと
する。)など燃料油、水、セメント成分より油中
水型のエマルジヨンを形成させる方法ならばいず
れの方法でも使用可能である。 以下代表例として、セメントの水抽出液、セメ
ントの水分散液を用いる場合について説明する。 セメントの水抽出液はセメントと水(上水、工
業用水等)を混合して(例えば室温下撹拌して混
合する)放置後(例えば1〜16時間)上清液を得
るか、過して液を得ることにより調製でき
る。 水とセメントとの混合比は水100部(W)に対
してセメント0.1〜20部(W)で行うことができ
るが、好ましくは水100部に対してセメント0.5部
以上で行う。セメントの水分散液は、セメントと
水を混合して(例えば室温下撹拌して混合する)
放置後(セメント量が水に対して多く途中セメン
トが凝結する恐れがある場合は連続撹拌してお
く)、撹拌して均一分散させることにより調製す
る。この場合、水とセメントの混合比は水100部
(W)にセメント0.5〜50部(W)で行うことがで
きるが、水100部に対してセメント10部以下で行
うことが望ましい。 なお、水と燃料油とを混合したあとセメントの
水抽出液またはセメントの水分散液を混合するな
ど、水、燃料油、セメントを同時に混合しない場
合のセメント使用量は水の全量に対し前記と同様
にすればよい。 なお、上記において水とセメントの具体的混合
比は本発明において用いる燃料の種類、生成した
エマルジヨン燃料の安定性、経済性などを考慮
し、適宜決定すればよい。 本発明に用いられるセメントとしては化学組成
として石灰、シリカ・アルミナ、酸化鉄それにセ
ツコウ添加による無水硫酸を主成分とした系から
なり、水と反応することによつて硬化し得る水硬
性セメント、すなわち、例えば、普通ポルトラン
ドセメント、アルミナセメント、セメント、ベー
ロセメントなどがあげられる。 本発明における油中水型エマルジヨン燃料は燃
料油と通常、セメントの水抽出液またはセメント
の水分散液とから得られるが、その形成法として
は燃料油相とセメントの水抽出液相等からエマル
ジヨン燃料が形成できる方法であればいずれの方
法でもよい。 好適なエマルジヨン燃料形成法としては、たと
えば30〜40℃に加温した燃料油中にセメントの水
抽出液またはセメントの水分散液を少量ずつ添加
し、激しく撹拌(例えば200〜3000r.p.m.)して
乳化する方法があげられる。他の乳化方法として
は、水相に油相を添加するか、または油相と水相
を混合した後、激しく撹拌する方法があげられ
る。本発明によればセメントと水との混合比率が
100:10の水抽出液の場合、含水率60%ぐらいま
で安定に水を含有せしめたエマルジヨン燃料を得
ることができる。一般に水に対するセメントの使
用比率をますと安定性は増大する。 なお、本発明によりエマルジヨン燃料を形成さ
せる場合、通常の界面活性剤を添加することもで
きる。 本発明によつて得られるエマルジヨン燃料はあ
との実施例で示すごとく通常の界面活性剤を使用
した場合のように含水率の増加とともに急激に増
粘することはなく、一旦やや粘度が上昇したあと
はむしろ減少する。 次に実施例を示す。 実施例 1 30℃に加温したC重油所定量(第1表参照)を
600r.p.m.の回転数で撹拌しながら、普通ポルト
ランドセメント水和液〔水100部(W)にセメン
ト10部(W)を混合、撹拌後2時間放置し、上清
液を得たもの〕所定量(第1表参照)を少量ずつ
徐々に添加しエマルジヨン燃料を得た。
ガス中の窒素酸化物、ばいじんの低減がより一層
必要とされている。 燃焼排ガス中のNO2、NOなどの窒素酸化物
(以下NOXという)の大部分は燃焼時窒素の酸化
によつて生成するNOXである。 NOXの低減方法としては(1)燃料転換(一般に燃
料が軟質化するほどNOXの発生は少ない)、(2)燃
料改善による方法がある。燃焼改善による方法と
しては排インジエクシヨン法、2段燃焼法、低
NOXバーナを用いる方法、エマルジヨン燃料法な
どがある。 これらの方法中エマルジヨン燃料法は燃料油
(例えば重油)中に水を微小液滴(通常1〜20
μ)として分散させ、火炎温度を下げることによ
り、NOXの生成を抑える方法である。 一般にエマルジヨン燃料は燃料油中に水を1〜
20μの微小液滴として分散させた油中水型エマル
ジヨンであり、エマルジヨンの安定化のために通
常安定化としてソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の界
面活性剤の存在を必要とする(米国特許第
3934969号、第3958915号等)。 ところでエマルジヨン燃料中の水分含量は重油
の場合で40%ぐらいまでは実用的価値を有すると
されている〔燃料協会誌57(611)、197−209
(1978)〕。 しかし、従来法によつて得られるエマルジヨン
燃料では水分含量の増大とともに、エマルジヨン
中の水粒子径が増大し系が不安定になるので、安
定剤としての界面活性剤の添加量をまして系を安
定化させる必要があつた。ところが、従来使用の
界面活性剤の場合は添加量の増大とともにエマル
ジヨンの粘度を増大せしめるという欠点があつた
(なお、エマルジヨン燃料はその製造装置、移送
系からみて、また使用に際し、当然低粘度の方が
好ましい)。例えば含水率35%のエマルジヨンで
は粘度はもとの油の2〜3倍にも達する。さらに
従来法によるエマルジヨン燃料は乳化のためにか
なりの乳化剤を添加することから経済性に問題が
ある。 本発明者は従来のエマルジヨン燃料の欠点を解
決すべく種々検討した結果、エマルジヨン燃料形
成の際、セメント水和液(セメントの水抽出液、
セメントの水分散液等セメント中の水可溶性成分
を溶質とする液をいう)を用いることにより容易
に安定で比較的低粘度の油中水型エマルジヨン燃
料が得られることを見い出し、本発明を完成し
た。 すなわち、本発明は燃料油と水とを混合してエ
マルジヨン燃料を製造するに際し、セメント水和
液を用いることを特徴とするエマルジヨン燃料の
製造法に関する。 本発明により得られるエマルジヨン燃料は水を
0.5〜10μぐらいの微小液滴として含有するとと
もに、低粘度で、かつ長時間放置しても水の分離
がなく安定である。 セメント水和液がかかる効果をもたらす理由は
定かでないが、セメント中の水溶性成分のいずれ
かが安定化剤として作用するものと解せられる。
なお、セメント水和液は当然、水相成分となる。 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明において用いる燃料油としてはセメント
水和液と油中水型エマルジヨンを形成し得るもの
であれば、いずれの油も使用できる。 好適な燃料油としては重油、白灯油、廃油〔潤
滑油(主にタービン油)など〕などがあげられ
る。 本発明のよるエマルジヨン燃料作成に際して
は、燃料油とセメント水和液とを混合して油中水
型のエマルジヨンとするのが通常であるが、燃料
と水とを混合したあとにセメントを加えて混合す
る(この場合もセメント水和液は生じていると推
察される。本発明はこのような場合も含むものと
する。)など燃料油、水、セメント成分より油中
水型のエマルジヨンを形成させる方法ならばいず
れの方法でも使用可能である。 以下代表例として、セメントの水抽出液、セメ
ントの水分散液を用いる場合について説明する。 セメントの水抽出液はセメントと水(上水、工
業用水等)を混合して(例えば室温下撹拌して混
合する)放置後(例えば1〜16時間)上清液を得
るか、過して液を得ることにより調製でき
る。 水とセメントとの混合比は水100部(W)に対
してセメント0.1〜20部(W)で行うことができ
るが、好ましくは水100部に対してセメント0.5部
以上で行う。セメントの水分散液は、セメントと
水を混合して(例えば室温下撹拌して混合する)
放置後(セメント量が水に対して多く途中セメン
トが凝結する恐れがある場合は連続撹拌してお
く)、撹拌して均一分散させることにより調製す
る。この場合、水とセメントの混合比は水100部
(W)にセメント0.5〜50部(W)で行うことがで
きるが、水100部に対してセメント10部以下で行
うことが望ましい。 なお、水と燃料油とを混合したあとセメントの
水抽出液またはセメントの水分散液を混合するな
ど、水、燃料油、セメントを同時に混合しない場
合のセメント使用量は水の全量に対し前記と同様
にすればよい。 なお、上記において水とセメントの具体的混合
比は本発明において用いる燃料の種類、生成した
エマルジヨン燃料の安定性、経済性などを考慮
し、適宜決定すればよい。 本発明に用いられるセメントとしては化学組成
として石灰、シリカ・アルミナ、酸化鉄それにセ
ツコウ添加による無水硫酸を主成分とした系から
なり、水と反応することによつて硬化し得る水硬
性セメント、すなわち、例えば、普通ポルトラン
ドセメント、アルミナセメント、セメント、ベー
ロセメントなどがあげられる。 本発明における油中水型エマルジヨン燃料は燃
料油と通常、セメントの水抽出液またはセメント
の水分散液とから得られるが、その形成法として
は燃料油相とセメントの水抽出液相等からエマル
ジヨン燃料が形成できる方法であればいずれの方
法でもよい。 好適なエマルジヨン燃料形成法としては、たと
えば30〜40℃に加温した燃料油中にセメントの水
抽出液またはセメントの水分散液を少量ずつ添加
し、激しく撹拌(例えば200〜3000r.p.m.)して
乳化する方法があげられる。他の乳化方法として
は、水相に油相を添加するか、または油相と水相
を混合した後、激しく撹拌する方法があげられ
る。本発明によればセメントと水との混合比率が
100:10の水抽出液の場合、含水率60%ぐらいま
で安定に水を含有せしめたエマルジヨン燃料を得
ることができる。一般に水に対するセメントの使
用比率をますと安定性は増大する。 なお、本発明によりエマルジヨン燃料を形成さ
せる場合、通常の界面活性剤を添加することもで
きる。 本発明によつて得られるエマルジヨン燃料はあ
との実施例で示すごとく通常の界面活性剤を使用
した場合のように含水率の増加とともに急激に増
粘することはなく、一旦やや粘度が上昇したあと
はむしろ減少する。 次に実施例を示す。 実施例 1 30℃に加温したC重油所定量(第1表参照)を
600r.p.m.の回転数で撹拌しながら、普通ポルト
ランドセメント水和液〔水100部(W)にセメン
ト10部(W)を混合、撹拌後2時間放置し、上清
液を得たもの〕所定量(第1表参照)を少量ずつ
徐々に添加しエマルジヨン燃料を得た。
【表】
得られたエマルジヨン燃料の含水率と粘度(B
型粘度計を使用して、30℃で測定)の関係を第1
図に示す。第1図において曲線Aは本発明による
場合を曲線Bは通常の界面活性剤〔エマゾール
(ソルビタン脂肪酸エステルの商品名、花王アト
ラス社製)〕を使用した場合を示す。曲線Aから
本発明により得られるエマルジヨン燃料は、含水
率10%、20%ではもとの粘度(含水率0%)より
1.48倍、1.39倍と増加するが、30%以上では逆に
粘度低下することがわかる。界面活性剤使用の場
合(曲線B)は含水率の増加とともに急激に増粘
し、ついには流動性のないゲル状態に至ることが
わかる。 また上記で本発明によつた場合に得られたエマ
ルジヨン燃料の顕微鏡写真(×400)を第2図〜
第7図に示す。 第2図〜第7図において連続相は重油で、丸く
見えるのが水粒子であり、いずれも完全な油中水
型エマルジヨンである。 含水率10%(第2図):水粒子は非常に細かく
均一に分散されている。水粒子径は0.5〜2.5μの
ものが主であるが、4〜5μ程度のものもいくつ
か見られる。このエマルジヨンを室温で2ケ月間
または40℃で15日間放置したが、水相の分離は全
くみられなかつた。 含水率20%(第3図):エマルジヨン中の水粒
子径はまだ小さく0.5〜2.5μのものが主である
が、5〜10μ程度のものがいくつか分散してい
る。 含水率30%(第4図):エマルジヨン中の水粒
子径分布は0.5〜10μと広がる一方、5〜8μ位
の比較的大きい粒子が多く見られるようになる。
このエマルジヨンの粘度はB型粘度計、30℃で43
ポイズであり、もとの重油の粘度に等しかつた。
比較のため、通常の界面活性剤を0.3vol%使用
し、含水率35vol%の油中水型エマルジヨン燃料
を得た。このエマルジヨン燃料中の水粒子径は1
〜3μで、その粘度はもとの重油の3倍位に増粘
した。 含水率40%(第5図):エマルジヨン燃料中の
水粒子径分布は含有率30%の場合と同様である
が、5〜8μくらいの水粒子はかなり多くなつて
いる。またこのエマルジヨン燃料の粘度は31.5ポ
イズで、もとの粘度より26%も低下している。 含水率50%(第6図):エマルジヨン燃料中の
水粒子径分布は含水率40%の場合と同様である
が、油中の水粒子の占有面積はかなり増大してい
る。このものの粘度は29ポイズであり、もとの粘
度より32%も低下している。 含水率60%(第7図):エマルジヨン燃料中の
水の体積分率は57.8%と高いにもかかわらず、水
粒子径分布は含水率40%の場合とほぼ同様であ
る。比較のため、通常の界面活性剤を1vol%使用
して得た油中水型エマルジヨン燃料中の水粒子径
は1.5〜3.5μで、その粘度は急増し、流動性のな
いゲル状態になつた。 実施例 2 C型ボイラ−VU−60型(ボイラー蒸発量;
135t/h、バーナー;蒸気噴霧式)(三菱重工
製)を使用しボイラー負荷率80〜90%で燃料C重
油を燃焼させたところNOXは190ppm、ばいじん
濃度0.04g/Nm3であつた。同様実施例1で得た
本発明による10%含水C重油を燃焼させたところ
NOXは150ppmに、ばいじん濃度は0.03g/Nm3
に低減した。
型粘度計を使用して、30℃で測定)の関係を第1
図に示す。第1図において曲線Aは本発明による
場合を曲線Bは通常の界面活性剤〔エマゾール
(ソルビタン脂肪酸エステルの商品名、花王アト
ラス社製)〕を使用した場合を示す。曲線Aから
本発明により得られるエマルジヨン燃料は、含水
率10%、20%ではもとの粘度(含水率0%)より
1.48倍、1.39倍と増加するが、30%以上では逆に
粘度低下することがわかる。界面活性剤使用の場
合(曲線B)は含水率の増加とともに急激に増粘
し、ついには流動性のないゲル状態に至ることが
わかる。 また上記で本発明によつた場合に得られたエマ
ルジヨン燃料の顕微鏡写真(×400)を第2図〜
第7図に示す。 第2図〜第7図において連続相は重油で、丸く
見えるのが水粒子であり、いずれも完全な油中水
型エマルジヨンである。 含水率10%(第2図):水粒子は非常に細かく
均一に分散されている。水粒子径は0.5〜2.5μの
ものが主であるが、4〜5μ程度のものもいくつ
か見られる。このエマルジヨンを室温で2ケ月間
または40℃で15日間放置したが、水相の分離は全
くみられなかつた。 含水率20%(第3図):エマルジヨン中の水粒
子径はまだ小さく0.5〜2.5μのものが主である
が、5〜10μ程度のものがいくつか分散してい
る。 含水率30%(第4図):エマルジヨン中の水粒
子径分布は0.5〜10μと広がる一方、5〜8μ位
の比較的大きい粒子が多く見られるようになる。
このエマルジヨンの粘度はB型粘度計、30℃で43
ポイズであり、もとの重油の粘度に等しかつた。
比較のため、通常の界面活性剤を0.3vol%使用
し、含水率35vol%の油中水型エマルジヨン燃料
を得た。このエマルジヨン燃料中の水粒子径は1
〜3μで、その粘度はもとの重油の3倍位に増粘
した。 含水率40%(第5図):エマルジヨン燃料中の
水粒子径分布は含有率30%の場合と同様である
が、5〜8μくらいの水粒子はかなり多くなつて
いる。またこのエマルジヨン燃料の粘度は31.5ポ
イズで、もとの粘度より26%も低下している。 含水率50%(第6図):エマルジヨン燃料中の
水粒子径分布は含水率40%の場合と同様である
が、油中の水粒子の占有面積はかなり増大してい
る。このものの粘度は29ポイズであり、もとの粘
度より32%も低下している。 含水率60%(第7図):エマルジヨン燃料中の
水の体積分率は57.8%と高いにもかかわらず、水
粒子径分布は含水率40%の場合とほぼ同様であ
る。比較のため、通常の界面活性剤を1vol%使用
して得た油中水型エマルジヨン燃料中の水粒子径
は1.5〜3.5μで、その粘度は急増し、流動性のな
いゲル状態になつた。 実施例 2 C型ボイラ−VU−60型(ボイラー蒸発量;
135t/h、バーナー;蒸気噴霧式)(三菱重工
製)を使用しボイラー負荷率80〜90%で燃料C重
油を燃焼させたところNOXは190ppm、ばいじん
濃度0.04g/Nm3であつた。同様実施例1で得た
本発明による10%含水C重油を燃焼させたところ
NOXは150ppmに、ばいじん濃度は0.03g/Nm3
に低減した。
第1図は重油と普通ポルトランドセメントの水
和上清液とから調製したエマルジヨン燃料(実施
例1)の含水率と粘度との関係を示す。第1図
中、曲線Aは本発明による場合を、曲線Bは通常
の界面活性剤を使用した場合を示す。第2図〜第
7図は実施例1で得られたエマルジヨン燃料〔水
分含量10%(第2図)、20%(第3図)、30%(第
4図)、40%(第5図)、50%(第6図)、60%
(第7図)〕の顕微鏡写真(400倍)を示す。
和上清液とから調製したエマルジヨン燃料(実施
例1)の含水率と粘度との関係を示す。第1図
中、曲線Aは本発明による場合を、曲線Bは通常
の界面活性剤を使用した場合を示す。第2図〜第
7図は実施例1で得られたエマルジヨン燃料〔水
分含量10%(第2図)、20%(第3図)、30%(第
4図)、40%(第5図)、50%(第6図)、60%
(第7図)〕の顕微鏡写真(400倍)を示す。
Claims (1)
- 1 燃料油と水とを混合してエマルジヨン燃料を
製造するに際し、セメント水和液を用いることを
特徴とするエマルジヨン燃料の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7630979A JPS56895A (en) | 1979-06-19 | 1979-06-19 | Production of emulsion fuel |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7630979A JPS56895A (en) | 1979-06-19 | 1979-06-19 | Production of emulsion fuel |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56895A JPS56895A (en) | 1981-01-07 |
JPS6221839B2 true JPS6221839B2 (ja) | 1987-05-14 |
Family
ID=13601761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7630979A Granted JPS56895A (en) | 1979-06-19 | 1979-06-19 | Production of emulsion fuel |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS56895A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1195159B (it) * | 1986-09-11 | 1988-10-12 | Olivetti & Co Spa | Cartuccia per un nastro di scrittura per macchine scriventi |
DE8700067U1 (de) * | 1987-01-02 | 1987-02-12 | Regentrop & Bernard GmbH, 5600 Wuppertal | Farbbandkassette mit schwenkbeweglichen Bandführungsarmen |
US5020928A (en) * | 1987-05-25 | 1991-06-04 | Seiko Epson Corporation | Ribbon guiding mechanism |
JPH03160091A (ja) * | 1989-11-20 | 1991-07-10 | Komuro:Kk | 産業廃棄物の再資源化方法 |
CN115404109A (zh) * | 2022-08-26 | 2022-11-29 | 浙江东土石油化工有限公司 | 一种乳化燃料油及其制备方法和应用 |
-
1979
- 1979-06-19 JP JP7630979A patent/JPS56895A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56895A (en) | 1981-01-07 |
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