JPS62212B2 - - Google Patents

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JPS62212B2
JPS62212B2 JP6509084A JP6509084A JPS62212B2 JP S62212 B2 JPS62212 B2 JP S62212B2 JP 6509084 A JP6509084 A JP 6509084A JP 6509084 A JP6509084 A JP 6509084A JP S62212 B2 JPS62212 B2 JP S62212B2
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leaching
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Tatsuichiro Abe
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Nippon Mining Co Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、金を含む水溶液から電解精製工程を
省略して99.998%以上の金を回収する方法に関す
るものである。 金は、金鉱石の製錬による他、銅、鉛、亜鉛等
の製錬の副産物として回収されており、原料に応
じた様々の精製方法が行なわれている。一般的
に、これらの方法は、幾つかの長い複雑な処理工
程を経た後ようやく金地金を回収するものであ
り、多くの問題を内包している。 銅の電解殿物を例にとつて具体的に説明する
と、銅の電解精製工程において電解槽底には陽極
泥とも呼ばれる銅電解殿物が沈積する。この銅電
解殿物中には、金、銀、白金族元素、セレン、テ
ルル等の有価元素類が含まれているため、これら
を短時日で収率良くしかも低コストで回収するこ
とは製錬所の収益改善に役立つのみでなく、資源
に乏しい我国においてはきわめて望ましいことで
ある。金はこれら有価元素のうち、最も高額を占
めるものであり、これが回収方法の合理化は最も
強く望まれている。我国における従来からの銅電
解殿物の回収例によれば、スライムを最初硫酸浸
出または硫酸化焙焼により脱銅後、650〜700℃で
酸化焙焼しSeをSeO2として揮発分離する。焙焼
殿物の主成分はPbSO4になるため次にこれを溶殿
炉で溶剤を加え還元溶錬してAuとAgを貴鉛中に
捕集し、分銀炉で灰吹法により処理して粗Agと
してからMoebius電解法によりAgを回収し、さ
らにそのアノードスライムからAuを回収する。
即ち、Ag電解からのアノードスライムはHNO3
処理し、Ag、Pdを溶解後Au95〜98%、Ag1〜3
%含有の陽極用原金板とし、Wohlwill法により
Auを電解精製する。電解時に直流だけでは陽極
が不動態化してAuが溶解しにくくなるため、交
流を重畳併用して電解を進める。このように非常
に長い工程段階が要求され、しかも複雑な化合物
の集合体である殿物の溶錬であるため、直接採取
率にばらつきがあり、繰返物の溶錬を不可避的に
必要とするので、収率及びコスト面はもとより回
収に長時日を要するため金利面から不利であつ
た。更には、金電解を維持するに必要な金の保有
量が高く、また白金、パラジウム等が電解液中に
溶解するので定期的な浄液が必要であり、電解に
交直重畳が必要であり、加えて電解に伴うアノー
ドスラツジ(金粉等)が多量に発生する等の欠点
が多い。 最近、溶媒抽出法によつて水溶液中の金を有機
相中に濃縮しそしてそこから金を逆抽出及び還元
する方法も提唱されているが、金属電解殿物のよ
うに多種多様な不純物を含有する物質の処理に適
用する場合には、この方法だけでは決して満足で
きるものではない。 従つて多様な不純物と共存する原料を元にして
金を最終的に99.998%以上の高純度金の形で簡易
に、確実に且つ迅速に回収する方法の確立が望ま
れるが、従来法はいずれも一長一短であり、完全
に満足すべき方法はいまだ得られていない。 そこで、近時、これに代わる方法として塩素ガ
ス浸出法が注目をあびている。塩素ガス浸出法
は、銅電解殿物或いはそれから脱銅及び脱砒した
脱銅電物をスラリー状とし、そこに塩素ガスを吹
込むことにより金その他の有価金属が溶出した浸
出液と、銀をAgClの形で固定した浸出残渣とに
分離するものである。塩素ガス浸出法は、塩素ガ
スを吹込まれるスラリーとして、水性スラリーを
用いるもの、塩酸水溶液中で殿物をスラリー化し
たもの及び周期表第族及び族金属の塩化物
(NaCl、MgCl2等)を用いて殿物をスラリー化し
たものがあるが、中でも最後に挙げた方法は本件
出願人の提唱に係るものであり、条件を適正に選
択することにより殿物中の金を99.5%以上浸出液
中に溶出せしめると同時に殿物中の銀を99.5%以
上AgClとして浸出残渣中に封じ込めることがで
きる点で前2者よりも優れている。いずれにせ
よ、塩素ガス浸出法における浸出液は重要な金回
収源である。この浸出液には、金の他に、若干の
Ag、Pt、Pd、Pb、Se、Te、Bi、Sb、Feその他
の種々の不純物が共存している。浸出液から金を
効率的に回収する為、金に優れた選択性を有す
る、例えばDBC(ジブチルカルビトールすなわ
ちジエチレングリコール―n―ブチルエーテル)
のような溶媒と接触させる溶媒抽出法が有利に使
用されうる。しかしながら、溶媒抽出法において
抽出液中には金の他にAg、Te、Fe、Pbといつた
不純物がどうしても同時に随伴抽出されてくるた
め、該抽出液に還元剤を加えて析出する還元金中
にもこれら不純物の一部が不可避的に随伴する。
斯様に、溶媒抽出法によつて得た還元金から不純
物を簡易効率的に分別する方法の確立が望まれて
いるのであり、これが本発明の課題である。上記
は銅電解殿物の塩素ガス浸出法を経由してのプロ
セスに関するものであるが、この他現在実施され
ている金回収方法の多くも最終的には溶媒抽出法
によつて還元金を得る段階に帰結するものであ
り、それ以降の段階で還元金から不純物を除去す
ることが同じく必要とされている。 溶媒抽出法から得られた還元金を高純度のもの
とする為には、結局は、原金板アノードを鋳込ん
で、それを使用して電解精製するしかないという
のが斯界での常識的な考えであつた。例えば、溶
媒抽出法により得られる還元金を酸化吹きし、次
いでソーダ灰添加溶融処理する方法が提唱され、
これはこれで非常に有益な方法であるけれども、
高品位の金を得るには、最終的に電解精製を必要
とする。 電解精製工程が実施される以上、前述したその
固有の欠点がどうしても生ずる。従つて、電解精
製工程を省略して99.998%以上の純度の金が回収
しうるならきわめて有益である。 そこで、本発明者は、銅電解殿物の塩素ガス浸
出液のような金を含む水溶液、好ましくは塩酸溶
液から電解精製法を経ずに99.998%以上の高純度
金を回収する方法について検討を重ねた。その結
果、金を含む水溶液を溶媒抽出にかけた後で、適
当な有機還元剤を用いて還元粗金とし、これを
1100〜1200℃の高温で溶解し、塩素ガス+不活性
ガスの混合ガスを吹込むことによつてそのまま型
金としても99.998%以上の高品位の金の回収が可
能であることが判明した。塩素ガスを吹込むこと
により粗金を精製することは、古くからミラー法
として知られるものであるが、これを銅電解殿物
塩素ガス浸出後液のような金含有水溶液から溶媒
抽出精製を経て得られた還元金に不活性ガスと共
に適用することによつて不純物を揮発除去し、金
電解を行なうことなくして高純度の金を得るとい
う試みはいまだ無い。 斯くして、本発明は、金を濃縮した水溶液の溶
媒抽出しそして還元することによつて生成する還
元粗金を1100〜1200℃の高温で溶解し、塩素ガス
+不活性ガス混合ガスを吹き込むことにより高純
度金を回収する方法を提供する。金濃縮水溶液の
代表例は、銅電解殿物或いはそれから脱銅及び脱
砒した脱銅殿物を塩素ガス浸出して金を濃縮した
浸出後液である。 以下、本発明について詳述する。先ず、本発明
に至る前提段階の一例として銅電解殿物の塩素ガ
ス浸出法について説明する。 銅電解殿物は、まだかなりの量の銅を含んでい
るので、脱銅、併せて脱砒処理されるのが一般的
である。脱銅処理としては、様々の方法が既に確
立されており、硫酸浸出、硫酸化焙焼及び酸浸
出、あるいはFe3+イオン添加浸出等の方法がい
ずれも使用しうる。脱銅殿物は、その出所源及び
処理方法に応じてAu、Ag、Pt、Pd、Cu、As、
Se、Te、Pb、Bi、Fe、Sb、S、SiO2等を様々の
範囲で含んでいる。これらの有価元素を回収する
システムにおいて考慮すべき最重要なターゲツト
が金回収であることは前にも述べたとおりであ
る。 銅電解殿物或いは脱銅殿物、好ましくは脱銅殿
物は、塩素ガス浸出工程においてスラリー状態で
塩素ガス浸出される。銅電解殿物あるいは脱銅殿
物をスラリー化する媒体としては、これまで水、
塩酸溶液及び周期表第族乃至第族の金属の塩
化物水溶液が提唱されていることは前述したが、
水や塩酸を使用した場合、金の溶出率及び銀の固
定化率が悪いため、NaClやMgCl2に代表される
周期表第乃至族の金属の塩化物水溶液を使用
して殿物のスラリー化を計るのが好都合である。
例えば、塩酸スラリーを使用した場合には、塩化
銀のかなりの量が再溶解して浸出液中の金濃度を
下げると共に、AgCl残渣としての銀回収率を最
大限でも98.2%どまりとするのに対し、NaClス
ラリーを使用すると99.5%以上の金を溶出させた
浸出液と99.5%以上の銀をAgClとして固定した
残渣を生成しうる。 上記金属塩化物を使用しての塩素浸出法におい
て、金属塩化物としてはNaClやMgCl2が代表的
に使用されるが、この他KCl、CaCl2、BaCl2
BeCl2も好適に使用しうる。金属塩化物濃度は一
般に1〜5N、好ましくは2.5〜3.5Nとされる。開
放或いは密閉型の容器において、上記スラリーが
60〜80℃の温度の下で塩素ガスを吹き込まれる。
スラリーは容器に設置された撹拌羽根によつて例
えば200〜1000rpmの撹拌速度で撹拌されること
が好ましい。塩素ガス吹込量は所定の金溶出をも
たらすに適当量とされるが、200〜1500c.c./分/
スラリーの割合で5〜7時間の吹き込みで99.5
%以上の銀の残渣への固定化と99%以上の金その
他の有価金属の溶出が可能である。好ましい吹き
込み方法として前半の方を後半より1.5〜3倍多
量に吹き込むのが有益であることが判つた。例え
ば、最初の2〜4時間を400〜600c.c./分/スラ
リーとし、残る1〜4時間をその半分量とするの
がよい。スラリー濃度は200〜400g/とされ
る。スラリー濃度が低すぎると、液PHが下り、銀
や鉛が溶出しやすくなる。 こうして所定期間塩素ガスを吹き込まれた殿物
スラリーは、金が99.5%以上溶出した浸出液と銀
を99.5%以上AgClとして保持した残渣とに変換
され、固液分離後、それぞれに含まれる有価元素
回収の為爾後処理に供される。塩素浸出法は、工
程の早期において、殿物から金を高濃度の浸出液
としてそして銀をAgClの形で濃縮された浸出残
渣として入手しうる点で優れた方法である。金と
銀との分離率が良好であることも特筆すべき利点
である。 こうして得られる浸出後液には、殿物中に含有
されていた金の99.5%以上が溶出してくるが、同
時にPt、Pd等の白金族元素及び銀を溶出し、ま
たPb、Se、Te、Bi、Sb、Feその他の不純物も存
在する。 この後、随意的ではあるが、Pt、Pd等の白金
属元素が金回収に先立つて回収されうる。この目
的に、溶媒抽出法も使用しうるが、より簡便で効
率的な方法は、アンモニア水を加えて、一般に6
〜8Nの酸濃度(NaOH添加換算)を有する浸出後
液を4〜4.5Nまで酸濃度調整し、Pt、Pd等を不
溶性塩として沈殿せしめることである。 次いで、浸出後液は金に対する選択性の良い溶
媒を使用して溶媒抽出法により処理される。 溶媒としては、DBC(ジブチルカルビトール
すなわちジエチレングリコール―n―ブチルエー
テル)が代表的に使用されるが、メチルイソブチ
ルケトン或いはそれとイソアミルアセテートとの
混合物も使用しうる。溶媒抽出は、1〜2のA/
O比において室温で浸出溶液と溶媒との良く混合
した後静置して有機相と水性相とを分相せしめる
ことにより実施され、塩化物の形態で浸出後液中
に存在した金は有機相に移行する。その際、
Ag、Te、Fe、Pb等の不純物も随伴的に移行す
る。 抽出に際して、不純物が金と共に抽出される割
合が浸出後液の遊離塩酸濃度に大きく依存するこ
とが見出された。即ち、通常の浸出後液中の遊離
塩酸濃度は6〜8Nであるが、これを希釈して0.5
〜3N、好ましくは1N前後となした後で溶媒抽出
にかけると、不純物のかなりの量が抽出されずに
とどまることが判明した。尚、前述した白金族元
素回収の為アンモニア水添加による酸濃度の低減
は、上記最適金抽出濃度に近づくものであり、こ
の点でもアンモニア水添加法は好都合である。遊
離塩酸の希釈は、NaOHでの部分中和、浸出液の
水希釈による目標塩酸濃度への調整、イオン透析
等の方法によつて適宜行いうる。 こうして金を抽出した抽出後液は、そのまま蓚
酸のような還元剤を使用して還元析出せしめても
よいが、抽出工程後にスクラビングを施すことに
よつて抽出された不純物をかなり除去しうること
が見出された。スクラビング工程を組込むことに
よつて不純物のかなりの量が除かれるからその後
の還元剤による還元工程が容易になるしまた還元
剤の不純物への消費量も節約できるメリツトが得
られる。スクラビングは、水或いは0.5〜2N塩酸
を使用してO/A=1〜2、通常O/A=1/1
前後で行われる。水のみでは分相性が悪いため希
塩酸の使用が好ましい。 この後、適当な還元剤、好ましくは蓚酸、デキ
ストローズ又はアスコルビン酸等の有機還元剤を
用いて、金が還元される。還元剤を抽出後液中に
投入し、充分に振とうすることにより金が還元析
出する。蓚酸を使用する場合、60〜80℃、好まし
くは70℃前後において2〜4時間振とうすること
により金が全量還元析出し、残留金は溶媒相及び
水性相共実質上零となる。 こうして得られる還元粗金は、99.3〜99.5%の
品位を有している。通常Agを100〜300ppm含
み、他にPt、Pd、Pb、Sb、As、Se、Te等が極
微量存在している。 本発明に従えば、この還元粗金は、非汚染性容
器、例えば特殊雰囲気焼成等によつて製造された
高純度グラフアイトるつぼ内で1100〜1200℃で溶
解される。この時点で金純度は99.95%までアツ
プする。1100℃以下では各種不純物の塩化物の蒸
気圧が下がり精製にそれぞれ長い時間がかかり、
他方1200℃を越えると金のロスも懸念され、また
それ以上の高い蒸気圧は必ずしも必要としない。 その後、塩素ガス+不活性ガス混合ガスが吹込
まれる。塩素ガス単独よりも不活性ガスを同時吹
込むことによつて掃除効果が向上する。ガス吹込
み条件は、被処理量、不純物、特に銀品位、吹込
み方式等により決定されるが、一般的条件を述べ
れば次の通りである: Cl2ガス対不活性ガス比率=1〜0.2 吹込み量=Ag品位に対し100当量以上 (AgClとして) 吹込み時間=1〜3h 不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が代表
的である。吹込み方式として、内管及び外管を有
する二重管を用い、内管を通して塩素混合ガスを
吹込みそして外管から排ガスを放出するのが好結
果を得た。 Auの揮発ロスはほとんどない。あつたとして
も排ガスからの回収対策を完壁にやれば問題はな
い。AgClは揮発し、スカムは残らないことが確
認された。 こうして99.998%以上の金が精製され、ただち
に型金にして製品化される。電解精製工程は一切
関与しない。 以下、参考例、比較例及び実施例を示す。 参考例 (銅電解殿物の塩素ガス浸出) 銅製錬所において副生される銅電解殿物を
Fe3+イオンで脱銅処理して表1の化学組成の脱
銅殿物を得た。
【表】 (i) この脱銅殿物を1〜5N NaClを用いて375
g/のスラリー濃度のスラリーとし、ここに
塩素ガスを吹込むことにより塩素浸出を行つ
た。浸出温度は、60℃そして浸出時間は6時間
と固定した。塩素ガス吹込量は最初の3時間に
500c.c./分/スラリーとし、残りの時間をそ
の半分量とした。処理後の浸出液の化学組成を
表2に示す。浸出液中のAg濃度は非常に低
く、それだけAgがAgClとして浸出残渣中に固
定されていることを示す。ちなみに、Auの浸
出率は3N NaClの場合99%以上もの高い値を示
している。NaCl濃度は、スラリー濃度、浸出
条件等に応じて最適となるよう選択されるべき
である。
【表】
【表】 (ii) NaCl以外の塩化物として周期表第族から
Mgを代表的に選び、MgCl2水溶液スラリーに
よる殿物浸出試験を行つた。ここでは、3N
MgCl2溶液を用い、前記脱銅殿物を250g/
の濃度にスラリー化した。浸出温度を80℃に上
げ、Cl2ガスを6時間連続して吹き込んだ。吹
込量は前半0〜3時間は1/分/スラリー
そして後半3〜6時間は0.5/分/スラリ
ーとした。得られた浸出率を表3に示す。
【表】
【表】 スラリー濃度が250g/と低いため、AgClの
再溶解度が多少高まつたようである。スラリー濃
度を適正に選択することによりAgCl回収率を増
大しうる。 いずれにせよCl2/金属塩化物系での殿物浸出
において周期律表の族(Na、K、Rb、etc)、
第族(Be、Mg、etc)の中から適当な元素を選
び好成績を収め得ることが実証された。 こうして生成された浸出液は、本発明に従つて
処理するにきわめて好適例の一つである。 比較例 脱殿を塩素ガス浸出して得られた液(組成、
g/;3.2243Au、0.3451Ag、0.0563Pt、
0.2359Pd、47.33Se、7.43Te、19.81Pb、
7.23As、4.27Sb)を溶媒抽出→酸洗浄→シユウ
酸による逆抽出を経て還元粗金を得た。この粗金
の分析値は99.35%Au(+0.013%Ag、<0.0001%
Pt、<0.0001%Pd、<0.0001%Pb、<0.0001%Sb、
0.41%As、0.019%Se、0.0096%Te)で、これを
単に酸化吹き(5/min/3gAu、1200℃×
1h)しただけでは金の純度が99.94%にupはする
がまだ所定の99.998%+には至らない。一方、こ
の還元金にAuに対して8当量のソーダ灰を混ぜ
て同様な酸化吹きをやつてみたが金の純度は
99.95%どまりであつた。 実施例 1 塩化揮発法による還元粗金の精製テストを行う
にあたり、数百gの試料を得ることが非常な難作
業であるので、高純度電気金(99.998%+)600
gに所定の不純物を加えて次の組成をもつ試料を
作製した。
【表】 テスト(1);0.01%Ag品位の粗金試料(試料
A)200gを内径30mmφ×高さ45mmのフタ付きる
つぼ(高純度グラフアイト製)にて1200℃で溶解
し、この金湯の中に1:1Cl2+N2混合ガスを300
c.c./minの速さで吹き込んだ。3h塩化揮発処理を
行つた結果、Ag=3ppm、他の不純物は全て
1ppm以下であつた。またこのテストでの金の減
量は約0.01%であつた。 テスト(2);0.2%(2000ppm)Ag品位の粗金試
料(試料B)約200gをテスト(1)と同一条件で精
製処理した。特に銀の反応時間を追跡して次の結
果を得た。 時間(hr) Au中Ag濃度(ppm) 0 2000 1 1000 1.5 570 3.5 <2 3.5時間の塩素ガス処理で、Au中最大量を含む
Agの水準は<2ppmに達した。他の不純物も
1ppm以下となつた。金の揮発ロスは0.01%以下
であつた。 実施例 2 0.01%Ag品位の粗金試料200gを実施例1と同
一条件―但し金湯の温度を1100℃に下げた―で精
製試験した。3時間連続してCl2混合ガスを吹込
んだ試験結果では、Ag品位が6ppmであり、
2ppm以下にするのにやはり3.5時間を要した。他
の不純物はすべて2ppm以下であつた。 以上、本発明は、特に銅電解殿物を対象とし
て、電解精製工程を省略して99.998%以上の純度
に精製する方法を始めて確立したものであり、こ
の結果、電解精製に固有の欠点を排除しうると共
に、金のプラント内停滞量及び停滞時間の著しい
縮少に成功したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (i) 銅電解殿物或いはそれから脱銅及び脱砒
    した脱銅殿物を周期表第族乃至族の金属の
    塩化物の水溶液によりスラリー化し、該スラリ
    ーに塩素ガスを吹込むことにより金を濃縮した
    浸出後液を生成し、 (ii) 該浸出後液の遊離塩酸濃度を1.5〜3Nに調整
    した後、該浸出後液を溶媒抽出しそして還元す
    ることにより還元粗金を生成し、そして (iii) 該還元粗金を1100〜1200℃の高温で溶解し、
    塩素ガス+不活性ガス混合ガスを吹込むことに
    より高純度金を回収する ことを含む高純度金を回収する方法。
JP59065090A 1984-04-03 1984-04-03 金の回収方法 Granted JPS60208435A (ja)

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