JPS62204229A - 液晶装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は強誘電性液晶を用いた液晶素子を備えた液晶装
置に関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

近時、液晶表示の分野では、高速応答性を有する強誘電
性液晶を用いることが提案されている。この強誘電性液
晶としては、カイラルスメクチックＣ相またはカイラル
スメクチックＨ相を示すものを用いることが検討されて
いる。この液晶はら旋状の分子配列構造を有しておシ、
液晶分子がら旋釉に対して傾いて配列されている。そし
て、この液晶は直流電界に対して強誘電体としての応答
を示し、電界の向きに応じて自発分極を反転させて高速
で応答する。従って、この強誘電性液晶を用いることに
より液晶表示装置の応答性を高め高速スイッチング性を
与えることができる。

一方、最近光書込み式プリンタにおける光書込みなどの
分野では、光の透過制御を行なうシャッタ部を配列形成
した液晶シャッタが実用化され、テレビジョン受像機な
どの分野では、ドツトマトリックス形の画像表示を行な
う液晶表示が実用化されつつｓｂ、これらの液晶表示に
おいても、応答性を高めるために強誘電性液晶を用いる
ことが検討されている。

従来、この種の液晶素子として、一対の電極基板の間に
強誘電性液晶を封入し、両方の基板の外側に偏光軸が互
いに直交するようにして一対の偏光板を配設したものが
提案されている。

この液晶素子は複屈折型表示モードを有するもので、液
晶分子を光入射側の偏光板の偏光軸と同じ向きにしてら
旋軸に対し一方側へ配列させると、液晶素子に入射する
光は、光入射側の偏光板により液晶分子の分子長軸方向
に沿う直線偏光となって基板間の液晶に入射するが、光
出射側の偏光板にて遮断され出射せず、このため液晶表
示の表示が「暗」の状態となる。また、液晶分子を反転
させてら旋軸の他方側に配列させると、光入射側の偏光
板を透過した直線偏光は液晶の複屈折性により楕円光と
なり、光出射側の偏光板からその偏光軸に沿う光が透過
して出射するので、表示が「明」の状態となる。

しかるに、この液晶素子には次のような問題があった。

すなわち、前記従来の液晶素子では、基板の外側に設け
る偏光板を基板に接着剤により接着固定するか、あるい
は動かないように固定して設けた構造としている。つま
り、各偏光板の偏光軸が液晶に対して不動となっている
。

一方、強誘電性液晶は、電界を印加して液晶分子が配列
した時における液晶分子の分子長軸のら旋軸（液晶分子
の層の法線方向）に対する傾き角度すなわちチルト角が
、液晶の温度に応じて変化するという性質がある。しか
し、偏光板の偏光軸は不動であるから、強誘電性液晶の
チルト角が変化すると、液晶分子の配向方向と偏光板の
偏光軸との関係が変化する。従って、偏光板の強誘電性
液晶に対する偏光の状態が変化し、液晶素子の「明」と
「暗」のコントラストが一定でなくなる。また、液晶素
子を液晶シャッタとして用いる場合には、温度変化によ
ってシャッタの表示明るさが変化するという問題がある
。

〔発明の目的〕

本発明は前記事情に基づいてなされたもので、温度変化
に伴う強誘電性液晶のチルト角の変化による表示特性の
変動を防止し、常に一定の表示特性を発揮できる液晶装
置を提供することを目的とする。

〔発明の概要〕

本発明の液晶装置は、一対の基板間に強誘電性液晶を封
入した液晶素子と、この液晶素子の基板の外側に設けた
偏光板とを備え、さらに偏光板の偏光軸の液晶素子に対
する角度を変化させるように偏光板を変位させる偏光板
制御手段を設けて、温度変化に伴う強誘電性液晶のチル
ト角の変化に合せて偏光板を動かし、チルト角と偏光軸
との位置関係を一定に保ち、チルト角の変化による液晶
素子の表示明るさおよびコントラストの変化を防止する
ものである。

〔発明の実施例〕

以下本発明を図面で示す実施例について説明する。

本発明の一実施例を第１図ないし第３図について説明す
る。第１図および第２図において１は複屈折型表示モー
ドの液晶素子で、この液晶素子１は対向配置した一対の
透明な基板２，３をシール材４で接合封止し、この基板
２．３およびシール材４で囲まれた空間部に強誘電性液
晶５を封入して構成している。一方の基板２の内面には
共通電極６が、他方の基板３の内面には信号電極７が夫
々形成しである。強誘電性液晶５はカイラルスメクチッ
クＣ相またはＨ相を示すもので、例えばデジルオキシベ
ンジリデンＶ−アミノスメチルプチルシンナメートなど
のカイラルスメクチックＣ相を示す液晶材、あるいは、
これらの液晶材を複数混合したものを使用する。この強
誘電性液晶５は、層状構造をなして各層毎に分子長軸が
変化し、層に対して直角な方向（液晶層の法線方向）に
ら施紬を有するら旋状分子配列を示し、液晶分子がら施
紬に対して傾いているものである。第３図において０は
ら施紬、ｐ　、　ｐ’はら施紬Ｏに両側方においてチル
ト角θをもって傾斜した分子長軸の配向する方向であり
、液晶分子はＰまたはＰ′の方向に配列される。なお、
各基板１，２の内面には強誘電性液晶５のら施紬０の方
向を位置づける配向処理を施した配向膜８，８が形成し
である。

図中９，１０は２枚の偏光板で、この偏光板９．１０は
前記液晶素子１０基板２．３の外側に平行に配置され、
且つ夫々面方向に変位可能に設けてある。偏光板９．１
０の偏光軸の設定について説明すると、液晶素子１に対
して光が上側から入射するとした場合に、光入射側（上
側）の偏光板９の偏光軸（透過軸）Ａと光出射側（下側
）の偏光軸（透過軸）Ｂは第３図で示すように直交する
ように方向を設定する。

次に偏光板制御手段について説明する。偏光板９，１０
は、液晶素子１における強誘電性液晶５の液晶分子が温
度変化に伴い変動する方向に対応して変位可能に設ける
。例えば、各偏光板９，１０の長手方向一端を上下方向
に設けた枢軸１１で回動自在に支持し、且つ偏光板９゜
１０他端には長手方向に沿い長孔９ａ、１０＊を形成し
て駆動棒１２を上下方向に挿通する。駆動棒１２の上端
には偏光板幅方向に沿いラック１３を取付け、駆動棒１
２の下端を案内部材１４で移動自在に支持する。前記ラ
ック１３は駆動モータ１５により回転されるピニオン１
６を噛合する。そして、駆動モータ１５によりビニオン
１６を回転しラック１３を移動させると、ラック１３と
一緒に駆動棒１２が移動し長孔９ａ。

１０＆を介して偏光板９，１０が枢軸１ノを中心として
強誘電性液晶５の液晶分子の変動方向に対応して回動変
位する。また、液晶素子１には強誘電性液晶５の温度を
検出する検出素子１７が設けてありこの検出素子１７は
温度検出信号を駆動回路１Ｂに出力するようになってい
る。

この駆動回路１８は、検出素子１７からの温度検出信号
による液晶温度に応じて偏光板の偏光軸の傾きを予め設
定した温度特性に基づいて変化させるように偏光板を変
位させる駆動信号を前記駆動モータ１５に出力するもの
である。

このように構成された液晶装置の作用について説明する
・ 液晶素子１に一方向の電界が加わると、強誘電性液晶５
の液晶分子はら施紬Ｏの一方側にて光入射側偏光板９の
偏光軸と平行なＰの方向に沿って配列され、液晶素子１
に他方向の電界が加わると、液晶分子はら施紬０の他方
側においてＰの方向に沿って配列される。そして、液晶
素子１の強誘電性液晶５の液晶分子をＰの方向に配列さ
せると、図示しない光源からの光は偏光板９により液晶
分子の分子長軸方向に沿う直線偏光にされて強誘電性液
晶５に入射するが、偏光板１０によって遮断されて出射
しないので９一 液晶表示が「暗」となシ、また強誘電性液晶５の液晶分
子をＰ′の方向に配列させると、偏光板９を透過した光
は強誘電性液晶５の複屈折性により正常光と異常光に分
かれて楕円光となシ、偏光板１０の偏光軸に沿う光が偏
光板１０を透過するので、液晶表示が「明」となる。

しかして、液晶素子１の強誘電性液晶５は、室温以上で
液晶状態となるものであるが、室温等の環境の変化によ
り温度が変化する。強誘電性液晶５はその液晶の温度が
変化すると、その温度に応じて液晶分子の分子長軸方向
ＰおよびＰ′のら施紬０に対する傾斜角度＝チルト角θ
が変化する性質がある。第４図は液晶温度とチルト角と
の関係を示す線図で、この線図によれば液晶温度が上昇
するにつれてチルト角が小さくなることが判る。

本実施例の液晶装置においては、液晶素子１の強誘電性
液晶５の温度を温度検出素子１５が検出し、その温度検
出信号を駆動回路１Ｂに出力する。駆動回路１８では強
誘電性液晶５の温度に応じた分子長軸のチルト角θの大
きさを予めデータとして入力してアシ、温度検出素子１
７からの信号を受けた駆動回路１８は、強誘電性液晶５
の温度に応じて偏光板９，１０の偏光軸の傾きを予め設
定した温度特性に基づいて変化させるように、偏光板９
，１０を変位させる駆動信号を駆動モータ１５に出力す
る。駆動モータ１５は駆動回路１８からの駆動信号に応
じた駆動量で所定方向に回転（回動）駆動し、この駆動
モータ１５の駆動によりピニオン１６およびラック１３
を介して駆動棒１２が偏光板９゜１０の幅方向に沿って
移動され、この駆動棒１２の移動により偏光板９，１０
が枢軸１１を中心として回動変位する。この場合、偏光
板９，１０は、光入射側偏光板９の偏光軸Ａが前記液晶
素子１における強誘電性液晶５の分子長軸方向Ｐに対向
するように回動変位される。すなわち、偏光板９，１０
はその偏光軸Ａ、Ｂが強誘電性液晶５のチルト角θに応
じた位置に設定されるように回動変位される。とのよう
にして液晶素子１における強誘電性液晶５の温度変化に
伴うチルト角θの変化に応じて偏光板９，１０を変位さ
せてその位置を制御することにより、偏光板９．１０の
偏光軸Ａ、Ｂを常に強誘電性液晶５のチルト角θに応じ
た位置に設定することができる。従って、強誘電性液晶
５の温度変化に伴うチルト角θの変化にかかわらず、常
に一定の明るさで表示を行なえ、「明」表示と「暗」表
示のコントラストを一定に保持することができる。

本発明の液晶装置を液晶シャッタに用いると、液晶温度
の変化にかかわらずシャツタ開および閉のコントラスト
が一定な液晶シャッタを得ることができる。

なお、液晶素子１における液晶温度に応じて偏光板９，
１０の位置を制御する手段の構成は実施例に限定されな
い。

前述の実施例では、強誘電性液晶を用いた複屈折型表示
モードの液晶素子を対象にして説明したが、ゲスト・ホ
スト効果型表示モードの液晶素子も対象にすることがで
きる。この場合は２枚の偏光板を偏光軸が平行となるよ
うに設ける。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、強誘電性液晶の温
度変化に伴うチルト角の変化にかかわシなく、常に一定
の特性で表示を行なう液晶装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の一実施例を示し、第１図
は液晶装置の縦断面図、第２図は同斜視図、第３図は強
誘電性液晶のチルト角と偏光板の偏光軸との関係を示す
説明図、第４図は強誘電性液晶におけるチルト角と温度
との関係を示す線図である。 Ｊ・・・液晶素子、５・・・強誘電性液晶、９，１０・
・・偏光板、１５・・・駆動モータ、１７・・・温度検
出素子、１８・・・駆動回路。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）対向配置した一対の基板間に強誘電性を有するカ
   イラルスメクチック液晶を封入してなる液晶素子と、こ
   の液晶素子の少なくとも一方の基板の外側に配設した偏
   光板と、この偏光板の偏光軸の前記液晶素子に対する角
   度を変化させるように前記偏光板を変位させる偏光板制
   御手段とを具備することを特徴とする液晶装置。
2. （２）カイラルスメクチック液晶はＳｍＣ＾＊相または
   ＳｍＨ＾＊相を示す液晶組成物である特許請求の範囲第
   １項に記載の液晶装置。
3. （３）偏光板制御手段は、液晶素子の液晶の温度を検出
   する手段と、この温度検出手段により検出された液晶温
   度に応じて偏光板の偏光軸の傾きを予め設定した温度特
   性に基づいて変化させるように偏光板を変位させる駆動
   手段とを備えたものである特許請求の範囲第１項または
   第２項に記載の液晶装置。
4. （４）偏光板は液晶素子の両方の基板の外側に夫々設け
   てある特許請求の範囲第１項ないし第３項いずれかに記
   載の液晶装置。