JP2728095B2 - 液晶電気光学装置 - Google Patents
液晶電気光学装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶電気光学装置に係り、特に強誘電性液
晶への電界の印加状態に応じて分子配向の安定状態を制
御する装置に関するものであって、例えば光シャッター
や壁掛けテレビのような平面表示素子に用いることがで
きるものである。
晶への電界の印加状態に応じて分子配向の安定状態を制
御する装置に関するものであって、例えば光シャッター
や壁掛けテレビのような平面表示素子に用いることがで
きるものである。
液晶を用いた電気光学装置としては、DSM形、TN形、
G−H形、STN形などのネマチック液晶を用いた電気光
学装置が開発され実用化されている。しかしながら、こ
のようなネマチック液晶を用いたものはいずれも応答速
度が数m secから数十m secと極めて遅いという欠点を有
するため、その応用分野に制約がある。このような背景
の中で、強誘電性液晶がMeyerらにより開発され(Le Jo
urnal de Physique,36巻,1975,L−69)、強誘電性液晶
を用いた高速電気光学装置が既にいくつか提案されてい
る。
G−H形、STN形などのネマチック液晶を用いた電気光
学装置が開発され実用化されている。しかしながら、こ
のようなネマチック液晶を用いたものはいずれも応答速
度が数m secから数十m secと極めて遅いという欠点を有
するため、その応用分野に制約がある。このような背景
の中で、強誘電性液晶がMeyerらにより開発され(Le Jo
urnal de Physique,36巻,1975,L−69)、強誘電性液晶
を用いた高速電気光学装置が既にいくつか提案されてい
る。
代表例を挙げれば、第1には壁面の力でねじれ構造を
解き壁面と平行となった2つの分子配向を印加電界の極
性により変化させるものである(例えば特開昭56−1072
16号参照)。第2は、印加電界の極性反転時に起こる過
渡的な分子散乱状態を利用したものがある(例えば特開
昭60−195521号参照)。
解き壁面と平行となった2つの分子配向を印加電界の極
性により変化させるものである(例えば特開昭56−1072
16号参照)。第2は、印加電界の極性反転時に起こる過
渡的な分子散乱状態を利用したものがある(例えば特開
昭60−195521号参照)。
上記第1のものは、印加電界の極性反転で明暗コント
ラストのはっきりした理想の2状態を切り換えるため、
その駆動波形は、従来のTN形と異なり極性を考慮する必
要があり、複雑となる。また、前記2状態の他にも無電
界時にツイスト状態と呼ばれる分子配向が観察されてお
り、そのため大面積で前記理想の2状態配向を実現する
ことは困難である。さらに、閾値(輝度が所定値変化す
る電圧)が低いので、ダイナミック駆動を行った場合に
コントラストが低下したり、視野角範囲が狭くなったり
する。
ラストのはっきりした理想の2状態を切り換えるため、
その駆動波形は、従来のTN形と異なり極性を考慮する必
要があり、複雑となる。また、前記2状態の他にも無電
界時にツイスト状態と呼ばれる分子配向が観察されてお
り、そのため大面積で前記理想の2状態配向を実現する
ことは困難である。さらに、閾値(輝度が所定値変化す
る電圧)が低いので、ダイナミック駆動を行った場合に
コントラストが低下したり、視野角範囲が狭くなったり
する。
上記第2のものは、分子の光散乱状態を利用している
ため、高電圧の印加が必要となると共に、明暗のコント
ラストも低いという問題がある。
ため、高電圧の印加が必要となると共に、明暗のコント
ラストも低いという問題がある。
結局、強誘電性液晶で得られる印加電界と分子配向の
強い結合を効果的に利用した高速液晶電気光学装置が望
まれているものの、従来の強誘電性液晶電気光学装置で
は、まだ多くの問題が残されているのが実状である。
強い結合を効果的に利用した高速液晶電気光学装置が望
まれているものの、従来の強誘電性液晶電気光学装置で
は、まだ多くの問題が残されているのが実状である。
そこで、本発明の請求項1乃至3では、無電界で明暗
コントラストのはっきりした安定な分子配向状態を実現
し、また容易にダイナミック駆動を実現し、さらに高速
応答を可能とした液晶電気光学装置の提供を目的とし、
加えて、請求項3では、視野角範囲の広い液晶電気光学
装置の提供を目的とする。
コントラストのはっきりした安定な分子配向状態を実現
し、また容易にダイナミック駆動を実現し、さらに高速
応答を可能とした液晶電気光学装置の提供を目的とし、
加えて、請求項3では、視野角範囲の広い液晶電気光学
装置の提供を目的とする。
また、本発明の請求項4乃至10では、本発明の好まし
い実施の形態を提供することを目的とする。
い実施の形態を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に
おいては、第1の電極基板(1)と所定の間隔を隔てて
配置されている第2の電極基板(2)の間に強誘電性液
晶(6)が挟まれてなる液晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印
加されるように構成されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が光学的に
一軸異方性を有する第1の安定状態を有し、かつ、電界
印加時に一方の電界方向に対し分子配向が前記第1の安
定状態とは異なる第2の安定状態を有し、さらに他方の
電界方向に対し分子配向が前記第1及び第2の安定状態
とは異なる第3の安定状態を有するものであって、 前記第1及び第2の電極基板には、偏光軸が互いに直
交するように偏光板(4、5)がそれぞれ設けられてお
り、 一方の偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前
記強誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1
の安定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態
のときに明状態になるように設定されていることを特徴
としている。
おいては、第1の電極基板(1)と所定の間隔を隔てて
配置されている第2の電極基板(2)の間に強誘電性液
晶(6)が挟まれてなる液晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印
加されるように構成されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が光学的に
一軸異方性を有する第1の安定状態を有し、かつ、電界
印加時に一方の電界方向に対し分子配向が前記第1の安
定状態とは異なる第2の安定状態を有し、さらに他方の
電界方向に対し分子配向が前記第1及び第2の安定状態
とは異なる第3の安定状態を有するものであって、 前記第1及び第2の電極基板には、偏光軸が互いに直
交するように偏光板(4、5)がそれぞれ設けられてお
り、 一方の偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前
記強誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1
の安定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態
のときに明状態になるように設定されていることを特徴
としている。
請求項2に記載の発明においては、第1の電極基板
(1)と所定の間隔を隔てて配置されている第2の電極
基板(2)の間に強誘電性液晶(6)が挟まれてなる液
晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印
加されるように構成されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安
定状態を有し、かつ、電界印加時に一方の電界方向に対
し分子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定
状態を有し、さらに他方の電界方向に対し分子配向が前
記第1及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を
有するものであって、 前記第1及び第2の電極基板には、偏光軸が互いに直
交するように偏光板(4、5)がそれぞれ設けられてお
り、 一方の偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前
記強誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1
の安定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態
のときに明状態になるように設定されており、前記無電
界時には前記一方の偏光板を通り抜けた直線偏光の光が
前記強誘電性液晶にて複屈折せずに他方の偏光板で遮ら
れることにより前記暗状態になり、前記電界印加時には
前記一方の偏光板を通り抜けた直線偏光の光が前記強誘
電性液晶にて複屈折して前記他方の偏光板を通り抜ける
ことにより前記明状態になることを特徴としている。
(1)と所定の間隔を隔てて配置されている第2の電極
基板(2)の間に強誘電性液晶(6)が挟まれてなる液
晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印
加されるように構成されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安
定状態を有し、かつ、電界印加時に一方の電界方向に対
し分子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定
状態を有し、さらに他方の電界方向に対し分子配向が前
記第1及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を
有するものであって、 前記第1及び第2の電極基板には、偏光軸が互いに直
交するように偏光板(4、5)がそれぞれ設けられてお
り、 一方の偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前
記強誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1
の安定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態
のときに明状態になるように設定されており、前記無電
界時には前記一方の偏光板を通り抜けた直線偏光の光が
前記強誘電性液晶にて複屈折せずに他方の偏光板で遮ら
れることにより前記暗状態になり、前記電界印加時には
前記一方の偏光板を通り抜けた直線偏光の光が前記強誘
電性液晶にて複屈折して前記他方の偏光板を通り抜ける
ことにより前記明状態になることを特徴としている。
請求項3に記載の発明においては、第1の電極基板
(1)と所定の間隔を隔てて配置されている第2の電極
基板(2)の間に強誘電性液晶(6′)が挟まれてなる
液晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印
加されるように構成されると共に、前記強誘電性液晶中
に二色性色素が溶解されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が光学的に
一軸異方性を有する第1の安定状態を有し、かつ、電界
印加時に一方の電界方向に対し分子配向が前記第1の安
定状態とは異なる第2の安定状態を有し、さらに他方の
電界方向に対し分子配向が前記第1及び第2の安定状態
とは異なる第3の安定状態を有するものであって、 前記第2の電極基板には、偏光板(5)が設けられて
おり、 この偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前記
強誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1の
安定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態の
ときに明状態になるように設定されていることを特徴と
している。
(1)と所定の間隔を隔てて配置されている第2の電極
基板(2)の間に強誘電性液晶(6′)が挟まれてなる
液晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印
加されるように構成されると共に、前記強誘電性液晶中
に二色性色素が溶解されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が光学的に
一軸異方性を有する第1の安定状態を有し、かつ、電界
印加時に一方の電界方向に対し分子配向が前記第1の安
定状態とは異なる第2の安定状態を有し、さらに他方の
電界方向に対し分子配向が前記第1及び第2の安定状態
とは異なる第3の安定状態を有するものであって、 前記第2の電極基板には、偏光板(5)が設けられて
おり、 この偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前記
強誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1の
安定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態の
ときに明状態になるように設定されていることを特徴と
している。
また、上記した括弧内の符号は、後述する実施例記載
の具体的手段との対応関係を示すものである。
の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1図は本発明の一実施例である液晶電気光学装置の
構造を示すものである。例えば2μmの間隔に隔てら
れ、互いに平行に配置された2枚の電極基板1,2の間に
自発分極が少なくとも50nC/cm2以上の強誘電性液晶材料
6を密封する。前記強誘電性液晶材料としては次の構造
式の液晶材料TFMHPOBC)を挙げることができる。
構造を示すものである。例えば2μmの間隔に隔てら
れ、互いに平行に配置された2枚の電極基板1,2の間に
自発分極が少なくとも50nC/cm2以上の強誘電性液晶材料
6を密封する。前記強誘電性液晶材料としては次の構造
式の液晶材料TFMHPOBC)を挙げることができる。
〔4−(1−tri fluoro methyl heptyloxy carbon
yl)phenyl 4′−octyloxy biphenyl−4−carboxy
late〕 電極基板1は、第1図のごとく透明状のガラスあるい
は樹脂の透明基板1cの内側表面に沿い酸化インジウムあ
るいは酸化すずなどの透明状の導電膜よりなる電極1aを
形成してある。もう一方の電極基板2についても同様の
構成となっている。導電膜の透明電極1a,2aの内側表面
には液晶分子と基板と平行にそろえるための配向処理が
施された高分子膜の配向膜1b,2bが配置されている。ま
た、このほかにも電極基板へのラビング処理、あるい
は、表面への酸化けい素等の斜め蒸発着、あるいは、界
面活性剤による処理などの一般に液晶を配向させるもの
が適用できる。
yl)phenyl 4′−octyloxy biphenyl−4−carboxy
late〕 電極基板1は、第1図のごとく透明状のガラスあるい
は樹脂の透明基板1cの内側表面に沿い酸化インジウムあ
るいは酸化すずなどの透明状の導電膜よりなる電極1aを
形成してある。もう一方の電極基板2についても同様の
構成となっている。導電膜の透明電極1a,2aの内側表面
には液晶分子と基板と平行にそろえるための配向処理が
施された高分子膜の配向膜1b,2bが配置されている。ま
た、このほかにも電極基板へのラビング処理、あるい
は、表面への酸化けい素等の斜め蒸発着、あるいは、界
面活性剤による処理などの一般に液晶を配向させるもの
が適用できる。
この電極基板1,2は液晶が一方向に並ぶように平行に
組み合わされる。その後、前記(1)式の強誘電性液晶
材料を加熱して等方性液体として、毛細管現象を利用し
て電極基板1,2間に注入した後、液晶セル全体を毎分0.1
〜1.0℃にて徐冷し、カイラルスメクチックC相まで冷
却する。このような冷却の結果、カイラルスメクチック
C相となった強誘電性液晶分子20は、液晶分子自身の大
きな分極と液晶の持つ秩序のため第2図(a)のように
配向する。なお、電極基板1,2の外側の偏光板4,5は直交
するよう配置されている。さらに、この偏光板の偏光子
(P)と無電界時の液晶分子那長方向が0゜(180゜)
の角度をなすようにする。透明電極1a,2aには駆動回路
を含む外部電源3が接続されており、液晶に後述するよ
うな電圧波形が印加されるようになっている。
組み合わされる。その後、前記(1)式の強誘電性液晶
材料を加熱して等方性液体として、毛細管現象を利用し
て電極基板1,2間に注入した後、液晶セル全体を毎分0.1
〜1.0℃にて徐冷し、カイラルスメクチックC相まで冷
却する。このような冷却の結果、カイラルスメクチック
C相となった強誘電性液晶分子20は、液晶分子自身の大
きな分極と液晶の持つ秩序のため第2図(a)のように
配向する。なお、電極基板1,2の外側の偏光板4,5は直交
するよう配置されている。さらに、この偏光板の偏光子
(P)と無電界時の液晶分子那長方向が0゜(180゜)
の角度をなすようにする。透明電極1a,2aには駆動回路
を含む外部電源3が接続されており、液晶に後述するよ
うな電圧波形が印加されるようになっている。
次に上記構成になる装置の作動を第2図(a),
(b),(c)を用いて説明する。ここで、各左図は装
置の平面方向の図、各右図は側面方向の図を示す。無電
界時、基板間の液晶分子20は、スメクチック層10の法線
方向にそろい、第2図(a)に示す配向状態を示す。こ
のとき、液晶分子の自発分極は本装置(セル)の上半分
で左方向(または右方向)、下半分で右方向(または左
方向)を向き、即ち、強誘電性液晶分子が動くコーン上
で説明すれば(第2図(a)右図)、セルの上半分で
は、分子がコーンの上方(または下方)、下半分ではコ
ーンの下方(または上方)に位置し、セル厚方向での自
発分極の積算値はゼロになる。次に、紙面表側から裏側
へ、液晶分子が回転するのに十分な電界を印加すると液
晶分子の自発分極方向30が電界方向40にそろう。これに
伴い液晶分子は、第2図(b)のように再配向する。こ
のとき液晶分子は層法線方向に対しチルト角θをなす。
ちなみに前記(1)式の強誘電性液晶材料のチルト角は
70℃から110℃の温度範囲内で10゜から31゜を示す。次
に紙面裏側から表側へ、液晶分子が回転するのに十分な
電界を印加すると、自発分極30は、電界方向40にそろ
う。これに伴い液晶分子は第2図(c)のように再配向
する。このとき液晶分子は、層法線方向から−θのチル
ト角をなす。このように印加電界の極性と大きさにより
液晶の光学軸を3状態に変化させることができる。すな
わち、本実施例における強誘電性液晶材料6は、無電界
時に分子配向が光学的に一軸異方性を有する第1の安定
状態を有し、電界印加時に一方の電界方向に対し分子配
向が第1の安定状態とは異なる第2の安定状態を有し、
他方の電界方向に対し分子配向が第1及び第2の安定状
態とは異なる第3の安定状態を有するものである。
(b),(c)を用いて説明する。ここで、各左図は装
置の平面方向の図、各右図は側面方向の図を示す。無電
界時、基板間の液晶分子20は、スメクチック層10の法線
方向にそろい、第2図(a)に示す配向状態を示す。こ
のとき、液晶分子の自発分極は本装置(セル)の上半分
で左方向(または右方向)、下半分で右方向(または左
方向)を向き、即ち、強誘電性液晶分子が動くコーン上
で説明すれば(第2図(a)右図)、セルの上半分で
は、分子がコーンの上方(または下方)、下半分ではコ
ーンの下方(または上方)に位置し、セル厚方向での自
発分極の積算値はゼロになる。次に、紙面表側から裏側
へ、液晶分子が回転するのに十分な電界を印加すると液
晶分子の自発分極方向30が電界方向40にそろう。これに
伴い液晶分子は、第2図(b)のように再配向する。こ
のとき液晶分子は層法線方向に対しチルト角θをなす。
ちなみに前記(1)式の強誘電性液晶材料のチルト角は
70℃から110℃の温度範囲内で10゜から31゜を示す。次
に紙面裏側から表側へ、液晶分子が回転するのに十分な
電界を印加すると、自発分極30は、電界方向40にそろ
う。これに伴い液晶分子は第2図(c)のように再配向
する。このとき液晶分子は、層法線方向から−θのチル
ト角をなす。このように印加電界の極性と大きさにより
液晶の光学軸を3状態に変化させることができる。すな
わち、本実施例における強誘電性液晶材料6は、無電界
時に分子配向が光学的に一軸異方性を有する第1の安定
状態を有し、電界印加時に一方の電界方向に対し分子配
向が第1の安定状態とは異なる第2の安定状態を有し、
他方の電界方向に対し分子配向が第1及び第2の安定状
態とは異なる第3の安定状態を有するものである。
このような液晶の3状態を一付の偏光板4,5間に挾む
ことにより電気光学装置として用いることができる。例
えば、第2図(a)に示すように、偏光板の偏光子
(P)と液晶分子長軸方向が0゜の角度をなすように設
置する。この状態で偏光子(P)を通り抜けた直線偏光
は液晶を通り抜けるが検光子(A)で遮られ、暗状態と
なる。また紙面表側から裏側へ電界を印加した第2図
(b)の場合、偏光子(P)を通り抜けた光は、液晶の
持つ複屈折効果により一般に楕円偏光となる。この光の
成分は、検光子(A)を通り抜けるため明状態となる。
また、紙面裏側から表側へ電界を印加した第2図(c)
の場合、偏光子を通り抜けた光は、液晶の持つ複屈折効
果により一般に楕円偏光となる。この光の成分も、検光
子(A)を通り抜けるため、明状態となる。すなわち、
無電界時には偏光子(P)を通り抜けた直線偏光の光が
強誘電性液晶にて複屈折せずに検光子(A)で遮られる
ことにより暗状態になり、電界印加時には偏光子(P)
を通り抜けた直線偏光の光が強誘電性液晶にて複屈折し
て検光子(A)を通り抜けることにより明状態になる。
ことにより電気光学装置として用いることができる。例
えば、第2図(a)に示すように、偏光板の偏光子
(P)と液晶分子長軸方向が0゜の角度をなすように設
置する。この状態で偏光子(P)を通り抜けた直線偏光
は液晶を通り抜けるが検光子(A)で遮られ、暗状態と
なる。また紙面表側から裏側へ電界を印加した第2図
(b)の場合、偏光子(P)を通り抜けた光は、液晶の
持つ複屈折効果により一般に楕円偏光となる。この光の
成分は、検光子(A)を通り抜けるため明状態となる。
また、紙面裏側から表側へ電界を印加した第2図(c)
の場合、偏光子を通り抜けた光は、液晶の持つ複屈折効
果により一般に楕円偏光となる。この光の成分も、検光
子(A)を通り抜けるため、明状態となる。すなわち、
無電界時には偏光子(P)を通り抜けた直線偏光の光が
強誘電性液晶にて複屈折せずに検光子(A)で遮られる
ことにより暗状態になり、電界印加時には偏光子(P)
を通り抜けた直線偏光の光が強誘電性液晶にて複屈折し
て検光子(A)を通り抜けることにより明状態になる。
次に本装置の電圧−透過率曲線について説明する。偏
光子(P)の偏光軸と無電界時の分子長軸方向が0゜と
なるように設置し、閾値としては輝度が相対的に10%変
化時の電圧とする。第3図は測定に用いた電圧波形を示
し、印加パルス幅は1m secであり、一定の周期で繰り返
し印加されている。この時の光学応答を第4図に示す。
無電界時は暗状態であるが、電圧が印加されている間は
明状態となっていることがわかる。この電界が印加され
ている時の光透過率を電圧に対しプロットしたものを第
5図に示す。電圧を0(V)から増加して行くと、閾値
1をすぎ急激に暗状態から明状態へと変化するがその後
一定になる。次に電圧を減少させて行くと、電圧増加時
の閾値1をすぎてから、閾値2で明状態から暗状態へと
変化している。さらに電圧を減少させて行くと再び閾値
3をすぎ、暗状態から明状態へ変化するがその後一定に
なる。次に電圧を増加させて行くと電圧減少時の閾値3
をすぎてから閾値4で明状態から暗状態へと変化してい
ることがわかる。このように、明確な閾値と、大きなヒ
ステリシスが存在する。
光子(P)の偏光軸と無電界時の分子長軸方向が0゜と
なるように設置し、閾値としては輝度が相対的に10%変
化時の電圧とする。第3図は測定に用いた電圧波形を示
し、印加パルス幅は1m secであり、一定の周期で繰り返
し印加されている。この時の光学応答を第4図に示す。
無電界時は暗状態であるが、電圧が印加されている間は
明状態となっていることがわかる。この電界が印加され
ている時の光透過率を電圧に対しプロットしたものを第
5図に示す。電圧を0(V)から増加して行くと、閾値
1をすぎ急激に暗状態から明状態へと変化するがその後
一定になる。次に電圧を減少させて行くと、電圧増加時
の閾値1をすぎてから、閾値2で明状態から暗状態へと
変化している。さらに電圧を減少させて行くと再び閾値
3をすぎ、暗状態から明状態へ変化するがその後一定に
なる。次に電圧を増加させて行くと電圧減少時の閾値3
をすぎてから閾値4で明状態から暗状態へと変化してい
ることがわかる。このように、明確な閾値と、大きなヒ
ステリシスが存在する。
次に、前記(1)式の強誘電性液晶材料を用いての、
本装置の応答速度の温度依存性を測定した。応答速度の
定義としては電圧印加後、光透過率が90%まで変化する
のに要する時間とした。測定電圧波形としては、10Hzの
方形波で電圧は30(V)である。第6図に応答速度の温
度依存性を示す。μsec域の高速応答を示している。
本装置の応答速度の温度依存性を測定した。応答速度の
定義としては電圧印加後、光透過率が90%まで変化する
のに要する時間とした。測定電圧波形としては、10Hzの
方形波で電圧は30(V)である。第6図に応答速度の温
度依存性を示す。μsec域の高速応答を示している。
さらに液晶分子の配向性については、無電界時に従来
の強誘電性液晶で観察されたツイスト状態は観察され
ず、安定な1つの配向状態のみ観察された。一度冷却し
て結晶状態にした後、温度を上昇させてカイラルスメク
チックC相としても前のカイラルスメクチックC相の配
向が再現できる。
の強誘電性液晶で観察されたツイスト状態は観察され
ず、安定な1つの配向状態のみ観察された。一度冷却し
て結晶状態にした後、温度を上昇させてカイラルスメク
チックC相としても前のカイラルスメクチックC相の配
向が再現できる。
なお、前記実施例においては、偏光板の偏光子(P)
と無電界時の分子長軸方向とが0゜(180゜)の角度を
なす構成としたが、例えば、22.5゜,45゜,もしくは90
゜の角度をなす構成のものとしても良く、例えば22.5゜
の場合電界印加時、一方の電界方向で暗状態を示し、も
う一方の電界方向で明状態を示し、無電界時にはその中
間状態を示すこととなる。
と無電界時の分子長軸方向とが0゜(180゜)の角度を
なす構成としたが、例えば、22.5゜,45゜,もしくは90
゜の角度をなす構成のものとしても良く、例えば22.5゜
の場合電界印加時、一方の電界方向で暗状態を示し、も
う一方の電界方向で明状態を示し、無電界時にはその中
間状態を示すこととなる。
この構成(22.5゜)で、三状態の分子配向を三角波電
圧に対する透過率と分極反転電流により確認した。測定
に用いた電圧波形は、±30(V),10(Hz)の三角波電
圧である。この波形を印加した時の2つの温度における
透過率と分極反転電流を第7図及び第8図に示す。
(a)は印加電圧波形、(b)は透過率、(c)は分極
反転電流波形を示す。(b)については、マイナス域で
の暗状態、0ボルト域での中間明状態、プラス域での明
状態とはっきり現れている。(c)については、前記の
状態変化に対応して分極反転電流波形のピークがそれぞ
れ現れていることがわかる。
圧に対する透過率と分極反転電流により確認した。測定
に用いた電圧波形は、±30(V),10(Hz)の三角波電
圧である。この波形を印加した時の2つの温度における
透過率と分極反転電流を第7図及び第8図に示す。
(a)は印加電圧波形、(b)は透過率、(c)は分極
反転電流波形を示す。(b)については、マイナス域で
の暗状態、0ボルト域での中間明状態、プラス域での明
状態とはっきり現れている。(c)については、前記の
状態変化に対応して分極反転電流波形のピークがそれぞ
れ現れていることがわかる。
また、前記実施例の電極基板1,2において、第9図に
示すように、各々ストライプ状の透明電極1a,2aを複数
本平行に形成し、これら基板1と基板2の電極が互いに
直交するように配置し、電極にはダイナミックに駆動が
行えるような回路を含む外部電源を接続してマトリック
ス形表示装置を形成して、前記の電圧−透過率曲線で示
したヒステリシス特性を利用した駆動を行うこともでき
る。ここでダイナミック駆動法の線順次方式について説
明する。一例として、1/3バイアス法を第10図を用いて
説明する。Xは線順次走査される電極(走査電極)を、
Yは信号電圧が印加される電極(信号電極)を示す。○
印の所が表示させる点(選択点)を示し、印のない所
は、表示を保持する点(非選択点)を示す。走査電極に
おいて選択される電極には+2Vを印加し、非選択される
電極には0Vを印加する。信号電極側においては選択電極
に−1Vを、非選択電極には+1Vを印加する。このように
選択点には3Vの電圧が印加されることとなり、それ以外
の非選択点に−1Vか+1Vが印加されることとなる。
示すように、各々ストライプ状の透明電極1a,2aを複数
本平行に形成し、これら基板1と基板2の電極が互いに
直交するように配置し、電極にはダイナミックに駆動が
行えるような回路を含む外部電源を接続してマトリック
ス形表示装置を形成して、前記の電圧−透過率曲線で示
したヒステリシス特性を利用した駆動を行うこともでき
る。ここでダイナミック駆動法の線順次方式について説
明する。一例として、1/3バイアス法を第10図を用いて
説明する。Xは線順次走査される電極(走査電極)を、
Yは信号電圧が印加される電極(信号電極)を示す。○
印の所が表示させる点(選択点)を示し、印のない所
は、表示を保持する点(非選択点)を示す。走査電極に
おいて選択される電極には+2Vを印加し、非選択される
電極には0Vを印加する。信号電極側においては選択電極
に−1Vを、非選択電極には+1Vを印加する。このように
選択点には3Vの電圧が印加されることとなり、それ以外
の非選択点に−1Vか+1Vが印加されることとなる。
このようにダイナミック駆動を行う場合、非選択点に
もバイアス電圧が印加されるため、非選択点に印加され
る電圧閾値以下である事が必要となる。
もバイアス電圧が印加されるため、非選択点に印加され
る電圧閾値以下である事が必要となる。
また、非選択点に印加される電圧を第5図の閾値1と
閾値2の間にとり、暗表示させる点には閾値2から3の
間の電圧をとり、明表示させる点に印加する電圧を閾値
1より高くとるようにすれば、コントラスト比が高く、
表示保持も可能なダイナミック駆動が容易にできる。
閾値2の間にとり、暗表示させる点には閾値2から3の
間の電圧をとり、明表示させる点に印加する電圧を閾値
1より高くとるようにすれば、コントラスト比が高く、
表示保持も可能なダイナミック駆動が容易にできる。
なお、本発明は背面からの照明によって表示する透過
型に限らず、前面からの光を反射する反射型にも適用で
きる。
型に限らず、前面からの光を反射する反射型にも適用で
きる。
ところで、本発明の装置に用いる大きな自発分極を有
する液晶材料としては、次の構造式のもの(TFMNPOBC)
を用いることもできる。
する液晶材料としては、次の構造式のもの(TFMNPOBC)
を用いることもできる。
〔4−(1−tri fluoro methyl nonyloxy carbony
l)phenyl 4′−octyloxy biphenyl−4−carboxyl
ate〕 この液晶材料に三角波電圧(±30V,10Hz)を印加した
ときの透過率特性及び分極反転電流特性を第11図に示
し、前述の液晶材料と同様の3状態を示している。
l)phenyl 4′−octyloxy biphenyl−4−carboxyl
ate〕 この液晶材料に三角波電圧(±30V,10Hz)を印加した
ときの透過率特性及び分極反転電流特性を第11図に示
し、前述の液晶材料と同様の3状態を示している。
また、他の大きな自発分極を有する液晶材料として
は、次の構造式のもの(MHPOBC)を用いることもでき
る。
は、次の構造式のもの(MHPOBC)を用いることもでき
る。
〔4−(1−methyl heptyloxy carbonyl)phenyl
4′−octyloxy biphenyl−4−carboxylate〕 この液晶材料に同じく上記三角波電圧を印加したとき
の透過率特性及び分極反転電流特性を第12図に示し、前
述の3状態が得られている。
4′−octyloxy biphenyl−4−carboxylate〕 この液晶材料に同じく上記三角波電圧を印加したとき
の透過率特性及び分極反転電流特性を第12図に示し、前
述の3状態が得られている。
次に、上記3つの液晶材料について、透過率の3状態
が出現する自発分極Psの値を調べたのが第13図である。
3種類の液晶とも、50数(nC/cm2)以上の大きな自発分
極を持つとき3状態を示している。なお、自発分極の測
定法は、一般的な三角波法を用いた。
が出現する自発分極Psの値を調べたのが第13図である。
3種類の液晶とも、50数(nC/cm2)以上の大きな自発分
極を持つとき3状態を示している。なお、自発分極の測
定法は、一般的な三角波法を用いた。
さらに、上記3つの液晶材料に加えて他の液晶材料と
しては、次の構造式のもの(TFMHB2FDB)を用いること
ができる。
しては、次の構造式のもの(TFMHB2FDB)を用いること
ができる。
〔4−(1−tri fluoro methyl heptyloxy carbon
yl)−4′−biphenyl−2−fluoro−4−decyloxy
benzoate〕 この化合物の相転移を示差熱分折(DSC)と偏光顕微
鏡下のテクスチャー観察により測定した結果次の様にな
った。
yl)−4′−biphenyl−2−fluoro−4−decyloxy
benzoate〕 この化合物の相転移を示差熱分折(DSC)と偏光顕微
鏡下のテクスチャー観察により測定した結果次の様にな
った。
ここで、Cry;結晶相,SmC*;カイラルスメクチックC
相(強誘電性液晶相),SmA;スメクチックA相,I:等方性
液体相を示す。この化合物の強誘電性スメクチック相で
の自発分極を一般的な三角波法を用いて測定したとこ
ろ、第14図に示す特性が得られた。また前述の3状態の
出現は強誘電性スメクチック相全域に渡り、即ち、自発
分極の大きさでは4〔nC/cm2〕程度から80〔nC/cm2〕程
度の範囲に渡っている。なお、第15図は55℃で三角波電
圧(a)を印加した時の透過率特性(b)及び分極反転
電流特性(c)を示したものであり、前述の3状態を示
していることがわかる。
相(強誘電性液晶相),SmA;スメクチックA相,I:等方性
液体相を示す。この化合物の強誘電性スメクチック相で
の自発分極を一般的な三角波法を用いて測定したとこ
ろ、第14図に示す特性が得られた。また前述の3状態の
出現は強誘電性スメクチック相全域に渡り、即ち、自発
分極の大きさでは4〔nC/cm2〕程度から80〔nC/cm2〕程
度の範囲に渡っている。なお、第15図は55℃で三角波電
圧(a)を印加した時の透過率特性(b)及び分極反転
電流特性(c)を示したものであり、前述の3状態を示
していることがわかる。
また、強誘電性スメクチック相温度範囲の室温化及び
その拡大のため上記4種類の化合物のうち、TFMHPOBC、
MHPOBC、TFMHB2FDBの3種類を次に示す比率で混合し、 TFMHPOBC ……20% MHPOBC ……46% TFMHB2FDB ……34% 相転移を示差熱分析(DSC)と偏光顕微鏡により測定し
たところ次の結果が得られた。
その拡大のため上記4種類の化合物のうち、TFMHPOBC、
MHPOBC、TFMHB2FDBの3種類を次に示す比率で混合し、 TFMHPOBC ……20% MHPOBC ……46% TFMHB2FDB ……34% 相転移を示差熱分析(DSC)と偏光顕微鏡により測定し
たところ次の結果が得られた。
この混合物を液晶セルに封入し、三角波電圧を印加し
たときの透過率特性及び分極反転電流を測定し、前記3
状態の出現を調べたところ、強誘電性スメクチック相温
度範囲全域で前記3状態が観察された。
たときの透過率特性及び分極反転電流を測定し、前記3
状態の出現を調べたところ、強誘電性スメクチック相温
度範囲全域で前記3状態が観察された。
また、第16図は本発明の他の実施例である液晶電気光
学装置の構造を示すものである。例えば2μmの間隔に
隔てられ、互いに平行に配置された2枚の電極基板1,2
の間に自発分極が少なくとも50nC/cm2以上の強誘電性液
晶材料に二色性色素を溶解したもの6′を密封する。前
記強誘電性液晶材料としては、例えば、前述の4つの液
晶材料(TFMHPOBC、TFMNPOBC、MHPOBC、TFMHB2FDB)を
挙げることができる。また、前記二色性色素としては、
例えば三井東圧社製S−334(アゾ系黒色二色性色素)
を用いており、そして前記強誘電性液晶を等方性液体相
に加熱し、2wt%の前記二色性色素を添加し、溶解して
いる。その後、毛細管現象を利用して電極基板1,2間に
注入した後、液晶セル全体を毎分0.1〜1.0℃にて徐冷
し、カイラルスメクチックC相まで冷却する。このよう
な冷却の結果、カイラルスメクチックC相となった強誘
電性液晶分子20は、液晶分子自身の大きな分極と液晶の
持つ秩序のため第17図(a)のように配向する。なお、
電極基板2の外側にのみ偏光板5が配置されている。さ
らに、この偏光板の偏光子(P)と無電界時の液晶分子
長軸方向が0゜(180゜)の角度をなすようにする。透
明電極1a,2aには駆動回路を含む外部電源3が接続され
ており、液晶に前述したような電圧波形が印加されるよ
うになっている。
学装置の構造を示すものである。例えば2μmの間隔に
隔てられ、互いに平行に配置された2枚の電極基板1,2
の間に自発分極が少なくとも50nC/cm2以上の強誘電性液
晶材料に二色性色素を溶解したもの6′を密封する。前
記強誘電性液晶材料としては、例えば、前述の4つの液
晶材料(TFMHPOBC、TFMNPOBC、MHPOBC、TFMHB2FDB)を
挙げることができる。また、前記二色性色素としては、
例えば三井東圧社製S−334(アゾ系黒色二色性色素)
を用いており、そして前記強誘電性液晶を等方性液体相
に加熱し、2wt%の前記二色性色素を添加し、溶解して
いる。その後、毛細管現象を利用して電極基板1,2間に
注入した後、液晶セル全体を毎分0.1〜1.0℃にて徐冷
し、カイラルスメクチックC相まで冷却する。このよう
な冷却の結果、カイラルスメクチックC相となった強誘
電性液晶分子20は、液晶分子自身の大きな分極と液晶の
持つ秩序のため第17図(a)のように配向する。なお、
電極基板2の外側にのみ偏光板5が配置されている。さ
らに、この偏光板の偏光子(P)と無電界時の液晶分子
長軸方向が0゜(180゜)の角度をなすようにする。透
明電極1a,2aには駆動回路を含む外部電源3が接続され
ており、液晶に前述したような電圧波形が印加されるよ
うになっている。
次に上記構成になる装置の作動を第17図(a),
(b),(c)を用いて説明する。ここで、各左図は装
置の平面方向の図、各右図は側面方向の図を示す。無電
界時、基板間の液晶分子20は、スメクチック層10の法線
方向にそろい、第17図(a)に示す配向状態を示す。こ
のとき、液晶分子の自発分極は本装置(セル)の上半分
で左方向(または右方向)、下半分で右方向(または左
方向)を向き、即ち、強誘電性液晶分子が動くコーン上
で説明すれば(第17図(a)右図)、セルの上半分で
は、分子がコーンの上方(または下方)、下半分ではコ
ーンの下方(または上方)に位置し、セル厚方向での自
発分極の積算値はゼロになる。このとき二色性色素21は
液晶分子20の中に分散した形になり、液晶分子20の長軸
方向と同一方向を向く事になる。次に、紙面表側から裏
側へ、液晶分子が回転するのに十分な電界を印加すると
液晶分子の自発分極方向30が電界方向40にそろう。これ
に伴い液晶分子は、第17図(b)のように再配向する。
このとき液晶分子は層法線方向に対しチルト角θをな
す。ちなみに前記(1)式の強誘電性液晶材料に2色性
色素を溶解したもののチルト角は70℃から110℃の温度
範囲内で10゜から31゜を示す。この場合も二色性色素21
は、液晶分子20の動きに従って動く。次に紙面裏側から
表側へ、液晶分子が回転するのに十分な電界を印加する
と、自発分極30は、電界方向40にそろう。これに伴い液
晶分子は第2図(c)のように再配向する。このとき液
晶分子は、層法線方向から−θのチルト角をなす。この
場合も二色性色素21は、液晶分子20の動きに従って動
く。このように印加電界の極性と大きさにより液晶の光
学軸を3状態に変化させることができる。
(b),(c)を用いて説明する。ここで、各左図は装
置の平面方向の図、各右図は側面方向の図を示す。無電
界時、基板間の液晶分子20は、スメクチック層10の法線
方向にそろい、第17図(a)に示す配向状態を示す。こ
のとき、液晶分子の自発分極は本装置(セル)の上半分
で左方向(または右方向)、下半分で右方向(または左
方向)を向き、即ち、強誘電性液晶分子が動くコーン上
で説明すれば(第17図(a)右図)、セルの上半分で
は、分子がコーンの上方(または下方)、下半分ではコ
ーンの下方(または上方)に位置し、セル厚方向での自
発分極の積算値はゼロになる。このとき二色性色素21は
液晶分子20の中に分散した形になり、液晶分子20の長軸
方向と同一方向を向く事になる。次に、紙面表側から裏
側へ、液晶分子が回転するのに十分な電界を印加すると
液晶分子の自発分極方向30が電界方向40にそろう。これ
に伴い液晶分子は、第17図(b)のように再配向する。
このとき液晶分子は層法線方向に対しチルト角θをな
す。ちなみに前記(1)式の強誘電性液晶材料に2色性
色素を溶解したもののチルト角は70℃から110℃の温度
範囲内で10゜から31゜を示す。この場合も二色性色素21
は、液晶分子20の動きに従って動く。次に紙面裏側から
表側へ、液晶分子が回転するのに十分な電界を印加する
と、自発分極30は、電界方向40にそろう。これに伴い液
晶分子は第2図(c)のように再配向する。このとき液
晶分子は、層法線方向から−θのチルト角をなす。この
場合も二色性色素21は、液晶分子20の動きに従って動
く。このように印加電界の極性と大きさにより液晶の光
学軸を3状態に変化させることができる。
このような液晶の3状態に偏光板5を付設することに
より電気光学装置として用いることができる。例えば、
第17図(a)に示すように、偏光板の偏光子(P)と液
晶分子長軸方向が0゜の角度をなすように配置する。こ
の状態で偏光子(P)を通り抜けた直線偏光はその偏光
方向が二色性色素の吸収軸と一致し、吸収されるため、
暗状態となる。また紙面表側から裏側へ電界を印加した
第17図(b)の場合、及び紙面裏側から表側へ電界を印
加した第17図(c)の場合、偏光子(P)通り抜けた直
線偏光は、その偏光方向と、二色性色素の吸収軸が一致
しないため、光が透過し、明状態となる。なお、偏光板
5は電極基板1の外側に付設しても良い。
より電気光学装置として用いることができる。例えば、
第17図(a)に示すように、偏光板の偏光子(P)と液
晶分子長軸方向が0゜の角度をなすように配置する。こ
の状態で偏光子(P)を通り抜けた直線偏光はその偏光
方向が二色性色素の吸収軸と一致し、吸収されるため、
暗状態となる。また紙面表側から裏側へ電界を印加した
第17図(b)の場合、及び紙面裏側から表側へ電界を印
加した第17図(c)の場合、偏光子(P)通り抜けた直
線偏光は、その偏光方向と、二色性色素の吸収軸が一致
しないため、光が透過し、明状態となる。なお、偏光板
5は電極基板1の外側に付設しても良い。
また、本実施例になる装置における光学応答、光透過
率、および応答速度の温度依存性、液晶分子の配向性等
については、前記の実施例と実質的に同一である。
率、および応答速度の温度依存性、液晶分子の配向性等
については、前記の実施例と実質的に同一である。
なお、本実施例においては、偏光板の偏光子(P)と
無電界時の分子長軸方向(二色性色素分子長軸方向)と
が0゜(180゜)の角度をなす構成としたが、例えば、4
5゜、もしくは135゜の角度をなす構成のものとしても良
く、この場合、一方の電界方向で暗状態を示し、もう一
方の電界方向で明状態を示し、無電界時にはその中間状
態を示し2段階の階調表示が可能となる。
無電界時の分子長軸方向(二色性色素分子長軸方向)と
が0゜(180゜)の角度をなす構成としたが、例えば、4
5゜、もしくは135゜の角度をなす構成のものとしても良
く、この場合、一方の電界方向で暗状態を示し、もう一
方の電界方向で明状態を示し、無電界時にはその中間状
態を示し2段階の階調表示が可能となる。
また、二色性色素は、アゾ系の二色性色素に限らず、
耐光性の良好なアントラキノン系の二色性色素も用いる
ことができる。
耐光性の良好なアントラキノン系の二色性色素も用いる
ことができる。
以上述べたように本発明は、強誘電性液晶により電界
印加時及び無電界時に3つの分子配向の安定状態を得て
電気光学装置を構成しているので、明暗コントラストが
はっきりし、容易にダイナミック駆動が行え、さらに液
晶電気光学装置として最高水準の高速応答性を実現する
ことができるという優れた効果を有する。
印加時及び無電界時に3つの分子配向の安定状態を得て
電気光学装置を構成しているので、明暗コントラストが
はっきりし、容易にダイナミック駆動が行え、さらに液
晶電気光学装置として最高水準の高速応答性を実現する
ことができるという優れた効果を有する。
また、第1及び第2の電極基板に偏光軸が互いに直交
するように偏光板を設けるとともに、一方の偏光板の偏
光軸方向と無電界時における強誘電性液晶の光学軸方向
との角度関係を、第1の安定状態のときに暗状態、第
2、第3の安定状態のときに明状態になるように設定し
ているから、正負の電界印加による交流駆動にて表示を
行わせることができる。
するように偏光板を設けるとともに、一方の偏光板の偏
光軸方向と無電界時における強誘電性液晶の光学軸方向
との角度関係を、第1の安定状態のときに暗状態、第
2、第3の安定状態のときに明状態になるように設定し
ているから、正負の電界印加による交流駆動にて表示を
行わせることができる。
また、強誘電性液晶中に二色性色素を溶解し、偏光板
の偏光軸方向と無電界時における強誘電性液晶の光学軸
方向との角度関係を、第1の安定状態のときに暗状態、
第2、第3の安定状態のときに明状態になるように設定
すれば、上記した効果に加え、表示の視野角範囲を広く
することができる。
の偏光軸方向と無電界時における強誘電性液晶の光学軸
方向との角度関係を、第1の安定状態のときに暗状態、
第2、第3の安定状態のときに明状態になるように設定
すれば、上記した効果に加え、表示の視野角範囲を広く
することができる。
第1図は本発明の一実施例を示す液晶電気光学装置の構
成図、第2図(a),(b),(c)は第1図装置にお
ける液晶分子の配向状態を示す図、第3図は第2図の液
晶の電圧と透過率の関係の測定に用いる電圧波形図、第
4図は第2図の液晶に第3図の電圧を印加したときの透
過率の変化を示す図、第5図は第2図の液晶の電圧と透
過率の関係を示す図、第6図は第2図の液晶の応答速度
と温度との関係を示す特性図、第7図及び第8図は各温
度における三角波電圧に対する透過率と分極反転電流を
示す図、第9図は本発明の液晶電気光学装置の他の構成
を示す図、第10図はダイナミック駆動法の説明に供する
説明図、第11図及び第12図は他の液晶材料における三角
波電圧に対する透過率と分極反転電流を示す図、第13図
は3つの液晶材料に対する透過率の3状態が出現する自
発分極の値を示す図、第14図はさらに他の液晶材料にお
ける自発分極の温度依存性を示す図、第15図は第14図の
液晶における三角波電圧に対する透過率と分極反転電流
を示す図、第16図は本発明の他の実施例を示す液晶電気
光学装置の構成図、第17図(a),(b),(c)は第
16図装置における液晶分子の配向状態を示す図である。 1,2……電極基板,1a,2a……透明電極,1b,2b……配向膜,
1c,2c……透明基板,4,5……偏光板,6,6′……強誘電性
液晶,10……スメクチック層,20……液晶分子,21……二
色性色素,30……自発分極方向,40……電界方向,50……
偏光方向。
成図、第2図(a),(b),(c)は第1図装置にお
ける液晶分子の配向状態を示す図、第3図は第2図の液
晶の電圧と透過率の関係の測定に用いる電圧波形図、第
4図は第2図の液晶に第3図の電圧を印加したときの透
過率の変化を示す図、第5図は第2図の液晶の電圧と透
過率の関係を示す図、第6図は第2図の液晶の応答速度
と温度との関係を示す特性図、第7図及び第8図は各温
度における三角波電圧に対する透過率と分極反転電流を
示す図、第9図は本発明の液晶電気光学装置の他の構成
を示す図、第10図はダイナミック駆動法の説明に供する
説明図、第11図及び第12図は他の液晶材料における三角
波電圧に対する透過率と分極反転電流を示す図、第13図
は3つの液晶材料に対する透過率の3状態が出現する自
発分極の値を示す図、第14図はさらに他の液晶材料にお
ける自発分極の温度依存性を示す図、第15図は第14図の
液晶における三角波電圧に対する透過率と分極反転電流
を示す図、第16図は本発明の他の実施例を示す液晶電気
光学装置の構成図、第17図(a),(b),(c)は第
16図装置における液晶分子の配向状態を示す図である。 1,2……電極基板,1a,2a……透明電極,1b,2b……配向膜,
1c,2c……透明基板,4,5……偏光板,6,6′……強誘電性
液晶,10……スメクチック層,20……液晶分子,21……二
色性色素,30……自発分極方向,40……電界方向,50……
偏光方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 典生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 河村 一朗 東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 昭和シェル石油株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−213390(JP,A) 実開 昭58−115721(JP,U) 第7回液晶討論会講演予稿集(1981) P.120−121 Japanese Journal of Applied Physics 27[3](1988)P.276−279 Japanese Journal of Applied Physics 27[5](1988)P.729−732
Claims (10)
- 【請求項1】第1の電極基板と所定の間隔を隔てて配置
されている第2の電極基板の間に強誘電性液晶が挟まれ
てなる液晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印加
されるように構成されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が光学的に一
軸異方性を有する第1の安定状態を有し、かつ、電界印
加時に一方の電界方向に対し分子配向が前記第1の安定
状態とは異なる第2の安定状態を有し、さらに他方の電
界方向に対し分子配向が前記第1及び第2の安定状態と
は異なる第3の安定状態を有するものであって、 前記第1及び第2の電極基板には、偏光軸が互いに直交
するように偏光板がそれぞれ設けられており、 一方の偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前記
強誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1の
安定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態の
ときに明状態になるように設定されていることを特徴と
する液晶電気光学装置。 - 【請求項2】第1の電極基板と所定の間隔を隔てて配置
されている第2の電極基板の間に強誘電性液晶が挟まれ
てなる液晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印加
されるように構成されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安定
状態を有し、かつ、電界印加時に一方の電界方向に対し
分子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定状
態を有し、さらに他方の電界方向に対し分子配向が前記
第1及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有
するものであって、 前記第1及び第2の電極基板には、偏光軸が互いに直交
するように偏光板がそれぞれ設けられており、 一方の偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前記
強誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1の
安定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態の
ときに明状態になるように設定されており、前記無電界
時には前記一方の偏光板を通り抜けた直線偏光の光が前
記強誘電性液晶にて複屈折せずに他方の偏光板で遮られ
ることにより前記暗状態になり、前記電界印加時には前
記一方の偏光板を通り抜けた直線偏光の光が前記強誘電
性液晶にて複屈折して前記他方の偏光板を通り抜けるこ
とにより前記明状態になることを特徴とする液晶電気光
学装置。 - 【請求項3】第1の電極基板と所定の間隔を隔てて配置
されている第2の電極基板の間に強誘電性液晶が挟まれ
てなる液晶電気光学素子において、 前記第1及び第2の電極基板に電界形成用の電圧が印加
されるように構成されると共に、前記強誘電性液晶中に
二色性色素が溶解されており、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が光学的に一
軸異方性を有する第1の安定状態を有し、かつ、電界印
加時に一方の電界方向に対し分子配向が前記第1の安定
状態とは異なる第2の安定状態を有し、さらに他方の電
界方向に対し分子配向が前記第1及び第2の安定状態と
は異なる第3の安定状態を有するものであって、 前記第2の電極基板には、偏光板が設けられており、 この偏光板の偏光軸方向と前記無電界時における前記強
誘電性液晶の光学軸方向との角度関係が、前記第1の安
定状態のときに暗状態、前記第2、第3の安定状態のと
きに明状態になるように設定されていることを特徴とす
る液晶電気光学装置。 - 【請求項4】前記強誘電性液晶は、印加電圧の一極性側
において前記印加電圧が第1の閾値を超えた時に第1の
安定状態から第2の安定状態に変化し、前記印加電圧が
前記第1の閾値より小さい第2の閾値より低下した時に
第2の安定状態から第1の安定状態に戻るような第1の
ヒステリシス特性を有し、前記印加電圧の他の極性側に
おいて前記印加電圧が第3の閾値を超えた時に前記第1
の安定状態から第3の安定状態に変化し、前記印加電圧
が前記第3の閾値より小さい第4の閾値より低下した時
に第3の安定状態から第1の安定状態に戻るような第2
のヒステリシス特性を有するものであることを特徴とす
る請求項1乃至3のいずれか1つに記載の液晶電気光学
装置。 - 【請求項5】前記電界印加により前記分子配向が回転す
るチルト角が10゜から31゜の範囲にあることを特徴とす
る請求項1乃至4のいずれか1つに記載の液晶電気光学
装置。 - 【請求項6】前記強誘電性液晶が次の構造式のものを含
むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記
載の液晶電気光学装置。 - 【請求項7】前記強誘電性液晶が次の構造式のものを含
むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記
載の液晶電気光学装置。 - 【請求項8】前記強誘電性液晶が次の構造式のものを含
むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記
載の液晶電気光学装置。 - 【請求項9】前記強誘電性液晶が次の構造式のものを含
むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記
載の液晶電気光学装置。 - 【請求項10】前記強誘電性液晶が複数の強誘電性液晶
を所定の比率で混合して構成されていることを特徴とす
る請求項1乃至5のいずれか1つに記載の液晶電気光学
装置。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP89302831A EP0334628B1 (en) | 1988-03-24 | 1989-03-22 | Ferroelectric liquid crystal electrooptic apparatus and manufacturing method thereof |
DE68929032T DE68929032T2 (de) | 1988-03-24 | 1989-03-22 | Elektrooptische Einrichtung mit einem ferroelektrischen Flüssigkristall und Methode zu deren Herstellung |
EP98108507A EP0865022A3 (en) | 1988-03-24 | 1989-03-22 | Ferroelectric liquid crystal electro-optic apparatus and manufacturing method thereof |
EP98108492A EP0864911A3 (en) | 1988-03-24 | 1989-03-22 | Ferroelectric liquid crystal electro-optic apparatus and manufacturing method thereof |
DE68916294T DE68916294T2 (de) | 1988-03-24 | 1989-03-22 | Elektrooptische Einrichtung mit einem ferroelektrischen Flüssigkristall und Methode zu deren Herstellung. |
EP93200899A EP0556934B1 (en) | 1988-03-24 | 1989-03-22 | Ferroelectric liquid crystal electro-optic apparatus and manufacturing method thereof |
US07/328,363 US5046823A (en) | 1988-03-24 | 1989-03-24 | Ferroelectric liquid crystal electro-optic apparatus and manufacturing method thereof |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7021288 | 1988-03-24 | ||
JP63-122679 | 1988-05-19 | ||
JP12267988 | 1988-05-19 | ||
JP63-70212 | 1988-05-19 |
Related Child Applications (6)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31930595A Division JPH08234173A (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 液晶電気光学装置 |
JP31930795A Division JPH08234174A (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 液晶表示装置 |
JP31930695A Division JPH08211393A (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 液晶電気光学素子の製造方法 |
JP12898197A Division JP2845236B2 (ja) | 1988-03-24 | 1997-05-19 | 液晶電気光学素子の製造方法 |
JP9129013A Division JPH1067987A (ja) | 1988-03-24 | 1997-05-19 | 液晶電気光学装置 |
JP12898297A Division JP2845237B2 (ja) | 1988-03-24 | 1997-05-19 | 液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02153322A JPH02153322A (ja) | 1990-06-13 |
JP2728095B2 true JP2728095B2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=26411381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63309615A Expired - Fee Related JP2728095B2 (ja) | 1988-03-24 | 1988-12-07 | 液晶電気光学装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2728095B2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02131450A (ja) * | 1988-07-08 | 1990-05-21 | Showa Shell Sekiyu Kk | 液晶化合物 |
JPH02286644A (ja) * | 1989-04-28 | 1990-11-26 | Showa Shell Sekiyu Kk | 液晶性化合物 |
US5262086A (en) * | 1989-06-06 | 1993-11-16 | Showa Shell Sekiyu Kabushiki Kaisha | Liquid crystal compounds |
US5184847A (en) * | 1989-06-06 | 1993-02-09 | Showa Shell Sekiyu Kabushiki Kaisha | Liquid crystal compounds |
JPH0457020A (ja) * | 1990-06-27 | 1992-02-24 | Canon Inc | 強誘電性液晶素子および反強誘電性液晶素子 |
JP3183537B2 (ja) * | 1990-09-06 | 2001-07-09 | セイコーエプソン株式会社 | 液晶電気光学素子の駆動方法 |
US6151090A (en) * | 1995-05-31 | 2000-11-21 | Casio Computer Co., Ltd. | LCD using liquid crystal of ferroelectric and/or antiferroelectric phase having pretilt angle of 1 degree or less |
US6118424A (en) * | 1995-06-05 | 2000-09-12 | Citizen Watch Co., Ltd. | Method of driving antiferroelectric liquid crystal display |
US5623351A (en) * | 1995-06-07 | 1997-04-22 | Citizen Watch Co., Ltd. | Antiferroelectric liquid crystal panel capable of displaying images without flickering |
US6061045A (en) * | 1995-06-19 | 2000-05-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display apparatus and method of driving same |
US5747122A (en) * | 1996-03-08 | 1998-05-05 | Nippondenso Co., Ltd. | Antiferroelectric liquid crystal cell |
US6177968B1 (en) | 1997-09-01 | 2001-01-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Optical modulation device with pixels each having series connected electrode structure |
CN110140082A (zh) * | 2017-01-24 | 2019-08-16 | Jsr株式会社 | 液晶元件及其制造方法以及显示装置 |
-
1988
- 1988-12-07 JP JP63309615A patent/JP2728095B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
Japanese Journal of Applied Physics 27[3](1988)P.276−279 |
Japanese Journal of Applied Physics 27[5](1988)P.729−732 |
第7回液晶討論会講演予稿集(1981)P.120−121 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02153322A (ja) | 1990-06-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |