JPS6219805Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

この考案は、各種の引き戸に用いる戸車に関す
るものである。 従来、引き戸に用いる戸車は、一般には戸の下
に埋め込まれ、レール上を走行するもので、鋼製
で軸の回りにベアリングを介装したものが多く、
その他に音を防ぐためプラスチツク製の車も用い
られている。しかるに前者のものは長期の使用耐
久性に劣ると共に高価であり、また後者のものは
耐磨耗性に欠け、重量の大きい戸に用いる際、耐
用寿命が頗る劣るものであつた。 そして戸車には、周知のように車輪と軸との間
の摺動と、車輪外周面とレールとの間の摺動作用
を有しているものであるが、従来戸車の耐用寿命
は、上述の摺動作用のうち、車輪と軸との摺動に
よる磨損によつて律速されるものである。そのた
め車輪と軸との摺動面は磨損に強いものでなくて
はならない。 この考案は、上述の問題点である寿命向上を目
的としたもので、高強度、耐磨耗性のセラミツク
スを用いた以下説明するような戸車を提供するに
ある。 この考案戸車を図面実施例について詳しく説明
すると、先ず１は金属製などの車輪で、該車輪１
の軸回り部２を高強度、耐磨耗性のセラミツクス
製リング体として接着剤で一体に嵌着してある。
なお上記の場合、両者の嵌着は、回転伝達上、接
着部形状は少なくとも真円でないもので、例えば
図面実施例の六角形など多角形であることが望ま
しい。なお２ａは軸孔である。また３は車框４に
一体架設された回転用軸で、金属製の軸芯５に、
セラミツクス製のスリーブ６を上述同様、樹脂製
接着剤などで嵌着して構成してある。そして前記
車輪１が上記回転用軸３に回転自在に嵌装されこ
の考案の戸車は構成されている。 なおこの考案に使用されるセラミツクスとして
は表１に示す高強度、耐磨耗性のものが使用され
る。

【表】 この考案の戸車は、叙上のように、車輪の軸回
り部をセラミツクスで構成すると共に該車輪の回
転用軸を金属製軸芯に耐磨耗性セラミツクス製の
スリーブを嵌着した構成としたものであるから、
セラミツクスがもつ超硬度、高耐磨耗性によつて
車輪と回転用軸との間の摺動による磨損が著しく
解消され、耐用寿命が著しく向上でき、耐久性の
ある長期の安定使用が得られる優れた効果があ
る。 特に回転用軸を金属製軸芯に耐磨耗性セラミツ
クス製スリーブを嵌着した構造としたから、戸車
構造のうち最も局部磨耗し易い軸部の耐磨耗性、
耐久性が著しく増大され、繰返し荷重に対し安定
した強度が保証されるものである。かつまた構造
も比較的簡単で安価に提供できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案戸車の実施例を示すもので、第
１図は縦断側面図、第２図は車輪の正面図、第３
図は同分解斜視図である。 １……車輪、２……軸回り部、２ａ……軸孔、
３……回転用軸、４……車框、５……軸芯、６…
…スリーブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも車輪の軸回り部がセラミツクスでな
   る車輪と、該車輪の回転用軸を金属製軸芯に耐磨
   耗性セラミツクス製スリーブを装着したことを特
   徴とする戸車。