JPS6219241Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、台所等の室内に収納機能、調理機能
及び水洗機能を関連的に集約して設備せしめ、台
所作業の合理化を計つたユニツトキツチン、シス
テムキツチン等の厨房装置に関する。

従来此種厨房装置に於ける照明は、吊戸棚の下
面に照明器具を固定して取付けているため、台所
作業の種類によつては手暗がりになる不都合が生
じ、３〜４個の照明器具を取り付ける必要があつ
た。ところで多数の照明器具を取り付ける場合で
は、電気配線が複雑であつたり、コストが高くな
つたり、照明体の取り換えが繁雑となる等の問題
があつた。

本考案は以上の問題点を解決することを目的と
してなされたものであり、以下本考案の一実施例
を図に基づいて説明する。図中Ａは台所等設置室
の室壁、１は平面略Ｌ字型に形成されたメラミン
化粧板等にてなるユニツト天板で、このユニツト
天板１は一枚或いは複数枚の素材を連結して構成
され、調理面部１ａ，１ｂ、コンロ部１ｃ並びに
水槽や水栓を備えた水洗い部１ｄ等の所望の複合
機能を有せしめてある。前記ユニツト天板１の下
部には収納庫２，２、冷蔵庫３、温蔵庫４並びに
食器乾燥庫５が設けてある。６，６…は前記ユニ
ツト天板１よりも上方の室壁Ａ前面に一個或いは
多数個を組み合せてユニツト天板１と略同一長さ
となる如く取り付けた吊戸棚で、この吊戸棚６の
内で前記コンロ部１ｃ直上のものには換気扇７が
内蔵してある。

８，８は前記ユニツト天板１の後端部と前記吊
戸棚６，６…との間の室壁Ａに取り付けて室壁Ａ
を水跳等から保護する平板状のバツクボード、
９，９はバツクボード８と室壁Ａとの間に排熱路
用の隙間Ｂを形成すると共にバツクボード８の上
下両部を支持するスペーサ兼用取付具、この取付
具９の夫々には通気孔９′，９′が穿つてある。そ
してユニツト天板１下の前記冷蔵庫３、温蔵庫４
等の排熱を第２図中の矢印で示すように隙間Ｂ内
を上昇させて換気扇７により室外へ排出するよう
に構成している。

１０，１０は前記吊戸棚６，６…の下面前方部
に該吊戸棚の長手方向に沿つて吊下装設した横長
状の目かくし板で、この目かくし板１０の背面に
は第１のレールとなる凹溝１１が目かくし板の全
巾にわたつて長手方向に形設してある。１２は前
記凹溝１１と対応する如く凹溝１１と並行に前記
バツクボード８の前面に設けた第２のレールとな
る他の凹溝である。

１３は外枠１４内に蛍光燈等の照明体１５を内
蔵した照明器具で、この照明器具１３の下面には
着脱可能にビス１６止めした透光板１７を備えて
下方向に照明体１５の光を放射するようになつて
いる。１８は外枠１４の前方部に装着され前記一
方の凹溝１１に係入する摺動体、１９は外枠１４
の後面板部１４ａ後方に穿設され前記他方の凹溝
１２に係入する摺動突部であり、これら摺動体１
８及び摺動突部１９が凹溝１１，１２に案内され
て前記照明器具１３は吊戸棚６の長手方向に沿つ
て移動自在となるものである。

２０は前記照明器具１３の電気配線で、照明器
具１３の上部後方から導出したこの電気配線２０
は、バツクボード８上端部と吊戸棚６下面との小
間隔Ｓを通つてバツクボード８後方の前記隙間Ｂ
内に配設され且つその途中適所を第３図で図示す
る如くコイル状に形成してなり、このコイル状部
２０ａが照明器具１３の移動に伴つて伸縮自在と
なるものであり、更にこの電気配線２０の他端部
は電源コンセント（図示せず）に接続されてい
る。

なお本考案の他の実施例として次のような構成
が考えられる。

○イ 目かくし板１０にＬ字状のアングル材を取り
つけて第一のレールを構成する。

○ロ バツクボード８にＬ字状のアングル材を取り
つけて第２のレールを構成する。

○ハ 吊戸棚６の下面後方部に凹溝を設けた横長状
の木製板を吊下装設して第２のレールを構成す
る。

○ニ 吊戸棚６の下面後方部にコ字状のアングル材
を吊下装設して第２のレールを構成する。

本考案は上記のような構成としたので次のよう
な効果を奏する。

調理面部、コンロ部並びに水洗い部等の複合
機能を有するユニツト天板の上方位置に吊戸棚
を配設すると共に、この吊戸棚の長手方向に沿
つて照明器具を摺動自在に装備したので、調理
や煮焚及び食器類の水洗い等の台所作業に応じ
て照明器具を移動でき、従来のように３〜４個
の照明器具を取付けて手暗がりを防ぐ必要がな
く良好な台所作業ができると共に照明器具の必
要数も最少限にできコスト面でも有利となる。

ユニツト天板と吊戸棚間にバツクボードを設
けて該バツクボードと設置室壁との間に所望の
隙間を形成したので、ユニツト天板の下方部に
例えば冷蔵庫等を収容した場合に、その排熱を
前記隙間を通して良好に排出できる。

吊戸棚の下面前方部に第１のレールを設けた
目かくし板を吊下装設し、一方前記バツクボー
ドの前面或いは吊戸棚の下面後方部に前記目か
くし板と並行に第２のレールを設け、前記両レ
ール間にまたがつて照明器具を装備したので、
第１及び第２のレールによつて照明器具を安定
的に支持できると共に摺動も円滑に行なえる。

第１のレールを目かくし板に設けたので、目
かくし板を照明器具の目かくしとレールとに兼
用でき構成が簡素化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案厨房装置の一実施例を示す全体
構成斜視図、第２図は第１図の要部縦断面図、第
３図は同要部詳細断面図である。 １…ユニツト天板、６…吊戸棚、８…バツクボ
ード、Ｂ…隙間、１０…目かくし板、１１…第１
のレール、１２…第２のレール、１３…照明器
具、１７…透光板、２０…電気配線。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 調理面部、コンロ部並びに水洗い部等の複合
   機能を有するユニツト天板の上方位置に吊戸棚
   を配設すると共に、前記ユニツト天板と吊戸棚
   間にバツクボードを設けて該バツクボードと設
   置室壁との間に所望の隙間を形成してなり、更
   に前記吊戸棚の下面前方部に第１のレールを設
   けた目かくし板を吊下装設し、一方前記バツク
   ボードの前面或いは吊戸棚の下面後方部に前記
   目かくし板と並行に第２のレールを設け、前記
   両レール間にまたがつて照明器具を吊戸棚の長
   手方向に沿つて摺動自在に装備してなる厨房装
   置。 (2) 前記照明器具の電気配線をバツクボード後方
   の間隔内に配備してなる実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の厨房装置。 (3) 前記電気配線がコイル状に形成されて伸縮自
   在となした実用新案登録請求の範囲第２項記載
   の厨房装置。