JPS6218109Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は軽衝突時において衝撃エネルギを有
効に吸収するようにした自動車用プラスチツク製
バンパに関するものである。

このようなバンパ構造には、実開昭55−83444
号公報、実開昭56−8554号公報に示すようなもの
が案出されているが、本考案は第１図、第２図に
示す実施例のようになつている。そこで、まずこ
れについて説明し、次に従来例と対比して説明す
る。

この実施例において、バンパを取付けるビーム
１は形断面形をなして車幅方向に形成してあ
り、ステー２を介して車体（図示しない）に固定
してある。プラスチツク材からなるバンパ本体３
も形断面形をなしていて、ビーム１に対し若干
の隙間Ｅを設けてこれを被覆するように形成して
ある。そしてバンパ本体３に設けたピン３ａをビ
ーム１の透孔１ａに嵌挿して相互の関係位置を保
持するようにし、ビーム１の上縁および下縁に設
けた係合部１ｂ，１ｃに、バンパ本体３の上縁お
よび下縁に設けた係合部３ｂ，３ｃをそれぞれ係
止して、バンパ本体３をビーム１に係着するよう
になつている。

さらにバンパ本体３の正面に、プラスチツク材
からなる数個のバンパガード４が係着してある。
すなわちバンパ本体３の内面に座板５を当てが
い、バンパ本体３の外面に取付板６を当てがい、
バンパ本体３を挾んで座板５と取付板６とを取付
ボルト７によつて結合してある。そして取付板６
の両縁部に設けた係合部６ａ，６ｂに、バンパガ
ード４の両縁部に設けた係合部４ａ，４ｂをそれ
ぞれ係止して、バンパガード４をバンパ本体３に
係着するようになつている。

そして本考案においては、バンパガード４の内
部に柱状リブ４ｃが一体に成形してある。この柱
状リブ４ｃを、取付板６に設けた透孔６ｃとバン
パ本体３に設けた透孔３ｄと座板５に設けた透孔
５ａとを挿通して、ビーム１の正面に当接するよ
うに形成してある。

これに対して従来のものは、柱状リブ４ｃを設
けない構造になつており、軽衝突時にバンパガー
ド４およびバンパ本体３が衝撃を受けるとき、バ
ンパ本体３とビーム１との間の隙間Ｅには衝撃エ
ネルギを吸収する部材がないから、バンパ本体３
はたちまちにしてビーム１に圧接し、エネルギの
吸収が有効に行われない。

そこでこの不具合を解決するために座板５の両
端部に延長片５ｂ，５ｂ（第１図において鎖線で
示す）を設け、これをビーム１に当接するように
構成したものがある。このようにすれば衝突時に
延長片５ｂ，５ｂが変形して、衝撃エネルギの吸
収が有効に行われるが、延長片５ｂ，５ｂを形成
することにより、製造費用がかさみ、また重量が
増大するという欠点がある。

本考案は前述のように、バンパガード４に柱状
リブ４ｃを一体に成形してあるから、製造費用が
かさむことがなく、また重量の増加も僅少であ
る。そしてこの柱状リブ４ｃをビーム１に当接す
るように構成してあるから、衝突時にバンパガー
ド４およびバンパ本体３が衝撃を受けるとき、柱
状リブ４ｃはビーム１に圧接して破砕し、衝撃エ
ネルギを有効に吸収することができる。すなわち
本考案は、きわめて簡単な構造からなり、製造費
用や重量に影響を及ぼすことなく、衝撃エネルギ
の吸収に有効に寄与するという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す要部破断の平面
図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の断面図である。 １……ビーム、１ａ……透孔、１ｂ，１ｃ……
係合部、２……ステー、３……バンパ本体、３ａ
……ピン、３ｂ，３ｃ……係合部、３ｄ……透
孔、４……バンパガード、４ａ，４ｂ……係合
部、４ｃ……柱状リブ、５……座板、５ａ……透
孔、５ｂ……延長片、６……取付板、６ａ，６ｂ
……係合部、６ｃ……透孔、７……取付ボルト、
Ｅ……隙間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステーを介して車体に固設した車幅方向のビー
   ムに対し、若干の隙間を設けて前記ビームを被覆
   するプラスチツク材からなるバンパ本体を係着
   し、さらに前記バンパ本体にプラスチツク材から
   なる数個のバンパガードを係着するものにおい
   て、前記バンパガードの内部に柱状リブを一体に
   成形し、これを前記バンパ本体に設けた透孔を貫
   通して前記ビームに当接させたことを特徴とする
   自動車用プラスチツク製バンパ。