JPS62170513A - 芳香族ポリエ−テルケトン繊維の製造法 - Google Patents

芳香族ポリエ−テルケトン繊維の製造法

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JPS62170513A
JPS62170513A JP419186A JP419186A JPS62170513A JP S62170513 A JPS62170513 A JP S62170513A JP 419186 A JP419186 A JP 419186A JP 419186 A JP419186 A JP 419186A JP S62170513 A JPS62170513 A JP S62170513A
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spinneret
spinning
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gel
polymer
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JP419186A
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Toshimasa Kuroda
黒田 俊正
Tatsuya Shibata
達也 柴田
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ビ) 産業上の利用分野 本発明は芳香族ポリエーテルケトン繊維の製造法に関す
るものである。さらに詳しくは、刻熱性!耐薬品性等の
優れた芳香族ポリエーテルケトンより成る繊維を安定に
溶融紡糸し、産朶用繊維として充分な力学的ポテンシャ
ルを有する繊維を製造する方法に関するものである。
(ロ) 従来技術 で表わされる芳香族ポリエーテルケトンは、ポリエーテ
ルエーテルケトン(略称Ph:1!;K )の名称で知
られ、英国ICI社が1977年に合成に成功し、19
80年頃より市販された結晶性の超耐熱性熱可塑性樹脂
である。このPEEKはガラス転移点143℃、融点3
34℃であり結轟性の熱可塑性樹脂としては最高の耐熱
性を有すると共に、耐薬品性、電気特性、耐放射線性等
にも優れていることが知られており、上述の特性が活か
される分野にエンジニアリング・プラスチック、フィル
ム等として使用されつつある。
このような熱可塑性樹脂として東部レベルにある各種特
性をバランス良く魚ね備えたPEEKを繊維化すること
は、産業上極めて大きな意義をもつものである。
P E E Kの繊維化はIcI社をはじめ各所にて検
討されているが(例えは特開昭57−191322号公
報s Res、 Diacloaure+ April
s PP1PP103(19;繊維学会誌Vo1.41
 、Nal 、59(1985)等8照)、実際に現在
市販されているPETtKIJl維はモノフィラメント
だけで、そのモノフィラメントの力学特性も未だ充分と
は云い難い。
本発明者らは、PEEKの極立った特性に着目し、その
繊維化を試み柚々検討した結果。
PFJEKの繊維化忙とっていくつかの8wJA点があ
ることを突きとめた。
まず、PEEKは高融点でしかも浴融粘度が為いことか
ら、通常の融点120〜270℃程度のポリマーを浴融
紡糸する装置では紡糸が不1!Ij能であり、450℃
近(迄昇温可能な紡糸装置を用い、#1融温度を400
℃前後迄上げて紡糸する必要がある。紡糸装置それ自体
は、充分な加熱溶融能力があればPEEKの繊維化に対
し特に問題となるものではないが、浴融PEEKが高温
下に&時間−されることによる悪影響、即ち、ポリマー
のゲル化、炭化等が他力発生しないよう、デッドスペー
スの少ない徊造り紡糸装置にする配慮が必要である。
次に、浴融温度及び紡糸温度(口金温度]を400℃前
後迄上けて紡糸しても1口金から押し出された紡出糸は
、高粘性でしかも紡糸温度と口金下界囲気の温度との差
が大きいので急速に冷却固化されてしまい、紡出糸を速
い速度で引き取ることは難かしい。この問題は4I開昭
57−191322号公報で提案されている如(。
口金直下に紡出糸を徐冷する特定の加熱筒な設け、紡出
糸の粘性を下げて、いわゆる紡糸ドラフトを上げること
である程度紡糸速度(曳糸速度)を上げることは可能で
ある。
しかしながら、本発明者らの研究によれば、PEEKの
溶融紡糸にはもつと基本的な問題があることが明らかと
なった。即ち、溶融ポリマー中のゲルの存在である。ゲ
ルの存在は直径0.1〜1誌程度のモノフィラメントを
紡糸する場合には、その影響はほとんど無視できるか、
゛ もしくほかなり@減されるが、単糸テニールが数デ
ニールの細い繊維からなるマルチフィラメントを紡糸す
る場合においては、その影響は致命的となる。笑際1本
発明者らは細デニールのPEEK繊維を常法により紡糸
しようと試みたが、断糸が多発し、満足に紡糸できなか
った。
たとえ、辛うじて紡糸できても、延伸段階で単糸切れが
多発し、満足のいく繊維を工業的に安定して得るには程
遠い状態であった。断糸した繊維を観察すると、はとん
どの場合、20〜50μm1の褐色ないし黒色のゲル状
物質が存在し、このゲル近傍で断糸していることがわか
った。
(ハ)発明の目的 従って1本発明の目的は、芳香族ポリエーテルケトンの
繊維を安定に浴融紡糸し、産業用繊維として満足のい(
品質の繊維を製造し得る方法を提供することにあり、特
に単糸テニールが数デニールの細い繊維からなる高品質
のマルチフィラメントを工業的に安定して製造し得る方
法を提供することにある。
に) 発明の構成 即ち、本発明は、ポリマー繰返し単位の80モル%以上
がCI)式で表わされる単位O からなる全芳香族ホリエーテルケトンを、吐出孔内の中
心に吐出孔の長さ方向に伸びた針状物が挿入さtt 、
かつ、該針状物の先端が口金面から突出してなる紡糸口
金を用いて溶融紡糸することを特徴とする芳香族ポリエ
ーテルケトン繊維の製造法である。
前述した如く、本発明で原料ポリマーとする芳香族ポリ
エーテルケトン(PEEK)のmb紡糸における問題点
は、大別すると、■高融点でしかも溶融粘性が高いこと
、■安定製糸に悲影響を及はすゲルの存在、にある。
ゲルの存在あるいは発生の原因としては2つ考えられ、
その1つは原料PEEK(ベレット)中に最初から存在
するゲルであり、これはポリマーの合成・精製段階で発
生するもの、及びポリマーの浴融ベレット化段階で発生
するものが考えられる。いま1つはポリマーの溶融紡糸
中に発生するゲルであり、これは、高温での浴融紡糸の
為、プントスペースの存在と長時間の滞留によって発生
するものと考えられる。
後者の溶融紡糸中に発生するゲルは、デッドスペースが
少なく、かつ滞留時間の短い紡糸装置を採用することで
、ある程度、その発生を抑えろことができても、ゲルを
皆無とするには限界がある。一方、ポリマー中に最初か
ら存在するゲルは原料1’EEK(ベレット)の製造工
程に起因するものであり、ゲル減少に関して多くの制約
や困難があることは事実である。
従って、PF、EKの溶融紡糸による繊維化【おいては
、現段階では、かかるゲルの存在を前後に考えなければ
ならないのが実態である。
従来より、浴融ポリマー中のゲルを除去するもしくは減
少させる方法としては、溶融ポリマー配管中、ないしは
紡糸口金直前での一濾過を強化する方法がある。
r過材としてサンド、高メツシユ金網フィルターや焼結
フィルター等が用いられているが、このe過強化方法は
ある程度ゲルの少ないポリマーの紡糸にお−・ては有効
であっても、ゲルの多いポリマーの紡糸においては、そ
の効果は小さく、ゲルの1材への蓄積に伴なうバンク圧
の急上昇と、限界パンク比以上σ〕バック圧下に起こる
、ゲルの漏出による紡糸調子悪化とにより長時間の安定
紡糸が不可能である。実際、211j宮の紡糸口金を用
いf1泊を強化した紡糸装置で単糸デニールが数デニー
ルから十数デニールの細いフィラメントを紡糸しようと
試みたが、10〜20時間位で紡糸断糸が多発し、紡糸
不可能となった。
1過を強化し、更に、ゲルを細分化しても通常の紡糸口
金では、特に細デニールのフィラメントの長時間安定紡
糸は困難であることから、本発明者らは、浴融紡糸過程
においてゲルの発生を協力抑え、加えてゲルの混入に影
響されに(い紡糸装置、@圧紡糸口金について鋭、ρ検
討した結果5本発明に到ったものである。
以下、本発明の構成について具体的に説明する。
本発明の方法において、紡糸用原料ポリマーとなる芳香
族ポリエーテルケトンは、前述した如くポリマー繰返し
単位の80(ル%以上、好ましくは90モル九以上が、
下記CI)式で表わされる単位 からなるポリエーテルエーテルケトンである(本明細書
ではかかるポリマーをPEEKと略称する)。
繊維用途に適したポリマーはある程度のゴ五合度が必少
とされ、固有粘度1.V、が0.7以上のポリマーを原
料とする1、好ましくは1.V、0.9以上である。
ここでr、v、は、a硫酸xoocc当たりポリマーを
0.1 I!溶かし30℃でdll」定演算された固]
I粘度である。
な招、上記ポリマーには、そり安定性9色調。
物性、接着性等を改善するために、各21の酪加剤を含
んでもよいことは勿論である。
本発明では上記ポリマーを浴融紡糸するに際し、約45
0℃迄昇温可能の溶融押出装置にポリマーを供給し、最
終的に溶融温度380〜400℃で完全に溶融させたの
ち1本発明の要部をなす特殊な紡糸口金(これについて
は後述する)を装着した紡糸バンクを介して紡出てる。
PEIEK(J)浴融紡糸における基本的な問題は、ゲ
ルの存在にあることは助述した1、従って、ポリマーが
完全に浴融し、しかも浴融ポリマーの粘性、透明性が適
正な状態にあるならば、不必要に溶融温度を上げること
は、ゲルの発生を促すもとになるので好ましくない。又
、浴融押出機以降の浴融ポリマー配管は他力短か(、か
つデッドスペースのないように設計し、史に紡糸パック
内部の溶融ポリマー流路もデッドスペースがないように
すべきであり、ゲルの発生防止に配慮する必要がある。
紡糸パックへ供給された浴融ポリマー中に含まれるゲル
を通常よりも強化したe過層を通すことでゲルを細分化
した後、本発明で特定した紡糸口金に導入すれば1本発
明の効果はより一層発現される。
ここで1本発明で使用する吐出孔内に針状物を有する特
殊な紡糸口金について1図面によって詳細に説明する。
第1図は通常の紡糸口金の要部縦断面図、第2図は本発
明で使用する特殊な紡糸口金の一実施態様を示す機部縦
断面図、第3図は第2図における針状物部分の実施態様
を示す斜視図をそれぞれ示す。
第1図に示すように通常の紡糸口金は、紡糸口金板l内
にポリマー導入部2及び吐出孔3が内置された形をとっ
ているのに対し1本発明で用いる紡糸口金は第2図に示
されろように、吐出孔3の中心軸と実質的に一致するよ
うに吐出孔の長さ方向に伸びた針状物4が挿入されてい
る。この針状物の先端5はいわゆる口金面6より突出し
先端5と口金面6との距離lは2篤欺以上となっている
1゜ このような紡糸口金を用いて紡糸すると、ポリマー融液
は吐出孔3内を針状物41c 泊って流下する為、通常
の紡糸口金で起こる吐出孔端7直下のポリマー流の急激
な応力i形を緩和する作用が発生し、その結果、通常よ
り低い紡糸温度(口金温度)で紡糸可能になるという特
異な効果が得らハる。特に、P EEKのように高温で
かつ高い粘性を有するポリマー融液ではこの針状物の効
果が顕著であり、吐出孔端直下の急激な粘性変化に耐え
て紡糸でき、通常の紡糸口金の場合380〜400℃の
口金温度が必要であるに対し2本発明で特定した紡糸口
金ではポリマー吐出量にも依存するが、一般に、数デニ
ールの細い繊維では360〜380℃、直径0.1〜l
u位の太デニールの繊維では355〜370℃の低い口
金温度で十分紡糸できろ。
このように上記の紡糸口金は口金温度を下げることがで
きる為、ゲルの発生を少な(できる利点を有する。
更に、本発明で特定した上記紡糸口金を用いて紡糸する
と、m<べきことにポリマー中に混入したゲル状物が、
第4図に示すように紡出糸の外周方向に移動ないしは押
出された形で糸の表面に存在することである。その結果
第5図の如(通常の紡糸口金からの紡出糸中に存在する
ゲル状物が紡糸断糸の直接的原因になるのに対して、上
記紡糸口金からの紡出糸中のゲルは紡糸断糸に直接的影
曽を与えないという利点がみられる。
この理由は定かではないが、 J111常の紡糸口金で
はポリマー流中心部の速度か太き(ゲル状物が中心に集
まりやすいのに比べ、上記紡糸口金では針状物に白って
流下する過程で例らかグー作用により外周方向にゲルが
果まりやすい為と思われる。従って、この紡糸口金はゲ
ルの混入に対して強い口金楊造であると云える。
更に上記紡糸口金は、ポリマー流が吐出孔を出た後も針
状物に沼って流下する為、通常の紡糸口全面でよく見ら
れろポリマーやポリマー中の異物のにじみ出し、蓄積に
よる口金面6の汚れや、こσノロ金力れに依るベンティ
ング、ニーイングを防止する作用を有し、その結果、ポ
リマー等の付着に伴なう口金面の清掃を皆無とし、長時
間にわたって極めて安定に紡糸できるという利点もある
通nの紡糸口金を用いたP E 1!;K O)溶融紡
糸においては、イロ」らかの原因で−・つんん口金面が
汚れると、付−し1こPh;EKポリマー等が尚温幼糸
の為に口金面上でゲル化ないしは炭化してしまい1通常
の低一点ポリマーの場合によく行なわれるような口金面
の清掃は不pi能であり、パンク交換せざるを得ないの
である。
ここで、上記紡糸口金における針状物4について更に詳
述する。31−.3図において、針状物4は、同方向に
複数の(本例では4個の)羽根8を等間隔に設けた針状
部支持体に組み込まれた組体を構成して〜・る。この針
状物組体は第2図に示される如(、紡糸孔に挿入され、
羽根8vt含む上部(支持体部)が導入孔2の上部の内
壁に固着される。ここで第3図に示す針状物組体の上部
形状は4枚羽根型で示しであるが、こU)部分の働きは
針状物4を紡糸孔にしっかりと固着させろこと、ポリマ
ー流を吐出孔3へ導く通路を形成し、保持することにあ
る。従って上部(支持体部)の形状は+IIJら限定さ
れろものではなく1周方向に複数の小円形Vポリマー流
流入孔を等間隔に設けた形状でも差しつかえない、又、
第3図に示す針状物4の形状は本例では円柱状であるが
9%に限定されろものではな(、先端が尖鋭な錐状を成
した円錐状でもよく、槓円柱(錐)、三角柱(錐)や五
角柱(錐)等の多角柱(錐)、その他各抛の異形断面柱
(錐)であっても差しつかえない。更には円管、多角管
、その他谷株の異形断面の中空管を用いることKよって
、中空繊維の紡出も可能であり、P E E Kのよう
に尚融点でかつ高浴融粘性のポリマーでは中空繊維の紡
出はより容易となる。
この針状物4の外径は曲がり等による変形を少な(し、
取扱性、保守性の面を考慮すれば約0.3n以上、好ま
しくは0.5誼以上が望ましいが、ポリマー融液の粘度
、紡出糸の繊維(デニール)等によって吐出孔3の径と
の関係がおのずとあるので、針状物4の外径の上限は吐
出孔3の径より約0.2冨1以上小さい値が好ましく、
この範囲で針状物4の外径と吐出孔径の組合せは任意に
i!Ii4整可能である。
上述の針状物4の軸は少なくとも吐出孔3の軸と実質的
に一致しており、しかも吐出孔端7を経て口金面6より
下方に突出せしめられろ。
上記紡糸口金において、吐出孔3の断面形状は概ね通常
の紡糸口金のそれと相似しているが。
寸法的には通常の紡糸口金の寸法より一般に太き(、紡
出糸のデニールに応じて直径0.8〜10龍程度が採用
される。
針状物4と口金面6との位1関係は8g2図に示す距離
!で決められ、その距11A’の値は、吐出孔径、針状
物の径、ポリマー流液の粘性、吐出値、′vj糸口全口
金温度依存するが、2〜30U、好ましくは3〜20m
程度が用いられる。
この距離/(突出長)が小さい場合は通常の紡糸口金と
同様、吐出孔端直後のポリマー流の応力変形が急激とな
り、紡糸口金温度が通常よりさほど低くない条件下でも
断糸が発生し、安定紡糸が難かしく、低温紡糸の効果が
充分得られ難くなる。−万、突出長jが極端に大である
とポリマー流が針状物4に削って流下する過程で冷却が
進み、極端な場合、ポリマーか固化してしまい、曳糸不
可能になることがあるので好ましくない。
本発明で特定した紡糸口金の別の実施態様として第6図
に示す如(、吐出孔端7に引続くポリマー流路が吐出孔
径(D)より大なる径の円筒又は末広がり状の進路9と
して構成され、かつ、挿入された針状物の先端5が該進
路下方端lυより2111以上突出してなる紡糸口金が
革げられる。上述の通路9は針状物4に削って流rLる
ポリマー流の温度勾配、粘度勾配及び速度勾配をスムー
スにかつ均一に進行せしめ、かつ、紡糸口金下の冷却界
囲気や糸条随伴流の影譬を緩和防止すると共に、通常の
紡糸口金面に見られるポリマーやポリマー中の異物のに
じみ出し、蓄積による口金面6の汚れや、この口金汚れ
による依るベンディング、二一イングを防止する作用を
有し、第2図に示す紡糸口金より史に安定した紡糸が可
能となる。#6図において通路9の上流側径Aと吐出孔
径りとの比A/Dは1〜3、上fi側径Aと下流a径B
との比B/Aは1〜3.吐出孔端7と通路端10のmM
Lは1〜10m、好ましくは3〜7nが採用されるが、
特に限定されるものではない。
第6図は吐出孔端7が通常の紡糸口金でいう口金面6と
一致し、通路9が口金面6より突出した一独様であり、
第7図は通路端10が口金面6と一致した別の実施態様
である。更に第6図の態様と第7図の態様との中間的位
置関係にある第8図のものも別の一態様として挙げられ
る。又、吐出孔端7と通路9の上部をつなぐ形の末広が
り状通路11を持つ第9図の紡糸口金もまた別の一態様
であり、更に吐出孔径と通路上流側の径が一致し、それ
から下流に向って末広がり状となった通路9を形成した
第10図の紡糸口金も別の一態様として挙げられる。
本発明で使用する上記紡糸口金における紡糸孔の数、配
置等は針状物を南する吐出孔を少なくとも1個有するも
のであればよ(、孔数1個のモノフィラメント用から複
数個のマルチフィラメント用迄、柚々の孔数、配置をと
り5るものである。
本発明では、以上説明した特殊な紡糸口金を用いてPE
EKの溶融紡糸することを最大の特徴とするが、このと
きの紡出後の糸の引取力法及び延伸処理について、以下
簡単に説明する。
紡出糸(未延伸糸)の単糸デニールが約1000 de
以上の太デニールの糸を紡糸する場合、通常、口金直下
に設けられた液温70〜95℃の温水浴、あるいはエチ
レングリコール浴、シリコーン油浴等で紡出糸を冷却固
化した後、引取速度約5〜100m/分で引敗り、トル
ワインターで巻取る。得られた未延伸糸を合計延伸倍率
的2.5@以上で1段以上の多段延伸し、さらに熱処理
を行なう。
この際の延伸及び熱処理は、加熱水蒸気、熱媒、電熱ヒ
ーター■による非接触式ないしは接触式ヒーターで、ガ
ラス転移温度以上で延沖し、160℃以上で熱処理する
か、又は160℃以上で延伸熱処理をしてもよい。
一方、未延伸糸の単糸テニールが約1000de以下の
細デニールの繊維を紡糸する場合、通常の低融点ポリマ
ーの紡糸と同様に紡出後空気中にて冷却固化した後、給
油し、引取速度50m/分以上で紡糸する。Pl!;E
Kは高融点、筒粘性のポリマーであり、%に細デニール
では紡出後、冷却固化が連やかに進行するので1通常高
粘度ポリマーの溶融紡糸で使用されて(・る如き口金直
下に紡出糸を徐冷する加熱筒(フード)を設けることに
よって、より高速での曳糸性を付与することはof能で
ある。紡糸引取直前で空気交絡処理を施せば、後の延伸
性等の取扱い性がよくなる。
得られた未延伸糸は、加熱供給ローラー、加熱延伸ロー
ラー及び非接触式ないしは接触式加熱ヒーター等を備え
た延伸装置を用い、合計延伸@率約1.5Irtt以上
で、1段以上の多段延伸及び熱処理を行うことが出来る
。一般に延伸温度は145℃〜180℃、熱セット温[
160℃〜300℃が採用出来る。
単糸テニールが小さいマルチフィラメントの場合、敵9
編等の後加工における堆仮性が開祖となるので、延伸後
の巻取り直曲で給油あるいは空気文節処理、もしくは給
油と苧気交箱処理との両方を施すことが好ましい。
なお、細デニール、太デニールとも1m以上多罎採りが
可能であり、又、紡糸に直結して延伸するスピンドロ一
方式を採用しても側ら差しつかえない。
(ホ) 発明の効果 本発明の方法によりPEh:Kを#r融紡糸して繊維を
製造する場合の効果をまとめると以下の通りである。
mlに、通常の紡糸口金を用いろ場合に比べて低い紡糸
口金温度で紡糸が可能となる。言い換えれば低温紡糸が
可能とな711o PEEKのように高い溶MfA度状
態下に長時間−されろとゲルを発生するポリマーにおい
ては低温紡糸によってゲルの発生を少なくすることがで
きる。
第2に、ポリマーに混入したゲルは紡出糸の表面に押し
出される為、ゲルが紡糸断糸の直接的原因になりにくく
長時間の安定紡糸が可能となる。この効果は特に細い繊
維の紡糸において有効である。
第3に、口金面の汚れやこの汚れによるベンティング、
二−インクが起こりに(<、その結果口金向の清掃を不
要にし、安定紡糸が可能となる。
以上の如(1本発明の方法によれば産業用繊維として十
分満足し得る品質のPEEKfJl、維な単糸fニール
が数デニールの細い繊維から直径約I 11程度の太い
繊維まで広い範囲に亘って工業的に安定して製造し得ろ
ようになり、工業的にきわめて有用である。
本発明の方法により得られるPEEK愼維は繊維業用繊
維として広く用いろことができ、例えはモノフィラメン
トとしては耐熱・耐M粍性ブラシ、ドライヤーキャンパ
ス等の耐熱、耐熱水重布の継手芯材、+11摩耗・高弾
性ガツト等K。
マルチフィラメントとしては篩温・耐薬フィルター及び
パツキン、耐放射線フィルター及びパツキン、更にはガ
ラス繊維、炭素繊維、セラミックf&維、金楓繊維等の
無機繊維との複合材料用の樹脂マトリックス等に有用で
ある。
(へ)  実  施  例 次に、X発明の実施例及び比較例を詳述する。
実施壬レリー1 固有粘度iy、が0.96の芳香表ポリエーテルケトン
(ICI社製VIC’l’REX@PEEK )を39
0℃で浴@恢、表−1に示す横取の針状物を有する紡糸
口金及びフィルターを用いて、紡糸口金温度375℃で
紡出し、口金直下に設けた、表面温度270℃で長さ3
0wの加熱筒を経て空冷した後、給油して、速度200
FM/分で巻き取り、 800de/ 36filのP
k2EK未延伸糸を得た。
表−1実施例1の紡糸口金、フィルターこり紡糸口金で
はバンク圧上昇はゆるやかに通性し、紡糸調子もよく約
3日間断糸なく紡糸できたが、その後、ゲル混入が増加
し、断糸周ル」が短か(なってきた。尚、口金囲のゲル
状異物の蓄積はほとんど認められなかった。
イ0られた未延伸糸を温度160”Cの供給ローラー、
温度260℃のプレートヒークー(熱板)。
偏度220’Cの延伸ローラーとから成るV&仲装置で
延伸倍率2.0.延伸速度2UOm/分で延伸し、その
後、給油して巻き取った。得られたPEEK延伸糸は、
403de/ 36bl+S度6.5 y /de l
 I+?1度16%であツタ。延伸糸を顕微隊で観察す
ると、微小のゲル状物質は存在するが、はとんど糸の周
辺に位置しており、毛羽V)ない良好な延伸糸であった
比較例−1 紡糸口金として、表−2の通常の紡糸口金を出い、紡糸
口金温度を382℃とする以外は実MMレリーIと同様
にしてPIsEK未延伸糸(800de/ 36 fi
l )を得た。
表−2比較例−1の紡糸口金、フィルターこり〕場合、
吐出開始当初からゲル混入による断糸が多発し30分〜
1時間の巻取りが限度であり、得られた未延伸糸を実に
9+1の延伸条件で延伸したが、ランプが発生し1毛羽
の多い延伸糸しか得られなかった。糸の物性もバラツキ
が大きく、平均的には強度4.79 / de +伸度
11九と実施例−1の延伸糸に比べ力学的特注はかなり
劣ったものであった4、ラップあるいは毛羽の糸端近傍
にはゲル状物が存在することからはとんとゲルによって
断糸していることがわかった。
一万、ランプ、毛羽の出ないように延伸If!f′4を
下げて得た延伸糸の物性は強度3.2y/cle。
伸度30316と力学的にかなり舞い延伸糸であった。
又、紡糸不能となった口金面には淡褐色のゲル状異物が
多jtKI積し、このものは通常Q)口金清掃では除去
することが不可能に近いものであった。
実施例−2 紡糸口金及びフィルターとして、金網フィルタ−300
メツシユ×3枚を表−1の組フーイルターの間にはさむ
ようにして設置したものを用いろ以外は実施例−1を同
様にしてPEEK未延1申糸(800de/ 36fi
l)を78だ。
この場合、パック圧上昇は実施例1に比較すると若干速
いが、約5日間断糸な(紡糸できた。
紡糸調子が良いときの紡出糸に混入するゲルは実施例−
1に比べ少な(、かつ、その太きさも小さいものであり
、j&I’l’鯛子も極めて良好であった。実施例−1
と神jじょうに延伸して得られた延伸糸は1強度6.7
 p / de 、伸度15九と良好なものであった。
比較例−2 紡糸口金及びフィルターとして、金網フィル1−.30
0メツシユ×3枚を表−2の組フィルターの間にはさむ
ようにして設置したものを用いる以外は比較例−1と同
様にして、PEEK未延伸糸(800de/ 36fi
l)を得た。
この場合、パック圧上昇は比較例−IK比較して速いが
、フィルターによるゲル細分化の効果による為か、5〜
10時間は断糸なく紡糸できた。しかし、その後はゲル
混入が急激に増加し、断糸多発で紡糸困難となった。
紡糸調子の良い部分の未延伸糸を実施例−1と同様にし
て延伸したが、時々ラップが発生し。
少量の毛羽を含む延伸糸となった。延伸糸の物性は強度
5.61 / de、伸度16丸と実施例−1及び2に
比べてやや劣り1毛羽端にはゲル状物の存在を認めた。
実施例−3 実凡例−1と同じPEEK機力旨を用い、表−3に示す
構成の針状物を肩する紡糸L1金及びフィルターを使い
、紡糸口金温度378℃1口金直下の加熱筒表面温度2
90℃、紡糸速度150m/分の条件で紡糸し、550
de/ 60f+lのPEEK未延伸糸を得た。
表−3実施例−3の紡糸口金 この場合、約3日間断糸な(紡糸可能であった。得られ
た未延伸糸を延伸倍率2.25以外は実施例−1と同じ
延伸条件で延伸し、245 de/ 60 fil +
強度6.411 / de +伸度15Xの延伸糸を得
た。
実施例−4 実施例−1と同じPEEK樹脂を400’Cで溶融し1
表−4に示す構成の紡糸口金及びフィルターを用い、紡
糸口金温度365℃で紡出し、80℃の温水浴で冷4し
て速度2om/分で巻j4M’)、16,000deの
未延伸モノフィラメントを得た。
表−4実施例−4の紡糸口金 得られた未延伸糸を温度330℃の非接触加熱筒を介し
て延伸@$3.6で延伸し、直径IJ、70IrR(繊
度4,510de) 、強度5.8 i / de 、
伸度14にの延1甲七7フイラメントを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は通常の紡糸口金の要部縦断面図、第2図は本発
明方法で使用する特殊守紡糸口金の一実施態様を示す紡
糸口金の要部縦断面図、第3図は第2図におけろ針状動
部分の一実施悪様を示す斜視図、第4図は本発明の方法
により得られる紡出糸におけるゲル状物質の混入状態を
示す糸の側面模式図、第5図は通常口金を用いて紡糸し
た紡出糸におけるゲル状物質の混入状態を示す糸の側面
模式図である。第6図〜第10図は本発明方法で使用す
る紡糸口金の別な実施態様を示す口金の要部縦断面図で
ある。 1、  口  金  板      2.4   人 
 孔3  吐  出  孔     4  針  状 
 物5、 針状物売′4  6 口 金 面7、 吐出
孔端    8. 羽 根 9、   idi   路        P、  P
]l;EK*維G、ゲル状物質

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリマー繰返し単位の80モル%以上が〔 I 〕
    式で表わされる単位 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 からなる芳香族ポリエーテルケトンを、吐出孔内の中心
    に吐出孔の長さ方向に伸びた針状物が挿入され、かつ該
    針状物の先端が口金面から突出してなる紡糸口金を用い
    て溶融紡糸することを特徴とする芳香族ポリエーテルケ
    トン繊維の製造法。
  2. (2)針状物の先端が口金面から2mm以上突出してな
    る紡糸口金を用いる特許請求の範囲第(1)項記載の製
    造法。
  3. (3)針状物としてその外径が0.3mm以上でかつ吐
    出孔内径より0.2mm以上小さいものを用いる特許請
    求の範囲第(2)項記載の製造法。
  4. (4)紡糸温度355〜380℃で溶融紡糸する特許請
    求の範囲第(1)項記載の製造法。
  5. (5)芳香族ポリエーテルケトンの固有粘度(I.V.
    )が0.7以上である特許請求の範囲第(1)項記載の
    製造法。
JP419186A 1986-01-14 1986-01-14 芳香族ポリエ−テルケトン繊維の製造法 Pending JPS62170513A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5527179A (en) * 1994-02-24 1996-06-18 Meiji Seika Kaisha, Ltd. Molding nozzle assembly for producing hollow cylindrical snack foods
JP2008240225A (ja) * 2007-03-01 2008-10-09 Toray Ind Inc ポリエーテルエーテルケトンモノフィラメントおよびその製造法、およびポリエーテルエーテルケトンモノフィラメントからなるフィルター

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US5527179A (en) * 1994-02-24 1996-06-18 Meiji Seika Kaisha, Ltd. Molding nozzle assembly for producing hollow cylindrical snack foods
JP2008240225A (ja) * 2007-03-01 2008-10-09 Toray Ind Inc ポリエーテルエーテルケトンモノフィラメントおよびその製造法、およびポリエーテルエーテルケトンモノフィラメントからなるフィルター

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