JPS6217020Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は真空掃除機の水吸込具に関するもので
ある。

［背景技術］ 従来、一般に使用されている掃除機では、通常
の部屋の畳の上等を掃除するときには横長箱型の
吸込具本体を掃除機から延出されたパイプに嵌合
して掃除を行う。この吸込具本体は、下面が開口
され吸塵口としてあり、この吸塵口の周縁にブラ
シを下方に向けて植毛してあるものである。そし
て例えば縦に細長い隙間を掃除するときには、上
記吸込具本体を取り外し、先端に行くほどに横巾
が狭くなり先端面に吸塵口が形成された略刀状の
アタツチメントを上記パイプに装着して掃除を行
う。また、上記隙間用のアタツチメントの他に
は、床と家具とで巾を変えて掃除しやすいよう
に、家具用の吸込具本体に床用のアタツチメント
を着脱自在に取着するものがある。さらにアタツ
チメントを用いることなく上記細長い隙間と畳の
上とを掃除できるように左右に拡開された吸込具
本体の天板を前方に回動自在とし、畳の上等を掃
除するときには天板を左右に拡開して通常の吸込
具本体の形状とし、細長い隙間を掃除するときに
は上記天板を前方に回動させて天板同士を閉合し
て上述の略刀状のアタツチメントと略同様の形状
として用いるものなどがある。

しかし、従来の真空掃除機の水吸込具では、タ
イル等の硬質の床面の水とともにごみを吸い込む
こと対象とするものや、じゆうたん等の軟質のも
のから水を吸い出すことを対象とするものなどが
あり、上述の通常の掃除機とは異なり、全く異な
る用途に同一の真空掃除機を用いる場合が多く、
このため吸込具本体自体の構造は全く異なるもの
となつていた。即ち、タイル等の硬質の床面にお
いては、ごみを取りながら且つ水を吸い込む吸込
具本体の形状とする必要があり、また洗浄後のじ
ゆうたんから水を吸い込むためには、吸塵口を強
くじゆうたん面に押し付けるとともに、できるだ
けじゆうたん内に吸塵口を深く押し込んで内部の
水を吸い出す吸込具本体の形状とする必要があ
る。従つて、各種用途に対応するためには全く異
なる吸込具本体を各種備える必要があり、高価に
なるとともに、吸込具本体全体を交換しなければ
ならないために、交換に手間をとる問題があつ
た。

［考案の目的］ 本考案は上述の点に鑑みて為されたものであ
り、その目的とするところは、交換が簡単で、且
つ安価な各種用途の対応できる真空掃除機の水吸
込具を提供することにある。

［考案の開示］ （考案の構成） 本考案の真空掃除機の水吸込具は、吸込具本体
１に平行した開口部を有する如く設けた吸塵口５
の中央に柔軟性を有するゴムリツプ等から成る集
塵子６を配設し、前記吸塵口５の周辺にそり状の
フランジ部２を設け、前記フランジ部２にＵ字状
のくぼみ１１を気密にしかも着脱自在に取着する
とともに狭巾吸塵口１２を有する強力吸込ノズル
１０と、吸込具本体１に気密に着脱可能に装着さ
れ吸塵口５周辺のフランジ部２の一部とで狭巾吸
塵口１２を形成するアタツチメント１３とを備え
たものであり、このような構成を採用することで
上記した本考案の目的を達成したものである。す
なわち本考案にあつては、ごみと水とがあるタイ
ル等の硬質の床面を掃除するときには、吸込具本
体１のみを真空掃除機に装着して通常の掃除機の
ように掃除し、また強力吸込ノズル１０を吸込具
本体１に装着することにより、洗浄後のじゆうた
ん等の内部の水を強力に吸い出すことができ、さ
らにアタツチメント１３を吸込具本体１に装着す
ることにより、狭巾吸塵口１２を側方に位置させ
て、横方向に細長い隙間等の掃除をすることがで
きるようになつたものであり、しかもこらの各種
用途に対応するに当たり、吸込具本体１に強力吸
込ノズル１０やアタツチメント１３を着脱するの
みで簡単に対応できるようになつたものである。

以下本考案を実施例により詳述する。

第１図乃至第６図は本考案の一実施例を示す図
であり、本実施例は、第１図に示すように、真空
掃除機（図示せず）に接続するためのパイプ３の
先端に着脱自在に嵌着される吸込具本体１を備え
ている。この吸込具本体１は横長の箱型であり、
上記パイプ３が嵌着される嵌合口が背面に開口さ
れている。この嵌合口の内面にはパイプ３を回動
自在に嵌着するようにリング４が取着してある。
この吸込具本体１の下面は開口され、この開口を
吸塵口５とし、この吸塵口５の中央には吸塵口５
に沿つて柔軟性を有するゴムリツプ等からなる集
塵子６が垂設されている。この集塵子６の上端部
は吸込具本体１内で板金の薄板７にてＵ字状にか
しめ固定され、薄板７の両端部は第２図に示すよ
うに集塵子６より若干両側へ突出しており、この
両側を吸込具本体１の内側面に形成された凹部８
内に挿入して吸込具本体１内に取着されている。
またこの吸込具本体１の天板下面から下方に突出
された位置決めリブ９にて薄板７の上下方向の位
置決めがなされている。このようにして薄板７を
吸込具本体１に装着した状態で、集塵子６の下端
は吸塵口５よりやや下方に突出するようにしてあ
る。上記吸塵口５の前後方向の外周縁の前後方向
には、後述する強力吸込ノズル１０及びアタツチ
メント１３が嵌着されるフランジ部２が延出形成
されている。

上述の吸込具本体１のみがパイプ３に装着され
たときの用途及び動作について説明する。この吸
込具本体１はごみを含んだ水を吸い込む場合、た
とえば硬質のタイルの床面等を掃除するときに用
いられるものであり、集塵子６にてごみと水とを
分離して集塵る６の前後でごみと水を吸い込むも
のである。つまり、ごみを集塵子６にて掻き集
め、ごみは掻き集められる側を例えば集塵子６の
前方側とすると、この集塵子６にて分離された吸
込具本体１の前方の通路を通つてごみが真空掃除
機に吸い込まれ、ごみが除去された集塵子６の後
方側では水のみを吸い込むようにしてある。この
ため、ごみが掻き集められる側のフランジ部２と
床面との間にごみが挟まつた状態では、このフラ
ンジ部２と床面との間に隙間が生じ、掃除機の吸
引力が弱くなり、通常のごみは吸い込むことがで
きても、水は吸い込めなくなるが、集塵子６にて
分割された後方のフランジ部２にはごみにより隙
間ができたりすることがないから、吸引力が弱ま
らず、水を確実に吸い込むことができる。

次に上記吸込具本体１に着脱自在に取着される
強力吸込ノズル１０について第３図及び第４図に
従つて説明する。この強力吸込ノズル１０は例え
ば洗浄後のじゆうたんから水を強力に吸い取ると
きに吸込具本体１に装着されるアタツチメントで
ある。この強力吸込ノズル１０は剛性を有する材
料にて形成され、上部に吸込具本体１のフランジ
部２に側方から気密的に着脱できるようにくぼみ
１１が形成してある。このくぼみ１１は強力吸込
ノズル１０の上部側面をＵ字状に折り返して形成
されている。この強力吸込ノズル１０の下部は下
方に行くほどに狭巾としてあり、下面には狭巾吸
塵口１２が設けてある。

この強力吸込ノズル１０の吸込具本体１への取
付及び動作について説明する。この強力吸込ノズ
ル１０は吸込具本体１のフランジ部２に側方から
嵌着される。つまりフランジ部２を強力吸込ノズ
ル１０のくぼみ１１内に嵌入させて吸塵口５に気
密的に嵌着される。このとき所定位置に強力吸込
ノズル１０を装着できるように、フランジ２の上
面に位置決め突部１５、強力吸込ノズル１０に位
置決め凹部１６を形成してあり、この位置決め突
部１５と位置決め凹部１６とが嵌合したとき、強
力吸込ノズル１０の吸込具本体１の所定位置に装
着したことになる。この強力吸込ノズル１０は下
方に行くほどに細くしてあるから、じゆうたん等
の中に深く差し込むことができる。このためじゆ
うたん内部の水を強力に吸い出すことができるも
のである。尚、上記強力吸込ノズル１０をゴムの
ような柔軟性を有する材質にて形成することによ
り、凹凸のある床面を掃除する場合にも上記強力
吸込ノズル１０を使用できる。

アタツチメント１３について第５図及び第６図
に従つて説明する。このアタツチメント１３は吸
込具本体１の後方のフランジ部２に気密的に着脱
されるものであり、上述の強力吸込ノズル１０の
くぼみ１１と同様の形状を呈した嵌合部が一側面
に形成してあり、アタツチメント本体１４は上記
嵌合部から前方に延出され吸塵口５から前方のフ
ランジ部２の下方に亘つて覆う形状を呈してい
る。そしてこのアタツチメント１３のアタツチメ
ント本体１４の前端部と前方のフランジ部２の前
端部とで狭巾吸塵口１２を形成してある。

上記アタツチメント１３の吸込具本体１への装
着、用途、及び動作について説明する。このアタ
ツチメント１３は後方のフランジ部２に後方から
嵌合部を嵌合するようにして装着するものであ
る。そしてこのアタツチメント１３は横に細長い
隙間の水を吸い出す用途に用いられる。またアタ
ツチメント１３は狭巾吸塵口１２が側方に位置す
るものであるから、横に細長い隙間でもパイプ３
を通常どおりに持つて作業ができるものである。
つまり、狭巾吸塵口１２が下方に開口したもので
は、横方向に細長い隙間内を掃除するときにはパ
イプを倒して掃除を行なわなければならないが、
このアタツチメント１３を用いれば、パイプ３を
倒した無理な態勢で掃除等を行うことなく、通常
の態勢で楽に掃除等を行うことができるものであ
る。

［考案の効果］ 本考案は上述のように、吸込具本体に平行した
開口部を有する如く設けた吸塵口の中央に柔軟性
を有するゴムリツプ等から成る集塵子を配設し、
前記吸塵口の周辺にそり状のフランジ部を設け、
前記フランジ部にＵ字状のくぼみを気密にしかも
着脱自在に取着するとともに狭巾吸塵口を有する
強力吸込ノズルと、吸込具本体に気密に着脱可能
に装着され吸塵口周辺のフランジ部の一部とで狭
巾吸塵口を形成するアタツチメントとを備えてい
るので、ごみと水とがあるタイル等の硬質の床面
を掃除するときには、吸込具本体のみを真空掃除
機に装着して通常の掃除機のように掃除すること
ができ、また強力吸込ノズルを吸込具本体に装着
することにより、洗浄後のじゆうたん等の内部の
水を強力の吸い出すことができ、さらにアタツチ
メントを吸込具本体に装着することにより、狭巾
吸塵口を側方に位置させることができ、そのため
横方向に細長い隙間等の中を楽に掃除することが
でき、従つて各種用途に対応してアタツチメント
等を着脱することにより、全く異質の作業に対応
することができる効果がある。しかも強力吸込ノ
ズルやアタツチメントのみの着脱を行えば良いも
のであるから、わざわざ吸込具本体全体を交換す
る必要がなく、このため吸込具本体全体を交換す
るものに比べて交換が楽であり、各種吸込具本体
を備えるより安価となる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の吸込具本体の一実施例の縦断
面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は
同上に強力吸込ノズルを装着した状態の縦断面
図、第４図は強力吸込ノズルの斜視図、第５図は
同上にアタツチメントを装着した状態の縦断面
図、第６図は第５図のＢ−Ｂ断面図である。 １は吸込具本体、２はフランジ部、５は吸塵
口、６は集塵子、１０は強力吸込ノズル、１１は
くぼみ、１２は狭巾吸塵口、１３はアタツチメン
トである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸込具本体に平行した開口部を有する如く設け
   た吸塵口の中央に柔軟性を有するゴムリツプ等か
   ら成る集塵子を配設し、前記吸塵口の周辺にそり
   状のフランジ部を設け、前記フランジ部にＵ字状
   のくぼみを気密にしかも着脱自在に取着するとと
   もに狭巾吸塵口を有する強力吸込ノズルと、吸込
   具本体に気密に着脱可能に装着され吸塵口周辺の
   フランジ部の一部とで狭巾吸塵口を形成するアタ
   ツチメントとを備えて成る真空掃除機の水吸込
   具。