JPS621694B2 - - Google Patents

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JPS621694B2
JPS621694B2 JP59130177A JP13017784A JPS621694B2 JP S621694 B2 JPS621694 B2 JP S621694B2 JP 59130177 A JP59130177 A JP 59130177A JP 13017784 A JP13017784 A JP 13017784A JP S621694 B2 JPS621694 B2 JP S621694B2
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JP
Japan
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puffed
raw material
food
heat
sensitive
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Fukuji Hieda
Yasushi Mori
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Nichirei Corp
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Nichirei Corp
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Publication date
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Publication of JPS621694B2 publication Critical patent/JPS621694B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、材料の有する本来の風味をそのまま
保有する膨化スナツク食品の製造法に関する。
〔技術の背景および従来技術の説明〕
膨化食品は、麦、トウモロコシ、大豆、小豆、
菜豆その他の雑穀を圧力容器に入れ、密閉して加
熱した後、急にふたを開くと、圧力の低下によつ
て雑穀中に含まれていた水分(水蒸気になつてい
る)が急激に膨脹して全体が膨化したものであつ
て、全体の容積を増し、デン粉が糊精化して消化
がよくなるので、アメリカでは朝食用の食品とし
ていろいろなものが生産されていた。(桜井芳人
編「綜合食品事典」第836頁「膨化食品」) 我国においても、膨化食品が好まれるようにな
つて、膨化スナツクと称され、デン粉質原料を主
体とする原料を水和し、これをエクストルーダで
加熱、加圧、押出、膨脹させたものを切断して製
造されるようになつてきた。(特開昭58―107149
号公報) また我国においても他の先進国と同様に肥満に
対して気を付けるようになり、膨化スナツク食品
をデン粉質原料だけでなく、蛋白質を含む原料ま
たは難消化性の原料から製造しようとする試みが
行なわれている。(特公昭59―1459号公報、特公
昭58―51750号公報)すなわち、最近では膨化ス
ナツク食品の原料は、デン粉質原料だけでなく、
多様化する傾向にあるのである。しかしながら膨
化スナツク食品の製造では、原料を高温、高圧の
条件の下で相当な時間保持しているために、加熱
によつて変化しやすい成分を含む原料を使用する
ことができないのである。このために、これまで
の膨化スナツク食品の製造における原料は限られ
たものにならざるを得なかつた。
本発明者らは、膨化スナツク食品を種々の食品
原料から製造することを試みたが、原料を高温お
よび高圧の条件に長時間保持すると、原料に含ま
れる熱に敏感な成分の変質に遭遇した。すなわち
高温条件下において変質しやすい植物色素を含む
食品原料、たとえば、野菜類、果物類、淡水藻
類、海藻類、食用山野草類または薬用植物におい
ては、原料自体が変色し、場合によると、他に含
まれる有用成分が消失することもある。また高温
条件下において逸散したり変質ちやすい香気成分
または呈味成分を含む食品または食品原料、たと
えば、きのこ類、し好性飲料原料または香辛料に
おいては、芳香を失ないまたは味が劣化する。さ
らにアミノ酸および直糖を含む食品原料、たとえ
ば、魚肉、鳥獣肉、調味料、野菜類、果物類、淡
水藻類、海藻類または糖類においては、アミノ酸
および直糖の共存する状態においてアミノ―カル
ボニル反応を起して、褐変化を起す。
そこで本発明者らは、このような熱に敏感な成
分を含む食品原料であつても、その成分を変質す
ることなく、膨化食品とすることを企図して、研
究を重ね、一旦膨化したデン粉質原料に、これら
の熱に敏感な成分を含む食品原料を加えて、再度
膨化をさせると、この膨化には、原料をそれ程高
い温度に長時間保持する条件を必要としないこと
を見出し、この知見に基づいて本発明に到達し
た。
〔発明の目的および発明の要約〕
本発明の目的は、熱に敏感な成分を含む材料で
あつても、その材料の有する風味をそのまま保有
する膨化スナツク食品を提供することにあり、詳
しくは、材料の有する風味をそのまま保有する膨
化スナツク食品を製造しうる方法を提供すること
にある。
本発明は、デン粉質原料をエクストルーダ膨化
装置で加熱、加圧した後、常圧に押出して、膨化
物をつくること、ここに得られた膨化物を粉砕し
た後、得られた膨化物粉末を熱に敏感な成分を含
む食品原料と混合して、膨化物混合原料をつくる
こと、およびここに得られた膨化物混合原料を、
熱に敏感な成分の変質しない低温度に加熱、加圧
した後、常圧に押出して、熱に敏感な成分を変質
しない状態で含んでいる膨化物を得ることを特徴
とする材料の有する風味を保有する膨化スナツク
食品の製造法である。
〔発明の具体的な説明〕
本発明によると、先ずデン粉質原料を膨化す
る。ここに得られたデン粉質原料の膨化物を粉砕
し、得られたデン粉質原料の膨化物粉末に、熱に
敏感な成分を含む食品原料を加え、混合し、得ら
れた混合物をできるだけ低温において膨化し、そ
れによつて熱に敏感な成分を含み、材料の有する
風味をそのまま保有する膨化スナツク食品を製造
することができる。
本明細書の「熱に敏感な成分を含む食品原料」
における「熱に敏感な成分」はエクストルーダ膨
化装置における最初のデン粉質原料の膨化の加熱
条件において変質し、または逸散する成分であ
る。また本明細書の「熱に敏感な成分を変質しな
い状態」における「変質しない状態」は物の性質
が変わつてそのものの機能が失なわれることがな
い性質のあり方である。
本発明による膨化スナツク食品の製造におい
て、熱に敏感な成分を含む食品原料とデン粉質原
料の膨化物粉末の混合物を膨化する場合、できる
だけ低温度で行なうことによつて、熱に敏感な成
分をそのままの状態で含んでいる膨化スナツク食
品をつくることができるが、この後段の膨化を低
温度で行なうには、最初のデン粉質原料の膨化に
おいて、デン粉の糊化(アルフアー化)を充分に
行なうとともに、その膨化を充分に行なう必要が
ある。このために、本発明における最初のデン粉
質原料の膨化は、デン粉質が充分に糊化して膨化
するのに充分な高温および高圧の条件で行なわれ
る。
本発明では、食品原料の膨化を二度行なうが、
前記のとおり、それぞれの膨化において食品原料
を加熱する温度が異なるので、本発明において使
用される膨化装置は、食品原料を加熱する温度を
自由に調節することのできるものであることが好
ましい。
本発明に使用することのできる膨化装置の一例
は、加熱装置を取り付けた二軸型のエクストルー
ダ膨化装置である。第1図はこの二軸型エクスト
ルーダ膨化装置の内部および一部の断面を示す側
面図、第2図は、この二軸型エクストルーダ膨化
装置の内部および一部の断面を示す平面図、およ
び第3図は、エクストルーダ膨化装置に付属する
膨化物の後処理装置である。
50は原料を加圧、加熱するシリンダー、1は
シリンダー50の外壁部、9はシリンダー50に
原料を供給するホツパー、20および21はそれ
ぞれシリンダー50の内部に組み合わされた一対
のスクリユー、22および23はそれぞれスクリ
ユー20および21の軸、そして30および31
は軸22および23の先端に取り付けられたニー
デイングデイスク、40はシリンダー50に水を
供給する給水管、そして41は給水管40のポン
プである。5はシリンダー50の外壁部1の周囲
を取り巻く冷却装置、61,62および63は同
様にシリンダー50の外壁部1を取り巻く加熱装
置であり、64は押出しダイ7の加熱装置であつ
て、これらの加熱装置は、温度制御のための冷却
装置を内包している。7はシリンダー50の先端
に取り付けた押出しダイ、そして8は押出しダイ
7より押出された線状の製品の膨化スナツク食品
をカツトするプロペラカツターである。
本発明によつて膨化スナツク食品を製造する場
合、100〜5000g/分(好ましくは300〜3000g/
分)のデン粉質原料をホツパー9よりシリンダー
50に供給し、シリンダー50ではスクリユー2
0および21を50〜300rpm(好ましくは100〜
200rpm)のスピードで回転して、デン粉質原料
を先端の押出しダイ7の方向に移動させる。この
移動において、先ず最初に0〜1000ml/分(好ま
しくは0〜300ml/分)の水を給水管40よりシ
リンダー50に導入し、デン粉質原料に加水す
る。シリンダー50を移動するデン粉質原料は、
引続いて10〜40℃(好ましくは25〜35℃)に設定
された冷却装置5を取り付けた冷却ゾーンを通過
するが、冷却ゾーンでは、その先の加熱ゾーンか
ら逆流してきた水蒸気が凝縮しているので、冷却
ゾーンにおいて、デン粉質原料は冷却されると同
時に、この凝縮水によつて加水される。冷却ゾー
ンを通過したデン粉質原料は40〜200℃(好まし
くは80〜140℃)に設定された加熱装置61,6
2および63を取り付けた加熱ゾーンを通過し、
加熱され、それによつて原料中に含まれるデン粉
が糊化して、全体が可塑化するとともに、水分の
一部が水蒸気になつて加圧状態に置かれる。加熱
ゾーンを通過した可塑化されたデン粉質原料は、
ニーデイングデイスク30および31によつて均
質に混合され、10〜110Kg/cm2(好ましくは20〜
60Kg/cm2)の圧力の下に、加熱装置64によつて
加熱された押出しダイ7〔径0.8〜10mm(好まし
くは2〜6mm)〕から常圧の外界に押出される。
これと同時にデン粉質原料中に含まれ、圧縮され
ていた水蒸気が急激に膨脹して、デン粉質原料
は、デン粉が糊化(アルフア化)した状態のまま
で膨化するが、100〜1200rpm(好ましくは250〜
600rmp)において回転するプロペラカツター8
で切断される。得られた膨化物の見掛け比重は
0.1〜0.13g/ml(好ましくは0.11〜0.12g/ml)
である。
ここで得られたデン粉質原料の膨化物は、20〜
200メツシユ(好ましくは50〜100メツシユ)の粉
末に粉砕される。この粉末には4〜15%(好まし
くは5〜10%)の水分が含まれている。
ここで得られたデン粉質原料の膨化物粉末は、
熱に敏感な成分を含む食品原料と、デン粉質原料
の膨化物粉末50〜95%(好ましくは60〜80%)お
よび熱に敏感な成分を含む食品原料5〜50%(好
ましくは20〜40%)の割合で、20℃以下の温度に
おいて混合され、得られた混合物が、50〜1000
g/分(好ましくは100〜700g/分)の割合で、
二軸型エクストルーダ膨化装置のホツパー9から
シリンダー50に導入される。シリンダー50で
は、スクリユー20および21を50〜200rpm
(好ましくは80〜100rpm)のスピードで回転し
て、混合物を先端の押出しダイ7の方向に移動さ
せる。この移動において、先ず最初に0〜50ml/
分(好ましくは5〜35ml/分)の水を給水管40
よりシリンダー50に導入して、混合物に加水す
る。シリンダー50を移動する混合物は、引続い
て10〜40℃(好ましくは25〜35℃)に設定された
冷却装置を取り付けた冷却ゾーンを通過する。冷
却ゾーンを通過した混合物は、10〜110℃(好ま
しくは40〜100℃)に設定された加熱装置61,
62および63を取り付けた加熱ゾーンを通過
し、加熱される。この加熱温度は、できるだけ熱
に敏感な成分に影響を与えないような低い温度に
することが好ましいが、この加熱によつて、混合
物は加圧された状態に置かれ、加熱ゾーンを過ぎ
たところで、ニーデイングデイスク30および3
1によつて均質に混合され、0〜10Kg/cm2(好ま
しくは0〜6Kg/cm2)の圧力の下に、加熱装置6
4によつて加熱された押出しダイ(径2〜10mm)
から常圧の外界に押し出される。これと同時に混
合物中に含まれ、圧縮されていた水蒸気が、圧力
の低下とともに、急激に膨脹して、混合物全体が
膨化するが、混合物中のデン粉は、元々一旦膨化
したものであるので、この程度の低温でも充分に
糊化(アルフア化)して膨化したものになる。こ
のようにして得られた棒状の膨化物は100〜
1200rpm(好ましくは200〜800rpm)で回転する
プロペラカツター8によつて切断されるが、断面
が平板状または中空円状の押出しダイ7を用い
て、平板状または中空円柱状の膨化物16を押し
出し、駆動ロール18により駆動されるテフロン
ベルト12上に載置し、圧延ローラ13で軽く圧
して整形した後ロータリカツター14のカツター
ナイフ15で切断し、10〜200mmの長さの膨化物
とすることもできる。
以上に述べたとおり、本発明における熱に敏感
な成分を含む原料混合物の膨化では、原料混合物
中のデン粉質は、既に充分に膨化されているの
で、原料混合物をそれ程高い温度に加熱しなくて
も充分に膨化する。このために熱に敏感な成分は
変質することなく、そのまま膨化物に含まれるの
で、製品の膨化物は、その材質の有していた風味
をそのまま保有することができる。
本発明におけるデン粉質原料は、デン粉を主体
とする食品原料であれば、いかなるものであつて
も、これを使用することができる。通常、小麦
粉、小麦デン粉、とうもろこしデン粉、大麦粉、
馬鈴薯デン粉、さつま芋デン粉、葛デン粉、コー
ングリツツおよび米デン粉を使用するが、これに
食塩などの長時間の加熱によつて変成しない添加
物をデン粉質原料に加えることもできる。
本発明において、予め膨化し、粉末化されたデ
ン粉質原料に加える食品原料は、高温、高圧の条
件下で変質する成分を含む食品原料であつて、通
常、野菜類、果物類、淡水藻類、海藻類、薬草
類、食用野草類、食用山菜類、きのこ類、し好性
飲料原料、香辛料類、魚肉類、畜肉類、鯨肉類、
これらの加工品、アミノ酸を含む調味料類あるい
は直糖を含む糖類または原料があるが、野菜類で
は、ホウレン草、コマツ菜、ピーマン、みつ葉ま
たは紫蘇等の有色野菜類、エンドウ豆、そら豆ま
たは小豆等の有色豆類、カボチヤまたはトマトな
どの有色果菜類、ニンジンなどの有色根菜類ある
いは玉ねぎのようにアミノ酸や直糖を含むものが
好ましい。果物類では、オレンジ類、キウイフル
ーツ、ライムまたは黄桃などの有色果実類が好ま
しく、さらに淡水藻または海藻類では、あおさ、
わかめまたはあおのりなどの有色藻類が好まし
い。薬草類では、ラベンダー、万年蒿、ベルベリ
ンまたはアロエのように香気成分や糖蛋白質を含
むものが好ましく、食用野菜類または食用山菜類
では、わらびまたはぜんまいなどの季節の香りの
好まれるものが好ましく、またきのこ類では、ま
つたけ、しいたけ、えのきたけ、しめじ、なめ
こ、まいたけ、マツシユルームまたはヒメまつた
けのように香気や糖蛋白質を含むものが好まし
い。し好飲料原料類では、コーヒー豆またはカカ
オ豆のように芳香や糖質を含むものあるいは、緑
茶または紅茶のように青色で芳香を有するものが
好ましく、また香辛料類では、わさび、わさび大
根、シヨウガ、ガーリツク、山しよう、紫蘇の
実、唐辛子またはパブリカのように熱に弱い香辛
料物質を含むスパイスが好ましい。さらに魚肉、
魚介類、畜肉、牛乳または卵のように遊離アミノ
酸を含む動物質原料が好ましく、調味料類では、
L―グルタミン酸ナトリウム、5′―グアニル酸ナ
トリウム、5′―イノシン酸ナトリウム、その他の
5′―リボヌクレオチドまたはアロマ系調味料が好
ましく、また糖類では、直糖を含むシヨ糖、グル
コースまたはフラクトースが好ましい。
以上に述べた食品原料を、熱に敏感な成分を含
む食品原料として、加熱、加圧されたデン粉質原
料に加える場合、野菜類、淡水藻類、海藻類、食
用野草類、食用山菜類または薬草類においては、
収穫後に水洗し、そして色調を損じないような乾
燥法、たとえば、天日乾燥法、熱風乾燥法、真空
乾燥法または凍結真空乾燥法などの方法で乾燥し
た後、細断または粉末状にする方法、収穫したも
のを水洗し、軽くブランチングを施した後に上記
のような乾燥法で乾燥し、乾燥物を細断または粉
末化する方法、または前記のブランチングを施し
たものを摩砕してペースト状にする方法によつて
処理するのが好ましい。果物類においては、収穫
後に水洗し、そのまま、または剥皮などのような
軽加工を施した後に、熱風乾燥法、真空乾燥法ま
たは真空凍結乾燥法等の乾燥法によつて乾燥し、
細断または粉末化したもの、あるいは果物類を搾
汁した果汁、濃縮果汁、ピユーレまたはパルプな
どにしたものにするのが好ましい。きのこ類にお
いては、水洗後に、天日乾燥法、熱風乾燥法、真
空乾燥法または真空凍結乾燥法等により乾燥し、
細断または粉末化したもの、あるいは生鮮品、乾
燥品または冷凍品から成分を抽出した抽出液また
は抽出液を濃縮した濃縮液とするのが好ましい。
し好飲料原料においては、収穫後、乾燥または焙
焼して粉末化または細断したもの、乾燥または焙
焼した後に成分を抽出したもの、あるいは抽出物
を濃縮したり、乾燥したりまたは冷凍したりして
ペースト状にしたものまたは粉末化したものにす
るのが好ましい。香辛料類においては、乾燥し、
細断または粉末化したもの、あるいは摩砕してペ
ースト状にしたものにするのが好ましい。また魚
類、魚介類、畜肉、鯨肉、乳類または卵類におい
ては、乾燥し、粉末化または細断したもの、ある
いは摩砕してペースト化したものにするのが好ま
しいが、乳類または卵類では、そのまま濃縮して
ペースト状にするかまたは粉末化したものとして
もよく、また魚肉、畜肉または鯨肉では、すり身
のように水溶性蛋白質をほとんど除去してペース
ト状にしたものであつてよい。さらに、調味料ま
たは甘味料類は、粉状または液状とするのが好ま
しい。
〔発明の効果〕
本発明によると、以上の食品原料は、予め高温
高圧下で膨化し、粉末化されたデン粉質原料に加
えられ、第二次のエクストルーダ処理は比較的低
温で、しかも短時間に処理される。したがつて以
上の食品原料に含まれる成分が熱によつて変質し
やすいものであつても、変質することなく、その
まま膨化スナツク食品に含まれる。このために、
本発明による膨化スナツク食品は、原料として使
用した材料の有する風味を充分に保有していると
いう利点、効果をもたらすものである。
以下において、本発明の実施例を説明するが、
本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例 1 第1図の二軸型エクストルーダ(膨化スナツク
製造能力30〜50Kg/時)において、押出しダイ7
として、3mm径の棒状で等間隔に円形に6穴並ん
だものを取り付け、スクリユー20および21の
スピードを200rmpに設定するとともに、冷却装
置5の設定温度を20℃に、加熱装置61の設定温
度を100℃に、加熱装置62の設定温度を120℃、
および加熱装置63の設定温度を130℃に設定
し、さらにシリンダー50の先端の押出しダイ7
に付設した加熱装置64の設定温度を140℃に、
そして押出しダイ7の内部の圧力を80Kg/cm2
100Kg/cm2の範囲になるようにして、二軸型エク
ストルーダを運転した。
この二軸型エクストルーダに、小麦粉49.8Kgと
食塩0.2Kgの混合物を、ホツパー9より、700g/
分の割合において供給した。このデン粉質原料の
混合物は押出しダイ7より膨化して押し出され、
800rpmにおいて回転するプロペラカツター8に
よつてカツトされ、それによつて、長さ20〜25
mm、直径9〜12mmおよび1ml当りの重量が0.11g
の膨化物49Kgを得た。この膨化物を、下部にカツ
ターナイフを付設したつり鐘状の粉砕機において
粉砕し、60〜80メツシユの膨化粉末を得た。
ここに得られた膨化粉末48Kgに、真空凍結乾燥
した80〜90メツシユのホウレン草の粉末0.5Kg、
白砂糖0.1Kg、L―グルタミン酸ナトリウム(化
学調味料)0.07Kgおよびホワイトペツパー0.05Kg
を、リボンミキサーにおいて添加し、10分間均質
に混合して、膨化粉末原料混合物を得た。
前記の二軸型エクストルーダにおいて、押出し
ダイ7として前記と同じ3mm径の棒状で等間隔に
円形に6穴並んだものを取り付け、スクリユー2
0および21のスピードを180rpmに設定すると
ともに、冷却装置5の設定温度を15℃、加熱装置
61の設定温度を40℃、加熱装置62の設定温度
を50℃、および加熱装置63の設定温度を70℃
に、さらに押出しダイ7の加熱装置64の設定温
度を100℃および押出し直前の押出しダイ7の内
部の圧力を10〜20Kg/cm2の範囲になるようにし
て、二軸型エクストルーダを運転した。
この二軸型エクストルーダに、前記で得た膨化
粉末原料混合物を、600g/分において、ホツパ
ー9よりシリンダー50に供給し、また給水管4
0より15ml/分の水をシリンダー50に供給し
て、前記の膨化粉末原料混合物に加水した。この
膨化粉末原料混合物は、押出しダイ7から膨化し
て押し出され、560rpmのスピードで回転するカ
ツターナイフ8によつてカツトされ、それによつ
て、20〜24mmの長さ、7〜8mmの直径および
0.125〜0.13gの製品1ml当りの重量を有する膨
化スナツク食品47Kgを得た。この膨化スナツク食
品は鮮黄緑色を呈し、非常にソフトな口当りのよ
い食感を有し、褐変や変色は見られず、またホウ
レン草の風味をそのまま保持するものであつた。
実施例 2 実施例1と同じ二軸型エクストルーダにおい
て、押出しダイ7として、実施例1と同じ3mm径
の棒状で等間隔に円形に6穴並んだものを取り付
け、スクリユー20および21のスピードを
220rpmに設定するとともに、冷却装置5の設定
温度を25℃に、加熱装置61の設定温度を110℃
に、加熱装置62の設定温度を125℃に、加熱装
置63の設定温度を130℃に、および押出しダイ
7に付設した加熱装置64の設定温度を140℃に
設定し、さらに押出しダイ7の内部の圧力を85
Kg/cm2〜105Kg/cm2の範囲になるようにして、二
軸型エクストルーダを運転した。
この二軸型エクストルーダに、小麦粉デン粉50
Kgを、ホツパー9より、650g/分の割合におい
てシリンダー50に供給した。このデン粉質原料
は、押出しダイ7より膨化して押出され、
800rpmのスピードで回転するプロペラカツター
8によつてカツトされ、20〜30mmの長さ、10〜13
mmの直径および0.12gの1ml当りの重量を有する
デン粉の膨化物49Kgを得た。このデン粉の膨化物
を、実施例1と同様の粉砕機において紛砕し、60
〜80メツシユのデン粉の膨化粉末48Kgを得た。
ここに得られたデン粉の膨化粉末48Kgに、レモ
ン果汁1.0Kg、白砂糖1.0Kgおよび合成レモンフレ
ーバー0.02Kgを、リボンミキサーにおいて添加
し、10分間均質に混合して、膨化粉末原料混合物
を得た。
前記の二軸型エクストルーダにおいて、押出し
ダイ7として、幅50mmおよび間隔3mmの板状の押
出しダイを取り付け、スクリユー20および21
のスピードを200rpmに設定するとともに、冷却
装置5の設定温度を15℃に、加熱装置61の設定
温度を40℃に、加熱装置62の設定温度を50℃
に、加熱装置63の設定温度を70℃に、および押
出しダイ7に付設した加熱装置64の設定温度を
80℃に設定し、さらに押出しダイ7の押出し直前
の内部の圧力を14Kg/cm2〜20Kg/cm2の範囲になる
ようにして、二軸型エクストルーダを運転した。
この二軸型エクストルーダに、前記で得た膨化
粉末原料混合物を、500g/分において、ホツパ
ー9よりシリンダー50に供給し、また給水管4
0より3ml/分の水をシリンダー50に供給し
て、前記の膨化粉末原料混合物に加水した。この
膨化粉末原料混合物は、押出しダイ7から膨化し
て押出され、この二軸型エクストルーダに付属す
る第3図に示す圧延ローラ付カツター装置のテフ
ロンベルト12の上に移され、先ず最初に、圧延
ローラ13で軽く圧延して整形し、その後回転カ
ツター14において長さ120mmにカツトされた。
ここに得られた膨化スナツク食品は、淡鮮黄色を
呈し、豊かなレモンの香りを保有するとともに、
口当りのよい食感を有し、褐変や変色の全く見ら
れないものであつて、その収得量は49Kgであつ
た。
製品の膨化スナツク食品のサイズは、幅65mm、
厚さ4.2mmおよび長さ120mmであつて、その1ml当
りの重量は0.138〜0.145gであつた。
実施例 3 実施例1と同じ二軸型エクストルーダにおい
て、押出しダイ7として、実施例1と同じ3mm径
の棒状で等間隔に円形に6穴並んだものを取り付
け、実施例2と同じ条件に設定して、二軸型エク
ストルーダを運転した。
この二軸型エクストルーダに、実施例2と同じ
小麦粉デン粉50Kgを、ホツパー9より、実施例2
と同じく650g/分の割合においてシリンダー5
0に供給した。このデン粉質原料は、押出しダイ
7より膨化して押出され、実施例2と同様にプロ
ペラカツター8によつてカツトされ、実施例2と
同様に、20〜30mmの長さ、10〜13mmの直径および
0.12gの1ml当りの重量を有するデン粉の膨化物
49Kgを得た。このデン粉の膨化物を実施例1と同
様の粉砕機において粉砕し、60〜80メツシユのデ
ン粉の膨化粉末48Kgを得た。
ここに得られたデン粉の膨化粉末48Kgに、100
℃で1分間ボイルしたむきエビをチヨツパーを通
して粉砕したもの1.0Kg、解凍したすけとうだら
のすり身0.5Kg、シヨウガおろし汁0.1Kgおよびコ
シヨウ粉末0.02gを混合し、そして得られた混合
物をサイレントカツター中で10分間攪拌混合し
て、膨化粉末原料混合物を得た。
前記の二軸型エクストルーダにおいて、押出し
ダイ7として、幅50mm、中央の最高長6mmの断面
が板カマボコ型の押出しダイ7を取り付け、スク
リユー20および21のスピードを220rpmに設
定するとともに、冷却装置の設定温度を25℃に、
加熱装置61の設定温度を80℃に、加熱装置62
の設定温度を90℃に、加熱装置63の設定温度を
95℃に、および押出しダイ7に付設した加熱装置
64の設定温度を110℃に設定し、さらに押出し
ダイ7における押出し直前の内部の圧力を50Kg/
cm2〜60Kg/cm2の範囲になるようにして、二軸型エ
クストルーダを運転した。
この二軸型エクストルーダに、前記で得た膨化
粉末原料混合物を500g/分において、ホツパー
9よりシリンダー50に供給し、それぞれの設定
温度に加熱して、前記の押出しダイ7から膨化し
て押出した。この膨化した押出し物は、この二軸
型エクストルーダに付属する第3図に示す圧延ロ
ーラ付カツター装置のテフロンベルト12の上に
移され、先ず最初に圧延ローラ13で軽く圧延し
て整形し、その後回転カツター14において長さ
120mmにカツトされた。ここに得られた膨化スナ
ツク食品の製品は、68mmの幅、10mmの最高長およ
び120mmの長さを有する板カマボコ状のもので、
0.158〜0.180gの製品1ml当りの重量を有するも
ので、その収得量は48Kgであつた。
膨化スナツク食品の製品の色調は、灰白色の中
にエビ色素の淡赤色が点在したものであり、その
製品には、エビの風味およびシヨウガの風味が保
有されており、しかも褐変や変色も全く見られ
ず、また優れた口当りを有する膨化スナツク食品
であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用するエクストルーダ膨
化装置の内部と一部の断面を示す側面図、第2図
は、前記のエクストルーダ膨化装置の内部と一部
の断面を示す平面図、および第3図は、前記のエ
クストルーダ膨化装置における膨化物を後処理し
てカツトする後処理装置の側面図である。 図面符号、1:シリンダーの外壁部、20:ス
クリユー、21:スクリユー、22:スクリユー
の軸、23:スクリユーの軸、30:ニーデイン
グデイスク、31:ニーデイングデイスク、4
0:給水管、5:冷却装置、50:シリンダー、
61:加熱装置、62:加熱装置、63:加熱装
置、64:加熱装置、7:押出しダイ、8:プロ
ペラカツター、9:ホツパー、12:テフロンベ
ルト、13:圧延ローラ、14:ロータリカツタ
ー、15:カツターナイフ、16:膨化物、1
8:駆動ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 デン粉質食料をエクストルーダ膨化装置で加
    熱、加圧した後、常圧に押出して、膨化物をつく
    ること、ここに得られた膨化物を粉砕した後、得
    られた膨化物粉末を熱に敏感な成分を含む食品原
    料と混合して、膨化物混合原料をつくること、お
    よびここに得られた膨化物混合原料を、熱に敏感
    な成分の変質しない低温度に加熱、加圧した後、
    押出しダイから常圧に押圧して、熱に敏感な成分
    を変質しない状態で含んでいる膨化物を得ること
    を特徴とする材料の有する風味を保有する膨化ス
    ナツク食品の製造法。 2 熱に敏感な成分を含む食品原料が、ホウレン
    草の乾燥粉末であることを特徴とする特許請求の
    範第1項に記載の製造法。 3 熱に敏感な成分を含む食品原料が、魚のすり
    身であることを特徴とする特許請求の範第1項に
    記載の製造法。 4 熱に敏感な成分を含む食品原料が、均質化さ
    れたオレンジ果汁であることを特徴とする特許請
    求の範第1項に記載の製造法。 5 デン粉質原料が、小麦粉であることを特徴と
    する特許請求の範第1項ないし第4項のいずれか
    に記載の製造法。 6 デン粉質原料が、砕白米粉であることを特徴
    とする特許請求の範第1項ないし第4項のいずれ
    かに記載の製造法。
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