JP2015146735A - 糖加工品原料の押し出し成形装置及びその押し出し方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】糖加工品原料の低水分の粉体の混合生地を押し出し機で生産性よく棒状に成形する糖加工品原料の押し出し成形装置及びその方法を提供する。【解決手段】水分を添加した糖加工品原料の混合生地5を投入するホッパー4aと、前記ホッパー4aに接続する筒状のシリンダー4dと、前記シリンダー4d端部に固定され前記混合生地5を吐出させる孔4fが穿設されたダイス4eと、前記シリンダー4dに挿通したスクリュー4cと、前記スクリュー4cを回転させる駆動源4bと、からなる押し出し機において、前記スクリュー4c端部のスクリュー軸3に位置し前記スクリュー4cの回転とともに前記ダイス4e近傍で回転する回転体2を備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、糖加工品原料粉体をペレット、タブレット、ピル或いは球状などの粒状に成形するための前工程において、糖加工品原料の粉体に水分を湿潤させ、棒状に押し出す装置に関し、より詳しくは、孔を穿設したダイスから圧力で粉体の混合生地に水分を湿潤させ、棒状にまとまった状態で押し出す糖加工品原料用の押し出し成形装置、及び糖加工品原料の押し方法に関する。
粉体の粒状成形品としては、例えば、特許文献1、2などに示す糖加工品がある。その他、ラムネなどの糖菓子、麺などの食品、薬、サプリメント、ペットフードなどが例示できる。
特許文献1の粉体の粒状成形品は、「
[請求項1]
フルーツ、糖類及び5%より多く20%以下の澱粉を含む練り混ぜた混合生地を乾燥、打錠した又は打錠、乾燥したことを特徴とする小麦粉加工食品用打錠製品。
[請求項2]
前記混合生地の全重量比に対し、フルーツを0.1〜50%配合したことを特徴とする請求項1に記載の小麦粉加工食品用打錠製品。」
というものである。
特許文献2の粉体の粒状成形品は、「
[請求項1]
糖類、澱粉、呈味原料を必須原料とし、全原料の総水分量を12〜27重量%の範囲に調整し、混練し混合生地とし、続いて前記混合生地を1MPa/m以上の高加圧下で浸潤させ、成型し、乾燥してなることを特徴とする製菓製パン用材料。」
というものである。
特許文献3は、「水分を多く含む食品素材中においても難分解性、難溶性を示し、かつ焼成などの加熱を受けることで、当初の形状をほぼ留めつつ、食品素材の水分で糖が溶解するとともに穀物粉が加熱され、物性変化を起こして完成する加熱食品用材料に関する。より詳しくは、加熱された食品中に長期間保持されても加熱食品内でその形を維持し糖の再結晶が抑制された加熱食品用材料である「加熱食品用材料及びそれを用いた加熱食品」に係る発明であり、やはり粉体の水分量は多くない(成形生地に対して3−20重量%)。
従来、粉体の粒状成形には、回転して丸くする整丸機、整粒機、造粒機、粉体に水分を添加せずに加圧して成形する乾式打錠成形機又は粉体に加水して加圧して成形する湿式打錠成形機などの手法が知られている。加水した場合には、乾燥をさせて、粒状成形品が完成する。しかしながら、これら成形は極めて生産性が低くコストのかかるものであった。
他方、特許文献1、2、3に示す糖加工品は、パン生地などの水分が多量に存在する中に添加され、加熱され、焼き残すことを目的としている。そのため、特別な配合で、高圧力による成形を必要としていた。
特に、特許文献2、3では、水分量が極めて少なく、図5(特許文献2の図4)に示す押し出し機を使用していた。
従来の押し出し機4は、工業、食品などの分野で使用されており、図5に示すように、モーター4bに接続されたスクリュー4cを回転させ、スクリュー4cが挿入されたシリンダー4dとスクリュー4cの間をホッパー4aに投入された材料(混合生地5)を移動させながら加圧混練し、ダイス4eに穿設された孔4fから材料を押出し、直径1〜5mmなど好みの固さや大きさに成形する(造粒物7にする)機械である。
一般に麺類、寒天、肉類、ポテトやトウモロコシなどの穀類は繊維分や油脂分、水分が多く含まれていることもあり、ある程度の圧力で簡単に希望する形状の製品を押し出し、成形することができることはよく知られている。なお、先に挙げた糖加工品の場合は、水分が少なくこれらとは全く異なる。
従来の押し出し機を稼働させる時には、シリンダー4d内の圧力を計測する圧力計6で、シリンダー4d内の圧力を監視しながら、シリンダー4d内の圧力が所定圧力を維持するように、スクリュー4cの回転を調節する。押出し出口に必要に応じて回転するカッター4gを配置することで、材料を所定の大きさに切断し、造粒物7とすることもできる。
押出し機には、上記スクリュー型押出し機の他、円筒型押出し機(バスケット型押出し機ともいう)がある。例えば、深江パウテック株式会社(現、(株)アーステクニカ)、円筒型押出し造粒機(型番FG−250)などがある。
円筒型押出し機は、羽根と呼ばれるものが、混合生地の入った円筒形の筒の中で、回転する事により、側面のダイスより造粒品が得られるというものである。この羽根は、混合生地をスクリーンに押し付け、押し出すための押出し羽根と、筒内の混合生地が外に逃げないように上から押え付けるための加圧羽根によって構成されている。一般に澱粉が15重量%以上の多い場合には、ダイスの孔径が2mm以下だと滑ってしまい造粒し難いが、2mmを超えるような比較的大きな孔径の場合は造粒が可能となる。しかし、スクリュー型押出し機と異なり、設定されたダイスの孔径よりも小さめの径の造粒品となる。すなわちいくら大きめの孔径を設けても造粒された生地は途中で壊れてしまい、期待した大きな造粒物3mm以上の造粒物を作るのは難しい。これはスクリュー型押出し機が、垂直に、しかも大きな圧力で混練された生地をところてんのように押し出すのに対し、円筒型押出し造粒機は回転する羽根がこすりつけるように押し出すことにより、スクリュー型押出し機より大きな圧力が掛けられないためである。
図5に、従来の押し出し機4として一軸押出し機を例示したが、押出し機には、スクリューの本数、配置により、二軸、二軸一軸などの多軸式があり、またその形状もテーパー形状など様々ある。
他方、従来の押し出し機4では、総水分量が少ない場合には、生地を十分に湿潤させるために、高圧にするか、押し出し機4に糖加工品の生地を2回以上通す必要があり、図5の押し出し機4でも、他の成形方より生産性は良いものの満足いく生産状況ではなかった。
糖には繊維分や油脂分が含まれていないため、いくら大きな圧力をかけても一気に直径1〜5mmの成形品を得ることはできない。無理に大きな圧力をかけ続けると、ダイスの内側で糖加工品原料の粉体は熱を持ち始め粘土状に変質し、更に液状化してしまう。このことにより糖加工品原料の粉体の混合生地はダイスにあけられた穴から放出されずスクリューとダイスの内側で滑っている状態になる。また、高圧にするとダイスがその圧力でドーム型に変形することによって孔径が変形するなど、成形サイズにバラツキがでる問題も生じていた。
この事態を回避するためには、糖加工原料粉体の混合生地にある程度余分に水分を含ませ、更にダイスにあけられた穴の直径を所望の径より大きい10mmくらいの大きなものを使用して、1次押出しと言われる作業を実行する必要があった。この作業を行うことにより希望する硬さや形状の生地は得られないものの、当初の粉末混合体はわずかにまとまってくる。1次押出しとは言うものの、一回だけでなく何度も同じ作業を繰り返すことで、当初の糖加工品原料粉体はかなりしっかりとまとまった混合生地となってくる。ある程度まとまりが確認されたのち、使用しているダイスを最終目的の形状である1〜5mm程度のものに付け替えて2次押出しを行うことで希望する直径と硬さの生地を押し出すことができる。2次押出しの場合も一度ならず二度三度行う場合もある。
特許第4072778号公報 特許第4258784号公報 特願2012−46609号公報
そこで、本発明は、糖加工品原料の低水分の粉体の混合生地を押し出し機で生産性よく、例えば糖加工品原料粉体の混合生地を一度で、棒状に成形する糖加工品原料の押し出し成形装置及びその方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、
(1)
水分を添加した糖加工品原料の混合生地を投入するホッパーと、前記ホッパーに接続する筒状のシリンダーと、前記シリンダー端部に固定され前記混合生地を吐出させる孔が穿設されたダイスと、前記シリンダーに挿通したスクリューと、前記スクリューを回転させる駆動源と、からなる押し出し機において、
前記スクリュー端部のスクリュー軸に位置し前記スクリューの回転とともに前記ダイス近傍で回転する回転体を備えることを特徴とする糖加工品原料の押し出し成形装置の構成とした。
(2)
前記糖加工品原料が、糖類と、澱粉又は/及び穀物粉とそれら加工品を必須原料とすることを特徴とする(1)に記載の糖加工品原料の押し出し成形装置の構成とした。
(3)
前記混合生地の総水分量が、32重量%〜0.5重量%であり、前記混合生地が、前記シリンダー内の高圧力で湿潤することを特徴とする(1)又は(2)に記載の糖加工品原料の押し出し成形装置の構成とした。
(4)
前記高圧力が、1MPa/m以上であることを特徴とする請求項3に記載の糖加工品原料の押し出し成形装置の構成とした。
(5)
(1)〜(4)の何れかに記載の糖加工品原料の押し出し成形装置を用いて、棒状に成形した造粒物をカット又は整丸又は打錠して乾燥、又は乾燥して粉砕或いは切断してなることを特徴とする粒状の糖加工品原料成形物の構成とした。
(6)
(5)に記載の粒状の糖加工品原料成形物を添加して、食品、医薬品、サプリメント、飲料、香料、添加物及び飼料やペットフードの内から選ばれる何れか1種としたことを特徴とする製品の構成とした。
(7)
(5)に記載の粒状の糖加工品原料成形物の原料又は成形物に香料を含ませ、粒状又は粉砕して粉末状の香料としたことを特徴とする製品の構成とした。
(8)
端部に孔が穿設されたダイスを備えるシリンダー内に挿通され、駆動源で回転するスクリュー及び前記スクリュー端部のスクリュー軸に位置する回転体の回転で、前記ダイスから水分を添加した糖加工品原料の混合生地を湿潤させつつ棒状に押し出さすことを特徴とする糖加工品原料の押し出し方法の構成とした。
ここで、「糖加工品」もしくは「砂糖類加工品」とは、製品もしくはその原料中に占める糖類の割合が50%以上、またはJAS法で明確な基準は存在していないものの原材料の中で糖類もしくは砂糖類が最も多く含まれているものを指す。以下、「糖類」とも呼ぶことにする。
「糖類」とは、グラニュー糖、上白糖、ショ糖、黒砂糖、ブドウ糖、麦芽糖、果糖、乳糖、トレハロース、オリゴ糖、水飴、粉あめ、デキストリン、澱粉糖、多糖類それら還元糖、それらの混合物、粉糖など、一般に食品に使用できる糖類単体もしくは複数組み合わせたものをいう。異性化液糖や糖アルコールなどを組み合わせてもよい。
「糖加工品原料」としては、「糖類」の他に、澱粉、穀物粉(トウモロコシ、小麦、米、大豆、芋、粟、ひえ、大麦、ライ麦などやそれらの加工穀物や膨化した穀物などの加工品、食品に利用できる穀物粉が使用でき、単独もしくは複数の穀類を使用することができる)、呈味原料、添加物などがある。「澱粉」には、天然澱粉と、加工品がある。加工品には、架橋澱粉、それらのα化澱粉などがある。
「呈味原料」としては、果物、野菜、食物繊維、肉類、魚類、乳製品、卵製品、植物油脂、動物油脂、はちみつ、メープルシロップ、コーヒー、紅茶、抹茶、チョコレート、ココア、およびその加工品や調味料、塩、こしょう、カレー、マスタード、辛子、一味や七味からし、ガーリックなどの香辛料、ケチャップ、マヨネーズ、しょうゆ、みそ、酢、わさびなどの薬味、シナモン、黒糖、チリソース、とんかつや中濃・ウスターソース、きな粉、寒天やその加工品、乳タンパクや大豆タンパクなどがあり、食せるものであればいずれもその対象となる。
「添加物」としては、酸味料、着色料、香料、乳化剤、増粘剤、結着剤、ゲル化剤、寒天粉抹やその加工品、栄養強化剤、甘味料、pH調整剤、デキストリン、カルシウム粉末等のミネラルなど食品に利用できるものが例示できる。香料は、乾燥後、造粒物に添加してもよい。
また、本件発明には、糖類に、香料を生産する際に必要な香料ベース、天然香料ベース、エチレン、アセチレン、テルペン化合物、脂肪酸、油脂、グリセリン、プロピレングリコール、化学合成品であるエステル類、ケトン類、ラクトン類、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類など香料の生成に必要な原料を混合し押し出し成型したもの、もしくは本発明に基づく造粒物を生産した後に、この造粒物に前記香料を作る際に必要な原料を加えてできた製品も含まれる。
本発明は、上記構成であるので、糖加工品原料の低水分の粉体の混合生地を押し出し機で生産性よく、例えば糖加工品原料粉体の混合生地を一度で、棒状に成形することができる。少なくとも従来の方法に比べて少ない回数、短い時間と労力で効率的に粉末混合生地を棒状の固まった生地に成形できる。
このようにして糖加工品原料用押し出し成形機で棒状に成形された糖加工品原料(造粒物)は、カット又は整丸又は打錠して乾燥、又は乾燥して粉砕或いは切断して、粒状の糖加工品原料成形物とり、他の食品、例えばパン菓子、その他、医薬品、各種サプリメント、ペットフード、香料、添加物、飼料に、添加して、各種呈味、食感をそれらに付与することができる。
本発明であるである糖加工品原料の押し出し成形装置の部分断面模式図である。 本発明であるである糖加工品原料の押し出し成形装置の分解写真である。(A)はシリンダー長手方向ダイス側からの写真、(B)はダイスを除いたときのシリンダー長手方向からの写真、(C)ダイス、スクリュー、回転体の分解写真である。 スクリュー、回転体、ダイスの拡大写真である。(A)はスクリュー長手方向からの写真、(B)はスクリュー軸に回転体を嵌めた上でスクリュー軸をダイスの軸受けに回転可能に保持させたときのスクリュー長手方向に直交する側面写真である。 従来の押し出し機(A)列と、本願発明(B)列との造粒物の押し出し状況の比較写真である。上段は押し出し状況、中断はダイスのスクリュー内面、下段はダイスを除いたときのシリンダー端部の写真である。 従来の押し出し機の部分断面模式図である。
以下、添付図面に基づき、本発明について詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
図1に示すように、本発明である糖加工品原料の押し出し成形装置1は、ホッパー4aと、シリンダー4dと、ダイス4eと、スクリュー4cと、モーター4bと、回転体2と、からなる。
ホッパー4aは、水分を添加した糖加工品原料の混合生地5の投入口であり、必要に応じて混合生地5を貯溜する。ホッパー4aは、シリンダー4dと一体でも別体としてもよい。別体とした場合には、ホッパーからシリンダー4dにポンプで混合生地5を送ればよい。この時の混合生地5の総水分量は、少なく抑える。好ましくは、混合生地5において32重量%〜0.5重量%である。さらに好ましくは27.0〜1.0重量%である。少ない水分であっても、シリンダー4d内の高圧力で、混合生地中の糖類、澱粉は湿潤する。高圧力としては、1MPa/m以上であることが望ましい。
ここで、「総水分量」とは、糖類、澱粉、穀物粉、呈味原料や添加物、その他添加される原料由来の水分と生産に必要な添加水分を含めた混合生地中のすべての水分の総合計のことであり、ハロゲン水分計等の水分計で計測し得た、もしくは五訂増補食品成分表などから計算される、押出し造粒前の原料混合粉体状態の水分量である。
シリンダー4dは、ホッパー4a底部に連設する筒状で、内部にスクリュー4cを挿通させる。スクリュー4cが回転することで、混合生地5は混練されるとともに、高圧力で湿潤する。シリンダー4dには、内部圧力を計測する圧力計6を備える。圧力計6は、シリンダー4d内の圧力を表示し、シリンダー4d内の圧力が所定圧力を維持しているか監視するために利用される。シリンダー4d内圧力は、スクリュー4cの回転で調節される。ダイス4eの内側にかかる圧力は、ダイス4eの厚さや、開けられた孔4fの大きさや数、モーター4bの力、混合生地5の量で変化する。
ダイス4eは、円形で、混合生地5を棒状に成形する孔4fが穿設されシリンダー4dの反ホッパー4a側端部に配置され、位置固定される。ダイス4eの固定方法として、混合生地5の押し出し圧力に負けてシリンダー4dからダイス4eが外れないように、シリンダー4dの端部に位置したダイス4eを、ダイス4eの孔4fの部分に相当する位置に造粒物を通す穴を設けたキャップで覆い、キャップをシリンダー4dに螺合させることで、固定する方法が例示できる。また、ダイスをボルトでシリンダー4dに固定する方法もある。ダイス4eの中央部には、シリンダー軸3を回転可能に係止する軸受け4hが穿設されている。孔4fの径は、所望の造粒物7の直径に併せて、適宜選択する。尚、ダイスに施される孔の形状は円形に限らず、三角形、四角形、星形、ハート形など任意の形でも、何ら問題はない。
スクリュー4cは、ホッパー4a底部及びシリンダー4dに挿通し、端部のスクリュー軸3がダイス4eに回転可能に係止される。なお、ダイスとスクリューを連結しない場合もある。シリンダー4d内圧力は、スクリュー4cの回転で調節される。モーター4bは、スクリュー4cの駆動源である。その他、駆動源としてエンジンなども採用できる。
回転体2は、図2−3に示すように、スクリュー4c端部のスクリュー軸3に位置し、スクリュー4cの回転とともに、ダイス4e近傍(例えば図3(B))で回転する。ダイス4eのスクリュー4c側の面と回転体2のダイス4e側との距離は、10cm以下、さらに1cm以下が好ましく、より好ましくは5mm以下、最も好ましくは接触する近傍位置である。スクリュー軸3には根本に角形部があり、回転体2にはスクリュー軸3の角形部を挿通させる角形孔が穿設され、回転体2は角形部に嵌められスクリュー4cの回転に合わせ回転するように固定される(図2(B)、図3(A)参照)。回転体2を挿通させたシリンダー4d内のスクリュー軸3の先端側には、ダイス4eが嵌められ(図2(A)、図3(B)参照)る。その上で、ダイス4eは、孔4fの部分に相当する位置が開口したキャップ(図示省略)をシリンダー4dに螺合することで、シリンダー4d端部内に押圧固定され、スクリュー軸3はダイス4e内で回転可能に位置する。そして、スクリュー4cが回転することで、回転体2も同方向に、同回転する。
ここでは、回転体2は、回転方向に凸の弧状で、四本の刃部2aを備え、平坦面がダイス4e側(図3(A))、曲面がダイス4e側(図3(B))であってもよい。刃部の数、形状はここの示す他、多様な数、形状を採用することができる。回転体2の作用は、ダイス4eのスクリュー4c側の面に接触もしくは近接して回転し、滞留した混合生地5を掻き回し、かつ孔4fから押し出すものである。
次に、図4を参照して、回転体2の有無の違いによる、成形状況について説明する。
従来の押し出し機(回転体2なし)の場合((A)列)は、上段に示すように、棒状の成形物7aが僅かに絞りだされるだけで、中段に示すように、ダイス4eのシリンダー4d側内部には、混合生地5が粘度状に蓄積される。ダイス4eは加熱され、生地はすべり液状化して、空回りし、押し出されなくなる。
他方、本願発明である糖加工品原料の押し出し成形装置1((B)列)では、上段に示すように、棒状の成形物7aがスムーズに排出される。中段に示すように、ダイス4eのシリンダー4d側内面には、混合生地5の蓄積もない。
図4に示すように、回転体2が、ダイス4e近傍で回転することで、スムーズに、混合生地湿潤物をダイス4eの孔4fから排出させることができる。回転体2が回転することで、従来であれば圧力がかかり滑っている粘土状化した糖加工品原料混合生地は、強制的にかき回され、ダイス4eの孔4fから放出されるようになった。回転体2を採用することで、従来は何度も押し出さなければ所望の形状、硬さに成形できなかった糖加工品原料混合生地でも、一度の押出し、もしくは従来よりも少ない回数により所望する形状、硬さ成形することができるようになった。
ここで示したように、回転体2は、スクリュー4cと同じセンターを有し(スクリュー軸3を角形孔に挿通)、スクリューの回転と同調させることが、最も効率的かつ容易で安定する。
[試験例1]
従来の回転体2を備えない押し出し機4では、一次と二次押出し用の2台の機械を使い550kgの糖加工品原料の混合生地を3−5mmに5−6時間(多段階的にダイス4eの孔4fの径を変えて)かけて押し出して成形していた。しかし、回転体2を採用することで、半分以下の処理時間で成形できるようになった。しかも、糖加工品原料の混合生地を1回の押し出し処理で、所望の形状、硬さに成形できる。
[試験例2]
本発明との差異を明確にするため、極端な試作を行った。とても押し出しにくい配合である、通常の場合の1/3〜1/4となる少ない添加水分3%(総水分量は9.0%程度)をミキサーで混合したのち、3.7kwの5馬力近い大型の回転体なしの押出し機で、一次押出しと言われる前工程を孔径15mmで行ったところ、ダイスはドーム型に膨らみ、何も押し出されなかった。
試験例2からもわかるとおり、繊維分、脂肪油脂分、水分の少ない糖加工品を押し出し成形する場合は、いくら大きな力を加えてもスクリューの先端とダイスの間に生地が滞留、粘土化、液状化、温度上昇を招いてしまい、希望する造粒生地を得ることは困難であった。
他方、同じ混合生地を0.75kw、1馬力の回転体がついた押出し機を使用すると問題なく孔径10mmのダイスから生地はスムーズに出てきた。さらに孔径を3mmに替えて押し出しても、希望する成形生地も得られた。
この現象は、更に小さな0.2kwの回転体装着の押出し機でも同様であった。3.7kwの馬力と18.5倍の力の差があるのにもかかわらず、一方は全く生地が得られず、回転体を装着したものは得られる。これは、とても大きな差であり、本発明は、画期的な構造であることが示された。
この回転体をつけた押出し機は最終加工としてだけ用いられることに限定されるものではない。つまり一次押出しと言う前工程において、粉体の原料をある程度のつながりを持った生地に仕上げ、最終の二次工程においては回転体がない押出し機や成形機を使用して、作られる場合を含むこととする。なぜならある程度つながりを持った、一次押出しと言われる前工程を経た糖加工品の混合生地の場合は、最終工程において希望する大きさの孔を、粉体混合原料に比べて通過しやすくなっているためである。
連続して作業を行う場合はダイスに近接するスクリューの外側の部分にジャケットと呼ばれる二層構造の空間を設け、その中に冷水を循環させて、粉末混合体が回転して発生する摩擦熱を取り除くことで安定して作業を継続できる。また、冬場など低温時の作業においては、あらかじめスクリューやシリンダーを加温することにより、押出し機稼働初期の効率が良くなる。
なお、シリンダー4dの押出し出口に必要に応じて回転するカッター4gを配置することで、材料を所定の大きさに切断し、造粒物7とすることもできる。
1 糖加工品原料の押し出し成形装置
2 回転体
2a 刃部
3 スクリュー軸
4 従来の押し出し機
4 押出し機
4a ホッパー
4b モーター
4c スクリュー
4d シリンダー
4e ダイス
4f 孔
4g カッター
4h 軸受け
5 混合生地
6 圧力計
7 造粒物
7a 成形物

Claims (8)

  1. 水分を添加した糖加工品原料の混合生地を投入するホッパーと、前記ホッパーに接続する筒状のシリンダーと、前記シリンダー端部に固定され前記混合生地を吐出させる孔が穿設されたダイスと、前記シリンダーに挿通したスクリューと、前記スクリューを回転させる駆動源と、からなる押し出し機において、
    前記スクリュー端部のスクリュー軸に位置し前記スクリューの回転とともに前記ダイス近傍で回転する回転体を備えることを特徴とする糖加工品原料の押し出し成形装置。
  2. 前記糖加工品原料が、糖類と、澱粉又は/及び穀物粉とそれら加工品を必須原料とすることを特徴とする糖加工品原料の押し出し成形装置。
  3. 前記混合生地の総水分量が、32重量%〜0.5重量%であり、前記混合生地が、前記シリンダー内の高圧力で湿潤することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の糖加工品原料の押し出し成形装置。
  4. 前記高圧力が、1MPa/m以上であることを特徴とする請求項3に記載の糖加工品原料の押し出し成形装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の糖加工品原料の押し出し成形装置を用いて、棒状に成形した造粒物をカット又は整丸又は打錠して乾燥、又は乾燥して粉砕或いは切断してなることを特徴とする粒状の糖加工品原料成形物。
  6. 請求項5に記載の粒状の糖加工品原料成形物を添加して、食品、医薬品、サプリメント、飲料、香料、添加物及びペットフード、飼料の内から選ばれる何れか1種としたことを特徴とする製品。
  7. 請求項5に記載の粒状の糖加工品原料成形物の原料又は成形物に香料を含ませ、粒状又は粉砕して粉末状の香料としたことを特徴とする製品。
  8. 端部に孔が穿設されたダイスを備えるシリンダー内に挿通され、駆動源で回転するスクリュー及び前記スクリュー端部のスクリュー軸に位置する回転体の回転で、前記ダイスから水分を添加した糖加工品原料の混合生地を湿潤させつつ棒状に押し出さすことを特徴とする糖加工品原料の押し出し方法。
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