JPS62168669A - 複合アルミニウム部材の製造方法 - Google Patents

複合アルミニウム部材の製造方法

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JPS62168669A
JPS62168669A JP1085286A JP1085286A JPS62168669A JP S62168669 A JPS62168669 A JP S62168669A JP 1085286 A JP1085286 A JP 1085286A JP 1085286 A JP1085286 A JP 1085286A JP S62168669 A JPS62168669 A JP S62168669A
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JP
Japan
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composite
chemical conversion
substrate
fluoride
conversion treatment
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JP1085286A
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English (en)
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Fusayoshi Miura
房美 三浦
Kenichi Suzuki
憲一 鈴木
Fumio Shimizu
富美男 清水
Shinya Morishita
真也 森下
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Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルミニウム(A#)よりもイオン化傾向が
小さい元素を主要構成元素とする金属材料と、Al又は
Ad金合金An糸材料という)との複合材を製造する方
法に関するものでおる。
〔従来技術とその問題点〕
λβ系材料は、その軽量性を活かして構造用部材として
広く関われている。その用途によってはAl系材料の内
部に鋼等の機械的強度の高い材料を埋め込んだり2表面
には耐摩耗性や耐腐食性の優れた材料を接着して複合材
料とすることも必要である。このような複合材料を得る
方法としては、予め準備した金属材料をAl系材料の溶
湯で鋳ぐるんだり、溶湯に浸漬してへ4糸材料を付着さ
せたり、あるいはAl系材料をろう材としてろう付けす
る方法がある。
複合材とするためには、金属材料とAl系材料の接合部
に材料相互のぬれ性を向上させるため圧フラックスを適
用する。よく使用されるフラックスとL てはznCl
x  、NaC4等の塩化物ヤL i F等のフッ化物
の混合物質がある。これらのフラックスを所望の金属材
料すなわち被接合材料表面に供給する方法としては、フ
ラックスを水等の溶媒に溶解あるいは懸濁させて、へヶ
塗り、スプレー塗布、浸漬塗布等によって付着させる方
法(以後これらをフラックス塗布法と総称する)やフラ
ックスを加熱して溶融塩状態とした後、被接合材料を浸
漬あるいは溶射等によって付着させる方法が知られてい
る(特開昭6O−92069)。しかしながらこれらの
公知技術においては接合部の信頼性1作業環境、経済性
の面で以下の問題点があった。
フラックスとしての溶融塩に金属材料を浸漬する方法は
、塩浴の加熱エネルギーコストが大きく経済的でない。
溶射法は複雑な形状のものには適用しがたく、シかも特
別の装置が必要となる。一方、フラックス塗布法におい
ては金属基体と付着した7ラツクスとの結合が弱いため
、乾燥後、剥落、飛散という作業環境上の問題を生ずる
ばかりでなく、フラックスが脱落した部分において溶融
AI!とのぬれ性が不十分となり、接合不良箇所が生じ
やすいという問題点を有する。。
本発明は、王妃従来技術の問題点を解決することを目的
としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はAgよりイオン化傾向が小さい元素を主要構成
元素として含む金属材料からなる基体の表面に、アルカ
リ金属とフッ素イオンを含有する処理溶液を接触せしめ
ることにより、アルカリ金属と上記主要元素を含む複合
フッ化物からなる化成処理層を形成せしめる化成処理工
程と、上記基体を溶融状態のAl系材料と接触せしめ、
該基体とAl糸材料とからなる複合材とする複合工程と
からなることを特徴とする複合アルミニウム部材の製造
方法である。
本発明における化成処理工程は、Alよシイオン化傾向
が小さい元素を主要構成元素とする金属材料からなる基
体を、アルカリ金属(M)イオンとフッ素CF)イオン
を含有する処理溶液に接触せしめ、該基体の表面に複合
フッ化物からなる化成処理層を形成する工程である。
上記基体を形成する金属材料は、鉄(Fe)。
ニラIff Al (Ni ) 、 チp 7 (T 
i )、亜鉛(Zn)。
ジ1:r=ウム(Zr)、珪素(8i ) 、銅 (O
u)。
ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン ゛(
MO)等A、5よりイオン化傾向の小さい金属元素を主
要構成元素とする金属材料である。該金属材料は、それ
のみから基体を構成してもよいし。
あるいは、他の金属材料もしくはセラミックス等の非金
属材料の表面に組会せて基体を構成してもよい。具体的
には、Al糸材料と木質的に接付し難い金属材料を使用
する場合には2本発明にいう金属材料を、メッキ等の手
段により被覆してもよい。また、セラミックスには、該
金属材料を蒸着。
スパッタ等又は、無電解メッキ等によって被覆して該基
体を構成してもよい。
本化成処理工程において使用する処理溶液は。
Mイオンの少なくとも一種とFイオンを含む溶液である
。該処理溶液の調製には、いくつかの方法がおる。その
一つは、フッ化アlレカリの酸性塩たとえばフッ化水素
カリウム(KHFi )を水に溶解する方法である。他
の1%l1iI製方法どしては、フッ化ナトリウム(N
aF)、フッ化カリウム(KF)。
フッ化リチウム(LiF )、フッ化セシウム(O8F
)等のフッ化アルカリとフッ化水素とを水に溶解して混
合水溶液としても良い。さらには、水酸化ナトリウム(
Na(M() 、水酸化カリウム(NO■)等の水酸化
物又は炭酸す) IJウム(Na、003) 。
炭酸カリウム(K、0O3)等の炭酸塩とフッ化水素と
を水に溶解したものでもよい。また、溶液は。
水溶液とするのが取り扱い上望ましいが、アルコール等
の有機溶液であってもよい。なお、該処理溶液の調製は
、これらの方法により限られるものではない。
処理溶液に前記の金属材料からなる基体を浸漬等の方法
により接触させると、処理溶液中のMイオンおよびFイ
オンと基体を構成する金属元素イオンとが化学反応して
、該基体の表面に複合フッ化物層が生成する。この複合
フッ化物は、次工程である複合工程において溶融Alと
のぬれ性を高めるフラックスとして有効に作用するもの
である。
処理溶液に含まれるMイオンの量は、α01〜2.0モ
ル/lの範囲であれば複合フッ化物の生成効率はよくな
るが、Q、1〜1.0モル/lであると液寿命や経済性
等の点からみてさらによくなる。0.01モル/l米満
であると、複合フッ化物の生成速度が低く、所望量の複
合フッ化物を得るのに長時間を要する。一方、2.0モ
ル/p以上の場合には、所望の複合フッ化物が早期に生
成されるものの、処理溶液の持ち出しが多くなり経済的
に望ましくない。
また、処理溶液に含まれるMイオンとFイオンの比率に
関連するところのpHは1〜4、好ましくは2〜3、の
範囲であるのが望ましく、弱酸性とするのがよい。pH
が1より小さい場合は、被処理剤の腐食が過度になった
り、複合フッ化物層の密着力が低下する場合がある。p
Hが4より大きくなると、所望の複合フッ化物を生成せ
しめることが2通電処理、酸化剤の添加を行わないと困
難になる。
処理溶液にはMイオン、Fイオンの他(H+。
OH−イオンは水溶液の場合当然含まれる)に不必要な
他の陽イオン、陰イオンたとえばOr”  5iF2−
c4−、等が存在すると所望の複合フッ化物被膜の形成
反応を妨害するばかりでなく、さらにこれらの不必要イ
オンは2次工程の複合工程において溶融A4とのぬれ性
を低下させる場合がある6それ故、できるだけ処理溶液
にはこれらの有音イオンを混入させないようにすること
が望ましい。ただし、CβO; 、 NOi等の陰イオ
ンやU2O,等の過酸化物等は、上記反応を促進させる
働きを有し、その適量の添加は反応速度を向上させるた
めに効果的である。
また本化成処理工程は必要に応じ、処理溶液中にMイオ
ン以外の各種金属イオンを添加し、被処理材表面に複合
フッ化物層を形成させると同時に各種金属を置換析出さ
せる金属共析化成処理を行ってもよい。たとえば該基材
をMイオン、Fイオンと銅イオンを含む溶液と接触させ
れば、基体の表面にフラックスとして作用する複合フッ
化物と銅が同時に生成される。その結果、単に該基体の
表面に銅を被覆する場合よりもA4と良くぬれ合い接合
した複合A1部材を得ることができる。
上記基体と処理溶液とを接触させる方法には。
前記のように、基体を処理溶液に浸漬する方法の他に、
基体の所望部に塗布あるいは吹きつける方法によっても
よい。これらの場合には、処理溶液中のMイオンおよび
Fイオンが不足しないように比較的多量に供給する必要
がある。基体と処理溶液との接触時間は処理溶液中のM
イオンおよびFイオンの濃度、処理溶液の温度によって
、−概には決まらないが、たとえば数10秒〜数分程度
の範囲がよい。化成処理は常温でも充分に化学反応が進
行して複合フッ化物を生成できるが、温度を40〜80
°Cに上昇させると反応速度が増大し。
短時間のうちに所望量の複合フッ化物を生成させること
ができる。
基体は、原材料のまま上記化成処理工程を施してもよい
し、また所定の形状となるように加工を加えたもの、あ
るいはそれらを組み立てたのち化成処理工程を施しても
良い。該基体に化成処理工程を施す前に、該基体をトリ
クロルエチレン等の有機溶剤で脱脂を行ってもよい。該
基体表面にスケール層が形成されているような場合には
機械的あるいは化学的にスケール層を除去して表面を清
浄にしてから化成処理工程を施してもよい。また本化成
処理工程は基体を陽極にして上記処理溶液中で通電しな
から化成処理を行う電解化成処理であっても良い。
さらに交流電流を通じなから化成処理を行なっても良い
。この場合は二つの基体を用意し7両基体間に電圧を印
加する。そうすると陽極となった方の基体に複合フッ化
物が生成し、陰極となったとき複合フッ化物は溶出しな
い。それ故両基体には陽極となった時のみ複合フッ化物
が生成することになる。直流電圧を印加した場会、交流
電圧を印加した場合、いずれの場合においても電圧を印
加しない場合に比べて複合フッ化物の生成速度が大きく
なり短時間のうちに所望量の複合フッ化物からなる化成
処理層を得ることができる。
以上のようにして複合フッ化物が基体の単位表面積当り
0.1〜10 flyd生じたところで基体と処理溶液
との接触を断つのがよい。このあと上記化成処理を施し
た基体の表面には未反応のMイオンおよびPイオンが残
留している。該残留したMイオンおよびFイオンを水洗
により除去してもよいが、水洗しなくても後の工程には
差支えない。
さらに該処理した基体に乾燥工程を施してもよい。該乾
燥工程は基体の表面に付着した水を散逸させる工程であ
る。化成処理後水洗を行なわない場合には、この工程に
より基体の表面に残留したMイオンおよびFイオンを基
体と反応させて、さらに複合フッ化物を生成することも
できる。しかし残留したMイオンおよびFイオンが過剰
のときには該MイオンおよびFイオンは酸性フッ化物を
形成し、残留水分は散逸する。たとえばMイオンかにイ
オンの場合金属材料の表面には水分を含まない酸性フッ
化物Kn F2が残留する。水分を含まないKI=IF
2は潮解性を示さず自然に空気中の水分を吸収してしベ
トベト」することな゛いので材料の取扱いが容易であり
、しかも後の複合工程において害を発生することがない
乾燥の具体的な手段としては大気中に放置してもよいが
比較的長時間を必要とする。また常温ないし100’O
の温風を吹きつけて行なってもよい。
また100〜200°Cの熱風を吹きつけても艮い。
特に熱風を吹きつけると複合フッ化物層の水分がなくな
り、後の複合工程において、水蒸気を発生することがな
いので、接合部位又はその近辺に水蒸気等のガスの巻き
込みによる欠陥が発生するのを抑制することもできる。
以上のようにして得た化成処理層を有する基体は基体表
面に複合フッ化物が11〜10 f/m″程度固着して
いる状態が次の複合工程において複合フッ化物がフワッ
クスとして作用するのに望ましい。
本発明において、複合フッ化物とは、基体の表面を構成
する元素をM’(原子価m)とし、結晶水を除外すれば
一般組成は次式で表わされるものである。
MχMy’Fχ十痛y(1)式 より具体的には、たとえばMかに、M’が鉄(Fe)。
チ#=ウム(Ti)、−/IJ:xy(8j)、亜鉛(
Zn )である場合には、それぞれに、 FeF、 、
 K、 T iF、 。
K、8iFs 、KZnF3となる。該複合フッ化物は
必ずしも単一組成の物質のみからなるものとは限らず、
複数の物質の混合物であっても良いし、また。
2種以上のMを含むものでもよい。
次に上記基体に複合工程を施し溶融Al又はAl合金と
接触させ目的とする複@−A (1部材を得る。
この複合A、5部材としては種々の形状、形態のものが
考えられ、それに応じて複合工程は各種の方法を適用す
ることができる。以下順に説明する。
まず第1の複合工程としてA、l系材料の溶湯中へ基体
を浸漬し適当な時間保持して引き上げる方法がある。こ
の方法によれば基体表面に強固に密着したAl糸材料か
らなる被覆層を有する複’=AI!部材とすることがで
きる。適用されるAg糸材料は純AlはもちろんA、1
−8i会金、kl−Ou合金kl−Mf合金kl−8i
 −(3u合金等〕Alを含む合金であり、その他多く
のAl糸材料を使用することができる1、ただし多量の
Mpを含有するAI!’=金においては基体に対する溶
湯のぬれ性が低下するためMPの含有量は1ωt%以下
であることが好ましい。上記A7糸材料を槽中で一点以
上の温度まで加熱し、溶湯とした後化成処理工程を施し
た基体を浸漬する。浸漬時間は基体の種類熱容量および
溶湯の温度等によって一概には決らないがたとえば0.
5秒〜10秒程度でよい。揺回気は窒素ガス等の不活性
ガス雰囲気あるいは還元性雰囲気が最も好ましいが大気
中であっても特にさしつかえない。
本複合工程において、上記化成処理層として存在する複
合フッ化物は溶融Al糸材料と接触すると瞬mにA4と
反応し、フルオロアルミニウム酸塩を生成する。この物
質はAl糸材料に対して強いフラックス作用を有するの
で基体と溶融Al系材料との「ぬれ性」が良好となり、
溶融、J糸材料は基体表面を均一に被覆する。
たとえばAg被覆鋼を製造する工程において従来溶融し
たAfi糸材料の上に厚くフラックスを浮かべて、ここ
に表面を清浄にした鋼板をくぐらせる必要があった。し
かし本発明の方法によれば。
基体上に化成処理された緻密な複合フッ化物層が基体の
酸化を防ぐと共に既に存在する酸化皮膜を除去するフラ
ックス作用を有するため、めっき確にフラックスを浮か
べなくとも鋼板を溶融Alで良くぬらすことができる。
溶融A、5系材料が基体表面を十分にぬらした後基体を
引き上げ冷却すれば、基体に付着した溶融Ag糸材料は
凝固してAl被覆層となり、複合Ad部材が形成される
また、この時フラックス桟面がAe系材料表面を覆う形
で一部残留することもあるが、該残潰は水に@溶で腐食
性を示さないため従来7″yツクス’CCE用した際に
不iJ欠である洗浄は特に行う必要はない。
訳に本発明における2番目の複合工程としてA4糸材を
ろう材として用いたろう付接会について説明する。本複
合工程は、基体の少なくともろう付所梁部に王妃化成1
8埋を施して複合フッ化物層を形成せしめ、該所望部を
不目手材と接触あるいは接近させて配置したのち、Al
糸材料からなるろう材を配し、ろう材が溶融する温度ま
で加熱することによりろう付接会を行うものである。
本発明においてろう剤は通常のAl材のろう付において
使用されるAl−Si合金、Al−Si−Cu合金、A
l−Zn合金等の材料は勿論その他融点が基材のそれよ
り低い各種のA、5糸材料を使用することができる。ろ
う材および相手材に本発明が適用できる構成元素を含ん
でいれば、これらにも本発明にがかる化成処理工程を施
し複合フッ化物層を形成することもできる。
加熱時の雰囲気は、非酸化性雰囲気が最も望ましいが、
少量の酸素が存在する雰囲気でもよい。
加熱温度はろう材とするAI!系材系材一点より40〜
50°C高い温度、たとえばkl−8i系共晶合金をろ
う材として用いた場合600〜620°Cが適正な温度
である。
基材、相手材が溶融せず、ろう材が溶融する温度に保持
後、冷却すると、基材と相手材とが、ろう材により接合
される。
さらに本発明における第3番目の複合工程として基材を
A4系材料により鋳ぐるで方法について説明する。
本発明における基体としての金属材料表面に本発明にお
ける複合フッ化物層を形成した後、鋳型中に配置し、そ
の上からAl系材料の溶湯を注型することにより複合工
程を完了することができる。
本工程において、Al糸材料の溶湯の温度は溶湯が基材
表面の複合フッ化物層と接触した瞬間に反応し、十分な
フラックス作用を呈する温度以上であることが必要であ
る。具体的には、たとえばKを含む複合フッ化物層を形
成した基材においては。
溶湯が接触した際に少なくとも基利表面を560°C以
上(2元系(KF−A召F、)の最低共融温度)にする
必要がおる。しかし基体材への熱伝導等を考慮すると溶
湯の温度は600°C以上であることが好ましい。ただ
し溶湯の温度が必要以上に高すぎると溶湯の酸化が激し
くなり好ましくない。また基材と溶湯との反応により生
成する合金層は。
一般にもろい性質を有するため、必要以上に合金層を成
長させないように、溶湯の温度を調節することが好まし
い。
使用する鋳型は金型、砂型等いずれでもよいが。
特に金型の場合は型からの放熱による溶湯温度の低丁が
大きいため、必要があれば型および基体の予熱を行って
おくことも有効である。鋳ぐるみ時の雰囲気は非酸化性
雰囲気が最も好ましいが基体と溶湯との接触が瞬時に行
なわれる鋳込み条件下では大気中で行ってもさしつかえ
ない。
上記の操作により基体表面がAl系材料とぬれ合って十
分な接合強度を有する複合A1部材を容易に鋳造するこ
とができる。
本発明における化成処理層を構成する複合フッ化物がな
ぜフラックス作用を示すのか詳細は不明であるが、現在
のところ以下の様なものではないかと考えられる。すな
わち該複合フッ化物の多くはそれ自身を単独で加熱して
もAl糸材料との接合温度以下の温度では溶融せず、フ
ラックス作用は期待できない。しかし溶融したAl系材
料と接触して初めて一部融液を生成しつつフラックス作
用を示すものと考えられる。すなわち、これらの物質は
溶融したA7と反応を生じ、まず金属M′・がAl上に
置換析出し、Alイオンが溶出する。残ったFイオンは
Alイオンと結びつき、フッ化アルミニウム(AlF3
 )を形成する。そしてA4F。
はフッ化アルカ+) (MF )と共融して液相を生じ
基体表面を覆い基体の酸化を防ぐ。この作用とともに金
属のぬれ性を妨げる酸化物層は溶解除去される。たとえ
ば該複合フッ化物かに、FeFsの場合、上記置換反応
は火成により表される。
[2FeFs + kl −2KF + AlF3+ 
Fe・・・・・(2)式 該複合フッ化物が(2)式で代表される置換反応を引き
起こすためには前述したように、その中に含まれる金属
M’はAlよりイオン化傾向が小さいことが必要条件で
あり9本発明を適用しうる基体にはその主要な構成元素
としてAlよりもイオン化傾向が小さい元素を含み、上
記複合フッ化物を表面に形成できることが必要である。
なお、上記フラックス作用を終えた残留物は。
基材とA7系材料の接合部、あるいはその近辺に存在す
るが、これらは、水に実質的に不溶であるため、金属材
料を腐食させることがない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、処理溶液と基材を接触させるのみで容
易に複合フッ化物からなる化成処理層を形成でき、しか
もその後の複合工程時に溶融A4糸材料とのぬれ性が良
好となるので、基材とAl系材料の接触界面が強固に接
合した複合A1部材を容易に製造することができる。
〔実施例〕
実施例1゜ 基材1として、大きさ2×5crn、厚さ1MMの冷間
圧延鋼板(8PC)と、この材料に、常法により種々の
金属を3〜6μmの厚さにメッキした材料、および上記
材料と同一の大きさの各種金属材料(#!度99%以上
)とそれらの合金材料をそれぞれ複数枚ずつを用意した
。これらの基材を第1表の化成処理条件欄に示す処理溶
液(水溶液)に浸漬することにより化成処理したのち1
表面をX線回折により分析したところ1本発明にかかる
複合フッ化物が生成していることを確めた。代表例とし
て、第1表に示す実施番号8,11,14゜17の基材
表面から得たX線回折図を第1〜4図(※印、△印、○
印は固定された物質にかかる回折線)に示す。
次に、化成処理した基材1を第1表のAl溶湯欄に示し
たAl糸材料の溶湯中へ数秒間浸漬して引き上げ、基材
の表面にAl系材料の被覆層2を形成した。該被覆層と
基材表面とは、艮<ぬれ合い、欠陥のない良好な接合部
を有する複合Al部材を得ることができた。代表例とし
て、実施番号1による複合A1部材の断面を模式図によ
り第5図に示す。kl−Feの境界には金属間化会物層
6が形成され、 A4とSEC材は良好に接合していた
比較例としての実施番号C−1では、上記と同一の大き
さの8PO製板をエメリー研摩した後。
+m番号2と同様[AC2Bの溶湯(700°C)に数
秒浸漬し引き上げた。
しかしながらこの場合、SPO板とAC2B溶湯は、は
とんどぬれ廿わず、メッキされた複合材料を得ることが
できなかった。また比較例0−2として、実施番号11
で形成された物質と同様の物質である試薬に、TiF、
粉末を粉砕しく粒径10μm以F)、エタノールに分散
させTi板にはけ塗りして乾燥し、実施番号11と同様
にAC2Bの溶湯に数秒間浸漬して引き上げ、メッキさ
れた複合体を得た。しかしながら、この場合、 K2T
 iF。
粉末の付着量が十分でなかった箇所に、ぬれ不充分の、
メッキされていない欠陥が発生していた。
実施例Z 基材として、実施例1で用いたと同じ大きさのSPC板
および55%Ag−4&4%Zn−1.6%8iが溶融
めっきされた鋼板さらに、 Al糸材料の一種であるJ
f8A1100の板を用意した。またろう材として大き
さ2 X 5 cm +厚さ100μmのAl−Si合
金(JI8A4045)とAl−75%Znの金属箔を
用意した。このろう材には0.2モqlのCsOHとQ
、4モル/4のHFf溶かした水溶液によυ液温30°
Cで、1分間の化成処理を施しフルオロアルミニウム酸
セシウム系のフワックスヲ被覆した。一方上記8PO板
および溶融メッキ鋼板には第2表に示す条件で化成処理
を施した。ついで上記化成処理を施した鋼製材料、ろう
材およびAg糸材料とを6枚重ね置くか又は溶融メッキ
鋼板−Al糸材料と2枚を水平に重ねて置き治具で固定
し、第2表に示す温度に2分間窒素ふん囲気中で保持し
てろう付けを行なった。(実施番号22〜また大きさ2
X5cm、厚さ1mmの片面クラッドされたプレージン
グシートBA12PC(芯利JISA3003.ろう材
JISA4343 )を用意シ、エタノールで脱脂し、
第2表に示す化成処理条件により化成処理したSPO板
の上へ、ろう材(A4343)側が上になる様に重ね置
き、室床ふん囲気中において第2表に示す条件によりろ
う付は処理した(実施番号25)。その結果、実施番号
22、23番では各々A4045、Al−75%Znが
ろう材となって、実施番号24番では鋼板上のAl−Z
n−8iメッキ層、実施番号25番では、第6図に示す
ようにAl系材料であるクラツド材のkl−8i層がろ
う材となって各々鋼材料4とAl系材料5が合金層6を
介して良くぬれ会った複合体を得ることができた。
第2表 比較例としてのO−sは実施番号25と同様に鋼材(化
成処理を行なわない材料)−A#系材料と重ね置き、同
一条件でろう付けを行なったが。
2つの材料はほとんど濡れ合わず、複合体を得ることは
できなかった。
実施例五 直径6ff、長さ15aorの鋼製ボルトを基材として
複数個用意した。まず第1にこれらのボルトを1モルの
KHF、を水11に溶かした液へ浸漬し。
対極をSn2304板として、ポ)V )側がアノード
となる様に直流通電した。通電条件は、室温で5アンペ
ア7’ drn: 、 1分間とした。ボルトを処理溶
液から引き上げ乾燥し、鋼製ボルト上に生成した物質の
熱分析を行なった。結果を第7図に示す。明瞭な融解吸
熱ピークは700°Cになっても認められなかった。
また上記物質のX線回折図を第8図に示す、JOPD8
カードには無い物質であるが2回折線の計算と熱重量分
析結果から、 K、 FeFs −H2O(単斜晶、 
a=q、 7ai 、 b−z a sr 、 0=a
OOA。
β−96,5°)と思われる複合フッ化物と想像された
。上記通電化成処理したボルトをレンガ製鋳型に固定り
、 、 A7糸材料の溶湯(AO2J3.700°C)
を約150g注いで錫ぐるみ複合体を得た。該複合体の
断面を観察した結果、ボルトはAC2B界面に生成した
合金層を介して、 Al系材料からなる被覆層と良好に
接合していた。
次に、上記と同様のボルト2個を上記の処理溶液に浸漬
し、交流(60サイクル)を通電しなから化成処理した
。処理条件は、電圧10V一定。
時間1分間である。その結果、2個のボルトには上記と
同様の複合フッ化物の層が形成され、AC2Bの溶湯で
鋳ぐるんだところ、接合状態の良好な複合体を得ること
ができた。
さらに、上記ボルトの換わりに、鋳鉄製丸棒(Fe20
製、直径6順、長さ15fl)を2本用意し、上記と同
様の交流通電処理を施し、AC2Bで鋳ぐるみを行なっ
た。その結果、この場合にも接合状態の良好な複合A4
部材を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1ないし4図は実施例1におけるX線回折線図を示し
、それぞれ実施番号8,11.14および17において
得られたもの、第5図は、実施例1の実施番号1におい
て得られた複合A、5部材の断面を示す模式図、第6図
は実施例2において得られた複合A4部材の断面を示す
模式図、第7図は実施例3において得られたX線回折図
、第8図は、実施例3において得られた複合フッ化物の
熱分析曲線図である。 1.5・・・・・基材、2・・・・・被覆層、6・・・
・・金属間化合物層、4・・・・・Al系材料、6・・
・含金層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) アルミニウム(Al)よりイオン化傾向が小さ
    い元素を主要構成元素として含む金属材料からなる基体
    の表面に,アルカリ金属とフッ素イオンを含有する処理
    溶液を接触せしめることにより,アルカリ金属と上記主
    要元素を含む複合フッ化物からなる化成処理層を形成せ
    しめる化成処理工程と,該基体を溶融状態のAl又はA
    l合金(Al系材料)と接触せしめ,該基体とAl系材
    料とからなる複合材とする複合工程とからなることを特
    徴とする複合アルミニウム部材の製造方法。
  2. (2) 上記複合工程は,鋳造,浸漬,ろう付けのいず
    れかにより行うことを特徴とする特許請求の範囲第(1
    )項記載の複合アルミニウム部材の製造方法。
  3. (3) 上記金属材料の主要構成元素は,Fe,Ni,
    Zn,Ti,Zr,Si,Pb,Sn,Cu,Mo,T
    a,Nbのうちの少なくとも一種以上であることを特徴
    とする特許請求の範囲第(1)項記載の複合アルミニウ
    ム部材の製造方法。
  4. (4) 上記処理溶液は,アルカリ金属イオンを0.0
    1〜2.0モル/l,フッ素イオンをアルカリ金属イオ
    ンに対してモル比で1〜10含有する水溶液であること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の複合アル
    ミニウム部材の製造方法。(5) 上記化成処理工程は
    ,電場中で行うことを特徴とする特許請求の範囲第(1
    )項記載の複合アルミニウム部材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04100696A (ja) * 1990-03-15 1992-04-02 Furukawa Alum Co Ltd 真空ろう付け用ブレージングシートコイルの製造方法
US5687685A (en) * 1995-03-31 1997-11-18 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Valve seat and method

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