JPS62167332A - ポリオレフイン多孔性フイルム及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、通気性を有し表面に規則的な凹凸模様を有し
た多孔性フィルムに関するものである。

本フィルムは防水衣料、防水カバー、衛生材料、包装材
料その他に使用できる。

〔従来の技術〕

従来よりポリオレフィン樹脂に非相溶性物質いわゆる無
機質微粉体を特定の割合で混合した後、溶融成形して得
られたフィルムを少なくとも一軸方向に延伸を行うこと
により多孔性フィルムが得られている（例えば特公昭５
３−１２５４２号、特開昭５６−９９２４２号、特開昭
５７−５９７２７号）。

しかしながら、これらの方法で得られた多孔性フィルム
は、機能に於いては通気性を有しているものの、視覚的
に透湿性を誇示するものでなく、通気性を消費者に訴え
る宣伝力に乏しいものであった。また、重厚感がないた
めに、フィルムが安っぽく、強度もないような印象を受
け、或いはフィルムに触れた時、樹脂性フィルム特有の
冷たさ及び、時には肌にべたつくという欠点を有してい
た。

また、一般て、充填剤を含有した多孔性フィルムの開孔
度は、充填剤の使用量、粒径、延伸倍率等によって決ま
る。延伸倍率が２．０〜７．０倍で開孔が達成されるが
、均一な多孔化による充分な開孔度を得るためには４．
０〜７．０倍の高延伸倍率を要する。従って、従来の方
法では、例えば−軸延伸では得られる多孔性フィルムは
縦方向の引裂き強度が低く、また二軸延伸では表面強度
が弱い等、機械的物性に劣る。又、低倍率延伸で耐引裂
強度が上がることが知られているが、低倍率では均一な
延伸配向が起こりに＜＜、延伸ムラが発生し、見映えが
著しく悪く製品としての価値が低下してしまう上、広範
囲での通気性のバラツキも生じ、機能的にも好ましくな
いものとなりてしまう。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の目的は、充分な通気性を有し、かつ視覚的にも
透湿性を誇示でき実質的な機械的強度を保持している上
に高級で強度のある印象を与えることができ、従来の樹
脂フィルムにはない、例えば木綿、麻など天然製品のよ
うな感触あるいは独特の風合いを有する多孔性フィルム
とその製造方法を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討し遂に
本発明に到った。

即ち本発明は、ポリオレフィン樹脂と無機充填剤を必須
成分とする混合物から得られたフィルムであって通気性
を有し、かつその表面に凹凸模様を有する多孔性フィル
ム、及び、その製造方法である。

以下本発明をさらに詳しく説明する。

本発明におけるポリオレフィン系樹脂とは、ポリプロピ
レン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリブチレン等のホモ重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体１エチレン−酢酸ビニル共
重合体等の共重合体あるいは、これらのブレンドであり
、好ましくは、低密度プリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレンの単独又は２種以上の混合
物が適当である。

本発明における無機充填剤とは炭酸カルシウム、メルク
、クレー、カオリン、シリカ、珪藻士、炭酸マグネシウ
ム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、
硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、
酸化チタン、アルミナ、マイカ、アスベスト粉、ガラス
粉、シラスバルーン、ゼオライト、珪酸白土等が使用で
き、特に炭酸カルシウム、硫酸バリウムが好適である。

これらは単独又は混合して用いることができる。無機充
填剤の平均粒径は３０μ以下のもの、好ましくは０．５
〜５．０膓のものがさらに好ましい。

無機充填剤の使用量は添加する無機充填剤の種類中粒径
によりて多少の差があるが所望の開孔度が得られる充分
な量である。総体的に好ましい量としては、ポリオレフ
ィン樹脂ｘｏｏｚ量部当り、５０〜５００重量部、さら
に好ましくは、１００〜４００重量部である。この充填
量が５０重量部未満では、開孔率が充分得られず、５０
０重量部を越えて用いた場合はフィルムの剛性が増し、
延伸性が低下するため充分な延伸が行えず、開孔度が低
下してしまう。

充填剤の表面処理は、−脂への分散性、延伸性の点から
みて笑施することが好ましく表面処理剤としては、脂肪
酸またはその金属塩、シリコン、シラン、樹脂咽等が便
用できる。

ポリオレフィン系樹脂及び充填剤を含む成膜用混合物は
他の添加物、例えば、滑剤、顔料、熱、光、その他に対
する安定剤、可塑剤、帯電防止剤、改質性樹脂等を必要
に応じて適量添加してもよい。

本発明で付与する凹凸模様とは表面での深さく凸部最高
部を基準とした凹部最低部の深さ）が２μｍ以上のもの
が適当である。フィルムの厚さによりても差があるが、
凹凸が２μｍ未満である場合、通常のフィルムが有する
厚みむらによる凹凸に近づき、凹凸模様の認識がほとん
どできない。２Ａｎ以上で目的とする見映え、感触が得
られる。

本発明により得られたフィルムは開孔度の指標としての
透湿度（ＡＳＴ部−９６−６６Ｋ準する）が１００ｇ／
ｍ”・２４Ｈｒ露以上であることが好ましく、より好ま
しくは５００９７ｍ”・２４Ｈｒａ以上である。得られ
たフィルムの用途によって異なるが１００ｇ／ｍ”・２
４Ｈｒ−未満では通気性フィルムとしての機能が殆んど
期待できない。

本発明の表面に凹凸模様を有する多孔性フィルムの製造
方法について説明する。

無機充填剤とポリオレフィン系樹脂に他の添加物を必要
に応じて適量添加し既知の方法により混合する。その後
、既知の装置、例えば、バンバリーミキサ−、ミキシン
グロール、−軸あるいは二軸スクリュー押出機その他の
溶融混線機により混練しペレット化するか又はしないで
通常のフィルム成形装置及び成形方法に準じて成膜する
。一般にはカレンダリング、キャスティング、或いは押
出しにより成膜される。

その後、得られたフィルムにエンゴス工程等で凹凸を付
与した後、少なくとも一軸方向に延伸を行なうことＫよ
り多孔性フィルムが得られる。延伸は通常の方法により
、−軸方向或いは二軸以上の方向に延伸され、また一段
あるいは多段階で行なわれてもより。

本発明の方法に於ける延伸倍率としては、１．０５〜７
．０倍が好ましく、さらに目的とする見映え、及び充分
な通気性を得るＫはＬ１〜４０倍が特に好ましい。７倍
を越えると延伸切れが生じ安定して製造することが困難
となり、１０５倍以下では充分な開孔性がほとんど期待
できない。

〔実施例〕

以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。各実
施例中における物性は下記方法により測定したものであ
る。

（１）引張破断強度（ｋｇ）　；　２５−巾）Ｘ１００
１１ｍ＋（長さ）のフィルム片を引張りスピード２０−
１分でテンシ ロン引張り試験機にて測定する。

破断強度をＨＤ（流れ方向）、ＴＤ（流れに垂直な方向
）について各々測定 する。

（２）引裂強度（、ｌｉ＋）；１〜に巾）Ｘ約１００■
（長さ）の試験片の短片の中央から長辺に平行に内部 へ長さ約５０ｍの切り込みを入れ る。試験片の切り込みを入れた辺 の両側が裏表になるよ５に引張状 験機に取り付は引張スピード２００ 、、／分で引き裂き、平均荷重を求め る。

引裂強さは縦方向に切り込みを 入れたときのものを測定する。

（３）透湿［；　ＡＳＴＭ　Ｅ−９６−６６に準する。

（４）凹凸模様の深さ　；表面粗度計〔（株）東京梢密
製〕触針先端半径５μｍで測定。

実施例１〜９ ＭＩ菖２の線状低密度ポリエチレン（Ｌ−ＬＤＰＥ）１
００重量部と無機充填剤、すなわち沈降硫酸バリウム（
平均粒径０．８μｍ１実施例１〜５）あるいは炭酸カル
シウム（平均粒径０．８μｍ、実施例６〜９）ｔヘンシ
ェルミキサーで混合し、ペレット化した後シート成形機
によって押出し成膜した。次いで、ゴム硬度（７０度）
のエンゲスロール（２６℃）とゴムロールにより（押圧
４０に９７ｃｍ２で）ピンチしエンゴスを施し、その後
−軸方向に１．０５〜７．０倍のロール延伸をして、坪
量３５９／ｍ”の多孔性エンゴスフィルムを得た。延伸
倍率、得られたフィルムの物性の結果は第１表に示す。

実施例１０−１２ 実施例１と同一のＬ−ＬＤＰＥとＭＩ−５の低密度ポリ
エチレン（ＬＤＰＥ　）との混合物（実施例１０）ある
いはＭＩ−９の高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ　：実施
例１１）あるいはＭＩ−１，５のポリエチレン（ＰＤ；
　実施例１２）と沈降硫酸バリウムを第１表に示す量で
実施例１と同様にして延伸倍率２０倍で多孔性エンがス
フイルムを得た。得られたフィルムの評価結果を第１表
に示す。

実施例１３１１４ Ｌ−ＬＤＰＫと沈降硫酸バリウムを第１表に示す量で実
施例１と同様にして延伸倍率２０倍で多孔性エンゲスフ
ィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を第１表に
示す。

実施例１５ 実施例１と同一の原料でｚｏ　ｘ　ｚｏ倍の２軸延伸に
より多孔性エンゴスフィルムを得た。得られたフィルム
の評価結果を第１表に示す。

比較例１〜５ 実施例１と同一のＬ−ＬＤＰＥと無機充填剤（沈降硫酸
バリウム；比較例１．３〜６．炭酸カルシウム；比較例
２）を第２表に示す量及び延伸倍率で実施例１と同様に
して多孔性エンゲスフィルムを得た。

得られたフィルムの評価結果を第２表に示す。比較例１
＊２，４では通気性がなく比較例３，５では延伸切れの
ため安定して生産できない。

比較例６〜１１ 実施例１と同一組成物で、成膜したフィルムにエンゴス
を施さず、第２表に示す延伸倍率で延伸し坪量３５　ｇ
／ｍ”のフィルムを得た。得られたフィルムの物性評価
結果は第２表に示す。

比較例６．７では通気性がなく、比較例７，８では延伸
むらのため非常に見映えが悪い。又、比較例８〜１１の
全てにわたって引裂強度が非常に小さい。

〔発明の効果〕

本発明に於ける多孔性フィルムは機能に於いて充分な通
気性全有している上に、表面に凹凸模様を有しているた
め、視覚的にも透湿度を誇示することができ通気性を消
費者に充分訴えることができる。さらに、重厚感がある
ために高級で強度のある印象を与える、見映え、感触の
良い多孔性フィルムである。

従来フィルムに均一な多孔化による充分な開孔度を与え
るためには、フィラーの選定もさることながら、フィル
ム１：４倍以上に延伸する必要があった。本発明の製造
方法によれば、４倍以下、特に２倍以下の低倍率延伸で
充分な開孔度が達成でき、このため−軸延伸に於いても
、縦方向の引裂強度低下も者しく少なくなること等から
、機械的に優れた多孔性フィルムが得られると共に設備
的に簡単な装置で充分であるので装置の運転、保守も簡
単になるという効果もある。また二軸延伸に於いても、
同時及び逐次延伸のいづれでも一軸延伸同様、表面強度
が強い等、機械的物性に優れた多孔性フィルムが得られ
る。この様な低倍率延伸でも充分な開孔度が得られる理
由は、凹凸形状を施したことにより）応中集中し易い部
分が形成され）その凹凸部分が選択的に周囲の倍率より
高い倍率で延伸されるためと考えられる。さらに凹凸の
・臂ターンの大小、形状等により、所望の通気性をフィ
ルムに付与できる上、添加剤に顔料を用いて色づけすれ
ば模様の濃淡がはつきりし、さらに見映えの良い多孔性
フィルムが得られる。又、この凹凸模様は延伸倍率によ
りても、濃淡、凹凸の深さ等を変化させることができる
ので、用途の拡大が可能となり産業上の貢献大である。

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリオレフィン樹脂と無機充填剤を必須成分とす
   る混合物から得られるフイルムであって通気性を有し、
   かつその表面に凹凸模様を設けてなる多孔性フイルム
2. （２）上記無機充填剤の含有量がポリオレフィン樹脂１
   ００重量部に対し５０〜５００重量部である特許請求の
   範囲第１項の多孔性フイルム
3. （３）上記凹凸模様が２μｍ以上の深さを有する第１項
   の多孔性フイルム
4. （４）上記フイルムの透湿度が１００ｇ／ｍ＾２、２４
   Ｈｒｓ以上である第１項の多孔性フイルム
5. （５）ポリオレフィン樹脂と無機充填剤を必須成分とす
   る混合物から得られるフイルムの表面に凹凸模様を形成
   し、ついで延伸することを特徴とする、通気性を有する
   多孔性フイルムの製造方法
6. （６）上記無機充填剤の含有量がポリオレフィン樹脂１
   ００重量部に対し５０〜５００重量部である第５項の製
   造方法
7. （７）上記凹凸模様が２μｍ以上の深さを有する第５項
   の製造方法
8. （８）上記フイルムの透湿度が１００ｇ／ｍ＾２、２４
   Ｈｒｓ以上である第５項の製造方法
9. （９）延伸倍率が１．０５〜７倍である第５項の製造方
   法