JPS62165515A - 蒸気タ−ビンの一体形ソ−ルプレ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、蒸気タービンを設置する際、その重量を支承
する為に設けられるソールプレートに関するものである
。

〔従来技術〕

蒸気タービンは高温高圧蒸気により駆動され、その回転
体は、静止体のノズルから噴出する蒸気力によって回転
力を得ている。

この蒸気力を有効に活用するために、ノズル部以外の隙
間から洩れる蒸気を極力少なくする必要があり１回転体
と静止体との間にはラビリンスバッキング等を設けて漏
洩蒸気の減少を図っているがこの隙間は０．５ｍｍ程度
の極めて小さい値が採用されている・ これらの隙間を精密に得るためには静止体を極めて正確
に設置固定する必要がある。

通常蒸気タービンは１発電機と共に専用の基礎である鉄
筋コンクリート製のタービン−発電機架台（以下Ｔ−Ｇ
架台と称す）の上面に設置固定されたソールプレート上
に設置される。

このソールプレートは、蒸気タービンの全重量を支承す
るものであると同時に、静止体のベースとなるものでも
あり、レベルも精密に出す必要があるが、ソールプレー
ト自体に撓みを生じると設定が難しくなることから長さ
にも限度があり、複数に分割されたソールプレートを並
置してその上に蒸気タービンを設置するのが一般的であ
る。

ソールプレート下面には、Ｔ−０架台との間に蒸気ター
ビンの重量を支持できる直方体のグラウトパッドを作り
、このグラウトパッドの高さを調整することによりソー
ルプレートのレベルを出しているが、個々のソールプレ
ートのレベル出しと共にソールプレート相互間のレベル
出しも必要であり、ソールプレート設定作業として相当
の工期を見込む必要があった。

このソールプレートの設置、固定に関する技術について
は、例えば火力原子力発電技術協会発行の「火力原子力
発電Ｊ　１９８０年３月号の入門講座に説明されている
・ 次に、第７図乃至第１２図を順次に参照しつつ。

ソールプレートを用いた蒸気タービンの設置に関する従
来技術を説明する。

第７図は蒸気タービン用ソールプレート８゜８′の平面
配置図、第８図はその■−■断面図である。

第９図は上記ソールプレート８，８′の上に蒸気タービ
ンを設置した状態の側面図、第１０図は同じく正面図、
第１１図は第９図の矢印り方向に見た平面図である。

第７図に示す如く、ソールプレート８，８′はＴ−Ｇ架
台７の上に設置固定される。そして、その大きさは、上
に設置される部品の形状に合わせであるため、８や８′
の如く異なってくる。ソールプレート８，８′は、設定
後にその周囲をコンクリートによって埋め込まれ、蒸気
タービンの運転中に動くことのない様に固定される。

蒸気タービンは、低圧ケーシング１と高圧ケーシング２
（第９図参照）で覆われており、各々のケーシングは水
平接手面４で上下に分割してボルト締めされており、内
部に内蔵されているタービンロータやノズルダイヤフラ
ム等の分解点検が容易な様に構成されている。

高圧ケーシング２の前側には、タービンロータの一端を
支承する軸受や、蒸気タービンを制御するための制御機
構を内蔵した前側軸受箱３が設置されている（第９図）
。高圧ケーシング２の前側端は、前側軸受箱３の支持部
１５で支持され、後側端は低圧ケーシング１との間に構
成する垂直フランジ５でボルト締めにより支持されてい
る。

低圧ケーシング１は、蒸気タービンで仕事をした蒸気を
水に戻すための復水器（図示せず）に接続するため、Ｔ
−Ｇ架台７の開口の中で下方に長く伸びている。（第９
図に破線で示す、）低圧ケーシング１は、下半部の周囲
に脚６を持ち、この脚６をＴ−Ｇ架台７上に設置された
ソールプレート８上に載せることにより全体の重量を支
えている。

蒸気タービンを設置するためのソールプレート８．８′
は低圧ケーシング１の脚６の下と、前側軸受箱３の下と
に設置固定する。

ソールプレート８，８′は、蒸気タービンの低圧ケーシ
ング１や前側軸受箱３を正しく設置するために、レベル
を精密に出す必要がある。

低圧ケーシング脚部のソールプレート設置固定例を第１
２．１３図に示す。

Ｔ−Ｇ架台７の上端を若干はつりとって良質のコンクリ
ートを出し、その上にソールプレート８をグラウトピン
１７により固定する。このグラウトピン１７は、ネジ式
として高さ調整ができる様にしてあり、これによってソ
ールプレート８の概略レベルを出しておく、又、Ｔ−Ｇ
架台７には。

ソールプレート８や低圧ケーシング１の脚６を押さえる
ための基礎ボルト１８を適正な位置に予め埋め込んでお
き、この基礎ボルト１８とグラウトピン１７とによりソ
ールプレート８を仮に固定する。その後、Ｔ−Ｇ架台７
の面とソールプレー１−８との間に型枠を作り、この中
にグラウト材を流し込んで直方体状のパッド９（第３図
参照）を作る。パッド９が硬化した後、ソールプレート
８を持ちあげてグラウトピン１７を若干ネジ込んで短か
くし、グラウトピン１７が重量を支えない様配慮する。

ソールプレート８のレベル調整は、パッド９との間にシ
ム１６を挿入したり、あるいはパッド９をやすり等で削
ったりして行なう。このためパッド９は、その製作を容
易にするためと、レベル調整作業を容易にするために、
一般に１００〜２００１！ＩＩＩＩ幅の小形に構成し、
間隔をおいて設置される。

又、このパッド９は、これのみで総ての重量を支えられ
るだけの強さを持つ様にしておく、ソールプレート８，
８′の全体のレベル調整が完了した後にソールプレート
の周囲およびパッド９の間に打設するコンクリートは、
ソールプレート８を固定すると共にグラウトピン１７を
埋め込むことによって更にソールプレート８の動きを無
くす働きをする。

この様にソールプレート８．８’　を正確に設置固定す
れば、その上に前側軸受箱３や低圧ケーシング１を設置
した時、自ずとこれ等のレベルの精度を確保できること
になるが、これ等の作業のためにはそれなりの工期も又
必要となる。

又、蒸気タービンには、高温蒸気が流入することにより
熱膨張が生じるため、軸方向と軸直角方向に各々固定点
１０．１１が設けられ（第９．第１０図参照）、蒸気タ
ービンはこれを基点として伸縮する様に設計されている
。

これに伴い、ソールプレート８．８′の上面は、熱伸び
の滑動がスムースになる様、滑らかに機械加工されてい
ると共に、低圧ケーシング１の脚６と、前側軸受箱３が
ソールプレート８，８′に接する面とに溝を設け、グリ
ースを注入して潤滑できる様図っている。

固定点の構造は、例えば第８図に示す如く、ソールプレ
ート８と脚６とに各々溝１０ａ、１０ｂを作りこの溝に
キー１２を挿入して構成されている。

又、蒸気タービンの入口には、（第１０図参照）ボイラ
等の蒸気発生器からの蒸気を導入し、又は遮断するため
の主蒸気止め弁２０（以下ＭＳＶと称す）が設置され、
高圧ケーシング２とボルト締めのフランジ２１で取り合
っているが１Ｍ５Ｖ２０の設定高さと位置固定のため、
やはりソールプレート２２を設定してその上に支持する
ことが必要となる。

〔発明が解決しようとする問題点〕 従来技術においては以上説明したように、１基の蒸気タ
ービンの据付に多数のソールプレートを用い、それぞれ
についてレベルを出すという多大の労力を費していた。

本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので。

ソールプレートの配置、固定に要する時間と労力とを大
幅に短縮し得るソールプレートを提供しようとするもの
である。

〔問題点を解決するための手段〕

従来技術において多数のソールプレートを配置し、その
１枚ごとにレベル出しをした理由は、ソールプレートが
撓んで平面度が悪くなると蒸気タービンの設置を困難な
らしめる為であった。

本発明は、ソールプレートを撓ませない為に該ソールプ
レートを分割してしまうといった旧来の技術思想を根本
的に変換し、ソールプレートが撓まないように大きい剛
性を与えて一体構造のソールプレートを構成するもので
ある。而して、この一体形ソールプレートの形状９寸法
は、設置すべき蒸気タービンの接地部の輪郭を包含する
ように構成する。

ただし、本発明において蒸気タービンの接地部とは、蒸
気タービンの重量を支承する水平部材に対して当接して
いるという意味である。

〔作用〕

以上のように構成すると、ソールプレートは一体構成で
あるため、そのレベル出し、設置固定が迅速かつ容易に
行われ得る。

〔実施例〕

第１〜第５図に本発明の実施例を示す。

第１図及び第２図に示す如く、ソールプレート１３は、
従来分割構造とされていたものを完全一体構造とし、こ
の上に固定点１０．１１を設けると共に、前側軸受箱３
と低圧ケーシング１の脚６が載る部分（斜線を付して示
す部分）には機械加工により滑らかな面を構成する。

更に１本実施例においては、ＭＳＶ２０を設置する為の
ソールプレート１３′も一体に構成しである。

ソールプレート１３を一体化することにより。

それ自身の撓みを防ぐには剛性を向上する必要がある。

Ｔ−Ｇ架台７の上面からタービンの中心までの高さをセ
ンターハイドと称するが、このセンターハイドは耐展上
や経済性の面からはできるだけ低い方が望ましく、この
ためソールプレート１３は強度的に検討して最小の高さ
とすることが良い。

ソールプレート１３の剛性を保つために厚くなった分だ
けＴ−Ｇ架台７を削り込めばセンターハイドは従来と同
様に維持できるが、Ｔ−Ｇ架台７は鉄筋コンクリート製
のため、複雑な形状には構成し難いことから、従来と同
様のはつり代でソールプレート１３を設定するのが、Ｔ
−Ｇ架台７の製作上からは望ましい。

第２図に示す如く、ソールプレート１３は、一体で機械
加工され、レベルや剛性が確保されているため、Ｔ−Ｇ
架台７上に設定する時の作業はレベリングブロック等の
レベル調整具１９を適宜の間隔に置いて、これによって
ソールプレート１３のレベルを出すだけで良い。

Ｔ−Ｑ架台７とソールプレート１３との間には、レベル
；ｌ１１１１具１９の高さに相当する空間が生じるため
この空間にはグラウト材を充填して埋める。

このグラウト材は、あとでのレベル？ＩＲ＠が不要であ
るため、密着性を向上させるために無収縮性で流動性の
良い材料を用い、ソールプレート１３の下面全面が密着
する様にする。

第３図は本実施例のソールプレート１３の上に蒸気ター
ビンを設置した状態の側面図で、従来技術例における第
９図に対応する図である。

第４図は第３図の矢印Ａ方向に見た正面図、第５図は同
じく矢印Ｂ方向に見た平面図である。

次に、本発明のソールプレートを蒸気タービンの輸送に
利用した実施例を第６図について説明する。

蒸気タービンの接地部をカバーできる形状１寸法の一体
形ソールプレート１３を構成し、その上に、生産工場で
蒸気タービンの組立を行ない、輸送時には、低圧ケーシ
ング１の下方突出し部１ａの高さ寸法Ｈをカバーし得る
輸送台１４を設けることにより蒸気タービンを一体輸送
することができる。

〔発明の効果〕

以上説明した様に、本発明を適用して蒸気タービンのソ
ールプレートを一体化することにより。

ソールプレートの設定作業が簡略化でき、現地据付工期
を大幅に短縮できるという優れた実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明のソールプレートの一実施例
を設置した状態を示し、第１図は平面図。 第２図は側面図である。 第３図乃至第４図は本発明のソールプレート上に蒸気タ
ービンの据付を行なった一例を示し、第３図は側面図、
第４図は第３図のＡ矢視図、第５図は同じくＢ矢視図で
ある。第６図は本発明を更に発展させて蒸気タービンを
一体輸送する場合の一例を示した側面図である。第７図
は従来のソールプレートの配置平面図、第８１！Ｉは第
７図の■−■断面図、第９図乃至第１１図は従来技術に
係るソールプレート上に蒸気タービンを設置した状態を
示し、第９図は側面図、第１０図は第９図のＣ矢視図、
第１１図は同じくＤ矢視図である。 第１２＠及び第１３図は従来例のソールプレートの設置
、固定作業の説明図である。 １・・・低圧ケーシング、３・・・前側軸受箱、６・・
・脚、７・・・Ｔ−Ｇ架台、８・・・ソールプレート、
８′・・・ソールプレート、９・・・グラウトパッド、
１０．１１・・・固定点、１３・・・一体形ソールプレ
ート、１３′・・・ＭＳＶソールプレート、１９・・・
レベル調整具。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、前側軸受箱およびケーシングを備えた蒸気タービン
   を支承するソールプレートにおいて、該蒸気タービンの
   接地部の輪郭を包含する形状に一体に構成したことを特
   徴とする、蒸気タービンの一体形ソールプレート。 ２、前記の一体形ソールプレートは、蒸気タービンの熱
   膨脹収縮の基点となる固定点を複数個設けたものである
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の蒸気タ
   ービンの一体形ソールプレート。 ３、前記のソールプレートは、該ソールプレート上に蒸
   気タービンを載荷した状態において該蒸気タービン中の
   一番下方の部分に荷重を及ぼさないように、このソール
   プレートを輸送用機械の荷物台から離間させて水平に支
   承し得る架台を備えて、載荷した蒸気タービンをソール
   プレートと共に輸送し得べく為したることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項に記載の蒸気タービンの一体形ソ
   ールプレート。