JPS6216226B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6216226B2
JPS6216226B2 JP9656182A JP9656182A JPS6216226B2 JP S6216226 B2 JPS6216226 B2 JP S6216226B2 JP 9656182 A JP9656182 A JP 9656182A JP 9656182 A JP9656182 A JP 9656182A JP S6216226 B2 JPS6216226 B2 JP S6216226B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
acid
resin
heating
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP9656182A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58213058A (ja
Inventor
Tsuneo Kadooka
Yoshitaka Mizushima
Yutaka Tamaoka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HANII KASEI KK
Original Assignee
HANII KASEI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HANII KASEI KK filed Critical HANII KASEI KK
Priority to JP9656182A priority Critical patent/JPS58213058A/ja
Publication of JPS58213058A publication Critical patent/JPS58213058A/ja
Publication of JPS6216226B2 publication Critical patent/JPS6216226B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は艶消塗膜を形成する艶消塗装用樹脂組
成物に関する。 従来、艶消塗膜を形成する方法として、多くの
方法が提案されている。例えば塗料中に無機微粉
末あるいは有機微粉末の艶消剤を分散配合した艶
消塗料を塗装する方法は、多くの塗装方法で長年
にわたり実施されている。 一方、電着塗装においては、(1)電着塗膜をアル
コール溶液あるいはアルコール含有水溶液で処理
する方法(特公昭46−22351号公報参照)、(2)焼付
前の電着塗膜を酸を含有するかあるいはしない熱
湯又は加熱水蒸気で処理する方法(特公報47−
51927号公報参照)、(3)電着塗膜をカチオン系界面
活性剤で洗浄処理する方法(特公昭48−4447号公
報参照)、(4)焼付前の電着塗膜を有機酸又は無機
酸の水溶液で処理する方法(特公昭56−14159〜
14160号公報参照)、(5)電着塗膜を洗浄後、塩の水
溶液で処理する方法(特開昭56−9392号公報参
照)など、電着塗膜を形成した後、薬品類で塗膜
を処理する方法あるいは、(6)艶消剤を電着塗料中
に分散させ電着塗装する方法(特開昭56−16569
号公報参照)などが知られている。 しかしながら、電着塗膜を形成後、薬品等で塗
膜を処理する方法では十分な艶消効果が得られ
ず、また処理液の状態の変化に伴い艶消程度が変
化し、均一な艶消塗膜が安定して得られないとい
う問題がある。更に、該方法では従来の電着塗装
工程に一工程付加されるため、作業能率が低下す
るという問題も生じ、これらの理由により実用的
規模での稼動は、いまだなされていないのが現状
である。また、電着塗装においては、艶消剤を分
散配合した艶消塗料をそのまま適用することは困
難である。例えば艶消剤としてシリカ微粉末を分
散させた電着塗料を使用した場合、シリカ微粉末
は塗料中で沈降する傾向を示し、このため被塗物
の上面と下面の艶消程度が大幅に異なりまた、塗
料自体を不安定にするという問題があつた。 一方、艶消剤として溶剤不溶性の粒子状重合反
応生成物を塗料に添加することが前記(6)より公知
である。この方法によれば、従来の艶消剤を粉砕
又は分散等の機械的微細化工程が不要になるとい
う利点があるが、前記の艶消剤添加の場合と同様
に塗料中においては粒子状重合反応生成物が沈降
する傾向は避けられず、このため均一な艶消塗膜
が得られないという問題が依然として残されてい
る。 本発明者等は、前記公知技術とは異なり艶消剤
を分散配合したりまた、塗膜を薬品等で処理する
ことなく、通常の塗装を実施するだけで艶消塗膜
を形成することができる艶消塗装用樹脂組成物を
見出し既に特許出願を行つている(特願昭56−
183120号)が本発明はこの改良発明である。 本発明者等は、前記先願発明の樹脂組成物から
形成される艶消塗膜の物理的、化学的性能をより
向上させることを目的とし、研究を重ねた結果、
本発明を完成したのである。 本発明を概説すると、樹脂組成物が(a)α,β―
エチレン性不飽和ポリカルボン酸樹脂及び(b)エポ
キシ化合物を必須成分とし任意に(c)アルコキシル
化メチロールメラミンを併用して、これらを塗膜
形成成分とし、この(a)成分及び(b)成分必要に応じ
(c)成分を含有する水系エマルジヨンを加熱して得
られる生成物を含有する組成物であることを特徴
とする艶消塗装用樹脂組成物である。 本発明者等の研究によると、α,β―エチレン
性飽和ポリカルボン酸樹脂とエポキシ化合物又
は/及びアルコキシル化メチロールメラミンとを
混合加熱すると単なる混合状態に止まることな
く、α,β―エチレン性不飽和ポリカルボン酸樹
脂とエポキシ化合物又は/及びアルコキシル化メ
チロールメラミンとの反応生成物が一部生成する
ことが確認された。 前記先願発明の樹脂組成物は、α,β―エチレ
ン性不飽和ポリカルボン酸樹脂とアルコキシル化
メチロールメラミンとを混合して水系エマルジヨ
ン化した後に加熱して得られる生成物を有効成分
として含有するものであるが、これを塗装に使用
して形成される艶消塗膜は被塗装物との密着性や
塗膜性能において、未だ十分に満足できるもので
なかつた。 本発明は、この先願発明の樹脂組成物の塗膜性
能を向上させるためのにα,β―エチレン性不飽
和ポリカルボン酸樹脂とエポキシ化合物を必須の
塗膜形成成分とし、必要に応じアルコキシル化メ
チロールメラミンを混合して水系エマルジヨン化
した後に加熱することにより成功したもので、刷
毛塗り、浸漬、スプレー、静電、電着塗装等いか
なる塗装手段を用いても艶消塗膜が形成でき、特
に電着塗装した場合、従来よりも艶消電着塗膜の
膜厚を50%〜100%増膜できるという効果をも奏
する。 この増膜効果はエポキシ化合物がポリカルボン
酸樹脂中の過剰のポリカルボン酸と反応し、ミセ
ルの表面電荷を下げるため、この結果、同じ電気
量を使用しても電着による析出量が多くなるため
と考えられる。 本発明の樹脂組成物を電着塗装した場合、艶消
塗膜を形成する理由はまた究明されていないが、
前記のように樹脂組成物中にα,β―エチレン性
不飽和ポリカルボン酸樹脂とエポキシ化合物又
は/及びアルコキシル化メチロールメラミンとの
高分子量反応生成物が混在することが艶消塗膜の
形成に関与するものと推定される。 本発明を詳細に説明すると、本発明で使用する
α,β―エチレン性不飽和ポリカルボン酸樹脂
は、(イ)α,β―エチレン性不飽和カルボン酸3〜
30重量%、(ロ)α,β―エチレン性不飽和カルボン
酸のヒドロキシアルキル含有エステル又はアミド
若しくはアミド誘導体5〜30重量%(ハ)α,β―エ
チレン性不飽和カルボン酸のアルキルエステル30
〜80重量%、(ニ)その他の共重合性単量体0〜20重
量%よりなり総量が100重量%となるように配合
した単量体組成を反応させて得られるものであつ
て、酸価10〜200のものが好ましい。 適当な(イ)α,β―エチレン性不飽和カルボン酸
としては、アクリル酸、α―クロロアクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マ
レイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン
酸、メサコン酸等の単独又は混合物あるいは少な
くとも1個のカルボキシル基を有するそれらの官
能性誘導体例えば不飽和の重合性のジ―又はポリ
―カルボン酸の部分的エステル又はアミドであ
る。 次に(ロ)α,β―エチレン性不飽和カルボン酸の
ヒドロキシアルキル含有エステル又はアミド若し
くはアミド誘導体としては、2―ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2―ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2―ヒドロキシプロピルアクリレート、
2―ヒドロキシプロピルメタクリレート、3―ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、3―ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、4―ヒドロキシブチル
メタクリレート、ジエチレングリコールモノアク
リレート、ジエチレングリコールモノメタクリレ
ート、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチ
ロールアクリルアミド、メチロールメタクリルア
ミド、アルコキシメチロールアクリルアミド、ア
ルコキシメチロールメタクリルアミド、ジアセト
ンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド
などがある。 (ハ) α,β―エチレン性不飽和カルボン酸のアル
キルエステルの例としては、メチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、n―プロピルアク
リレート、n―プロピルメタクリレート、イソ
プロピルアクリレート、イソプロピルメタクリ
レート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリ
レート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタ
クリレート、ステアリルアクリレート、ステア
リルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、
2―エチルヘキシルメタクリレート、ヘブチル
アクリレート、ヘプチルメタクリレートなどが
あり、アルキル基内に炭素原子約20までを有す
る同様なエステルが使用できる。 (ニ) その他の共重合性単量体としては、スチレ
ン、α―アルキルスチレン、α―クロロスチレ
ン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、酢酸
ビニル等がある。 一方、エポキシ化合物としては、分子中に少な
くとも1個のエポキシ基を有する化合物であれば
いずれも使用できる。 本発明においては、特にエポキシ樹脂を使用す
れば優れた効果がえられるので好ましい。 エポキシ樹脂としては、ビスフエノール型エポ
キシ樹脂、レゾンシン型エポキシ樹脂、テトラヒ
ドロキシフエニルメタン型エポキシ樹脂、ノボラ
ツク型エポキシ樹脂、ポリアルコール、ポリグリ
コール型エポキシ樹脂、グリセリントリエーテル
型エポキシ樹脂、ボリオレフイン型エポキシ樹
脂、エポキシ化大豆油、脂環型エポキシ樹脂など
が使用できる。 他方、アルコキシル化メチロールメラミンはメ
チロール基の少なくとも一部を低級アルコールで
アルコキシル化したものであればよい。低級アル
コールとしては、メチルアルコール、エチルアル
コール、プロピルアルコール、イソプロピルアル
コール、ブチルアルコール等の一種又は二種以上
を使用する。 本発明の艶消塗装用樹脂組成物における前記
α,β―エチレン性不飽和ポリカルボン酸樹脂と
エポキシ化合物との組成割合は、該ポリカルボン
酸樹脂の酸量によりエポキシ化合物の添加量は制
限を受け、さらに酸量が一定の場合であつてもエ
ポキシ化合物のエポキシ当量によつて添加できる
量は変量する。このため、適当なポリカルボン酸
樹脂を選択し、適当なエポキシ当量を有するエポ
キシ化合物を酸量に見合つた量を添加することが
必要である。一般的にポリカルボン酸樹脂とエポ
キシ化合物との組成割合はポリカルボン酸樹脂
100重量部に対し、エポキシ化合物3〜70重量部
の添加が好ましい。 なお、エポキシ当量とはエポキシ化合物の分子
量をエポキシ基数で割つた値をいう。 本発明は、前記ポリカルボン酸樹脂とエポキシ
化合物の組成にさらにアルコキシル化メチロール
メラミンを添加してなる樹脂組成物を含む。 この場合、各組成割合はポリカルボン酸樹脂:
エポキシ化合物:アルコキシル化メチロールメラ
ミン=100:5〜40:5〜60(重量%)の範囲が
好ましい。 本発明では、エポキシ化合物とアルコキシル化
メチロールメラミンとを併用する場合、ポリカル
ボン酸樹脂との反応が早く好ましい。 本発明の艶消塗装用樹脂組成物は例えば次のよ
うな方法で製造することができる。 かくはん装置、温度計及び還流冷却器を備えた
反応容器に(a)α,β―エチレン性不飽和ポリカル
ボン酸樹脂、(b)エポキシ樹脂または/及び(c)アル
コキシル化メチロールメラミンを有機溶剤の存在
下で混合する。この混合時又は混合後にかくはん
を続けながら親水性塩基を添加し、更に水を加え
てエマルジヨン化を行う。次いで40℃〜還流温度
に昇温し更にかくはんを続けて反応を終了する。
加熱温度が低いほど、反応時間及び/又は常温放
置時間が長くなる。 有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノ
ール、n―プロパノール、イソプロピルアルコー
ル、n―ブタノール、イソブタノール、sec―ブ
タノール、t―ブタノール、ペンタノールなどの
ようなアルクール類、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、sec―ブチルセロソルブなどのような
セロソルブなどを使用する。 親水性塩基としてはアンモニア、モノメチルア
ミン、ジメチアミン、トリメチルアミン、モノエ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルア
ミン、トリイソプロピルアミン、モノブチルアミ
ン、ジブチルアミン、トリブチルアミンなどのよ
うなアルキルアミン類、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モ
ノ(2―ヒドロキシブロピル)アミン、ジ(2―
ヒドロキシプロピル)アミン、トリ(2―ヒドロ
キシプロピル)アミン、ジメチルアミノエタノー
ル、ジエチルアミノエタノールなどのアルカノー
ルアミン類、エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミンなどのアルキレンポリアミン類、エチレン
イミン、プロピレンイミンなどのアルキレンイミ
ン類、ピペラジン、モルホリン、ピラジン、ピリ
ジンの他、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム等の金属水酸化物が挙げられる。 親水性塩基は、α,β―エチレン性不飽和ポリ
カルボン酸樹脂のカルボキシル基に対し、モル比
が0.1〜0.8となるように添加すればよい。 本発明の艶消塗装用樹脂組成物において、酸を
配合すると反応時間の短縮及び塗膜焼付時間の短
縮がなされ、好ましい結果が得られる。これは酸
がα,β―エチレン性不飽和ポリカルボン酸樹脂
とエポキシ又は/及びアルコキシル化メチロール
メラミンとの反応生成物の生成反応を促進し、ま
た、塗膜の加熱焼付時に架橋触媒として働くため
であると推定される。 本発明で樹脂組成物に配合可能な酸としては有
機酸及び/又は無機酸がある。有機酸としては、
ギ酸、酢酸、シユウ酸、スルホン酸化合物などが
あり、一方、無機酸としては、硫酸、塩酸、硝
酸、リン酸などが挙げられる。本発明では、有機
酸又は無機酸の少なくとも1種以上あるいは有機
酸と無機酸との混合いずれも使用できる。 本発明では、スルホン酸化合物の使用が、特に
優れた効果果を発揮するため好ましい。スルホン
酸化合物としては、は、脂肪族スルホン酸あるい
は芳香族スルホン酸がある。脂肪族スルホン酸と
しては、メタルスルホン酸、エタンスルホン酸等
のアルカンスルホン酸、芳香族スルホン酸として
は、m―ノニルベンゼンスルホン酸、p―デシル
ベンゼンスルホン酸、p―ウンデシルベンゼンス
ルホン酸、p―ドデシルベンゼンスルホン酸、p
―トルエンスルホン酸等のアルキルベンゼンスル
ホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニ
ルナフタレンジスルホン酸、ジヘキシルナフタレ
ンジスルホン酸、ジヘプチルナフタレンジスルホ
ン酸、ジオクチルナフタレンジスルホン酸、ジデ
シルナフタレンジスルホン酸などのジアルキルナ
フタレンスルホン酸又はジスルホン酸などを使用
する。 酸の配合は任意になされ、その添加は塗膜形成
成分の混合時又は混合後例えば親水性塩基の添加
前に行えばよい。また酸を添加するにあたり、疎
水性塩素と同時に又は別々に添加してもよく、場
合により該塩基との反応生成物を含む塩含有物を
配合してもよく、これらの場合は、酸単独添加と
同じ効果が得られる。 本発明において酸の中和に疎水性塩基を使用す
る理由は、酸は通常塩基により中和され水溶化す
るが、疎水性塩基を用いると中和されても疎水化
しており、このような疎水化した中和物は塗膜形
成成分の樹脂中に包含される形となるため塗料を
イオン交換処理しても除去されず、したがつて連
続稼動によつて塗料中の酸の量の変動を小さく保
持するためである。 前記酸又は塩含有物は樹脂組成物の塗膜形成成
分に対し10重量%以内好ましくは5重量%以内、
特に好ましくは1.0重量%以内の量を添加するこ
とが適当である。これは、得られる艶消塗膜の優
れた物理的性質を保持するために必要なことであ
る。 前記疎水性塩基としては、水難溶性又は水不溶
性のものが特に好ましい。その例としては、長鎖
アルキルアミン又はアラキル基含有アミン等があ
る。 本発明の艶消塗装用樹脂組成物は、樹脂固形分
濃度が、3〜50重量%の範囲で使用でき、各種塗
装手段により適当な濃度に水で希釈して使用すれ
ばよい。その際、常用の着色剤その他塗料用添加
剤を混合して使用することもできる。 また、本発明の艶消塗装用樹脂組成物は、光沢
に優れる塗膜を形成する塗料組成物と混合して、
得られる塗膜のの光沢を任意に調整することもで
きる。 このように調製した艶消塗料で被塗物を塗装す
ると被塗物の材質、形状、大きさにかわらず均一
な艶消塗膜が形成できる。 本発明の艶消塗装用樹脂組成物は、電着塗装、
浸漬塗装、スプレー塗装、静電塗装、グラビア塗
装、ロール塗装、刷毛塗り等の種々の塗装手段が
適用できる。電着塗装においては、従来の電着塗
装のラインでそのまま同じ方法によつて塗装すれ
ばよく、艶消剤配合電着塗料を使用する方法及び
電着塗膜を化学薬品で後処理する方法では不可能
な常に安定で、且つ光沢値の低い均一な艶消塗膜
が得られるという利点を有する。 また、本発明の艶消塗装用樹脂組成物を電着塗
装に使用すると、同一条件で電着塗装を行なうと
前記先願発明に比べ、膜厚が150〜200%になり被
塗物との密着性に優れ、耐酸性、耐アルカリ性、
耐沸水性等の塗膜性能に優れる。 以下、本発明により詳細に説明するために実施
例を示す。 しかし、本発明はこれに限定されるものではな
い。 なお、各例における部は重量部を意味する。 製造例1〔(a)成分の合成例1〕 かくはん装置、温度計及び還流冷却器を備えた
反応容器にアクリル酸10部、2―ヒドロキシエチ
ルメタクリレート15部、エチルアクリレート5
部、スチレン10部、2―エチルヘキシルアクリレ
ート15部、メチルメタクリレート45部、アゾビス
イソブチロニトリル1.5部、エチレングリコール
モノブチルエーテル12部、イソプロピルアルコー
ル35部を仕込み還流下で6時間かくはんを行な
い、ポリカルボン酸樹脂溶液No.1(酸価78)を調
製した。 製造例2〔(a)成分の合成例2〕 合成例1と同様の方法において、アクリル酸5
部、2―ヒドロキシエチルメタクリレート25部、
スチレン10部、ブチルクリレート15部、メチルメ
タクリレート45部、アゾビスイソブチロニトリル
1.5部、エチレングリコールモノブチルエーテル
12部、イソプロピルアルコール35部を還流温度下
(約90℃)に6時間かくはんを行ない、ポリカル
ボン酸樹脂溶液No.2(酸価約40)を調製した。 製造例3〔(a)成分の合成例3〕 合成例1と同様の方法において、アクリル酸15
部、2―ヒドロキシエチルアクリレート10部、2
―ヒドロキシエチルメタクリレート5部、エチル
アクリレート5部、スチレン10部、オクチルアク
リレート10部、メチルメタクリレート35部、アゾ
ビスイソブチロニトリル1.5部、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル12部、イソプロピルアル
コール35部を還流温度下(約90℃)に6時間かく
はんを行い、ポリカルボン酸樹脂溶液No.3(酸価
約117)を調製した。 実施例 1 かくはん装置、温度計及び還流冷却器を備えた
反応容器に、前記のポリカルボン酸樹脂溶液No.1
100部、メトキシブトキシ混合メチロールメラ
ミン(商品名MX―40三和ケミカル社製)30部お
よびビスフエノールタイプのエポキシ樹脂(商品
名エピコート834シエル化学社製)10部を仕込
み、かくはんを行い混合した。 次いで、かくはんを続けながらジメチルモノエ
タノールアミン3.7部を添加した後、更に脱イオ
ン水130部を加え、エマルジヨン化した。このエ
マルジヨン化した内容物を約90℃に昇温し、約5
時間かくはんを続けて反応を終了し、樹脂組成物
を調製した。 比較例 1 かくはん装置、温度計及び還流冷却器を備えた
反応容器に、前記のポリカルボン酸樹脂溶液No.1
100部、メトキシブトキシ混合メチロールメラ
ミン(商品名MX―40三和ケミカル社製)30部を
仕切込みかくはんを行い混合した。次いで、かく
はんを続けながらジメチルモノエタノールアミン
3.7部を添加した後、更に脱イオン水を120部加え
エマルジヨン化した。このエマルジヨン化した内
容物を約90℃に昇温し、約12時間かくはんを続け
て反応を終了し樹脂組成物を調製した。 実施例 2 実施例1と同様の方法において前記のポリカル
ボン酸樹脂溶液No.2 100部、メトキシブトキシ
混合メチロールメラミン(商品名MX―40三和ケ
ミカル社製)25部、ポリエチレングリコールのジ
グシジルエーテルタイプ(商品名エポライト
400E)共栄社油脂社製)5部を混合した後P―
ドデシルベンゼンスルホン酸0.8部を添加混合し
た。次いでかくはんを続けながらジメチルモノエ
タノールアミン2.3部を添した後、更に脱イオン
水120部を加えエマルジヨン化した。このエマル
ジヨン化した内容物を約90℃に昇温し、約3時間
かくはんを続けて反応を終了し、樹脂組成物を調
製した。 比較例 2 実施例1と同様の方法において、ポリカルボン
酸樹脂溶液No.2 100部、メトキシブトキシ混合
メチロールメラミン(商品名MX―40三和ケミカ
ル社製)25部を混合した後、p―ドデシルベンゼ
ンスルホン酸0.8部を添加混合した。次いでかく
はんを続けながらシメチルモノエタノールアミン
2.3部を添加した後、更に脱イオン水110部を加え
てエマルジヨン化した。このエマルジヨン化した
内容物を約90℃に昇温し、約8時間かくはんを続
け反応を終了し樹脂組成物を調製した。 実施例 3 実施例1と同様の方法において、前記のポリカ
ルボン酸樹脂溶液No.3 100部、メトキシブトキ
シ混合メチロルメラミン(商品名MX―40三和ケ
ミカル社製)30部、p―ドデシルベンゼンスルホ
ン酸0.2部と共にトリ―n―ブチルアミン0.2部を
同時に混合し、さらに、ノーボラツクタイプのエ
ポキシ樹脂(商品名エピコート152シエル化学社
製)10部を混合した後、ジメチルモノエタノール
アミン4.2部を添加し、更に脱イオン水130部を加
えエマルジヨン化した。このエマルジヨンを約90
℃に昇温し、約3時間かくはんを続けて反応を終
了し、樹脂組成物を調製した。 比較例 3 実施例1と同様の方法において、前記のポリカ
ルボン酸樹脂溶液No.3 100部、メトキシブトキ
ン混合メチロールメラミン(商品MX―40三和ケ
ミル社製)30部、p―ドデジルベンゼンスルホン
酸0.2部と共にトリ―n―ブチルアミン0.2部を同
時に混合した後、ジメチルモノエタノールアミン
4.2部を添加し、更に脱イオン水110部を加え、エ
マルジヨン化した。このエマルジヨン化した内容
物を約90℃に昇温し、約8時間かくはんを続て反
応を終了し、樹脂組成物を調製した。 応用例 1 実例1〜3及び比較例1〜3で得た樹脂組成物
を樹脂固形分濃度10重量%に調製し艶消塗装用塗
料とした。各塗料中に陽極酸化処理を施し、更に
無機電解着色したアルミニウム板を陽極に、陰極
にステンレス板を結線して浸漬し両極間に電圧
180ボルトを印加し初期電流密度1.0A/dm2で1
分間直流通電を行つた。電着塗装終了後各アルミ
ニウム板を取出し、十分に水洗処理をした後、
150℃で30分間熱風乾燥を行つた。 この結果、各アルミニウム板上に形成された電
着塗膜は第1表に示すとおりであつた。
【表】 実施例 4 実施例1と同様の方法において、ポリカルボン
酸樹脂溶液No.1 100部、エポキシ樹脂(商品名
エピコート1004シエル化学社製)35部を混合した
後、トリエチルアミン4.2部を添加した後、更に
脱イオン水125部を加えてエマルジヨン化した。
このエマルジヨン化した内容物を約90℃に昇温
し、約3時間かくはんを続け反応を終了し、樹脂
組成物を調製した。 実施例 5 実施例3の方法において、ノボラツクタイプの
エポキシ樹脂のかわりに、樹脂族モノグリシジル
エーテル(商品名カージユラEシエル化学社製)
20部を加えるほかは実施例3と同様にして樹脂組
成物を調製した。 実施例1〜5で調製した各塗料を沈殿管にとり
室温(25℃)で1か月静置して沈殿物の生成を確
認したところ第3表の結果のとおりであつた。
【表】 応用例 2 実施例4で得た樹脂組成物を、樹脂固形物5重
量%、10重量%、20重量%にそれぞれ調製し、ス
プレー塗装(樹脂固形分5重量%)、ロール塗装
(同10重量%)、浸漬塗装(同20重量%)の各種塗
装方法により、アルミニウム板、ガラス板及びポ
リフエニレンスルフイド板にそれぞれ塗装を施し
た後、150℃で20間熱風乾燥した。いずれの場合
にも、前記応用例1に示すと同様の艶消塗膜が得
られた。 実施例 6 実施例4と同様の方法において、前記のポリカ
ルボン酸樹脂溶液No.1 100部に対し、エポキシ
樹脂(商品名エピコート828シエル化学社製:エ
ポキシ当量約190)を第2表示すように変量して
添加した以外はすべて同じ方法で樹脂組成物を調
製した。 得られた各樹脂組成物を応用例1の方法で電着
塗装した結果、第2表に示すとおりであつた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 樹脂組成物が、(a)α,β―エチレン性不飽和
    ポリカルボン酸樹脂及び(b)エポキシ化合物とを塗
    膜形成成分とし、この(a)成分及び(b)成分を含有す
    る水系エマルジヨンを加熱して得られる生成物を
    含有する組成物であることを特徴とする艶消塗装
    用樹脂組成物。 2 該樹脂組成物が、(a)成分及び(b)成分の混合時
    又は混合後に親水性塩基及び水を添加しエマルジ
    ヨン化させた後、加熱して得られる生成物を含有
    する組成物である特許請求の範囲第1項に記載の
    艶消塗装用樹脂組成物。 3 該樹脂組成物が、(a)成分及び(b)成分の混合時
    又は混合後に無機酸及び/又は有機酸を添加混合
    し、これに親水性塩基及び水を添加しエマルジヨ
    ン化させた後、加熱して得られる生成物を含有す
    る組成物である特許請求の範囲第1項に記載の艶
    消塗装用樹脂組成物。 4 該樹脂組成物が、(a)成分及び(b)成分の混合時
    又は混合後に無機酸及び/又は有機酸と疎水性塩
    基とを添加混合し、これに親水性塩基及び水を添
    加しエマルジヨン化させた後、加熱して得られる
    生成物を含有する組成物である特許請求の範囲第
    1項に記載の艶消塗装用樹脂組成物。 5 該樹脂組成物が、(a)成分及び(b)成分の混合時
    又は混合後に無機酸及び/又は有機酸と疎水性塩
    基とから得られる塩含有物を添加混合し、これに
    親水性塩基及び水を添加しエマルジヨン化させた
    後、加熱して得られる生成物を含有する組成物で
    ある特許請求の範囲第1項に記載の艶消塗装用樹
    脂組成物。 6 該樹脂組成物が加熱を40℃〜還流温度で行つ
    て得られる生成物を含有する組成物である特許請
    求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の艶消
    塗装用樹脂組成物。 7 樹脂組成物が、(a)α,β―エチレン性不飽和
    ポリカルボン酸樹脂、(b)エポキシ化合物及び(c)ア
    ルコキシル化メチロールメラミンを塗膜形成成分
    とし、この(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する
    水系エマルジヨンを加熱して得られる生成物を含
    有する組成物であることを特徴とする艶消塗装用
    樹脂組成物。 8 該樹脂組成物が、(a)成分、(b)成分及び(c)成分
    の混合時又は混合後に親水性塩基及び水を添加し
    エマルジヨン化させた後、加熱して得られる生成
    物を含有する組成物である特許請求の範囲第7項
    に記載の艶消塗装用樹脂組成物。 9 該樹脂組成物が、(a)成分、(b)成分及び(c)成分
    の混合時又は混合後に無機酸及び/又は有機酸を
    添加混合し、これに親水性塩基及び水を添加しエ
    マルジヨン化させた後、加熱して得られる生成物
    を含有する組成物である特許請求の範囲第7項に
    記載の艶消塗装用樹脂組成物。 10 該樹脂組成物が、(a)成分、(b)成分及び(c)成
    分の混合時又は混合後に無機酸及び/又は有機酸
    と疎水性塩基とを添加混合し、これに親水性塩基
    及び水を添加しエマルジヨン化させた後、加熱し
    て得られる生成物を含有する組成物である特許請
    求の範囲第7項に記載の艶消塗装用樹脂組成物。 11 該樹脂組成物が、(a)成分、(b)成分及び(c)成
    分の混合時又は混合後に無機酸及び/又は有機酸
    と疎水性塩基とから得られる塩含有物を添加混合
    し、これに親水性塩基及び水を添加しエマルジヨ
    ン化させた後、加熱して得られる生成物を含有す
    る組成物である特許請求の範囲第7項に記載の艶
    消塗装用樹脂組成物。 12 該樹脂組成物が、加熱を40℃〜還流温度で
    行つて得られる生成物を含有する組成物である特
    許請求の範囲第7項〜第11項のいずれかに記載
    の艶消塗装用樹脂組成物。
JP9656182A 1982-06-04 1982-06-04 艶消塗装用樹脂組成物 Granted JPS58213058A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9656182A JPS58213058A (ja) 1982-06-04 1982-06-04 艶消塗装用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9656182A JPS58213058A (ja) 1982-06-04 1982-06-04 艶消塗装用樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58213058A JPS58213058A (ja) 1983-12-10
JPS6216226B2 true JPS6216226B2 (ja) 1987-04-11

Family

ID=14168450

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9656182A Granted JPS58213058A (ja) 1982-06-04 1982-06-04 艶消塗装用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58213058A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5242972A (en) * 1989-04-05 1993-09-07 Kansai Paint Co., Ltd. Fluorine based aqueous dispersion, process for preparing the same, and fluorine based matte anionic electrodeposition coating composition containing the same

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58213058A (ja) 1983-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63169398A (ja) 複層電着塗装方法
EP0214599B1 (en) Composition for electrodeposition paint
JPH0637599B2 (ja) 電着塗装方法
JPH01259595A (ja) 金属ic基板の電着塗装方法
JPS6216226B2 (ja)
JP3443455B2 (ja) ミクロゲル含有アニオン性水分散型樹脂組成物及びそれを含有する電着塗料組成物
JP3371926B2 (ja) 艶消し電着塗料組成物及び艶消し電着塗装方法
JPH0339370A (ja) 艶消電着塗料組成物
JPH0131792B2 (ja)
JPS6019942B2 (ja) 艶消塗装用樹脂組成物
JPS6336357B2 (ja)
JPH0637601B2 (ja) 電着塗装用樹脂組成物
JPH0132266B2 (ja)
JPS6131199B2 (ja)
JPH021867B2 (ja)
JPH0637598B2 (ja) 電着塗装用樹脂組成物
JPH0212511B2 (ja)
JPS61188474A (ja) 自動車用外装部品の艶消塗装方法
JPS6336356B2 (ja)
JPH0119832B2 (ja)
JPS5933368A (ja) 電着塗装方法
JPS58215466A (ja) 艶消電着塗装方法
JP2863859B2 (ja) 艶消電着塗装用組成物
JPH021868B2 (ja)
JPH0633004A (ja) 艶消電着塗装用樹脂組成物