JPS62156985A - 被記録材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、被記録材に関し、更に詳しくは水性インクに
よって記録するためのインクジェット記録用被記録材に
関する。

（従来の技術） インクジェット記録方法は、種々のインク（記録液）吐
出方式例えば、静電吸引方式、圧電素子を用いてインク
に機械的振動また変位を与える方式、インクを加熱して
発泡させその圧力を利用する方式等により、インクの小
滴を発生、飛翔させ、それらの一部もしくは全部を紙等
の被記録材に付着させて記録を行うものであるが、騒音
の発生が少なく、高速印字、多色印字の行える記録方法
として注目されている。

このインクジェット記録方法に使用される被記録材とし
ては従来、一般にプレーンペーパーと呼ばれている市販
の上〜中質紙やインクジェット記録用紙と称される被記
録材が使われてきた。

市販の上〜中質紙は優れた筆記性、印刷適性を有してい
るが、インクジェット記録を行うと以下に述べる欠点を
有している。

（１）インクジェット記録中または記録後、記録装置の
一部あるいは指等が記録部に触れるとインクの受容が速
やかでないため、受容されていないインクがこすれて、
汚れが生じ、画像品位を著しく低下する。更に、記録の
判読が不可能になる場合もある。

（２）インクが被記録材に付着後、ドツトからヒゲ状の
もの（フェザーリング）が発生し、真円度の著しく低い
ドツトになる。このため、ドツト形状が悪く、鮮明な画
像を得ることができない。

一方、インクジェット記録装置の性能の向−１−と普及
に伴ない高解像度、高品位の記録画像を得るため、イン
クジェット記録用被記録材として種々の被記録材が考案
されている（例えば、特開昭５９−３５９７７号公報、
特開昭５８−１３２５８６号公報、特開昭５２−７４３
４０号公報参照）。

ところが、特開昭５９−３５９７７号公報、特開昭５８
−１３２５８６号公報等に記載の被記録材は、インク吸
収性が高く且つ発色性の優れたインクジェット記録用コ
ート紙であるが、これらの被記録材は以下に述べる欠点
がある。

（３）被記録材に鉛筆や万年筆等の筆記具で筆記を行う
と、インク受容層が削れてしまい、正常に筆記できない
。

（４）被記録材にインクジェット記録を行うと、被記録
材と記録装置の紙送り部分等との機械的摩擦力により、
コート層ははがれる、いわゆる粉落ちが発生し、記録装
置を汚染する。特に粉落ちしたインク受容層がインクジ
ェット記録装置のヘッドに付着すると、ヘッドのノズル
の目詰まりの原因となる。

また、特開昭５２−７４３４０号公報等に記載のインク
ジェット記録用紙は、インクジェット記録を行うと次の
欠点がある。

（５）ドツト濃度が低い。

（６）ドツト周辺がぼけやすく、鮮明な画像を得ること
ができない。

（７）記録面の裏にインクが滲みでる現象、いわゆる裏
抜けが生じる。

従来の被記録材は１以上述べた欠点等があり。

これらの欠点を全て解決した被記録材は得られていない
のが現状である。

従って、本発明の目的は、上述の如き欠点を解決し、速
やかなインク吸収性を有し、とりわけドツト形状に優れ
、鮮明な画像を形成する高性能の一般用およびインクジ
ェット記録用の被記録材を提供することにある。

（発明の開示） すなわち、本発明は、ステキヒトサイズ度が１０秒以」
二の紙に、ｐＨが９以上の塗工液を塗布したことを特徴
とする被記録材材である。

次に本発明を更に詳細に説明すると、本発明者は、水性
インクを用いる一般的な被記録材およびインクジェット
記録用被記録材として、前記従来技術の欠点を解決した
被記録材を得るべく鋭意研究の結果、従来一般に使用さ
れている紙、例えば上〜中質紙等のうち、ステキヒトサ
イズ度が１０秒以上の紙に、ｐＨが９以上の塗工液を塗
布せしめるときは、インクの吸収が優れ且つインクの滲
みやフェザーリングが発生せず、優れたドツト形状を与
え精細かつ高解像度の記録画像が得られたことを知見し
たものである。

これに対し、ＰＨが６以上９未満の塗工液を塗布した場
合には、インク吸収性は改良されず、またｐＨ６未満の
塗工液を塗布した場合にはインク吸収性は幾分改良され
るが、付与されたインクのドツト形状が悪化し１発色性
も色相のずれが発生するものであり、ｐＨ９以上におい
てのみ、優れたインク吸収性、ドツト形状、色彩性等が
同時に著しく改良された。

上記本発明の被記録材は、ステキヒトサイズ度が１０秒
以上の紙に、ｐＨが９以上の塗工液を塗布することによ
って得られるが、このような塗工液としては、そのｐＨ
が９以上である限りいずれの塗工液も使用できる。本発
明において好ましい塗工液は、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等の如きアルカリ金属の水酸化物、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム等の如きアルカリ金属炭酸塩、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の如きアルカリ
金属炭酸水素塩、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等
の如き水酸化アルカリ土類金属等の水溶液である。これ
らのアルカリ物質の濃度は、約０．１〜１０重量％の濃
度が好ましく、また最適のｐＨは約９〜１２である。

−１−記塗工液の塗布量は、一般的には約０．０１〜１
０ｇ／ｒｎ’であり、好適には約０．０５〜５ｇ　／　
ｍ’程度が好ましい。また塗布方法は、グラビアコート
、スプレーコート、ロールコート、ゲートロールコート
等いずれのコート方法でもよいが、好ましいのは、グラ
ビアコートおよびスプレーコート方法である。また塗布
は、製紙時、製紙後、記録直前等いずれの時期でもよい
。

また、」二記方法において塗工液を紙に付与するに際し
ては、従来公知の添加剤、例えばサイズ剤、体質顔料、
各種水溶性〜疎水性のポリマー、分散剤、蛍光染料、界
面活性剤、耐水化剤等も塗工液中に添加できるのは当然
である。

以上の如き本発明の被記録材は、万年筆、サインペン、
ボールペン等の水性インクを使用する一般の筆記用具は
勿論のこと、特に水性インクを使用するインクジェット
記録用被記録材として適しており、次の如き効果を奏す
る。

（１）水性インクの吸収性が高いため、インクの付与後
、直ちに乾燥したと同じ状態になり、記録装置の１部や
手指等が接着してもそれらを汚染したり、記録画像が汚
れることがない。

（２）インクジェット記録用として使用すると、上記（
１）の効果に加えて、インクドツトが真円に近く、高濃
度であり、ドツトが過大に滲んだり、ドツトからフェザ
ーリングが生じたりしないので鮮明且つ解像度の高い画
像が形成できる。

（３）コート紙のコート層に添加した場合には、コート
層の強度が大となり、筆記やインクジェット記録に際し
てコート層が削れ落ちたりすることがなく、優れた記録
が可能であり、記録装置を汚染したり、トラブルの原因
となることがない。

従って本発明の被記録材は一般的な記録用紙としては勿
論、特にインクジェット記録用被記録材として優れたも
のである。

次に実施例、比較例および使用例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。なお、文中、部または％とあるのは
特に断りのない限り重量基準である。

実施例１および比較例１ ＬＢＫＰ９０部およびＮＢＫＰＩＯ部に、クレー１０部
、ロジンサイズ剤０．０１部および硫酸バンド０．１部
を添加後、抄紙し、ステキヒトサイズ度１５秒の紙を得
た。次にこの紙の表面に炭酸ナトリウムおよび酸化でん
粉を含むＰＨ１Ｏ９２の塗工液で表面サイズ処理し、本
発明の被記録材を得た。

尚、比較のために上記塗工液に代えて、ｐＨ７，５の酸
化でん粉の水溶液を使用し、他は上記実施例を繰返し比
較用の被記録材を得た。

実施例２および比較例２ ＬＢＫＰＩＯ部オヨびＮＢＫＰ９０部に、炭酸カルシウ
ム１０部、カチオンでん粉２部およびアルケニル無水コ
ハク酸０．Ｏ１部を添加後、抄紙し、ステキヒトサイズ
度２５秒の紙を得た。次にこの紙の表面に炭酸水素ナト
リウム、シリカおよび酸化でん粉を含むｐＨ９，１の塗
工液で表面サイズ処理し、本発明の被記録材を得た。

尚、比較のために上記塗工液に代えて、炭酸水素ナトリ
ウムを含有しないｐＨ６，５の酸化でん粉の水溶液を使
用し、他は上記実施例を繰返し比較用の被記録材（比較
例２−１）を得た。また、上記塗工液を塩酸でｐＨ４，
２に調整し、以下同様にして比較用の被記録材（比較例
２−２）を得た。

実施例３および比較例３ ＬＢＫＰ８０部オヨびＮＢＫＰ２０部に、クレー２０部
、ロジンサイズ剤０．０１部および硫酸バンド０．０３
部を添加後、抄紙し、ステキヒトサイズ度３０秒の紙を
得た。次にこの紙の表面に水酸化ナトリウム、シリカお
よびポリビニルアルコールを含むｐＨ１１，２の塗工液
で表面サイズ処理し、本発明の被記録材を得た。

尚、比較のために上記塗工液に代えて、水酸化ナトリウ
ムを含有しないｐＨ７，２の水溶液を使用し、他は上記
実施例を繰返し比較用の被記録材を得た。

使用例 上記の実施例１〜３および比較例１〜３の各々の被記録
材に対し、下記の４種のインクを用いて、ピエゾ振動子
によってインクを吐出させるオンデマンド型インクジェ
ット記録ヘッド（吐１（１オリフィス径６０ｋｍ、ピエ
ゾ振動子駆動電圧７０Ｖ、周波数２．６ＫＨｚ）を有す
る記録装置を使用してインクジェット記録を実施した。

九エフ９（組成） Ｃ，１，ダイレクトイエロー８６　　　２部ジエチレン
グリコール　　　　　　２０部ポリエチレングリコール
＃２００　　１０ｍ水　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　６８部７（組成） Ｃ，１，アシッドレッド３５　　　　　　２部ジエチレ
ングリコール　　　　　　２０部ポリエチレングリコー
ル＃２００　　　１０部水　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　６８部髭エフ’７（組成） Ｃ，１，ダイレクトブルー８６　　　　２部ジエチレン
グリコール　　　　　　２０部ポリエチレングリコール
＄２００　　１０部水　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　６８部里インク（組成） Ｃ，１，アシッドブラック２６　　　　２部ジエチレン
グリコール　　　　　　２０部ポリエチレングリコール
９２００　　１０部水　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　６８部実施例および比較例の被記録材の評
価結果を第１表に示した。

第１表における各評価項目の測定は下記の方法に従った
。

（１）インク定着時間は、記録実施後、記録画像に指触
したときに、インクが乾燥して指に付着しなくなる時間
を測定した。

（２）ドツト濃度は、ＪＩＳＫ７５０５を印字マイクロ
ドツトに応用してサクラマイクロデンシドメーターＰＤ
Ｍ−５（小西六写真工業（株）製）を用いて黒ドツトに
つき測定した。

（３）ドツト形状係数は、画像解析装置を用いてドツト
面積を測定して、そのドツトと等しい面積を持つ円を仮
定し、その円周Ｌ１を計算し、ドラトの周の長さＬ２を
測定し、下記式により算出した。

ドツト形状係数＝ＬＩ　Ｘ１００／Ｌ２　　Ｃ％）（４
）パネルテストは、１０１０Ｘ２０のサンプルを作成し
、４０名（男２４名、女１６名）により「鮮明度および
コントラストが良いものはどれか」の質問をして最も良
いものに５点、最も悪いものに１点を与え、その合計点
を示して総合的に評価した。

土ｙ二漏定］ロ１澗　　１秒　　１秒　　２秒Ｉ−ニー
上−１−［０，ｌａ　　　Ｏ，８１，１ド、７８６％　
８４％　８０％ パネルテスト　１５０　１７２　１８１一用較涜一 ユ　　　−ζ℃、）　　２■λ） 工ｙ））定」日虹朋　　３０秒　　６０秒　　５砂丘−
□−ニー儂−渡　　０．７　　０．７　　０．８−Ｌ工
」」」Ｌ儂１６６％　　６２％　　４８％−此募ＩＬ ］

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ステキヒトサイズ度が１０秒以上の紙に、ｐＨが
   ９以上の塗工液を塗布したことを特徴とする被記録材。
2. （２）塗工液が、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金
   属の炭酸塩およびアルカリ金属の炭酸水素塩のうちの少
   なくとも１種の水溶液である特許請求の範囲第（１）項
   に記載の被記録材。
3. （３）インクジェット記録用被記録材である特許請求の
   範囲第（１）項に記載の被記録材。