JPS62174183A

JPS62174183A - 被記録材

Info

Publication number: JPS62174183A
Application number: JP1558686A
Authority: JP
Inventors: Takashi Akitani; 高志秋谷; Shinya Matsui; 真也松井; Ryuichi Arai; 竜一新井
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1986-01-29
Filing date: 1986-01-29
Publication date: 1987-07-30

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、被記録材に関し、更に詳しくは水性インクに
よって記録するためのインクジェット記録用被記録材に
関する。

（従来の技術）インクジェット記録方法は、種々のインク（記録液）吐
出方式、例えば、静電吸引方式、圧電素子を用いてイン
クに機械的振動また変位を与える方式、インクを加熱し
て発泡させその圧力を利用する方式等により、インクの
小滴を発生、飛翔させ、それらの一部もしくは全部を紙
等の被記録材に付着させて記録を行うものであるが、騒
音の発生が少なく、高速印字、多色印字の行える記録方
法として注目されている。

このインクジェット記録方法に使用される被記録材とし
ては従来、一般にプレーンペーパーと呼ばれている市販
の上〜中質紙やインクジェット記録用紙と称される被記
録材が使われてきた。

市販の上〜中質紙は優れた筆記性、印刷適性を有してい
るが、インクジェット記録を行うと以下に述べる欠点を
有している。

（１）インクジェット記録中または記録後、記録装置の
一部あるいは指等が記録部に触れるとインクの受容が速
やかでないため、受容されていないインクがこすれて、
汚れが生じ、画像品位を著しく低下する。更に、記録の
判読が不可能になる場合もある。

（２）インクが被記録材に付着後、ドツトからヒゲ状の
もの（フェザーリング）が発生し、真円度の著しく低い
ドツトになる。このため、ドツト形状が悪く、鮮明な画
像を得ることができない。

一方、インクジェット記録装置の性能の向上と普及に伴
ない高解像度、高品位の記録画像を得るため、インクジ
ェット記録用被記録材として種々の被記録材が考案され
ている（例えば、特開昭５９−３５９７７号公報、特開
昭５８−１３２５８６号公報、特開昭５２−７４３４０
号公報参照）。

ところが、特開昭５９−３５９７７号公報、特開昭５８
−１３２５８６号公報等に記載の被記録材は、インク吸
収性が高く且つ発色性の優れたインクジェット記録用コ
ート紙であるが、これらの被記録材は以下に述べる欠点
がある。

（３）被記録材に鉛筆や万年筆等の筆記具で筆記を行う
と、インク受容層が削れてしまい、正常に筆記できない
。

（４）被記録材にインクジェット記録を行うと、被記録
材と記録装置の紙送り部分等との機械的摩擦力により、
コート層がはがれる、いわゆる粉落ちが発生し、記録装
置を汚染する。特に粉落ちしたインク受容層がインクジ
ェット記録装置のヘッドに付着すると、ヘッドのノズル
の目詰まりの原因となる。

また、特開昭５２−７４３４０号公報等に記載のインク
ジェット記録用紙は、インクジェット記録を行うと次の
欠点がある。

（５）ドツト濃度が低い。

（６）ドツト周辺がぼけやすく、鮮明な画像を得ること
ができない。

（７）記録面の裏にインクが滲みでる現象、いわゆる裏
抜けが生じる。

従来の被記録材は、以上述べた欠点等があり、これらの
欠点を全て解決した被記録材は得られていないのが現状
である。

従って、本発明の目的は、上述の如き欠点を解決し、速
やかなインク吸収性を有し、とりわけ色彩性、ドツト形
状に優れ、鮮明な画像を形成する高性能の一般用および
インクジェット記録用の被記録材を容易に提供すること
にある。

（発明の開示）すなわち、本発明は、繊維状物質および填料からなる被
記録材において、その少なくとも一方の表面にシリカコ
ロイド溶液および／またはアルミナコロイド溶液を塗工
したことを特徴とする被記録材である。

次に本発明を更に詳細に説明すると、本発明者は、水性
インクを用いる一般的な被記録材およびインクジェット
記録用被記録材として、前記従来技術の欠点を解決した
被記録材を得るべく鋭意研究の結果、従来一般に使用さ
れている紙、例えば上〜中質紙等に特定の塗工液を塗工
せしめるときは、インクの吸収が優れ且つインクの滲み
やフェザーリングが発生せず、優れた色彩性およびドツ
ト形状を与え、精細かつ高解像度の記録画像が得られた
ことを知見したものである。

すなわち、従来のインクジェット方式用等の被記録材と
しては、紙の表面に合成シリカやアルミナを含む塗工液
を塗布したコート紙が広く知られている。これらのコー
ト紙のコート層の形成には０．１〜２０ＩＬｍ程度の粒
径の大な粉体あるいは１０ｎｍ程度の粒子が凝集した０
、１〜２０１１．ｍ程度の二次凝集粒子を水中に分散さ
せて塗工し、塗工層をインク吸収層としているものであ
る。

本発明者は、このような被記録材について鋭意研究の結
果、これらの被記録材に記録を行った際のインク吸収性
、色彩性、ドツト形状等の問題は、主としてこれらのコ
ート層を形成している粉体に起因し、これらの粉体は粒
径が大き過ぎるために、塗工時の塗工液の粘度が高く、
また粉体の分散性も不良である結果、基材である紙に十
分に含浸塗工できなかった為であることを知見した。

本発明では、このような塗工層の形成に、基材である紙
中に十分に含浸塗工が可能であり、その結果、高いイン
ク吸収性、優れた色彩性、ドツト形状等を与える被記録
材、特にインクジェット方式用被記録材として優れた被
記録材が得られることを見出した。

本発明で基材として使用する紙は、パルプ等の繊維性物
質と無機顔料等の填料を主体に形成されるものであり、
従来広く使用されている種々の記録用紙等がいずれも本
発明で使用される。特に本発明において好適なものはス
テキヒトサイズ度が１０秒以下のものである。

本発明で使用するシリカコロイド溶液は、いわゆるコロ
イド状のシリカ粒子を含有する溶液であり、本発明者の
研究によれば、これらのシリカコロイド粒子は、１〜６
０ｎｍの粒径を有するときに、基材に対する優れた含浸
性と基材上における優れた平滑性を与えるものであった
。

また本発明で使用するアルミナコロイド溶液は、上記と
同様にコロイド状のアルミナ粒子を含有する溶液であり
、本発明者の研究によれば、これらのアルミナコロイド
粒子は、５〜２００ｎｍの粒径を有するときに、基材に
対する優れた含浸性と基材上における優れた平滑性を与
えるものであった。またこれらのアルミナコロイド溶液
としては、カチオン性のアルミナコロイドを含有するも
のも知られており、本発明においてこれらのカチオン性
のアルミナコロイド溶液を使用すれば、同時にカチオン
性の耐水化剤、例えば、塩基性若しくはカチオン性ポリ
マーを併用しても、これらのカチオン性アルミナコロイ
ドと耐水化剤とがゲル化したり凝集することがなく、十
分な含浸と塗工が達成され、一層優れた耐水性を有する
被記録材を提供することができる。

以上の如きシリカコロイド溶液とアルミナコロイド溶液
とはそれぞれ単独でも混合物としても使用できるもので
あり、基材に対する塗工量は、固形分として約０．１〜
５ｇ／ｒｒ１′の程度が好適である。

また、上記のシリカコロイド溶液およびアルミナコロイ
ド溶液は、種々の商品名で市場から容易に入手でき、い
ずれも本発明で使用できる。

上記の溶液の塗工方法は、グラビアコート、スプレーコ
ート、ロールコート、ケーｒ−ロールコート等いずれの
公知の塗工方法でもよいが、本発明において特に好まし
い方法は、サイズプレス方法またはゲートロールコート
方法である。すなわち、従来の粉体を含む塗工液の場合
には、粉体の粒径が大きいため、塗工液の粘度が高く、
また粉体の分散性も十分でなかったことから、サイズプ
レス方法またはゲートロールコート方法では十分な含浸
塗工が困難であったが、本発明では、使用する塗工液が
、コロイド溶液であり、チキントロピー性も低く、サイ
ズプレス方法またはゲートロールコート方法によって塗
工液の含浸塗工を容易に行うことができ、従来の方法に
比して工程的且つコスト的に著しく有利である。すなわ
ち本発明ではサイズプレス方法を採用することによって
、コロイド粒子の一部が基材である紙中に含浸し、且つ
一部が基材上に非常に平滑な表面を形成でき、ドツト形
状や筆記性、表面光沢等が著しく改善される。

また上記方法において、塗工液を紙に塗工するに際して
は、従来公知の添加剤、例えば、サイズ剤、体質顔料、
各種水溶性〜疎水性のポリマー、分散剤、蛍光染料、帯
電防止剤、界面活性剤、耐水化剤、消泡剤等も添加でき
るのは当然である。

以上の如き本発明の被記録材は、万年筆、サインペン、
ボールペン等の水性インクを使用する一般の筆記用具は
勿論のこと、特に水性インクを使用するインクジェット
記録用被記録材として適しており、次の如き効果を奏す
る。

（１）水性インクの吸収性が高いため、インクの付与後
、直ちに乾燥したと同じ状態になり、記録装置の一部や
手指等が接触してもそれらを汚染したり、記゛録画像が
汚れることがない。

（２）インクジェット記録用として使用すると、上記（
１）の効果に加えて、インクドツトが真円に近く、高濃
度であり、ドツトが過大に滲んだり、ドツトからフェザ
ーリングが生じたりしないので鮮明且つ解像度の高い画
像が形成できる。

（３）被記録材に付与されたインク中の染料の発色が良
好で、高い色彩性を示し、従って鮮明で高解像度の画像
を与える。

（４）本発明においては、コロイド溶液の塗工にサイズ
プレス方法またはゲートロールコート方法を採用するこ
とができるので、工程的およびコスト的に有利であり、
表面平滑性と表面光沢に優れ、従って、筆記性、光沢性
等にも優れた被記録材を提供することができる。

（５）本発明の被記録材においては、ステキヒトサイズ
度が１０秒以下であり、インク吸収性に優れている。

従って本発明の被記録材は一般的な記録用紙としては勿
論、特にインクジェット記録用被記録材として優れたも
のである。

次に実施例、比較例および使用例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。なお、文中、部または％とあるのは
特に断りのない限り重量基準である。

実施例１広葉樹さらしクラフトバルブ（ＬＢＫＰ）と針葉樹クラ
フトパルプ（ＮＢＫＰ）を５：１（７）重量比で混合し
、フリーネス（Ｃ，Ｓ、Ｆ、）４００＋ｎＱに叩解し、
原料パルプとした。一方、タルク（試薬）２０部を水８
０部に分散させた後、ボールミルで１０時間粉砕混合し
た。原料バルブに対し、粉砕したタルク３５部、ロジン
サイズ剤０．０１部、硫酸アルミニウム０．０２部およ
びカチオン性耐水化剤を配合して抄紙し、粒径ｌ。

〜２０ｎｍのコロイダルシリカ（商品名ニスノーテック
ス２０、日産化学製）をサイズプレスし、本発明の被記
録材を得た。この被記録材のステキヒトサイズ度は３秒
であった。

実施例２炭酸カルシウム（商品名：ニスカロン＃２００、三共製
粉製）２０部を水８０部に分散させた後、ボールミルで
１０時間粉砕混合した。実施例１で使用した原料パルプ
に対し、炭酸カルシウム２５部、アルキルケテンダイマ
ー０．０１部、カチオン化デンプン０．０２部を配合し
て抄紙し、ポリビニリアルコールと粒径１００ｎｍＸ１
００ｎのコロイダルアルミナ（商品名：アルミナゾル２
００、日産化学製）をゲートロール塗工し、本発明の被
記録材を得た。この被記録材のステキヒトサイズ度８秒
であった。

実施例３ＬＢＫＰとＮＢＫＰとをｌ：５の重量比で混合し、フリ
ーネス（Ｃ，Ｓ、Ｆ、）４００ｍＪｌに叩解して原料バ
ルブとした。この原料バルブに対して実施例１で使用し
たタルク２０部を配合して抄紙し、粒径７〜９ｎｍのコ
ロイダルシリカ（商品名ニスノーテックスＳ、日産化学
製）と粒径１００ｎｍＸ１００ｎのコロイダルアルミナ
（商品名：アルミナゾル１００、日産化学製）とでサイ
ズプレスし、本発明の被記録材を得た。この被記録材の
ステキヒトサイズ度は０．５秒であった。

実施例４実施例１で使用した原料パルプに対し、実施例２で使用
した炭酸カルシウム３０部、アルキルケテンダイマー０
．０１部、カチオン化デンプン０．０２部および分散剤
（商品名：ＴＡＭＤＯ−１０、日光ケミカルズ製）０．
８部を配合して抄紙し、粒径４０ｎｍＸ５０ｎｍのコロ
イダルシリカ（商品名ニスノーテックスＯＬ、日産化学
製）をサイズプレスし、本発明の被記録材を得た。この
被記録材のステキヒトサイズ度は１５秒であった。

比較例１コロイダルシリカのサイズプレスを行わなかったことを
除いて実施例１と同様にして比較例の被記録材を得た。

比較例２実施例２のサイズプレス前の抄紙原紙に、粒径１０ｐｍ
のシリカ（商品名：サイロイド６３、富士デビイソン製
）とポリビニルアルコールとからなる塗工液をロールコ
ータ−で塗工し、比較例の被記録材を得た。

比較例３実施例４のコロイダルシリカとコロイダルアルミナの代
わりに、粒径１＃Ｌｍのシリカ（商品名二ニブシールＥ
２２０Ａ、日本シリカニ業製）の水溶液をサイズプレス
したが、粘度が不安定で分散も不良のため、得られた被
記録材の表面は極めてムラが多く、厚みも不均一であっ
た。

使用例上記の実施例１〜４および比較例１〜３の各々の被記録
材に対し、下記の４種のインクを用いて、ピエゾ振動子
によってインクを吐出させるオンデマンド型インクジェ
ット記録ヘッド（吐出オリフィス径６５ｐｍ、ピエゾ振
動子駆動電圧６０Ｖ、周波数３　、１　ＫＨｚ）を有す
る記録装置を使用してインクジェット記録を実施した。

蒐エフ７（組成）Ｃ，１，ダイレクトイエロー８６　　　　５部ジエチレ
ングリコール　　　　　　１５部ポリエチレングリコー
ル＃２００　　２０部水　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　７０部りエフ？（組成）Ｃ，１，アシッドレッド３５　　　　　　５部ジエチレ
ングリコール　　　　　　１５部ポリエチレングリコー
ル＃２００　　２０部水　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　７０部霞エアー７（組成）Ｃ，１，ダイレクトブルー８６　　　　５部ジエチレン
グリコール　　　　　　１５部ポリエチレングリコール
＃２００　　２０部水　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　７０部１工フ９Ｃ組成）Ｃ，１，アシッドブラック２６　　　　５部ジエチレン
グリコール　　　　　　１５部ポリエチレングリコール
＃２００　　２０部水　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　７ｏ部実施例および比較例の被記録材の評
価結果を第１表に示した。

第１表における各評価項目の測定は下記の方法に従った
。

（１）インク定着時間は、記録実施後、記録画像に指触
したときに、インクが乾燥して指に付着しなくなる時間
を測定した。

（２）ドツト濃度は、ＪＩＳＫ７５０５を印字セイクロ
ドットに応用してサクラマイクロデンシドメーターＰＤ
Ｍ−５（小西六写真工業（株）製）を用いて黒ドツトに
つき測定した。

（３）ドツト形状係数は、画像解析装置を用いてドツト
面積を測定して、そのドツトと等しい面積を持つ円を仮
定し、その円周Ｌｌを計算し、ドツトの周の長さＬ２を
測定し、下記式により算出した。

ドツト形状係数＝ＬＩ　Ｘ１００／Ｌ２　　（％）（４
）画像性のパネルテストは、１０１０Ｘ２０のサンプル
を作成し、４０名（男２４名、女１６名）により「鮮明
度およびコントラストが良いものはどれか」の質問をし
て最も良いものに５点、最も悪いものに１点を与え、そ
の合計点を示して総合的に評価した。

（５）筆記性は、パネラ−２０名（男性１２名、女性８
名）に対して、２Ｈ，Ｈ，ＨＢ、Ｆ、Ｂの５種類の鉛筆
で筆記テストを行い、なめらかに筆記できた鉛筆の本数
を得点としてその合計を示した。

一実差涜− インク　　　　　　　２秒　５秒　１秒　１２秒ド　　
　−　　　　ト　　　　　　　　　　　　　１．０　　
　０．８　　　０．９　　　１．１ド　−　　ト　　／
　　　　、　　　　７８％　　８０％　　７９％　　８
１％］　　　８０　　８８　　７８　　８２−比較１−

Claims

【特許請求の範囲】

（１）繊維状物質および填料からなる被記録材において
、その少なくとも一方の表面にシリカコロイド溶液およ
び／またはアルミナコロイド溶液を塗工したことを特徴
とする被記録材。
（２）シリカコロイド溶液のシリカの粒径が１〜６０ｎ
ｍである特許請求の範囲第（１）項に記載の被記録材。
（３）アルミナコロイド溶液のアルミナの粒径が５〜２
００ｎｍである特許請求の範囲第（１）項に記載の被記
録材。
（４）ステキヒトサイズ度が、１０秒以下である特許請
求の範囲第（１）項に記載の被記録材。
（５）塗工をサイズプレス法またはゲートロールコート
法により行った特許請求の範囲第（１）項に記載の被記
録材。
（６）インクジェット記録用被記録材である特許請求の
範囲第（１）項に記載の被記録材。