JPS6215540B2 - - Google Patents

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JPS6215540B2
JPS6215540B2 JP11582581A JP11582581A JPS6215540B2 JP S6215540 B2 JPS6215540 B2 JP S6215540B2 JP 11582581 A JP11582581 A JP 11582581A JP 11582581 A JP11582581 A JP 11582581A JP S6215540 B2 JPS6215540 B2 JP S6215540B2
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JP
Japan
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organic solvent
reaction
dka
water
reaction system
Prior art date
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JP11582581A
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English (en)
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JPS5815931A (ja
Inventor
Haruhisa Harada
Hiroshi Maki
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明はジ−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)ベンゼン(以下DKAと略す)の工業的に有
利な製造方法に関するものである。
DKAは、例えばラジカル重合開始剤として有
用なペルオキシド類の製造原料として用いられる
など、化学製品の中間原料として有用な化合物で
ある。
かかるDKAの合成法としては、従来より、フ
タール酸エステルをグリニヤール反応でメチル化
する方法や、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペ
ルオキシド(以下、DHPOと略す)や、(2−ヒ
ドロキシ−2−プロピル)キユメンヒドロペルオ
キシド(以下、CHPOと略す)を苛性ソーダ水溶
液中で加水分解する方法(特開昭53−50128号公
報)などが知られているが、前者の方法は工程が
複雑で、しかも製造コストが高いという問題があ
つた。
一方、後者の方法は原料となるDHPOおよび/
またはCHPOがジイソプロピルベンゼンの酸化に
より容易に製造されその分解反応も比較的容易で
あるという特徴を有し、DKAの工業的製法とし
ては非常にすぐれているが、一般に分解反応が遅
く、特に低温では反応完結に極めて長時間を要す
るという問題があり、本問題を解決すべく、先に
本発明者らは苛性アルカリ水の共存下に亜硫酸塩
とDHPOおよび/またはCHPOを反応させれば、
低温でも極めて速い反応速度でDKAが得られる
ことを見出し、特許出願した。(特開昭55−
164637号公報)この方法に於いては、反応速度が
著しく向上するが、得られるDKA結晶の粒径は
巾が50μ、長さが30〜120μ程度と小さく、結晶
を大きくするためには再結晶といつた手段を講じ
る必要があつた。
この様なことから本発明者らは、結晶形の大き
いDKAの製造法について鋭意検討した結果、以
下の発明に致つた。
すなわち、本発明は、ジイソプロピルベンゼン
ジヒドロペルオキシドおよび/または(2−ヒド
ロキシ−2−プロピル)キユメンヒドロペルオキ
シドをアルカリの共存下で亜硫酸塩と反応させる
際に、有機溶媒を共存させ、次いで反応時有機溶
媒を反応系外へ除去しながら反応を行なうことを
特徴とするジ−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
ル)−ベンゼンの製造方法である。
本発明の出発原料であるDHPOおよび/または
CHPOは、苛性アルカリ水溶液もしくは有機溶媒
溶液もしくはこれらの混合溶液として用いられ
る。このDHPOおよび/またはCHPOを含有する
溶液はDHPO、CHPOとして必ずしも高純度であ
る必要はなく、不純物たとえばジイソプロピルベ
ンゼンを酸化する際に生成するジイソプロピルベ
ンゼンモノヒドロペルオキシド、アセチルキユメ
ンヒドロペルオキシド、(2−ヒドロキシ−2−
プロピル)キユメン、アセチル−(2−ヒドロキ
シ−2−プロピル)−キユメン、有機酸ナトリウ
ム類などが存在しても本発明の実施には差しつか
えない。しかしながら、ヒドロペルオキシド類の
混入は本発明の反応資材である亜硫酸塩を消費す
るし、又、反応後にDKAを高純度で回収するた
めには、多量の不純物の存在はDKA精製の効率
を低下させることからできるかぎり不純物を予じ
め除去しておくことが望ましい。尚、原料化合物
としてのDHPOおよび/またはCHPOはその製造
のための最も一般的な方法であるジイソプロピル
ベンゼンの酸化反応においては、DHPOおよび
CHPOの混合物として得られるため、該混合物を
用いるのが実用上有利であるが、もちろんこれを
分離して各々の単独化合物として用いてもよい。
本発明の特徴は、反応系内に、苛性アルカリと
有機溶媒を共存させ、次いで反応時、有機溶媒を
反応系外へ除去しながら反応を行なうことにあ
る。本発明に使用される有機溶媒としては、水に
実質的に不溶であり、かつ、生成したDKAを可
溶させる溶媒なら使用可能であるが、留出させる
ということを考えて特に望ましい有機溶媒として
ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、メチ
ルイソブチルケトン等が挙げられる。
有機溶媒の留出は、反応出力、反応温度によつ
て制御される、反応圧力は常圧でも減圧でもよ
く、反応温度も、特に限定されないが、通常は0
℃から、溶媒の還流温度の範囲で実施されるが30
℃から100℃の範囲で行うのが望ましい。従つ
て、反応圧力は、反応温度が30℃から100℃で溶
媒が水と共沸するように設定されることが望まし
い。
反応系内での苛性アルカリと有機溶媒の共存の
させ方は、出発原料が、苛性アルカリ水溶液中に
存在するならば、予め、反応系内に有機溶媒を添
加しても良く、また出発原料の苛性アルカリ水溶
液と同時に添加しても良い。また、出発原料が有
機溶媒中に存在するならば、予め、反応系内に苛
性アルカリ水溶液を添加しても良く、また出発原
料の有機溶媒溶液と同時に添加しても良い。
反応系内の苛性アルカリは、DHPOおよび/ま
たはCHPOに対して通常0.1〜3モル倍、好まし
くは0.3〜1.5モル倍であることが必要である。こ
こで苛性アルカリとしては、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等が掲
げられる。反応系内における水の量については特
に制限はなく任意である。
本発明に用いられる亜硫酸塩としては、例え
ば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、
亜硫酸カリウム等の無機塩が例示させる。亜硫酸
塩の使用量は理論的には反応系中に存在するヒド
ロペルオキシド基と等当量であるが、当量より多
少多めに使用することが望ましい。亜硫酸塩は固
体のままで加えても良いし、その水溶液として添
加してもよい。
かくして、本発明の方法によれば目的とする結
晶形が大きい、DKAを効率よく製造することが
できるという特徴を有するものである。尚、本発
明の反応方式は連続式であつても回分式であつて
もよく、その方法自体は任意である。以下、本発
明を実施例にて説明するが、本発明はこれに限定
されるものではない。
実施例 1 ガラス製反応器に亜硫酸ソーダ20重量部、水
150重量部、メチルイソブチルケトン150重量部を
仕込み、かくはん下55℃120mmHgに保つた。
ここへジイソブチルベンゼンの空気酸化による
酸化反応液を7.5%苛性ソーダ水で抽出すること
により得られたDHPO含有量が13.0重量%CHPO
含有量が2.5重量%のヒドロペルオキシド
(HPO)苛性ソーダ水溶液100重量部を除々に添
加した。留出する水、メチルイソブチルケトンは
反応系外へ除去した。反応の進行に伴ないDKA
結晶の析出が認められた。HPO苛性ソーダ水溶
液の添加終了後、さらに1時間反応を継続したと
ころDHPO、CHPOはほぼ完全に消費され、メチ
ルイソブチルケトンはほぼ完全に反応系外へ留出
した。
得られた反応液(DKAのスラリー液)を室温
まで冷却し、遠心分離器で過後、水洗、乾燥し
たところ13.1重量部のDKAの結晶が得られた。
このDKAの結晶は純度99.2重量%粒径は幅50
〜100μ、長さ500〜1000μで柱のものであつた。
実施例 2 ガラス製反応器に亜硫酸ソーダ18重量部を含む
4%苛性ソーダ水溶液200重量部を仕込みかくは
ん下85℃650mmHgに保つた。
ここへ25重量%CHPOを含有するメチルイソブ
チルケトンCHPO溶液100重量部を除々に添加し
た。メチルイソブチルケトンCHPO溶液の添加と
ともに水、メチルイソブチルケトンの留出がはじ
まり、留出する水、メチルイソブチルケトンは分
液後、水は反応系内へもどし、メチルイソブチル
ケトンは反応系外へ除去した。反応の進行に伴な
いDKA結晶の析出が認められた。
メチルイソブチルケトンCHPO溶液の添加終了
後さらに1時間反応を継続したところ、CHPOは
ほぼ完全に消費され、メチルイソブチルケトンは
ほぼ完全に反応系外へ留出した。
得られた反応液(DKAのスラリー液)を室温
まで冷却し、遠心分離器で過後、水洗、乾燥し
たところ22.5重量部のDKA結晶が得られた。
このDKAの結晶は、純度99.0重量%、粒径は
幅50〜100μ、長さ700〜1200μで柱状のものであ
つた。
実施例 3 ガラス製反応器に亜硫酸ソーダ25重量部を含む
8%苛性ソーダ水溶液200重量部を仕込み、かく
はん下、大気圧で90℃に保つた。
ここへ20重量%のDHPOを含有するトルエン
DHPO溶液100重量部を除々に添加した。
以下実施例2と同様操作を行なつた。遠心分離
器で過後、水洗、乾燥したところ、16.7重量部
のDKA結晶が得られた。
このDKAの結晶は純度99.1重量%、粒径は幅
50〜100μ、長さ400〜1000μで柱状のものであつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシ
    ドおよび/または(2−ヒドロキシ−2−プロピ
    ル)−キユメンヒドロペルオキシドをアルカリの
    共存下で亜硫酸塩と反応させる際に、有機溶媒を
    共存させ、次いで、反応時、有機溶媒を反応系外
    へ除去しながら反応を行なうことを特徴とするジ
    −(2−ヒドロキシ−2−プロピル)−ベンゼンの
    製造方法。 2 有機溶媒が実質的に水に不溶で生成するジ−
    (2−ヒドロキシ−2−プロピル)−ベンゼンを可
    溶させる有機溶媒であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 3 有機溶媒が、ヘキサン、ヘプタン、トルエ
    ン、ベンゼン、および/またはメチルイソブチル
    ケトンであることを特徴とする特許請求の範囲第
    2項記載の方法。 4 有機溶媒を水と共沸させながら反応系外へ除
    去することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 5 減圧下で、有機溶媒と水を共沸し、反応系外
    へ除去することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の方法。
JP11582581A 1981-07-22 1981-07-22 ジ−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)−ベンゼンの製造方法 Granted JPS5815931A (ja)

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