JPS6215473Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、アイドリング位置を挾んでエンジン
停止位置からエンジン全開位置にわつて操作され
るアクセルレバーに、エンジン停止位置方向に付
勢されたアクセルペダルを連結すると共に、前記
ペダルをエンジン停止位置方向の付勢力に抗して
アイドリング位置で停止させるストツパーを設け
たデイーゼルエンジンの操作構造に関する。

上記デイーゼルエンジンの操作構造において、
従来、実開昭56−22439号公報に開示されている
ように、アイドリング位置からエンジン全開位置
までのアクセル制御をペダル操作によつて行なわ
せるようにすると共に、そのペダル操作系とは別
系のエンジン停止操作系をアクセルレバーに連係
させて、前記ペダルをストツパーによつてアイド
リング位置に位置させたままでエンジン停止の制
御を行なわせられるようにしているが、両操作系
を連係させる構造が複雑でかつコストアツプを伴
い、しかも、エンジン停止操作を解除するとアク
セルレバーがアイドリング位置に復帰する構造で
あるために、長時間運転によつてエンジンが高温
になつている場合にエンジンが自然に再始動する
もので、エンジン停止操作を長時間継続しなけれ
ばならない欠点があつた。

本考案が解決しようとする技術的課題は、極め
て簡単な構造でもつて、アクセルレバーのエンジ
ン停止位置への保持が確実で、かつアイドリング
位置とエンジン停止位置とのいずれの方向からの
切換え操作が極めて容易であるデイーゼルエンジ
ンの操作構造を提供することである。

上記技術的課題を解決するために講じた技術的
手段は、ペダルに、このペダルの踏込み方向とは
反対のエンジン停止位置方向へのみ踏込みを許す
エンジン停止操作具を一体に連設するとともに、
ストツパーを凸状に屈曲させた弾性材から構成
し、その自由状態において前記ペダルとの接当に
よりこのペダルをアイドリング位置で停止させる
停止作用状態と、前記エンジン停止操作具の踏込
みによつて前記停止作用状態を解除し、この作用
状態にある前記ストツパーを前記ペダルがストツ
パーの凸状を押圧して弾性変形させることによつ
てアクセルレバーをエンジン停止位置に保持する
状態とに前記アクセルレバーを切換操作自在に構
成することである。

上記技術的手段は、次のように作用する。

ペダルに、その踏込み方向とは反対の方向への
み踏込みを許すエンジン停止操作具を一体に連設
し、ストツパーを凸状の弾性材から構成し、アク
セルレバーを、アイドリング位置で停止させる停
止作用状態と、エンジン停止位置に保持する状態
とに切換操作自在に構成してあるから、ペダルを
踏込み操作するだけでエンジン停止位置に保持す
る状態から停止作用状態に容易に切換えることが
でき、エンジン停止操作具を踏込み操作するだけ
で容易に上記とは反対に切換えることができか
つ、エンジン停止位置に保持する状態において、
ペダルがストツパーの凸状弾性材を変形させるこ
とによりこの保持状態が確実に維持される。

従つて、本考案は次の効果を奏する。エンジン
停止操作具をペダルに一体を連設し、既存のスト
ツパーを凸状の弾性材から構成するだけの極めて
簡単な安価な構造でもつて、アクセルレバーのエ
ンジン停止位置への保持が確実で、かつアイドリ
ング位置とエンジン停止位置とのいずれの方向か
らもその切換え操作を極めて容易に行なうことが
できるに至つた。

さらに、ストツパーそのものによつてエンジン
停止位置を保持させるようにしたので、長時間運
転によつてエンジンが高温になつていても、迅速
に確実にエンジンを停止させる事ができるように
なり、操作性の向上も図れるようになつた。

次に、本考案の実施例を図面に基いて詳述す
る。

タイヤ式走行装置１を備えた車体２の前部側
に、運転キヤビン３によつて覆われた操縦部４を
配置すると共に、走行駆動用のデイーゼルエンジ
ン５を搭載し、そして、前記キヤビン３の後部に
運搬用荷台６を設けて、運搬車を構成してある。

前記走行車体２の上面に前後方向に延びるギア
付きレール７を設け、このレール７に咬合する前
後一対のギア付き車輪８，８を荷台６の下部に設
けると共に、荷台後部側の車輪８に減速装置９を
介してエンジン１０を連結し、そして、前記レー
ル７の両側に前後方向に延びるフラツトレール１
１，１１を設けると共に、そのレール１１，１１
上を転動するタイヤ車輪１２の支持部材１３，１
３を前後軸芯まわりで揺動自在に荷台６に取付
け、第３図に示すように、例えばミカン山などに
設置されたギア付きレール１４の端部に車体側ギ
ア付きレール７を突合せ位置させると共に、荷台
６の車体２に対する連結を解除してエンジン１０
を駆動させる事により、前記荷台６を設置レール
１４側に移動させる事ができ、そして、前記タイ
ヤ車輪１２，１２を設置レール１４の両横側面に
接当させると共に、荷台６底面と支持部材１３の
間に突張りリンク１５，１５を設ける事によつ
て、急傾斜の設置レール１４に沿つて安定的に荷
台６を自走させる事ができるようにしてある。

尚、前記エンジン１０のアクセルレバーに相対
接当してエンジン１０を自動停止させるストツパ
ー１６を、車体２及び設置レール１４の終端側に
設けてある。また、当然ながら前後進切換え装置
を走行駆動系に設けてある。

前記走行装置用デイーゼルエンジン５の操作構
造を構成するに、第４図に示すように、アイドリ
ング位置を挾んでエンジン停止位置からエン
ジン全開位置にわたつて操作されるアクセルレ
バー１７とアクセルペダル１８に連設のアーム１
９をロツド２０で枢支連結し、前記アクセルレバ
ー１７をエンジン停止位置方向に付勢するスプリ
ング２１に抗してアクセルペダル１８をアイドリ
ング位置で停止させるストツパー２２を設ける
と共に、前記ペダル１８の踏込み限界を変更設定
するためのストツパー２３を設けてある。

そして、前記ストツパー２２をくの字状に曲げ
加工した板バネ構造にして、そのストツパー２２
を、自由状態において前記ペダルアーム１９に接
当する停止作用状態Ａと、それ自体の弾性付勢力
及びアクセルレバー１７のエンジン停止位置方向
の付勢力に抗するペダルアーム１９の揺動操作に
より、停止作用解除状態にかつその状態において
アクセルレバー１７をエンジン停止位置に保持
する状態Ｂとに、弾性変形により切換わり自在に
構成し、更に、前記ストツパー２２の付勢力に抗
してアクセルレバー１７をエンジン停止位置に
切換え操作するためのエンジン停止操作具２４を
ペダル１８に一体に連設し、もつて、通常走行の
アイドリング位置からエンジン全開位置まで
のアクセル制御をペダル１８によつて行なわせる
と共に、エンジン５の停止操作を前記ペダル１８
に直結した操作具２４の踏込み操作によつて、か
つ、そのエンジン停止操作状態をストツパー２２
で自己保持させるようにしてある。

尚、前記操作具２４を手動操作させるように構
成するも良く、また、その操作具２４に前記スト
ツパー２２を作用させる状態で設けるも良く、更
に、前記ストツパー２２として、バネ線材をＵ字
状に曲げ加工すると共に、それをくの字状に曲げ
加工する等、各種変形可能である。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るデイーゼルエンジンの操作
構造の実施例を示し、第１図は運搬車の側面図、
第２図は背面図、第３図は設置レール上に荷台を
乗せた状態を示す説明図、第４図はエンジン操作
構造の側面図、第５図は第４図の−線断面図
である。 １７……アクセルレバー、１８……アクセルペ
ダル、２２……ストツパー、２４……エンジン停
止操作具、……アイドリング位置、……エン
ジン停止位置、……エンジン全開位置、Ａ……
停止作用状態、Ｂ……エンジン停止位置保持状
態。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アイドリング位置を挾んでエンジン停止位置
   からエンジン全開位置にわたつて操作される
   アクセルレバー１７に、エンジン停止位置方向に
   付勢されたアクセルペダル１８を連結すると共
   に、前記ペダル１８を前記エンジン停止位置方向
   の付勢力に抗してアイドリング位置で停止させ
   るストツパー２２を設けたデイーゼルエンジンの
   操作構造において、前記ペダル１８に、このペダ
   ル１８の踏込み方向とは反対のエンジン停止位置
   方向へのみ踏込みを許すエンジン停止操作具２４
   を一体に連設するとともに、前記ストツパー２２
   を凸状に屈曲させた弾性材から構成し、その自由
   状態において前記ペダル１８との接当によりこの
   ペダル１８を前記アイドリング位置で停止させ
   る停止作用状態Ａと、前記エンジン停止操作具２
   ４の踏込みによつて前記停止作用状態Ａを解除
   し、この作用状態Ａにある前記ストツパー２２を
   前記ペダル１８がストツパー２２の凸状を押圧し
   て弾性変形させることによつて前記アクセルレバ
   ー１７をエンジン停止位置に保持する状態Ｂと
   に前記アクセルレバー１７を切換操作自在に構成
   してある事を特徴とするデイーゼルエンジンの操
   作構造。