JPS62146296A - アクリルカチオン型電着塗膜を有するメツキ製品 - Google Patents

アクリルカチオン型電着塗膜を有するメツキ製品

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JPS62146296A
JPS62146296A JP28889085A JP28889085A JPS62146296A JP S62146296 A JPS62146296 A JP S62146296A JP 28889085 A JP28889085 A JP 28889085A JP 28889085 A JP28889085 A JP 28889085A JP S62146296 A JPS62146296 A JP S62146296A
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paint
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acrylic
monomer
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Yoshiji Shimizu
清水 芳次
Masao Fukuda
服田 正雄
Masayuki Okada
雅之 岡田
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Shimizu Co Ltd
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Shimizu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、新規なアクリルカチオン型電着塗膜を有する
メッキ製品に係り、特にメッキの外観、色調を損なうこ
となく、防食性を効果的に向上せしめた、優れた意匠効
果を有するメッキ製品に関するものである。
(従来技術とその問題点) 従来から、銅メッキや銅合金メッキの製品は、食器や照
明器具等に広く用いられているが、メッキ表面のままで
は空気中で容易に酸化され易く、その美しい色調が黒っ
ぽく変色することが認められている。また、恨メッキも
、装身具や装飾品に用いられているが、それは、変色し
易いメッキ製品の代表とされ、特に硫化雰囲気中におい
て黒色の硫化銀を形成し、変色することは、よく知られ
ているところである。更に、ニッケルメッキ製品におい
ても、空気中において徐々に変色し、その光沢を失なう
に至る。また、水分や電解質の存在下で、電食により腐
食が起こり易く、最近では、汗や指紋に対する防食性も
、議論されている。
ところで、各種製品におけるメッキ処理は、光沢、色調
、防食性に優れた表面処理であるが、特に色調の自由度
については、染色アルマイトや塗装等、他の表面処理に
比べて劣っていることは周知の通りである。しかしなが
ら、平滑化効果や鏡面光沢を得る手段として、メッキは
他を寄せつけず、それ故この光沢に、多彩な色調が加わ
れば、従来にない意匠性に冨んだ表面処理法となる。
このため、従来から、メッキ製品のメッキ面上へ透明若
しくは透明性を保った着色塗膜を形成して、その遮蔽効
果によって、メッキの外観、色調を損なうことなく、防
食性を向上せしめる一方、その意匠性をも高めようとす
る対策が検討されてきているが、従来からのスプレー法
等の機械的な塗装手法では、均一な塗膜を得ることが難
しく、ごみ、埃等の付着やカブリによる光沢低下を惹起
したり、厚ぼったい塗装感を与える塗膜となったりして
、メッキの色調を活かすことが困難であった。
一方、電着塗装は、よ(知られているように、塗料浴中
に水溶性塗料や水分散性塗料を入れ、これに金属性被塗
物体を浸し、この被塗物と浴のタンク又は電極の何れか
一方を陽極、他方を陰極として直流電流を通じ、電気メ
ッキのように被塗物面に塗膜を形成させる方法である。
そして、かかる被塗物を陽極とする場合をアニオン型、
また陰極とする場合をカチオン型と呼んでいる。また、
このような電着塗装に用いられる塗料にあっても、塗料
浴中においてイオンとして存在し、そのイオンの種類に
よって、アニオン型塗料或いはカチオン型塗料と称され
ている。従って、このような電着塗料に耐候性の良い有
機顔料を分散させて、電着することにより、塗膜中に顔
料が共析され、そして焼付けによって溶融し、光沢が現
れ、製品表面に優れた意匠効果を与えることが可能であ
る。
また、クリヤ塗装についても、電着塗装で得られる塗膜
は、タレがなく、均一で、透明性が良いところから、メ
ッキ本来の色調を活かすことが可能となる。これらの点
からすると、メッキ製品のメッキ面上に形成される塗膜
としては、電着塗膜が望ましいと言える。
ところで、メッキ製品のメッキ面上に適用される電着塗
料において、それを構成する塗料用樹脂としては、 (a)メッキの色を活かすために、透明性が良いこと、 (b)メッキ面上に形成される塗膜が黄変したり、焼付
は時等において着色しないこと、(c)耐候性が良いこ
と、 の条件を備えることが要請されているが、これらの点か
らして、アクリル系の電着塗料は最適な電着塗料と考え
られる。
しかしながら、アクリル系の電着塗料においては、それ
がアニオン型の場合には特に、被塗物が陽極となるため
に、電極反応により、素材(メッキ被膜)が溶出(Me
−*Me””+n e−)する現象を惹起して、変色や
外観不良等の問題を発生ずる場合がある。例えば、この
変色や外観不良の影響を受は易いメッキ製品としては、
銀メッキやその合金メッキ製品、銅メッキやその合金メ
ッキ製品、黒色ニッケルメッキ(Ni−Zn)製品、ク
ロムメッキ製品等がある。一方、カチオン型のアクリル
系電着塗料の場合にあっては、素材の溶出がムいところ
から、上記のメッキ製品の適用も可能ではあるが、従来
から用いられているカチオン型電着塗料として一般的な
エポキシ−ウレタン。
エポキシ−ポリアミド系の塗料は、前記(a)〜(c)
の条件を何れも満足するものではなかったのである。
(解決手段) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為さ
れたものであって、メッキの外観、色調を損なうことな
く、防食性を効果的に向上し得る一方、意匠性に冨んだ
表面を与える、透明性や耐候性等の性能に優れたアクリ
ルカチオン型電着塗膜を有するメッキ製品を提供するこ
とを、その目的とするものであって、そのために、 (al  下記構造式: %式% (但し、R4は水素原子又はメチル基であり、R2及び
R3はそれぞれ炭素数が1〜4のアルキル基であり、R
4は水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アルアルキル基又はアル
カリル基である) にて示されるアミンイミド基を有するエチレン性不飽和
モノマーと、 (b)  アミノ基を有するエチレン性不飽和モノマー
と、 (C)  アクリル酸若しくはメタクリル酸のヒドロキ
シアルキルまたはアミド若しくはアミド誘導体の1種又
は2種以上と、 (d)  アクリル酸及びメタクリル酸のアルキルエス
テル並びに芳香族ビニルモノマーからなる群より選ばれ
た少なくとも1種のα、β−エチレン性不飽和モノマー
とを、 水溶性有機溶剤中で共重合して得られるビニル系共重合
物に、或いはかかるビニル系共重合物に無黄変性ブロッ
クイソシアネート化合物を配合せしめたものに、又は必
要に応じて該ビニル系共重合物及び/又は無黄変性ブロ
ックイソシアネート化合物と反応して硬化せしめる硬化
剤を配合せしめたものに、有機酸及び/又は鉱酸を添加
して、かかるビニル系共重合物を中和せしめ、水溶性乃
至は水分散性と為すことによって得られたアクリルカチ
オン型電着塗料からなる電着塗膜を、所定のメッキ製品
のメッキ面上に、所定の厚さにおいて形成するようにし
たことにある。
このように、本発明にあっては、上述の如き構造式にて
示されるアミンイミド基を有するエチレン性不飽和モノ
マー(a成分)を用い、これと所定のアクリル系ビニル
モノマー(b〜d成分)とを共重合して得られるビニル
系共重合体を、メッキ製品に対する電着塗料の主体樹脂
として用いるところに特徴があり、そのような共重合体
においては、その側鎖に所定のアミンイミド基を有して
いるのである。そして、このアミンイミド基は、被塗物
(メッキ製品)の表面に付着せしめた塗料を加熱、焼付
けして、目的とする塗膜を形成するときに、下式で示さ
れるように、イソシアネートとアミンを生成し、 R′ そして共重合体の主鎖からぶらさがっているイソシアネ
ート基が、共重合体中に存在するヒドロキシル基や、他
のヒドロキシル化合物、アミン化合物等の活性水素を有
する化合物と反応し、架橋が惹起され、これによって、
形成される塗膜の耐溶剤性等の耐久性能が、効果的に向
上せしめられることとなるのである。
ところで、かかる本発明において用いられる上記構造式
にて示されるアミンイミド基を有するエチレン性不飽和
モノマ−(a成分)は、特公昭46−34686号公報
等に明らかにされているように、付加重合可能な不飽和
化合物であって、一般に、前記構造式中のR4としては
、水素原子、フェニル基、又はアルキル基、特に低級(
C+ 〜C4)アルキル基である化合物が好適に用いら
れることとなる。より具体的には、ジメチル−2−ヒド
ロキシプロピルアミンメタクリルイミドや、ジメチル−
(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)アミンメタ
クリルイミドの他、ジメチル−1,2−ジヒドロキジプ
ロピルアミンメタクリルイミド、ジメチル−2−ヒドロ
キシ−1−フェニルプロピルアミンメタクリルイミド、
ジメチル−2−ヒドロキシ−1−シクロへキシルプロピ
ルアミンメタクリルイミド等を挙げることが出来る。
このアミンイミド基を有する(a)成分上ツマ−は、上
述したように、電着塗料における硬化成分として機能す
るものであり、一般に、10〜40重量%の共重合量に
おいて用いられることとなる。なお、その共重合量が、
10重量%よりも低くなると、架橋密度が小さくなり、
また電着塗膜の耐溶剤性等の性能が劣化する恐れがあり
、一方40重珊%を越える共重合量にあっては、OIT
価とのバランスが崩れ、塗膜の耐沸水性が低下する等の
問題を生ずることとなる。
また、(b)成分モノマーとしてのアミノ基を有するエ
チレン性不飽和モノマーは、得られる共重合物の水分散
性能を確保するうえにおいて必須の成分であり、一般に
、3〜15重世%の割合において共重合せしめられるこ
ととなる。なお、その共重合量が3里場%よりも低くな
ると、水分散性が悪くなり、浴の安定性が劣化したり、
塗膜の外観が低下するなどの問題を生じ、一方15重量
%を越える共重合量にあっては、塗膜の耐酸性が低下す
る等の問題を生ずる。このようなアミノ基を有するエチ
レン性不飽和モノマーとしては、例えばメタクリル酸ジ
メチルアミンエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチ
ル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエ
チルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル
、メタクリル酸ジメチルアミンプロピル等がある。
さらに、本発明に従う(C1成分七ツマ−であるアクリ
ル酸若しくはメタクリル酸のヒドロキシフルキルまたは
アミド若しくはアミド誘導体は、硬化成分として機能し
、また一部は水分散性を与える役割を為すものであり、
例えばアクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ
ドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒ
ドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピ
ル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、ジエチレング
リコールモノアクリレートおよびメタクリレート、アク
リルアミド、メチロールアクリルアミド、メタクリルア
ミド、メチロールメタクリルアミド、アルコキシメチロ
ールメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジ
アセトンメタクリルアミド等の一種若しくは二種以上が
用いられることとなる。なお、この(C)成分モノマー
の共重合量としては、一般に10〜40重量%程度であ
り、その共重合割合が余りにも少な過ぎると、塗料の水
分散性が低下したり、塗膜の外観が低下し、また耐溶剤
性が低下する等の問題を惹起し、更にその共重合割合が
40重量%を越えるようになると、耐アルカリ性が低下
する等の問題を惹起する。
そしてまた、かかる(al成分モノマー、(bl成分モ
ノマー及び(C1成分モノマーと共に共重合せしめられ
る、第四成分たる(dl成分モノマーとしては、アクリ
ル酸及びメタクリル酸のアルキルエステル並びに芳香族
ビニルモノマーからなる群より選ばれた少なくとも一種
のα、β−エチレン性不飽和モノマーであり、これらモ
ノマーは形成される塗膜を硬質化せしめ、その耐塩水性
等の耐薬品性能を改善せしめるものである。そして、こ
の(di成分モノマーは、上記(al、(b)及び(C
)成分モノマーの使用割合に加えて、合計量で100%
となるような割合において、共重合せしめられることと
なるが、一般に、その共重合割合としては40乃至80
重量%程度、好ましくは50乃至70重量%において用
いられることとなる。
なお、この(d+成分モノマーの共重合割合があまりに
も少なくなると、塗膜の耐薬品性能が低下するようにな
り、一方共重合割合があまりにも多くなると、塗膜の密
着性、耐衝撃性、耐候性等が低下する等の問題を発生す
ることとなる。特に、この(d)成分モノマーとしては
、少なくとも芳香族ビニルモノマーが含まれるように選
)尺されることが望ましく、その場合において、かかる
芳香族ビニ)Ltモ)−7−は5〜30ffi1%の範
囲で用いられることとなる。
なお、(di成分モノマーとしてのアクリル酸及びメタ
クリル酸のアルキルエステルとしては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
イソブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸
ラウリル等があり、芳香族ビニルモノマーとしては、ス
チレン、ビニルトルエン等がある。
また、かくの如き(a)〜(dl成分モノマーから成る
共重合体は、適宜の分子量において所定の電着塗料を形
成すべく用いられることとなるが、一般に、その重量平
均分子量が5000〜60000程度のものが好適に用
いられることとなる。なお、その重量平均分子量が50
00よりも低くなると、耐溶剤性、耐沸水性等の性能が
低下し、硬化剤の水分散性が悪くなる問題を生じ、また
60000を越える重量平均分子量のものにあっては、
均一電着性が悪くなり、光沢の低下、肌荒れが起こり易
くなる等の問題を惹起することとなる。
そして、このような(a)〜(d)成分モノマーの共重
合に際しては、重合媒体として、水溶性有機溶剤、例え
ばメタノール、エタノール、プロパツール、イソプロパ
ツール、ブタノール、イソブタノール、L−ブタノール
、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアル
コール、ジオキサン、テ1〜ラヒドロフラン、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、エチレングリコ
ール及びそのモノエーテル(セロソルブ)、ジエチレン
グリコール及びそのモノエーテル、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジメチルスルホキ
シド等があり、そのような水溶性有機溶剤中において、
アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイ
ド等の適当なラジカル重合触媒(付加重合触媒)の存在
下に共重合が進行せしめられる。なお、この共重合は、
一般に0〜150℃、好ましくは30〜100℃の温度
で、10分〜24時間、好ましくは30分〜6時間、行
なわれることとなる。
そして、このようにして得られた(a)〜(dl成分か
らなるビニル系共重合物の溶液には、適当な無黄変性ブ
ロックイソシアネート化合物が配合せしめられ、或いは
配合せしめられることなく、有機酸及び/又は鉱酸が添
加せしめられ、これによってかかるビニル系共重合物が
中和されて、中和塩の形態において水溶性乃至は水分散
性と為され、以って目的とするアクリルカチオン型電着
塗料が形成されることとなるのである。
なお、かかるビニル系共重合物に配合せしめられる無黄
変性ブロックイソシアネート化合物は、一般に架橋剤と
して用いられるものであって、本発明にあっては、必要
に応じて配合せしめられるものであり、通°常、配合後
の全固形分中において5〜40重量%程度、好ましくは
15〜30重量%程度となる割合において配合せしめら
れる。なお、この無黄変性ブロックイソシアネート化合
物の配合が余りにも多くなると、水溶化が困難となる。
また、この無黄変性ブロックイソシアネート化合物は、
好ましくは、2個以上のイソシアネート基を有する脂肪
族または環状脂肪族のイソシアネート化合物、例えばヘ
キサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(2,6)−
ジイソシアネート、1.3−(イソシアナートメチル)
シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、トリメ
チルへキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイ
ソシアネート等の化合物であって、それらのイソシアネ
ート基が適当なブロック剤、例えば−価アルコール等に
より実質的に全てブロックされたものである。
また、かくの如き本発明に従うアクリルカチオン型電着
塗料を製造するに際しては、必要に応じて前記ビニル系
共重合物及び/又は無黄変性ブロックイソシアネート化
合物と反応して、それらを硬化せしめる硬化剤が配合さ
れる。この硬化剤の配合量としては、一般に、配合後の
全固形分中において10〜30重量%程度となる割合が
用いられることとなる。そして、この硬化剤としては、
具体的には活性化水素を有するアミン基を2個以上含有
するアミン化合物又はポリアミン樹脂やアクリル系、エ
ポキシ系、アルキッド系、ポリエステル系若しくはポリ
オール系の、ヒドロキシル基を含有する公知のポリオー
ル樹脂がある。
さらに、本発明に従うアクリルカチオン型電着塗料には
、必要に応じて、塗料成分の水溶化を助ける補助溶剤と
してエチレンアルコール類、ジエチレンモノアルキルエ
ーテル類、脂肪族アルコール類、酢酸エステル類、ケト
ン類等の水溶性溶剤が更に添加配合せしめられる場合が
ある。
そして、本発明にあっては、上記の如くして得られるア
クリルカチオン型電着塗料を用いて、所定のメッキ製品
のメッキ面上に所定の厚さにおいて電着塗膜が形成され
るのである。なお、この電着塗膜が形成されるメッキ製
品としては、所定の基材の表面に金属皮膜を有するあら
ゆる公知の物品が対象となるものである。従って、基材
としては、金属そのものは勿論、ABS樹脂、その他の
樹脂或いはその他の材料を用いることが可能であり、ま
た用いられるメッキ手法としても、電解メッキであると
化学メッキであるとを問わず、何れのメッキ手法で得ら
れたメッキ製品をも採用可能である。即ち、本発明は、
金属塩溶液を電解して、電極たる基材上に金属皮膜を析
出させる場合、及び化学反応によって基材上に金属皮膜
を析出させる場合の何れの方法から得られたメンキ製品
であっても、適用可能である。そして、このようなメッ
キ製品に対して、本発明に従うアクリルカチオン型電着
塗料からなる塗膜が常法に従って形成され、以て優れた
特性を有する、商品価値の高いメッキ製品と為し得るの
である。
なお、このメッキ製品のメッキ面上に形成される、本発
明に従うところのアクリルカチオン型電着塗膜は、メッ
キ製品の種類やメッキ皮膜の種類、厚さ、更には電着塗
料の種類等によって適宜に決定され、一義的に限定する
ことは困難であるが、一般的に1〜70μm程度、好ま
しくは5〜20μm程度の厚さにおいて形成されること
となる。
また、このようにメッキ製品のメッキ面上に形成された
アクリルカチオン型電着塗膜が、適当な方法によって、
加熱、硬化せしめられ、焼き付けられるものであること
は、従来と同様である。
(発明の効果) このように、本発明に従って、メッキ製品のメッキ面上
に形成されるアクリルカチオン型電着塗膜は、塗膜性能
に優れ、また塗膜の透明性が良く、更には焼付は時にお
いて塗膜が黄変したり、着色したすせず、しかも耐候性
等の耐久性においても、優れた性能を具備するものであ
り、これによってメッキの外観、色調を損なうことなく
、その防食性を向上せしめる一方、多彩な色調を与えて
、意匠性に富んだメッキ面を構成し得ることとなり、そ
こに、本発明の大きな工業的意義が存するものである。
(実施例) 以下に本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具
体的に明らかにするが、本発明が、かかる実施例の記載
によって何等の制約をも受けるものでないことは、言う
までもないところである。
また、本発明は、そのような実施例に例示の組み合わせ
乃至は手法以外にも、各種の形態において実施され得る
ものであることが、理解されるべきである。なお、実施
例中における部および百分率は、特に断りのない限り、
何れも重量基乍で示されるものである。
塗料製造例 1 攪拌機、冷却管、滴下ロート及び温度計を備えた反応器
に、ブチルセロソルブ10部及びイソプロパツール40
部を入れ、攪拌しながら、約85℃の還流温度下におい
て、下記配合の混合物を滴下ロートから滴下せしめた。
配合量(岨) メタクリル酸ジメチルアミノエチル 5ジメチル−2−
ヒドロキシプロピル アミンメタクリルイミド     15アクリル酸2−
ヒドロキシエチル 20アクリル酸n−ブチル    
  20スチレン            15アクリ
ル酸2−エチルヘキシル   5メタクリル酸メチル 
      20アゾビスイソブチロニトリル    
1上記の混合物を滴下し終わった後、そのまま還流温度
下で3時間反応を続け、目的とするアクリル系共重合体
溶液(不揮発成分:66.7%)を得た。
次いで、かくして得られたアクリル系共重合体溶液の1
56部に、IN−塩酸を4m(l 及び酢酸を0.8部
それぞれ加え、約1時間攪拌せしめて、中和した後、そ
れにイオン交換水の839部を加えて、不揮発成分10
%のカチオン電着塗料を得た。なお、この得られたカチ
オン電着塗料のp Hば5.4であった。
塗料製造比較”例 1 上記塗料装造例1において、ジメチル−2−ヒドロキシ
プロピルアミンメタクリルイミド15部を添加せず、こ
れに代えて、メタクリル酸ジメチルアミノエチルを10
部、メタクリル酸メチルを30部として、塗料製造例1
に従って共重合せしめ、更に塩酸と酢酸にて中和し、そ
の後、イオン交換水を加えて、不揮発成分10%のカチ
オン電着塗料を作製した。
塗料製造例 2 攪拌機、冷却管、滴下ロート及び温度計を備えた反応器
に、ブチルセロソルブ10部及びイソプロパツール40
部を入れ、約85℃の還流温度下において、攪拌しなが
ら、下記配合組成の混合物を滴下ロートから、3時間か
けて連続的に滴下した。
配論」L工部) メタクリル酸ジメチルアミノエチル 10ジメチル−(
2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)アミンメタク
リルイミド 25アクリル酸2−ヒドロキシエチル  
15アクリル酸n−ブチル       15アクリル
酸2−エチルヘキシル    5スチレン      
       15メタクリル酸メチル       
 15アゾビスイソブチロニトリル     1かかる
配合混合物の滴下が終わった後、そのまま還流温度で3
時間反応を続け、目的とするアクリル系共重合体溶液(
不揮発成分:66.7%)を得た。
次いで、かくして得られたアクリル系共重合体溶液15
6部に酢酸2部を加え、約1時間攪拌して、中和を行な
った後、これに、イオン交換水842部を加え、不揮発
成分10%のカチオン電着塗料を得た。なお、この得ら
れたカチオン電着塗料のpHは6.5であった。
塗料製造比較例 2 上記塗料製造例2において、ジメチル−(2−ヒドロキ
シ−3−ブトギシブロピル)アミンメタクリルイミド2
5部を配合せずに、メタクリル酸メチルを40部に増量
して、塗料製造例2の方法に従って共重合を行ない、目
的とするアクリル系共重合体溶液を製造し、更に、この
溶液に対して、実施例2と同様な操作を施すことにより
、不揮発成分が10%のカチオン電着塗料を得た。
塗料製造例 3 塗料製造例1におけるアクリル系共重合体溶液156部
に、ブロックイソホロンジイソシアネート(ブロックI
PDI)33部、メチルイソブチルケトン10部及びイ
ソプロパツール23部を加え、更にIN=塩酸塩酸6及
l酢酸1部を加え、約1時間攪拌することより、中和せ
しめた後、イオン交換水1101部を加えて、不揮発成
分10%のカチオン電着塗料を得た。なお、この得られ
たカチオン電着塗料のpHは5.5であった。
塗料製造比較例 3 塗料製造比較例1において得たアクリル系共重合体薄液
を用いること以外は、上記塗料製造例3の手法に従って
、所定のカチオン電着塗料を製造した。
塗料製造例4 塗料製造例1において得たアクリル系共重合体溶液15
6部に、脂肪酸変成ポリエステル(O1J価=90)1
0部、キジロール6部及びブチルセロソルブ10部を加
え、更にIN−塩H6m1及び酢酸1部を加えて、約1
時間攪拌することにより、中和を行ない、更にその後イ
オン交換水912部を加えて、不揮発成分が10%のカ
チオン電着塗料を得た。なお、この得られたカチオン電
着塗料のp、Hは5.3であった。
塗料製造比較例 4 塗料製造比較例1で得たアクリル系共重合体溶液を使用
すること以外は、上記塗料製造例4の手法に従って、所
定のカチオン電着塗料を得た。
実施例 1 5cmXIQcmの鋼板を、常法に従ってNiメッキし
た後、下記の条件下に黄銅メッキを行なった。
メッキ浴組成 青化第−銅・・・・・・・27g/l 青化亜鉛・・・・・・・・・9g/4 青化ソーダ・・・・・・・56 g/7!炭酸ソーダ・
・・・・・・30g/l アンモニア(28%)・・2mβ/! メッキ条件 p H・・・・・・・・・10.5 温度・・・・・・・・・45°C Dア(A/dm2)・・・・0.5Δ/dm”時間・・
・・・・・・・1 min かかるメッキ処理によって得られた黄銅色(Cu:80
%、Zn:20%)のメッキ面を有する鋼板に対して、
前記塗料製造例1又は塗料製造比較例1で作製した塗料
中において、それぞれ陰極電着塗装を行ない、次いで水
洗し、更に水切りをエアースプレィで行なった後、乾燥
、焼付けを行なった。なお、電着条件としては、電圧:
3゜V、時間:1分、浴温:22℃、陽極:カーボン板
、極間距離:10cmであり、焼付は条件は、熱風乾燥
炉中において、175℃×25分間であった。
焼付は後の外観は、黄金色であり、塗膜に異常は認めら
れなかった。
なお、比較のために、アニオン型のアクリル−メラミン
塗料を用いて電着塗装したサンプルにあっては、色が黒
ずみ、部分的に青っぽいムラが現われ、著しく外観を損
ねるものであった。
実施例 2 6cmX10cmの黄銅板を常法に従ってNiメ。
キした後、下記の条件下に恨メッキを施した。
メッキ浴糸助父 毒化銀・・・・・・・・・40g/β 青化カリウム・・・・・・60 g / 1炭酸カリウ
ム・・・・・・50g/l 光沢剤・・・・・・・・・適量 メッキ条件 温度・・・・・・・・・・30℃ 時間・・・・・・・・・・1m1n Dk(A/dm2)・・・・・7A/dm2次いで、こ
の得られた光沢のある銀白色のメッキ層を有する黄銅板
に対して、塗料製造例2又はは塗料製造比較例2で作製
された塗料中において、それぞれ陰極電着塗装を行ない
、次いで水洗、水切りした後、焼付けを行なった。なお
、電着条件としては、電圧: 40V、時間二1分、浴
温:25°C1極間距離:15cmが採用され、また、
焼付は条件としては、175℃×30分間が採用された
この結果、得られた2種のメッキ製品には、何れも変色
は認られなかった。なお、アニオン型アクリル−メラミ
ン塗料を用いて比較したサンプルにあっては、黒変が著
しかった。
実施例 3 6cmX10cmの黄銅板に対して、常法に従ってNi
メッキを施した後、下記の条件下に黒色ニッケルメッキ
を施し、光沢のある黒色のメッキ黄銅板を得た。
メッキ浴組成 硫酸ニッケルアンモニウム・・60g/l硫酸亜鉛・・
・・・・・・・・ 8g/6チオシアン酸ナトリウム・
・・15g//!メッキ条件 温度・・・・・・・・・・30℃ 時間・・・・・・・・・・1 min Dw  (A/dm”) ・・・・0.2 A/dm2
次いで、この得られた黒色メッキ黄銅板に対して、塗料
製造例3又は塗料製造比較例3で作製された塗料中にお
いて、それぞれ陰極電着塗装を行ない、次いで水洗、水
切りした後、所定の焼付けを行った。なお、電着条件、
焼付は条件は、性能試験1と同様な条件であった。また
、焼き付けられた塗膜は、共に良好な外観を呈するもの
であった。
実施例 4 7cmX15cmの市販のボンデライ+−m板を用いて
、それを脱脂、水洗した後、塗料製造例4又は塗料製造
比較例4で作製された塗料中において、それぞれ陰極電
着塗装を行ない、更に水洗、水切りした後、所定の焼付
けを行なった。なお、電着条件、焼付は条件は実施例1
と同様な条件であった。
以上の実施例1〜4において得られた各塗装板について
、それぞれ、鉛筆硬さ試験(JIS−に−5400)、
ごばん目剥離試験(JIS−に−5400)、アセトン
浸漬試験(試薬1級のアセトン中に25°C×48時間
浸漬)、沸騰水試験(蒸溜水中、100 ”CX 2時
間浸漬)、塩水噴霧試験(J l5−H−8617) 
72時間、キャス試験(J I 5−H−8617) 
 48時間を行ない、その結果を、下記第1表に示した
この第1表の結果から明らかなように、本発明に従うア
クリルカチオン型電着塗料を用いて得られた塗膜は、何
れも優れた塗膜性能を有するものであることが理解され
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)下記構造式: ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、R_1は水素原子又はメチル基であり、R_2
    及びR_3はそれぞれ炭素数が1〜4のアルキル基であ
    り、R_4は水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキ
    ル基、シクロアルキル基、アリール基、アルアルキル基
    又はアルカリル基である) にて示されるアミンイミド基を有するエチレン性不飽和
    モノマーと、 (b)アミノ基を有するエチレン性不飽和モノマーと、 (c)アクリル酸若しくはメタクリル酸のヒドロキシア
    ルキルまたはアミド若しくはアミド誘導体の1種又は2
    種以上と、 (d)アクリル酸及びメタクリル酸のアルキルエステル
    並びに芳香族ビニルモノマーからなる群より選ばれた少
    なくとも1種のα,β−エチレン性不飽和モノマーとを
    、 水溶性有機溶剤中で共重合して得られるビニル系共重合
    物に、或いはかかるビニル系共重合物に無黄変性ブロッ
    クイソシアネート化合物を配合せしめたものに、又は必
    要に応じて該ビニル系共重合物及び/又は無黄変性ブロ
    ックイソシアネート化合物と反応して硬化せしめる硬化
    剤を配合せしめたものに、有機酸及び/又は鉱酸を添加
    して、かかるビニル系共重合物を中和せしめ、水溶性乃
    至は水分散性と為すことによって得られたアクリルカチ
    オン型電着塗料からなる電着塗膜が、所定のメッキ製品
    のメッキ面上に所定の厚さにおいて形成されてなること
    を特徴とするアクリルカチオン型電着塗膜を有するメッ
    キ製品。
  2. (2)前記ビニル系共重合物が、前記(a)成分モノマ
    ーの10〜40重量%と、前記(b)成分モノマーの3
    〜15重量%と、前記(c)成分モノマーの10〜40
    重量%とを含み、且つ残部が前記(d)成分モノマーか
    らなる共重合物であり、且つ5000〜60000の重
    量平均分子量を有する特許請求の範囲第1項記載のメッ
    キ製品。
  3. (3)前記無黄変性ブロックイソシアネート化合物が、
    2個以上のイソシアネート基を有する脂肪族若しくは環
    状脂肪族のイソシアネート化合物であって、そのイソシ
    アネート基がブロック剤により実質的に全てブロックさ
    れたものである特許請求の範囲第1項又は第2項記載の
    メッキ製品。
  4. (4)前記硬化剤が、アクリル系、エポキシ系、アルキ
    ッド系、ポリエステル系若しくはポリオール系の、ヒド
    ロキシル基を含有するポリオール樹脂である特許請求の
    範囲第1項乃至第3項の何れかに記載のメッキ製品。
  5. (5)前記硬化剤が、活性化水素を有するアミン或いは
    ポリアミン化合物である特許請求の範囲第1項乃至第4
    項の何れかに記載のメッキ製品。
  6. (6)前記メッキ製品のメッキ面が、金、銀、パラジウ
    ム、ロジウム、ルテニウム等の貴金属若しくはその合金
    のメッキ、またはニッケル、銅、クロム、錫、亜鉛若し
    くはそれらの合金のメッキにて構成されている特許請求
    の範囲第1項乃至第5項の何れかに記載のメッキ製品。
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