JPS62141038A - 制電性フイルムの製造方法 - Google Patents

制電性フイルムの製造方法

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JPS62141038A
JPS62141038A JP28248485A JP28248485A JPS62141038A JP S62141038 A JPS62141038 A JP S62141038A JP 28248485 A JP28248485 A JP 28248485A JP 28248485 A JP28248485 A JP 28248485A JP S62141038 A JPS62141038 A JP S62141038A
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copolymer
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小久保 孝
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、帯電防止効果の持続性に優れた、熱可塑性樹
脂フィルムの製造方法に関するものである。
[従来の技術1 熱可塑性樹脂よりなるフィルムは、一般に、容易に帯電
し、そのために、フィルムやフィルムをあと加工して得
られる製品が、表面にゴミやホコリ等を吸着して外観を
損ねるぽかりでなく、f%電気を帯びてフィルム同士が
互いに吸着しあうために、フィルムの成形加工、フィル
ムのあと加工、その他成形品の取り扱いの際等に支障を
きたすという問題があった。
従来、このような問題を解決するために、フィルムの表
面に帯電防止剤を塗布する方法、または熱可塑性樹脂材
料に帯電防止剤を練りこみフィルム化する方法等が行な
われてきた。
しかしながら、フィルムの表面に帯電防止剤を塗布する
方法では、経時変化あるいは洗浄等によって帯電防止剤
が剥離し、帯電防止効果が経時的に失われやすく、また
成形工程とは別個に、帯電防止剤の塗布工程が必要とな
るので、成形品の生産性が低いという欠点があやだ。
一方、熱可塑性樹脂材料に帯電防止剤を練りこみフィル
ム化する方法では、帯電防止剤の剥離、生産性の低下等
の問題は解決される。この方法は、熱可塑性樹脂に練り
こまれた帯電防止剤が、熱可塑性樹脂をフィルムとした
後に、フィルム表面に溶出することによって帯電防止効
果が出でくるものである。しかしながら、帯電防止剤の
フィルム表面への溶出現象そのものが、熱可塑性樹脂と
帯電防止剤との開に相溶性がないことによって生じる現
象なので、フィルムの表面に溶出した帯電防止効果容易
にフィルム表面から脱落する。成形品が特にフィルムお
よびフィルムのあと加工によって得られた成形品である
場合は、その他の熱可塑性樹脂成形品の場合と異なって
、単位重量当りの表面積が極めて大きいので、フィルム
表面から脱落する帯電防止剤の量も多く、さらに、脱落
した帯電防止剤を補充するフィルム内部からの溶出によ
る供給にも限度があるので帯電防止効果の持続性に劣る
という欠点があった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者らは、帯電防止効果に優れ、かつ、この帯電防
止効果の持続性にも優れた熱可塑性樹脂フィルムを得る
ことを目的として鋭意検討の結果、本発明に到達したも
のである。すなわち、本発明者らは、親水性官能基およ
び/またはイオン性官能基を有するくし型共重合体を帯
電防止剤として、基体の熱可塑性樹脂に配合してフィル
ム化し、その後、このフィルムを延伸することによって
、体帯電防止効果およびその効果の持続性の極めて優れ
たフィルムを得ることができることを見出した。
「問題点を解決するための手段」 本発明の要旨とするところは、制電性フィルムを製造す
るにあたり、ビニル系単量体の重合体部分、および、そ
の1つの末端に結合する1個の重合性ビニル基を有し、
数平均分子量が1.500〜20,000の範囲にある
高分子量単量体(1)10〜80重景%、親水性官能基
および/またはイオン性官能基を有するビニル系単量体
(II)20−X−90ffl量%、高分子量単量体(
1)および親水性官能基および/またはイオン性官能基
を有するビニル系単量体(II)と共重合しうるビニル
系単量体(Iff)0〜50重量%からなるくし型共重
合体を、熱可塑性樹脂に配合しフィルム化し、このフィ
ルムを延伸することを特徴とする制電性フィルムの製j
1方法に存する。
本発明における高分子量単量外囲)とは、重合体部分の
1つの末端に結合する重合性ビニル基を有する高分子化
合物をいう。その数平均分子量は1.500〜20,0
00の範囲、好ましくは3.000〜15,000の範
囲のものがよい。高分子量単量体(+>の数平均分子量
が1.500より小さいと、得られたくし型共重合体の
ミクロ相分離が生じ難く、その結果、基体の熱可塑性樹
脂との相溶性が低下し、さらにフィルム化したあとフィ
ルム表面からの脱落も起りやすくなるので好ましくない
。一方、数平均分子量が20.000を超えると、高分
子量単量体(1)を、他のat体と共重合させてくし型
共重合体を得る際に反応性が低下して、くし型構造を有
しない成分の生成が多くなり、目的とするくし型共重合
体を得るのが困難となるので好ましくない。
本発明において高分子量単量体(1)は、その重合体部
分がビニル系、tIL量体からなるものが適当である8
重合体部分がビニル系単量体以外の単量体、たとえばポ
リエステル系、ポリエーテル系、ポリアミド系等の縮重
合体系の重合体部分からなるものは、基体となる熱可塑
性樹脂との相溶性が低いこと、くし型共重合体製造の際
に適当な溶媒がないこと等の理由から好ましくない。
高分子量単量体(I)の重合体部分を構成するビニル系
単量体としては、アクリル酸またはメタクリル酸もしく
はこれらの炭素数が1〜10の範囲のアルキルエステル
類、スチレン、a−メチルスチレン、0+、τ1−もし
くはp−ビニルトルエンまたはこれらの混合物、核ハロ
ゲン化スチレン、α−もしくはβ−ビニルナフタレン等
があげられる。
中でもアクリル酸またはメタクリル酸等のアルキルエス
テル類、特にメチルメタクリレートが好適である。
高分子量単量体(I)は、その重合体部分の1つの末端
に、1個の重合性ビニル基を有することが必要である。
重合性ビニル基を全く有しない場合は、親水性官能基お
よび/またはイオン性官能基を有するビニル系単量体(
II)と共重合させることができず、また2個以上の重
合性ビニル基を有する場合は、共重合反応の際に架橋を
生じるので好ましくない。
重合性ビニル基としては、くし型共重合体を構成する他
の共単量体と共重合しうるものであればよい。中でもア
クリル基(アクリロイルオキシおよびアクリルアミド基
)、メタクリル基(メタクリロイルオキシおよびメタク
リルアミド基)、スチリル基等が共重合性に優れている
ので好適である。
高分子量重量体(1)の重合体部分は、ラジカル重合法
またはアニオン重合法によって製造される。
ラジカル重合法による場合は、過硫酸塩、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ノーし一ブチルパーオキサイド等の有機
過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物
、その他通常用いられるラノカル開始剤を用いるか、ま
たは、熱重合させることによって重合体部分を形成する
。その際、連鎖移動剤を使用して、数平均分子量を調整
する。
このとき連鎖移動剤として、カルボキシル基、水酸基等
の反応性官能基を有する化合物を用いることによって、
重合体部分の末端に重合性ビニル基を定量的に導入する
ことができる。即ち連鎖移動剤は、重合体部分の片末端
に結合して重合を停止させ、その結果、反応性官能基を
有する連鎖移動剤が、重合体部分の片末端に結合した重
合体部分が形成される。この重合体部分を重合性ビニル
基を有する化合物と反応させることによって、本発明に
おいて用いられる高分子量単量体(I)が得られる。
反応性官能基を有する連鎖移動剤としては、ヒドロキシ
エチルメルカプタン、ヒドロキシプロピルメルカプタン
等のヒドロキシアルキルメルカプタン、チオグリコール
酸、メルカプトプロピオン酸、チオサリチル酸等があげ
られる。
−上記重合性ビニル基を有する化合物としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸およびこれらの酸塩化物、グリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート等があげら
れる。
高分子量単量体(【)の重合体部分を、アニオン重合法
によって製造する場合は、重合開始剤としてn−ブチル
リチウムに代表されるアルキルリチウム化合物等のフル
キルアルカリ金属化合物を用いる。この場合、重合体部
分の数平均分子量は、重合開始剤の使用量によって調節
できる。
アニオン重合法によるときは、重合体部分の末端にリチ
ウム等のアルカリ金属が結合した、いわゆるリビングポ
リマーが得られるので、これに所望の重合性ビニル基を
含有するハロゲン化合物、たとえばアクリルクロライド
、メタクリルクロライド、クロロメチルスチレン等を反
応させることによって、本発明において用いられる高分
子量単量体(T)が得られる。
高分子量単量体(I)と共重合して、くし型共重合体を
構成する単量体としては、親水性官能基お上り/または
イオン性官能基を有するビニル系単量体(■)(以下単
に「ビニル系単量体DI)と記す)が好適である。
親水性官能基を有するビニル系単量体(If)としては
、ポリオキシエチレン鎖をエステル残基としで持つ7ク
リレートもしくはメタクリレート、アクリル7ミド、メ
タクリル7ミV1お上りこれらの窒素置換化合物、水酸
基を有するフルキル残基をもつアクリレートもしくはメ
タクリレート等が代表的なものとしてあげられる。ポリ
オキシエチレン鎖をエステル残基として持つアクリレー
トもしくはメタクリレートの場合、ポリオキシエチレン
部分の重合度が2以上であれば特に制約はない。
従って、このものは単一物である必要はなく、重合度が
異なるものの混合物であってもよい。さらに、ポリオキ
シエチレン鎖の末端部分は、水酸基でもエーテル構造の
ものでもよい。しかし、重合性の不飽和基を有するもの
が含まれると、ポリオキシエチレン鎖の両末端に不飽和
基を有することになり、高分子量単量体(1)と共重合
させる際に、架橋構造が形成されて、反応生成物がデル
化を起すので好ましくない。
イオン性官能基を有するビニル系単量体<II)とシテ
ハ、4−または2−ビニルピリジン誘導体く核置換体)
、p−7ミノスチレンおよびその窒素アルキル置換体、
アクリル酸またはメタクリル酸のアミノアルキルエステ
ルおよびその窒素置換体、クロロメチルスチレン、ポリ
ビニルアミン等が代表的なものとしてあげられる。これ
らの単量体は、最終的にアンモニウム塩または四級塩の
形で帯電防止効果を発揮する。
この他、イオン性構造を有する(または付与することの
できる)ビニル系単量体(II)としてp−スチレンス
ルホン酸、t−ブチルアクリルアミドスルホン酸、アク
リル酸、メタクリル酸、モノアクリロイルオキシエチル
ホスフェート、およびこれらのアルカリ金属塩、イタコ
ン酸、マレイン酸、7マール酸等があげられる。
本発明方法で使用されるくし型共重合体は、高分子量単
量体(1)およびビニル系単量体(II)と共重合しう
るビニル系単量体(■)(以下単に「ビニル系単量体(
■)」と記す)を分子鎖中に含有させることによって、
(し型共重合体の帯電防止効果をさらに向上させること
ができる。ここで用いられるビニル系単量体(Ill)
は、高分子量単量体(1)およびビニル系単量体(II
)と共重合しうるものであれば特に限定されるものでな
い。高分子量単量体(I)とビニル系単量体(II)を
共重合して得られるくし型共重合体は、主鎖に存在する
8!能性官能基である親水性官能基および/*たはイオ
ン性官能基が密に連らなった構造であるので、目的とす
る帯電防止効果が抑制されることになるのに対して、く
し型共重合体に第三成分のビニル系単量体(III)を
導入した場合は、機能官能基がビニル系単量体(III
)によって分子鎖中に適当に分散されることによって、
帯電防止効果が向上する。
ビニル系単量体(III)の具体的な例としては、アク
リル酸アルキルエステル類、メタクリル酸アルキルエス
テル、α−メチルスチレンもしくはp−メチルスチレン
等の置換スチレン、アクリロニトリルもしくはメタクリ
ロニトリル等のニトリル化合物、i水マレイン、マレイ
ン酸エステル、マレオニトリル、7マール酸エステル、
7マロニトリル等の1.2−ti換オレフィン類、ビニ
ルエーテル類等があげられる。
これらのビニル系単量体(TII)は単独で用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明方法で使用されるくし型共重合体に含まれる各単
量体の含有量は、高分子量単量体(1)10・b80重
景%、ビニル系単量体(II)20〜90重量%、ビニ
ル系単量体(■)0〜50重景%(合計100重量%と
する。)である。
高分子量単量体(1)の含有量が10%未満のときは、
くし型共重合体中の核部分の割合が少なくなるために、
くし型共重合体とフィルムの基体となる、熱可塑性樹脂
との相溶性お上り分散性が低下して、製品フィルムに十
分な帯電防止効果を付与できない6vfに、熱可塑性樹
脂フィルムの表面層で濃縮されるくし型共重合体のフィ
ルム表面での相溶性が悪く、相互の接着が弱くなって寥
易に脱落し、帯電防止効果の持続性が低下する。同様の
ことが、ビニル系単量体(If)の含有量が90重景%
を超えたときにも言える。高分子量単量体(1)の含有
量が90重量%を超えると、機能官能基である親水性官
能基および/またはイオン性官能基の量が少なくな・る
ために、製品フィルムに十分な帯電防止効果を付与する
ことができない。同様のことがビニル系単量体(■)の
含有量が20@量%未満のときにも言える。ビニル系i
ll fit体(II[)は、主として機能性官能基の
量を調節する目的のために用いられるものであるから、
その必要のない場合は特に用いなくてもよい。またその
含有量が50重量%を超えると帯電防止効果の持続性が
低下するので好ましくない。
本発明方法で使用されるくし型共重合体を製造する際の
重合方法は、溶液重合法、塊状重合法、乳化重合法、懸
濁重合法のいずれの方法を用いてもよい。
また重合に際しては、通常用いられている重合開始剤を
使用するのが好ましい。使用できる重合開始剤としては
、アゾビスイソブチロニトリルで代表されるアゾ化合物
、ベンゾイルパーオキサイドで代表される過酸化物等の
ラジカル重合開始剤や、極性の溶媒が存在する場合は、
過硫酸カリウム等があげられる。
本発明方法によると外は、このようにして得られたくし
型共重合体をフィルムの基体となる熱可塑性樹脂にブレ
ンドした後、ブレンド物からフィルムを成形し、次いで
、このフィルムを延伸することによって、目的とする制
電性フィルムを得ることができる。
本発明方法において、フィルム製造用基体として用いら
れる熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、コム強化ポ
リスチレン、スチレンーアクリロニ) +フル共重合体
、ABS樹脂、MBS樹脂、AES樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、
ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニル
アルコール、ポリビニルホルマール、ポリアセタール、
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド頚、ケイ素
樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリフェニレンオキサイY、ポリカーボネ
ート等があげられる。これらの例示は、本発明を限定す
るものではない。
くし型共重合体とフィルムの基体となる熱可塑性樹脂と
の配合量は、ブレンド組成物に対してビニル系単量体(
II)成分量が0.1〜15重量%、好ましくは1〜1
0重量%である。ビニル系単量体(TI)の含有量が0
.1重量%未満のときは、機能性官能基の量が少なくな
るので十分な帯電防止効果が得られない。またビニル系
単量体(II)の含有量が15重量%を超えると、帯電
防止効果は飽和の域に達しているので、含有量を大きく
する必要はないばかりでなく、得られるフィルムの物性
の低下を招くので好ましくない6 くし型共重合体を基体の熱可塑性樹脂にブレンドする方
法としては、押出機、バンバリーミキサ−1加圧ニーグ
ー、ロール等の公知の方法を、適宜選択して用いること
ができる。
くし型共重合体をブレンドした熱可塑性樹脂をフィルム
に成形する方法としては、プレス成形法、押出成形法、
溶液流延法、キャスティング法等の公知の方法があげら
れる。
上記の方法で得られた熱可塑性樹脂フィルムは、延伸す
ることによって、帯電防止効果を向上させることができ
る。フィルムの延伸は、−軸延伸、二軸延伸のいずれで
もよい。中でも二軸延伸するのが効果的である。延伸の
方法としては、テンター法、チューブ法、圧延法、靜水
圧押出法等の公知の方法によることができる。
この他、熱可塑性樹脂フィルムを真空(または圧空)成
形、もしくはブロー成形する際にも延伸と同様の現象が
みられるので、本発明方法においては、真空(または圧
空)成形法およびブロー成形法も延伸と同様の効果を奏
する。
「発明の効果」 本発明は、次のような特別に顕著な効果を奏し、その産
業上の利用価値は極めて大きい。
(1)本発明方法によって得られる熱可塑性樹脂フィル
ムは、延伸操作することによって、107〜1010Ω
程度の極めて低いレベルの表面抵抗値を示すことができ
る。
(2) 本発明方法によって得られる熱可塑性用WIフ
ィルムは、帯電防止剤として配合されたくし型共重合体
が配合され、この共重合体のアンカ一部分が、フィルム
の基体となる熱可塑性樹脂との相溶性、分散性を高める
作用をするので、帯電防止剤としてのくし型共重合体が
フィルム表面にブリードアウトしたり、フィルム表面か
ら剥離することがなし長期間にわたって優れた帯電防止
効果を維持する。したがって本発明方法は、単位重量当
りの表面積の大きいフィルムの場合には、極めて有効な
方法である。
「実施例」 以下、本発明を実施例および比較例にもとづいて具体的
に説明するが、本発明はその要胃を超えない限り、以下
の例に限定されるものではない。
以下の各実施例および比較例において、帯電防上効果は
フィルムに表面抵抗および帯電半減期を測定することに
よって評価、判定した。
表面抵抗は、Hewlett  P ackard社製
のRe5istivity Ce1l/ Higl+ 
Re5istance Meterを用いて測定した。
帯電半減期は、5bishido &CO+製S ta
tic Honesto+neter Type S 
−4104を用いて測定した。測定条件は印加電圧80
00V、温度23℃、相対湿度50%RHとした。
なお帯電防止効果は、表面抵抗および帯電半減期の測定
値が小さいほど良好であると判定される。
実施例1 (i)  高分子量単量体の製造 メチルエチルケトン(以下MEKと記す)500g1 
メチルメタクリレート(以下MMAと記す)1500g
、お上びチオグリコール酸40gを、撹拌装置を有する
317ラスコ゛に仕込み、窒素気流下60℃に昇温しな
。次に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル
(以下AIBNと記す)10gを添加して、重合反応を
開始した。
反応を開始してから3時間経過した後、重合系に微量の
ハイドロキノンを加えて重合反応を停屯させた。反応液
にさらにMEK500gを加えて希釈した後、大過剰の
ヘキサン中に投入して反応生成物を沈澱させたに の反応生成物をMEK/ヘキサン系で2回再沈精製した
後、乾燥した。収量は513gであった。このようにし
て得られた末端にチオグリコール酸のカルボキシル基を
有する重合体の数平均分子量は6.800で、分子量分
布(Mw/Mn)は1.4であった。
次に、容量500論1のフラスコに、キシレン200g
、上記重合体200g、グリシジルメタクリレ−) 6
.2gおよびp−メトキシフェノール2IIIgを仕込
んで、昇温しながら上記重合体を溶解した。フラスコの
内温が100℃に達した時に、N、N−ツメチルラウリ
ルアミン0.8.を添加し、さらに130℃まで昇温し
で5時間反応させた。
反応終了後、反応液の一部を分取し、酸−塩基滴定によ
って上記重合体の末端に結合したカルボキシル基が消失
したことを確認した。
人−二反応液にMEKを加えて3倍に希釈した後、大過
剰のヘキサン中に投入してMMA系高分子量単量体を沈
澱させた。得られた高分子量単量体をMEK/ヘキサン
系で2回再沈精製、乾燥した。
収量は約200gであった。
(ii)<L型共重合体の製造 い)で得られたMMA系高分子量単量体30g1MM 
A 30 H,アクリロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライド(以下TMAと記す)40g1お
よびジメチルホルムアミド(以下DMFと記す)100
gを300+nlのフラスコに仕込み、70℃に昇温し
な。次にA I BNo、1gを添加して、重合反応を
開始した。反応開始後5.2時間経過した後、重合反応
を停止させた。反応液を大過剰のア七トン/ヘキサン混
合溶剤中に投入して、TMA/MMA< L型共重合体
を沈澱させた。
このくし型共重合体をMEK/エタノール系に溶解分散
させた後、ヘキサンで再沈精製、乾燥した。収量は73
.2%であった。元素分析の結果、くし型共重合体中の
TMA成分量は46.9重量%であった。
(iii)  TMA/MMA< L型共重合体ブレン
ド組成物および延伸フィルムの製造 (ii)で得られたTMA/MMA< L型共重合体を
、ポリメチルメタクリレート樹脂(220°C110k
gの条件下で測定したメルト70−インデックスが3.
9.710分、以下MMA樹脂と記す)とブレンド(1
80℃でロール混練、滑剤としてステアリン酸マグネシ
ウムを0.3重量%配合した)した。ブレンド生成物中
のTMAに由来する窒素成分量を、0.4重量%とした
。このブレンド組成物を、温度190℃の条件下でプレ
ス成形して、20 cmX 20 cmX 1 mu+
のフィルムを作成した。
このフィルムを水洗した後、室温で一昼夜放置した。次
に、このフィルムをテンターを用い逐次二軸延伸法によ
って、直角二方向に二軸延伸した。
延伸の条件は、初期チャック間鉗離15cm、延伸速度
17.5cn/分、予熱および延伸温度162℃(予熱
時間は5分)、延伸倍率2.3倍とした。
得られた延伸フィルムを塩化水素ガスと24時間接触さ
せて、TMA成分をアンモニウム塩化させた。その後、
このシートを水洗した後、恒温恒湿(23°C150%
RH)の状態で調温・調湿した。
(iv)  TMA/MMA< L型共重合体ブレンド
組成物延伸フィルムの導電性 (iii)で得られた延伸フィルムについて、前記方法
に準拠して測定した表面抵抗の値は6.5×10’Ω/
 cmであった。
実施例2 (i)  高分子量単量体の製造 実施例1におけると同様の方法で、数平均分子量6,8
00のMMA系高分子量単量体を得た。
(ii)<L型共重合体の製造 実施例1におけると同様の方法で、TMA/MMAIL
型共重合体を得た。
(iii)  TMA/MMA < L−型共重合体ブ
レンド岨戊物およびフィルムの製造 (11)で得られたTMA/MMA< L型共重合体を
ポリスチレンアクリル樹脂(220℃、10kgの条件
下で測定したメルト70一インデツクス30g/10分
、以下SA樹脂と記す)とブレ〈ド(150℃でロール
混練、滑剤ステアリン酸マグネシウム0.3重量%配合
した)した。ブレンド組成物中のTMAに由来する窒素
成分量を、0.4重量%とじた。このブレンド組成物を
、温度190℃の条件下でプレス成形して、20co+
X 20emXIIIII*のフィルムを作成した。
このフィルムを、予熱および延伸温度135℃(予熱時
間3分)、延伸倍率2.5倍、その他の条件は実施例1
におけると同様の条件で、二軸延伸して延伸フィルムと
した後、得られた延伸フィルムを実施例1におけると同
様の方法で、アンモニウム塩化反応を行ない、調温・調
湿した。
(iv )  T M A / M M A < シ型
共重合体ブレンド組成物延伸フィルムの導電性 (iii)で得られた延伸フィルムの表面抵抗値は、s
、5xio”Ω/C論であった。
実施例3 (i)  高分子量単量体の製造 実施例1におけると同様の方法で、数平均分子量6.8
00のMMA系高分子量単量体を得た。
(ii)<L型共重合体の製造 (i)で得られたMMA系高分子貴単量体50g、4−
ビニルピリジン(以下4VPと記す)25g。
親水性メタクリレートc HtC(c H、)C○−(
OCH2CH2)n−OH(II=4および5の混合物
)25gお上りDMF75gを200+nlに仕込み、
窒素気流下70℃に昇温しな。次にAIBNO02gを
添加して、重合反応を開始した6反応を開始してから2
時間経過した後、微量のp−メトキシ7エ7−ルを加え
て重合反応を停止させた。
反応液をテトラハイドロ7ラン(以下THFと記す)で
3倍に希釈した後、大過剰の水中に投入してくし型共重
合体を沈澱させた。このくし型共重合体を脱水乾燥後、
さらにT H’F /水系で2回再沈精製の後、乾燥し
た6収量は62gであった。
元素分析の結果、くし型共重合体中の成分は、MMA系
高分子量単量体成分68重景重量4VP成分11重示%
、親木性メタクリレート成分21重量%であった。
(iii)  4VP/MMA< L型共重合体ブレン
ド岨成物およびフィルムの製造 (ii)で得られた4VP/MMA<L型共重合体を、
実施例1および実施例2におけると同様の方法で、MM
A樹脂、SA樹脂、ABS樹脂(220’C,10kg
の条件下で測定したメルト70一インデツクス35g/
10分、ゴム成分含有率13重量%)とブレンドした。
ABS樹脂を配合する場合は、SA樹脂を配合する場合
と同様の方法で配合した。いずれのブレンド組成物にお
いても、4VPに由来する窒素成分量を、0.4重量%
とした。これらのブレンド組成物を、温度190℃の条
件下でプレス成形して、それぞれ20cmX20 em
X 116111のフィルムを作成した。
これらのフィルムを、実施例1および実施例2における
と同様の方法で延伸する際に、−軸延伸でとめたもの(
−軸延伸フイルム)と二軸延伸したもの(二軸延伸フィ
ルム)とを調製した。
ABS樹脂組成物についてはSA樹脂ブレンド組成物に
おけると同様の方法でフィルム化した。
得られた延伸フィルムを、実施例1におけると同様の方
法でアンモニウム塩化反応を行ない、調温・rf!4湿
した。
(iv)  4VP/MMA<L型共重合体ブレンド組
成物延伸フィルムの導電性 (iii)で得られた延伸フィルムの表面抵抗値は、−
軸延伸フイルムについては、SA樹脂ブレンド組成物フ
ィルムで2.5X10’Ω/ Cm、 A B S樹脂
ブレンド組成物フィルムで1.4X10’Ω/cmであ
った。二軸延伸フィルムについては、MMA樹脂ブレン
ド組成物フィルムで7.9X10’Ω/am、SA樹脂
ブレンド組成物フィルムで2.2×109Ω/ cva
、 A B S樹脂ブレンド組成物フィルムで1.2X
1011Ω/clllであった。帯電半減期は、いずれ
の延伸フィルムも1秒以下であった。
実施例4 (i)  高分子量単量体の製造 実施例1におけると同様の方法で、重合温度を50°C
にして末端にカルボキシル基を有する重合体を得た。こ
の重合体の数平均分子量は、9.200であった。この
重合体を用いて、実施例1におけると同様の方法で、M
MA系高分子量単量体を得た。
(ii)<L型共重合体の製造 (i)で得られたMMA系高分子量単量体70g、ツメ
チルアミノエチルメタクリレート(以下DMAと記す>
70gSMEK140gを500n17ラスコに仕込み
70℃に昇温しな。次にAIBNO,15gを添加して
重合反応を開始した。反応開始後6時間経過した後、反
応を停止させた。反応液を大過剰のヘキサン中に投入し
て、くし型共重合体を沈澱させた。このくし型共重合体
を、MEK/ヘキサン系で2回再沈精製した後、温度8
0 ’Cにて減圧乾燥した。得られたDMA/MMAL
L型共重合体は転化率85.9%で、元素分析の結果、
くし型共重合体中のDMA成分量は、39.9重1%で
あった。デルパーミエイションクロマトグラ7(GPC
)法で測定した重量平均分子量は約10万で、高分子量
単量体の残存は極めて少ないことが確認された。
(iii)  DMA/MMA< L型共重合体ブレン
ド組成物およびフィルムの製造 (ii)で得られたDMA/MMA< L型共重合体を
、実施例1におけると同様の方法でMMA樹脂とブレン
ドした。ブレンド組成物中のDMAに由来する窒素成分
量を0.4重量%とじた。このブレンド組成物を、温度
190°Cの条件下でプレス成形して、 20 c+n
X 20 c+aX 1 rnmのフィルムを作成した
このフィルムを実施例3におけると同様の方法で、−軸
延伸および二軸延伸して、延伸フィルムを得た6−軸延
伸の場合の延伸倍率は2.3倍とした。得られた延伸フ
ィルムを、実施例3におけると同様の方法でアンモニウ
ム塩化反応を竹ない、調温・調湿した6 (iv)  DMA/MMA< L型共重合体ブレンド
組成物延伸フィルムの導電性 (iii )で得られた延伸フィルムの厚さは、−軸延
伸したものが0.46mm、二軸延伸したものが0.2
0mmであった。表面抵抗値は、−軸延伸したものが1
.0X10’Ω/c16、二軸延伸したものが3.lX
107Ω/ Q Iffであった。これらのフィルムを
中性洗剤を用いて水洗した後、再び表面抵抗値を測定し
た結果、その値は、はとんど変化しなかった。帯電半減
期を測定した結果、帯電は観測されなかった。
実施例5 (i)  高分子量単量体の製造 実施例4におけると同様の方法で、数平均分子量9,2
00のMMA系高分子量単量体を得た。
(ii)<L型共重合体の製造 (i)で得られたMMA系高分子量単量体40g、MM
A30g、アクリル酸(以下AAと記す)30gおよび
MEKloogを300m17ラスコに仕込んで70゛
Cに昇温した。次にA I BNo、1gを添加して重
合反応を開始した。反応開始後5時間経過した後、微量
のハイドロキノンを加えて重合反応を停止させた。反応
液を大過剰のエチルエーテル中に投入して、(し型共m
合体を沈澱させた。このくし型共重合体をMEK/ヘキ
サン系で再沈精製した後、乾燥した。収量は77.28
であった。元素分析の結果、くし型共重合体中のAA成
分量は18.8重量%であった。
このくし型共重合体30gをTHF/メタ7−ル混合溶
媒に、溶解し、次にAA成分当量のLi成分を含んだL
iOH/メタノール溶液を加えて3時間放置した。その
後、溶媒および微量の水分を減圧乾燥により除去して、
AA/MMA< L型共重合体のLi塩を得た。
(iii)  AA/MMA< L型共重合体Li塩ブ
レンド組成物およびフィルムの製造 (ii)で得られたくし型共重合体Li塩を、実施例1
および実施例2におけると同様の方法で、MMA樹脂お
よびSA樹脂とブレンドした。ブレンド1を成物中のカ
ルボキシレート基が、実施例1〜4におけるアミ7基と
、ブレンド組成物単位重量当りのモル濃度が同一になる
ようにした。このブレンド組成物を、温度190 ’C
の条件下でプレス成形して、20CI11×20CII
I×IIII+6のフィルムを作成した。
このフィルムを実施例1における同様の方法で二輪延伸
して延伸フィルムとした。得られた延伸フィルムを、実
施例1におけると同様の方法で調温・調湿した。
(iv)  AA/MMA< L型共重合体Li塩ブレ
ンド組成物延伸フィルムの導電性 (iii)で得られた延伸フィルムの表面抵抗値は、M
MA樹脂ブレンド組成物で8.5X101QΩ/am、
SA樹脂ブレンド組成物で7.8X10’Ω/cIlで
あった。
実施例6 (i)  高分子量単量体の製造 実施例4におけると同様の方法で、数平均分子量9.2
00のMMA系高分子量単量体を得た。
(ii)<L型共重合体の製造 (i)で得られたMMA系高分子量単量体40g、p−
スチレンスルホン酸ソーダ(以下PSSと記す)30g
、MMA30gおよびDMF350gを11フラスコに
仕込み、70″Cに昇温しな。次にAIBNo、1gを
添加して重合反応を開始したが、反応が進行するととも
に、反応液は不均一となった。反応開始後17時間経過
した後、反応を停止させた。反応液を大過剰のアセトン
中に投入して、くし型共重合体を沈澱し、回収した。得
られたPSS/MMA< L型共重合体は転化率57.
5%で、元素分析の結果、くし型共重合体中のPSS成
分量は、30.1重量%であった。
(iii)  PSS/MMA<L型共重合体ブレンド
組成物およびフィルムの製造 (!i)で得られたPSS/MMA<L型共重合体を実
施例1におけると同様の方法でMMA樹脂にブレンドし
た。ブレンド組成物中のスルホネート基が、実施例1〜
4におけるアミ7基と、ブレンド組成物単位重量当りの
モル濃度が同一になるようにした。このブレンド組成物
を温度190℃の条件下でプレス成形して、20cI1
1×20CIII×ll1lIIIのフィルムを作成し
た。
このフィルムを実施例1におけると同様の方法で二輪延
伸を行なって延伸フィルムを得、ついで調温・調湿した
(iv)  PSS/MMA< し型共重合体ブレンド
組成物延伸フィルムの導電性 (iii)で得られた延伸フィルムの表面抵抗値は、4
.8X1010Ω/cI11であった。
比較例1 実施例1−(iii)におけると同様の方法で得られた
TMA/MMA< L型共重合体と、MMA樹脂とのブ
レンド組成物を、実施例1におけると同様の方法でプレ
ス成形して、20ca+X 20cmX 1 +nmの
フィルムラ作成した。このプレス成形フィルムを、実施
例1におけると同様の方法でアンモニウム塩化反応を行
ない、ついで調温・調湿した。一方、このブレンド組成
物を射出成形(シリンダ一温度240°C1金型温度5
0℃とした)して、20CTrl×20CL11×21
1II11の射出成形チップを作成し、上記プレス成形
フィルムにおけると同様に調温・調湿した。これらのフ
ィルムおよびチップの表面抵抗値は、プレス成形フィル
ムで7.9X10”Ω/C11,射出成形チップで3.
5X10’Ω/amであった。
実施例1の表面抵抗値の測定結果と比較すると、延伸を
しないフィルムは延伸したフィルムに比べて、帯電防止
効果が劣ることが明らかである。
比較例2 実施例2−(iii)におけると同様の方法で得られた
TMA/MMA< L型共重合体と、SA樹脂とのブレ
ンド組成物を、実施例2におけると同様の方法でプレス
成形し、20emX20camXIIのフィルムを作成
した。このプレス成形フィルムを、実施例2におけると
同様の方法で、アンモニウム塩化反応を行ない、ついで
調温・調湿した。一方、このブレンド組成物を射出成形
(シリング一温度210℃、金型温度40℃として)し
て20cmX20c11×211I11の射出成形チッ
プを作成し、上記プレス成形フィルムと同様調温・調湿
した。これらのフィルムおよびチップの表面抵抗値は、
プレス成形フィルムで5,3X10’Ω/Cm、射出成
形チップで9.0X109Ω/cInであった。
実施例2の表面抵抗値の測定結果と比較すると、延伸を
しないフィルムは延伸したフィルムに比べて、帯電防止
効果が劣ることが明らかである。
比較例3 実施例3−(iiilにおけると同様の方法で得られ?
、:4VP/MMA<L型共重合体と、MMlf脂、S
A樹脂およC/ABS樹脂それぞれとのブレンド組成物
を、実施例3におけると同様の方法でプレス成形して、
それぞれ20c随X 20cmX 1 mff1のフィ
ルムを作成した。このプレス成形フィルムを実施例3に
おけると同様の方法で、アンモニウム塩化反応を行ない
、ついで調温・調湿した。一方、これらのブレンド組成
物を、比較例1および2におけると同様の条件下(AB
S樹脂ブレンド組成物は、SA樹脂ブレンド組成物にお
けると同様の条件下)で射出成形して、それぞれ20c
mX20cmX2+amの射出成形チップを作成し、上
記プレス成形フィルムと同様のアンモニウム塩化反応を
行ない、ついで調温・調湿した。これらのフィルムおよ
びチップの表面抵抗値は、プレス成形シートの場合、M
MA樹脂ブレンド組成物で5,6×109Ω/c11.
5AII脂ブレンド組成物で7.9×109Ω/ am
、 A B S樹脂ブレンド組成物で5.6xio”Ω
/am、射出成形チップの場合、S A tH脂ブレン
ド組成物で4.0X10”Ω/C饋、ABS樹脂ブレン
ド組成物で1.6X10”Ω/cTaであった。帯電半
減期は、いずれのフィルムおよびチップも、1.5〜3
.0秒であった。
実施例3の表面抵抗値および帯電半減期の測定結果と比
較すると、延伸をしないフィルムは延伸をしたフィルム
に比べて、帯電防止効果が劣ることが明らかである。
比較例4 実施例4−(iii)におけると同様の方法で得られた
DMA/MMA< L型共重合体と、MMA樹脂とのブ
レンド組成物を、実施例4におけると同様の方法でプレ
ス成形して、2. OcmX 20 clIIX 1 
mmのフィルムを作成した。このプレス成形フィルムを
、実施例4におけると同様の方法でアンモニウム塩化反
応を行ない、ついで調温・調湿した。一方、このブレン
ド組成物を比較例1におけると同様の条件下で射出成形
して、20cmX 20cmX 2■の射出成形チップ
を作成し、上記プレス成形フィルムと同様のアンモニウ
ム塩化反応を行ない、ついで調温・調湿した。これらの
フィルムおよびチップの表面抵抗値は、プレス成形フィ
ルムで6.3X10@Ω/cTa、射出成形チップで3
.0×109Ω/cmであった。
実施例4の表面抵抗値と比較すると、延伸をしないフィ
ルムは延伸をしたフィルムに比べて、帯電防止効果が劣
ることが明らかである。
比較例5 実施例5−(iii )におけると同様の方法で得られ
たAA/MMA< L型共重合体と、MMA樹脂および
SA樹脂とのブレンド組成物を、実施例5におけると同
様の方法でプレス成形してそれぞれ20cmX20c百
X I Lfi+aのフィルムを作成した。
これらのプレス成形フィルムを、実施例5におけると同
様の方法で調温・調湿した。これらのプレス成形フィル
ムの表面抵抗値は、M M A !!脂ブレンド組成物
で9.0X10’lΩ/ Cm、 S A樹脂ブレンド
組成物で6.6X10I0Ω/Cmであった。
実施例5の表面抵抗値と比較すると、延伸をしないフィ
ルムは延伸をしたフィルムに比べて、帯電防1ヒ効果が
劣ることが明らかである。
比較例6、 実施例6−(iii)におけると同様の方法で得られた
PSS/MMA<L型共重合体と、MMA樹脂とのブレ
ンド組成物を、実施例6におけると同様の方法でプレス
成形して、20c輸X20cIIIX1aoaのフィル
ムを作成した。このプレス成形フィルムを、実施例6に
おけると同様の方法で調温・調湿した。このプレス成形
フィルムの表面抵抗値は、1.8X10”Ω/c111
であった。
実施例6の表面抵抗値と比較すると、延伸をしないフィ
ルムは延伸したフィルムに比べて、帯電防止効果が劣る
ことが明らかである。
比較例7 (i)  ランダム共重合体の!!!!遣DMA70g
、MMA70gおよびMEK140gを500m17ラ
スコに仕込み、70°Cに昇温しな。次にA I BN
o、15gを添加して重合反応を開始した。反応開始後
6.8時間経過した後、重合反応を停止させて、反応液
を大過剰のジエチルエーテル中に投入し、反応生成物を
沈澱させた。この反応生成物をMEK/ヘキサン系で再
沈精製した。このようにして得られたDMA/MMAラ
ンダム共重合体は、転化率45.4%で、元素分析の結
果、共重合体中のDMA成分景は50.3重量%であっ
た。
(ii )  D M A / M M Aランダム共
重合体ブレンド組成物フィルムの導電性 (i)で得られたDMA/MMAランダム共重合体を、
実施例4におけると同様の方法でM M A FH脂に
ブレンドした。ブレンド組成物中のDMAに由来する窒
素成分量を、実施例4と同じ<0.4重量%とした。こ
のブレンド組成物を、実施例4におけると同様の方法で
プレス成形して、20cm+X 20 co+X 1 
mmのフィルムを2枚作成した。その中の1枚を実施例
4におけると同様の方法で二軸延伸して延伸フィルムと
した。これらのプレス成形フィルムと延伸フィルムとを
、実施例4におけると同様の方法で、アンモニウム塩化
反応を行ない、ついで調温・調湿した。これらのフィル
ムの表面抵抗値は、プレス成形フィルムで6,0X10
11Ω/Cn、延伸フィルムで5.0X10”Ω/cI
flであった。
実施例4の表面抵抗値と比較すると、ランダム共重合体
の帯電防止効果は、くし型共重合体のそれに比べて格段
に劣り、さらにフィルムの延伸による帯電防止効果の向
上も顕著には認められないことが判る。
比較例8 (i)  ランダム共重合体の製造 4 VP 50g、 MMA 50gおよびDMF50
゜を200+n17ラスコに化込み、70℃に昇温しな
。次にA I BNo、38gを添加して重合反応を開
始した。反応開始後3時間経過した後、微量のハイドロ
キノンを加えて重合反応を停止させた。
反応液をメタノールで3倍に希釈した後、大過剰の水中
に投入して反応生成物を沈WQさせた。この反応生成物
を、THF/ヘキサン系で再沈精製した。このようにし
て得られた4VP/MMAランダム共重合体は、収量5
0gで、元素分析の結果、共重合体中の4VP成分量は
56.3重量%であった。
(ii )  4 V P / M M Aランダム共
重合体ブレンド組成物フィルムの導電性 (i)で得られた4VP/MMAランダム共重合体を、
実施例3におけると同様の方法でM M A 434脂
にブレンドした。ブレンド組成物中の4VPに由来する
窒素成分量を、実施例3と同じ<0.4重量%とした。
このブレンド組成物を、実施例3におけると同様の方法
でプレス成形して、20CIIX 20cmX 1 +
amのフィルムを2枚作成した。その中の1枚を、実施
例3におけると同様の方法で、二軸延伸して延伸フィル
ムとした。これらのプレス成形フィルムと延伸フィルム
とを、実施例3(−おけると同様の方法で、アンモニウ
ム塩化反応を行ないついで調温・調湿した。これらのフ
ィルムの表面抵抗値は、プレス成形フィルムで1.2×
10+2Ω/cIn、延伸フィルムで1.5X10”Ω
/cwであった。
実施例3の表面抵抗値と比較すると、ラングム共重合体
の帯電防止効果は、くし型共重合体のそれに比べて格段
に劣り、さらにフィルムの延伸による帯電防止効果の向
上も認められないことが判る。
比較例9 低分子帯電防止剤として従来上り使用されているドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーグ(以下DBSと記す)を、
M M A 樹脂にブレンドした。ブレンド組成物中の
スルホネート基のモル濃度が、比較例6におけるスルホ
ネート基のモル濃度と同一になるようにした。このブレ
ンド組成物を、比較例6におけると同様の方法でプレス
成形して、20c艶×20C随X 1 +n閣のフィル
ムを2枚作成した。その中の1枚を、実施例6における
と同様の方法で、二軸延伸して延伸フィルムとした。こ
れらのプレス成形フィルムと延伸フィルムとを、実施例
6におけると同様の方法で調温・調湿した。
これらのフィルムの表面抵抗値は、プレス成形フィルム
で4.0X101’Ω/cm、!伸フィルムで6.0×
1011Ω/cIIlであった。この延伸フィルムを水
で洗浄した後、再び表面抵抗値を測定したところ、2.
0X1016Ω/cmであった。また、プレス成形フィ
ルムを水で洗浄した後、再び表面抵抗値を測定したとこ
ろ、2.0X10”Ω/CIflであった。この洗浄後
のプレス成形フィルムを、上記延伸フィルムと同様の条
件で二軸延伸した後に表面抵抗値を測定したところ、5
.0×1011Ω/cmであった。更に、この延伸フィ
ルムを再び水で洗浄した後の表面抵抗値は、1.5X1
0”970mであった。
この例は、低分子帯電防止剤が、くし型共重合体に比較
して帯電防止効果が劣ることを示している。また、低分
子帯電防止剤が配合されたフィルムの表面抵抗値が水で
洗浄した後極めて増大するのは、低分子帯電防止剤がフ
ィルム表面から容易に脱落するからである。一度水で洗
浄して帯電防止効果が低下したフィルムを二軸延伸する
と、延伸操作によって低分子帯電防止剤がフィルム表面
に溶出し、再び帯電防止効果が表われてくる(表面抵抗
値が小さくなる)が、この延伸フィルムを再度水で洗浄
すると、帯電防止効果は低下する(表面抵抗値が大きく
なる)。したがって低分子帯電防止剤は、帯電防止効果
の持続性に劣る(実施例4参照)。
以上の実施例、比較例の表面抵抗値の測定結果を、第1
表に示した。
(木)表面抵抗比は、同一帯電防止剤および同一基体樹
脂における(プレス成形フィルムの表面抵抗値)/(二
軸延伸フィルムの表面抵抗値〉の値である。この値が大
きいほど、延伸による効果が大きいことを意味する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)制電性フィルムを製造するにあたり、ビニル系単
    量体の重合体部分、および、その1つの末端に結合する
    1個の重合性ビニル基を有し、数平均分子量が1,50
    0〜20,000の範囲にある高分子量単量体(1)1
    0〜80重量%、親水性官能基および/またはイオン性
    官能基を有するビニル系単量体(II)20〜90重量%
    、高分子量単量体( I )および親水性官能基および/
    またはイオン性官能基を有するビニル系単量体(II)と
    共重合しうるビニル系単量体(III)0〜50重量%か
    らなるくし型共重合体を、熱可塑性樹脂に配合しフィル
    ム化し、このフィルムを延伸することを特徴とする制電
    性フィルムの製造方法。
  2. (2)制電性フィルム中の親水性官能基および/または
    イオン性官能基を有するビニル系単量体(II)の含有量
    を0.1〜15重量%とすることを特徴とする、特許請
    求の範囲第(1)項記載の制電性フィルムの製造方法。
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