JPS6213808B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電解コンデンサにおいて使用される
タブ端子をアルミニウム箔などからなる陽極箔ま
たは陰極箔に固着するためのタブ端子の電極箔へ
の実装方法および装置に関するものである。

第１図に示すように、従来のタブ端子１はアル
ミニウム材による丸棒部１ａと、それを圧延され
た圧延部１ｂと、丸棒部１ａに溶接されたリード
部１ｃとからなる。リード部１ｃは錫メツキ銅覆
鋼線、半田メツキ、銅覆鋼線、錫メツキニツケル
線または半田メツキニツケル線である。なお図
中、１ｄは溶接部を示す。また、タブ端子１は適
当な化成方法によつて圧延部１ｂさらに必要に応
じて丸棒１ａに酸化皮膜が形成されている。

このような個々のタブ端子１をアルミニウム箔
などからなる陽極箔または陰極箔の電極箔に取付
ける工程においては、パーツワイダーを使用し、
タブ端子１を一方向に整列させて取出した後に、
電極箔にカシメ加工または溶接加工などにより取
付けていた。この方法によると、パーツフイーダ
ー内でタブ端子１を一方向に整列させるためにタ
ブ端子１は長時間にわたつて振動させられ、この
ためにタブ端子１に形成された酸化皮膜が破壊さ
れてしまうという重大な欠点がある。また、電極
箔へのリード端子１の実装速度はパーツフイーダ
ーのタブ端子１の取出速度能力によつて制限され
るため、実装時間を短縮するということは非常に
困難となつている。

しかるに、本発明はタブ端子に形成された酸化
皮膜を破壊することなく、量産性に優れた方法を
可能としたもので、複数本のタブ端子のリード部
を連結体に等間隔にかつ連続的に固着し、酸化皮
膜形成後のタブ端子連を使用し、移送中のタブ端
子連のタブ端子を個別にタブ端子連から順次切断
し、切断されたタブ端子を移送中の電極箔に順次
取付けるようにしたタブ端子の電極箔への実装方
法および装置を提供するものである。

先ず、第２図に本発明において使用されるタブ
端子連の第１の実施例を示す。タブ端子連２は第
１図で示したタブ端子１と連結体としての１本の
連結線３とからなる。タブ端子１については、上
述したのでその説明を省略する。タブ端子１と連
結線３とは、リード部１ｃの端部付近で溶接手段
などにより等間隔にかつ連続的に互いに固着され
ている。連結線３は、リード部１ｃと同一材料ま
たはその他の材料である鉄などからなる導電性の
金属線である。

次に、第３図に本発明において使用されるタブ
端子連の第２の実施例を示す。このタブ端子連２
Ａでは連結体として２本の連結線３ａ，３ｂを使
用している。

さらに、第４図に本発明において使用されるタ
ブ端子連の第３の実施例を示す。このタブ端子連
２Ｂでは連結体として孔３ｃを有する帯状体３ｄ
を使用している。

いずれのタブ端子連２，２Ａ，２Ｂにおいても
適当な化成方法により、そのタブ端子１の圧延部
１ｂさらに必要に応じて丸棒部１ａには酸化皮膜
が形成されているものである。その酸化皮膜の形
成方法としては浸漬法などがあるが本発明には直
接関係ないのでその説明を省略する。

引続き、第３図に示したタブ端子連２Ａを使用
し、そのタブ端子を電極箔に取付ける実装方法お
よび装置を第５図乃至第１０図にもとづいて説明
する。

第５図および第６図に示すように、タブ端子連
２Ａはタブ端子１を水平に保持した状態でタブ端
子移送用歯車４の回転により断続的に順次移送さ
れる。タブ端子移送用歯車４の歯は、タブ端子１
の相隣るリード部１ｃと連結線３ａ，３ｂとの間
で構成された空間に歯合する。タブ端子１がタブ
端子移送用歯車４と完全に歯合するような位置
（図示Ａ）に移送されると、第１のクリツプ部材
５と第２のクリツプ部材６が作動し両クリツプ部
材５，６の先端の保持部５ａ，６ａによりタブ端
子１の丸棒部１ａは上下方向から挾持される。な
お、位置Ａにおいて、タブ端子１の圧延部１ｂの
位置ずれを除去するために、タブ端子位置設定部
材７を設けると好ましい。タブ端子位置設定部材
７はタブ端子１が位置Ａに移送されたときに、第
８図に示すように第１部材７ａが下方からタブ端
子１の圧延部１ｂの直下まで上昇し、第２部材７
ｂが上方からタブ端子１の圧延部１ｂの側部に当
接するまで回動することにより、タブ端子１の圧
延部１ｂを固定する。両クリツプ部材５，６によ
るタブ端子１の挾持動作が完了すると、タブ端子
位置設定部材７は解除される。ところで、両クリ
ツプ部材５，６の挾持動作はクリツプ開閉レバー
８によつて行なわれる。クリツプ開閉レバー８の
先端８ａが下方に回転し、第１のクリツプ部材５
の後端５ｂを押圧すると、第１のクリツプ部材５
の中間に設けられた第１歯車５ｃと第２のクリツ
プ部材６の中間に設けられた第２歯車６ｃとの歯
合回転より、両クリツプ部材５，６の先端の保持
部５ａ，６ａは開放（不挾持）状態となる。ま
た、逆にクリツプ開閉レバー８の先端８ａが上方
に回転し、第１のクリツプ部材５の後端５ｂへの
押圧が解除されると、両クリツプ部材５，６間に
設けられたスプリング９の弾性にもとづく第１歯
車５ｃと第２歯車６ｃの歯合逆回転により、両ク
リツプ部材５，６の先端の保持部５ａ，６ａは挾
持状態となる。

両クリツプ部材５，６によりタブ端子１が挾持
されると、第９図に示すように、タブ端子移送用
歯車４の近傍の上下に設けられた第１の切断刃１
０と第２の切断刃１１とにより、タブ端子１のリ
ード部１ｃが連結線３ａ，３ｂから切断される。
切断されたタブ端子連２Ａの連結線３ａ，３ｂは
タブ端子移送用歯車４によつて下方向に断続的に
順次移送され、廃棄される。

アルミニウム箔などからなる陽極箔または陰極
箔である電極箔１２は下方に位置した電極箔ロー
ル１３から断続的に順次供給され、タブ端子１の
圧延部１ｂとほぼ同一平面上であり、かつタブ端
子１の移送方向延長線上を移動するようにローラ
１４により進行方向を転換される。

さて、タブ端子１を保持した両クリツプ部材
５，６は案内棒１５，１６上を一定距離（図示Ｂ
の位置まで）移動する。位置Ｂにおいては、第１
０図に示すように電極箔１２の上下に設けられた
第１のカシメ部材１７と第２のカシメ部材１８と
により、電極箔１２上にタブ端子１の圧延部１ｂ
をカシメ加工により実装する。また、電極箔１２
の進行方向の位置Ｂ１において、カシメ加工によ
つて生じたバリを第１のツブシ部材１９と第２の
ツブシ部材２０によりツブシ加工するように構成
しても良い。なお、カシメ加工でなく、電極箔１
２とタブ端子１の圧延部１ｂを溶着加工するよう
に構成しても良い。

カシメ加工が終了すると、両クリツプ部材５と
６によるタブ端子１の保持状態は解除され、両ク
リツプ部材５，６は位置Ａまでもどり、次のタブ
端子１を挾持することになる。

なお、タブ端子１を固着された電極箔１２は図
示省略のセパレータを介して同様に図示省略の他
方の電極箔と巻回され、コンデンサ素子を構成す
る。

以上にて述べたように、本発明は連結体にタブ
端子を複数本取着したタブ端子を使用し、このタ
ブ端子連を移送すると共に移送されたタブ端子を
連結体から切断し、切断されたタブ端子を電極箔
上に実装するように構成したため、従来の実装方
法に比較して、タブ端子に形成された酸化皮膜を
保護することが、また電極箔へのタブ端子の実装
速度の向上をはかることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、タブ端子を示す平面図、第２図乃至
第４図は本発明において使用されるタブ端子連の
各実施例を示す平面図、第５図は本発明に係る実
装装置の平面図、第６図は同正面図、第７図は第
５図の部分断面側面図、第８図はタブ端子位置設
定部材を示す断面図、第９図は切断刃を示す断面
図、第１０図はカシメ加工とツブシ加工を説明す
るための断面図である。 図中、１……タブ端子、２……タブ端子連、３
……連結体、４……タブ端子移送用歯車、５，６
……クリツプ部材、７……タブ端子位置設定部
材、８……クリツプ開閉レバー、９……スプリン
グ、１０，１１……切断刃、１２……電極箔、１
３……電極箔ロール、１４……ローラ、１５，１
６……案内棒、１７，１８……カシメ部材、１
９，２０……ツブシ部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 連結体にタブ端子を複数本有する電解コンデ
   ンサ用タブ端子連を断続的に順次移送する工程
   と、タブ端子連のタブ端子を挾持する工程と、挾
   持されたタブ端子を切断する工程と、切断された
   タブ端子を断続的に順次移動する電極箔上に移行
   する工程と、移行されたタブ端子を電極箔上に固
   着する工程と、からなるタブ端子の電極箔への実
   装方法。 ２ 連結体にタブ端子を複数本有する電解コンデ
   ンサ用タブ端子連を断続的に順次移送するための
   タブ端子移送用歯車と、タブ端子連のタブ端子を
   １本ずつ挾持し、かつ解除するクリツプ部材と、
   クリツプ部材によつて挾持されているタプ端子を
   切断するための切断手段と、順次移動する電極箔
   とタブ端子連との間にクリツプ部材を反復移動さ
   せる手段と、タブ端子を電極箔上に困着する手段
   と、からなるタブ端子の電極箔への実装装置。