JPS62135B2 - - Google Patents

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JPS62135B2
JPS62135B2 JP13034583A JP13034583A JPS62135B2 JP S62135 B2 JPS62135 B2 JP S62135B2 JP 13034583 A JP13034583 A JP 13034583A JP 13034583 A JP13034583 A JP 13034583A JP S62135 B2 JPS62135 B2 JP S62135B2
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JP
Japan
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biphenol
reaction
solvent
temperature
diphenyl ether
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JP13034583A
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JPS6023338A (ja
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Katsumasa Shibata
Mikio Kawahara
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Honshu Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Honshu Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Honshu Chemical Industry Co Ltd filed Critical Honshu Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPS62135B2 publication Critical patent/JPS62135B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は3・3′・5・5′−テトラ−第3級ブチ
ル−4・4′−ジオキシビフエニル(以下テトラブ
チルビフエノールと略称する)を選択された高沸
点有機溶媒中で脱ブチル化することにより、極め
て容易に高純度のp・p′−ビフエノールを製造す
ることに関するものである。
p・p′−ビフエノールは近年エンジニアリング
プラスチツクの出発原料として、特に耐熱性樹脂
用原料として注目されている。しかしながら、当
該ポリマー用原料として供するに足る高純度の
p・p′−ビフエノールを経済的に得ることは非常
にむずかしく、従来いろいろな合成方法あるいは
精製方法が試みられているが、未だ決定的な方法
は開発されていない。これはp・p′−ビフエノー
ルが280℃を超える極めて高い融点を有し、かつ
殆んどの一般的有機溶剤に難溶性であることに起
因している。従つて、例えばp・p′−ビフエノー
ルを再結晶あるいは蒸留等の通常の方法で精製す
る場合には、多量の溶媒から何度も再結晶を行う
とか、非常な高温で蒸留することになるため、非
効率的であるばかりでなく、操作自体が極めて厄
介なものとなり、こうしたことが経済的に高純度
p・p′−ビフエノールを得ることを困難にしてい
る。
ちなみに、米国特許第3631208号には、テトラ
ブチルビフエノールをアルミニウムイソプロポキ
シドあるいはアルミニウムフエノキシド等の触媒
存在下無溶媒で、あるいはフエノール類を溶媒と
して加熱して脱ブチル化し、次いで脱ブチル化物
を先ず塩酸−エタノール混合液で処理することに
よりアルミニウム触媒を除いて粗p・p′−ビフエ
ノールを得、次いでこれを7〜10重量倍のエタノ
ールから再結晶して精製する方法が教示されてい
る。しかし、この方法では脱ブチル化の反応温度
を最終的に280℃迄高めるため、溶媒を用いた場
合でもその殆んどが系外に留出してしまい、反応
終点では反応生成物が触媒を含んだまま固体とな
るので、以後の触媒分離及び精製は極めて煩雑な
ものとなる。これに加えてエタノールに対する溶
解度はp・p′−ビフエノールよりも未だブチル基
の残存する中間生成物の方が、より小さいため、
再結晶を繰返しても容易に純度が上らない欠点が
ある。又特開昭55−92332号公報はテトラブチル
ビフエノールを不活性非反応性雰囲気中で無触媒
下に温度300〜330℃で脱ブチル化し、次いで得ら
れた粗p・p′−ビフエノールを温度約300℃、圧
力6mmHgで、昇華精製するか、温度320℃、圧力
150mmHgで蒸留精製する方法を開示するが、この
方法もp・p′−ビフエノールが高融点物質である
だけに操作、設備面で多くの問題を含んでいる。
本発明者等はこれ等の欠点を改善すべく、脱ブ
チル化工程から精製工程にかけて鋭意研究を行つ
た結果、選択された高沸点有機溶媒、即ちジフエ
ニルエーテル中でテトラブチルビフエノールの脱
ブチル化を行うと、反応終了物は溶液状又はスラ
リー状で得られ、かつジフエニルエーテルの選択
的溶解性の効果で脱ブチル化不充分の中間生成物
(モノ−、ジ−、トリ−、ブチルビフエノール)
は溶媒中に溶存し、目的物であるp・p′−ビフエ
ノールのみが結晶となつて析出するため、以後簡
単な後処理を行うだけで極めて容易に高純度の
p・p′−ビフエノールが得られることを見出し、
本発明に到達した。
以下にその詳細を説明する。
本発明者等は先ずテトラブチルビフエノールを
無溶媒下あるいはクレゾール程度の低沸点物を溶
媒として脱ブチル化を行うと、反応中に発生する
イソブチレンに同伴されて溶媒が系外に留出し、
約300℃の反応温度を採用しない限り、反応物は
反応終点において固体化し、以後の処理に極めて
不都合な状態となる点に着目し、高沸点有機溶媒
を用いることで、この固体化を回避しようと試み
た。そして、各種高沸点溶媒について検討を加え
た結果、ジフエニルエーテルが以下に述べる極め
て有利な性質を有し、この脱ブチル化反応の溶媒
として好適であることを見出した。
添付図面は原料テトラブチルビフエノール、脱
ブチル化中間生成物の一つであるモノブチル−
p・p′−ビフエノール及び目的物たるp・p′−ビ
フエノールのジフエニルエーテルに対する溶解度
曲線(点線)であるが、これによると原料及びブ
チル基の残つている未反応物(中間生成物)はジ
フエニルエーテルに良く溶解するが、p・p′−ビ
フエノールの溶解度は非常に小さく、120℃以下
では実質上不溶と言える。従つてジフエニルエー
テルを溶媒に用いれば、目的物と未反応物との分
離が容易になり、あえて300℃以上の高温で脱ブ
チル化反応を完結せしめる必要がなく、ジフエニ
ルエーテルの沸点(259℃)以下の温度で反応を
行つても、反応終了液からp・p′−ビフエノール
を濾別する際の温度さえ選択すれば、実質上未反
応物を含まないp・p′−ビフエノールを得ること
ができる。又反応温度が低ければ、着色物及びタ
ール化物の副生が抑えられ、かつ操業の容易性、
設備費低減等の利点も生ずる。
更に又この溶媒は脱ブチル化温度が280℃以下
の場合不均化反応により一部ブチル化されるが、
このブチル化ジフエニルエーテルもp・p′−ビフ
エノールと未反応物に対して図中の実線で示す如
き選択的溶解度を持つので、何ら不都合がない。
むしろブチル化されて沸点が上昇し、脱ブチル化
の過程でイソブチレンに同伴されにくくなるの
で、好都合なものとなる。
ジフエニルエーテル溶媒法の更なる特徴は、脱
ブチル化触媒であるp−トルエンスルホン酸をも
良く溶解するため、p・p′−ビフエノールを濾過
する際、自然に濾液中に移行し、触媒分離に格別
な操作を必要としない点にある。
p・p′−ビフエノールを濾別した濾液はp−ト
ルエンスルホン酸、モノ−、ジ−、トリブチルビ
フエノール及び少量のp・p′−ビフエノールの
他、若干の着色性物質を含んでいるが、この濾液
をそのまま次回反応に溶媒として繰返し用いて何
等支障はなく、むしろ望ましい。こうすることに
より濾液に溶存する前述の未反応物が脱ブチル化
反応にあずかり、p・p′−ビフエノールの収率が
向上し、触媒使用量の削減(濾別結晶に付着して
ロスする分のみ補う)にもつながるからである。
又繰返し使用により濾液に着色成分が蓄積して黄
色味が濃くなつた場合は、活性炭処理により簡単
に再使用可能の状態に復することができる点も当
該溶媒法の特徴の1つと言えよう。
濾別したp・p′−ビフエノールの結晶はトルエ
ン洗浄して付着濾液を洗い落し、乾燥するだけで
光択ある白色の高純度p・p′−ビフエノールとな
る。
溶媒ジフエニルエーテルの使用量はテトラブチ
ルビフエノールに対し同量以上、特に1〜2重量
倍用いるのが好ましい。脱ブチル化触媒は本発明
の場合p−トルエンスルホン酸に限定されるもの
ではなく、公知の硫酸、ベンゼンスルホン酸類、
アルミニウムフエノキシド類、アルミニウムアル
コラート類等も用い得るが、反応濾液を繰返し用
いる前述の利点及び着色成分の副生を抑えるとい
う観点から、p−トルエンスルホン酸が好まし
く、その使用量は原料テトラブチルビフエノール
に対し0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量
%の範囲である。
本発明に用いられた原料テトラブチルビフエノ
ールは、2・6−ジ−第3級ブチル−フエノール
を酸化して、3・3′・5・5′−テトラ−第3級ブ
チルジフエノキノンとし、次いでこれを水素還元
する方法でほぼ定量的に合成されるものである。
以下実施例をもつて本発明の具体的説明を行う
が、本発明はこれ等の実施例に限定されるもので
はない。
実施例 1 かきまぜ機、温度計及び逆流コンデンサーを備
えた100c.c.フラスコに、テトラブチルビフエノー
ル(m.p.185〜186℃)20g、ジフエニルエーテ
ル40g、p−トルエンスルホン酸0.04g(対テト
ラブチルビフエノール0.2重量%)を仕込み、か
きまぜながら昇温すると約130℃からイソブチレ
ンの発生が始まる。以後4時間かけて徐々に250
℃迄昇温する。発生イソブチレンは逆流コンデン
サーを通じて系外に導き出す。250℃を保持し、
イソブチレンの発生が止まつたら反応液を冷却し
(結晶析出220〜230℃)、100℃で濾過する。濾別
結晶をトルエン40gで洗浄後乾燥して得られた
p・p′−ビフエノール9.1g(理論収率99.1%)
は輝く白色結晶で、m.p.281.5〜282.1℃、純度
99.3%であつた。
実施例 2 実施例1と同様の装置に、テトラブチルビフエ
ノール150g、ジフエニルエーテル150g、p−ト
ルエンスルホン酸0.75g(対テトラブチルビフエ
ノール0.5重量%)を仕込み、かきまぜながら7
時間かけて徐々に205℃迄昇温し、以後同温を保
つてイソブチレンの発生が止むのを待つ。反応終
了液236g(p・p′−ビフエノール20.38%、モノ
ブチルビフエノール7.6%、ジブチルビフエノー
ル4.15%)は、スラリー状で既にp・p′−ビフエ
ノールの結晶を析出している。これを80℃で濾過
しトルエン53gで洗浄後、乾燥して得たp・p′−
ビフエノールは、輝く白色結晶で、収量48g(理
論収率70.5%)、m.p.280〜281℃、純度99.0%で
あつた。
実施例 3 実施例2で回収した濾別とケーキ洗浄に用いた
トルエンの合併液232gに活性炭7.3gを加え、80
℃で30分かきまぜた後、濾過して活性炭を除き、
濾液225gを得る。この濾液にテトラブチルビフ
エノール150gを仕込み、かきまぜながら昇温す
る。昇温途中内温約110〜130℃の間で徐々に50mm
Hg迄減圧とし、トルエン45gを回収する。以下
実施例2と同じ要領で最高反応温度205℃で反応
を終了し後処理して得られたp・p′−ビフエノー
ルは輝きのある白色結晶で、m.p.281.6〜282.1
℃、純度99.4%、収量74.3g(仕込原料150gに
対し理論収率109.4%)であつた。
実施例 4 実施例2においてp−トルエンスルホン酸を
4.5g(対テトラブチルビフエノール3重量%)
用いる以外は実施例2と全く同じ操作を行う。得
られたp・p′−ビフエノールは輝く白色結晶で収
量66.6g(理論収率98.1%)、m.p.281〜281.7
℃、純度99.2%であつた。
【図面の簡単な説明】
図面は原料テトラブチルビフエノール、脱ブチ
ル化中間生成物たるモノブチル−p・p′−ビフエ
ノール及び目的物たるp・p′−ビフエノールのジ
フエニルエーテルに対する溶解度曲線を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 3・3′・5・5′−テトラ−第3級ブチル−
    4・4′−ジオキシビフエニルを脱ブチル化して
    p・p′−ビフエノールを製造するに当り、溶媒と
    してジフエニルエーテルを使用するか、あるいは
    前記の脱ブチル化反応中に生ずるブチル化ジフエ
    ニルエーテルが共存するジフエニルエーテルを使
    用することを特徴とする高純度p・p′−ビフエノ
    ールの製造方法。
JP13034583A 1983-07-19 1983-07-19 高純度p,p′−ビフエノ−ルの製造方法 Granted JPS6023338A (ja)

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EP0432782A2 (en) * 1989-12-15 1991-06-19 Mitsubishi Petrochemical Co., Ltd. Process for preparing 4,4'-dihydroxybiphenyl

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